経営の健全性・効率性について
経常収支比率は対前年度比3.69P減少したが、類似団体平均値と比較して7.47P上回った。流動資産は増加傾向であり、流動比率は3000%を超え、類似団体平均及び全国平均を大きく上回っており、良好である。料金回収率は100%を上回り、類似団体平均値と比較して27.52P上回っている。これは令和3年度は大きな修繕工事がなかったことが主な要因である。給水原価は対前年度比6.45P減少したが、類似団体平均値と比較すると5.13P高い。施設利用率は配水量が増加したため、対前年度比6.05P増加し、類似団体平均値と比較して9.05P上回っており、良好である。契約率は類似団体平均値と比較して1.64P下回っている。現状、契約水量については配水量よりも多い水量になっているため、見直す必要はないことから、施設規模について今後の水需要予測も勘案しつつ検討していく必要がある。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率は対前年度比2.02P増加し、類似団体平均値と比較して25.36P上回っており、老朽度が高いことを示している。今後は更新計画に従い、計画的に更新を行っていく必要がある。
全体総括
類似団体平均及び全国平均と比較しても、各指標の数値は概ね良好な結果となった。ただし、予算規模が小さく、施設修繕の有無に大きく影響されるため、経費削減等の経営改善を継続的に行う必要がある。有形固定資産減価償却率が示すように施設の老朽度が増加しており、今後は修繕費用の増加により、経営状況が悪化すると予測される。そのため、基本計画に従い、計画的に修繕・更新を行っていく必要がある。