経営の状況について
27年度の収益的比率と営業収支比率は、類似団体の平均値を下回っているが100%を超えており、人件費等の費用を収益で補えているといえる。27年度は改修工事費の支払いがあった年度であり、総収益と総費用(収益的収支)の差額は改修工事費の支払いに充てたため、総収益と総費用が等しくなっている。翌年度からは改修工事費の支払いがなくなるため、総収益が総費用を上回ると考えられる。よって、翌年度以降、上記の比率は改善する見通しである。また、収支の差額の一部を設備の維持管理等の財源とする予定である。
経営のリスクについて
設備利用率が類似団体より高く、現設備を効率的に運用できているといえる。一方、FIT収入割合は類似団体よりも高く、類似団体と比べFITに依存した運用となっている。そのため、固定価格買取制度の調達期間終了後に収入が減少するリスクがある。
全体総括
当発電所は平成27年に改修工事を完了し、設備を一新したため、現在の設備状態を長期間維持することが求められる。また、経営の健全性・効率性のついても改修工事費の支払いが終了し収益的比率の改善が期待できること、供給原価が類似団体よりも低価格なことから現在の体制を維持しつつ、固定価格買取制度終了後の運営体制を検討していくことが望ましい。平成32年度までに策定を予定している経営戦略のなかで、吉賀町まちづくり計画等の各種計画との整合性を図りながら、中長期的な維持管理計画の確立と設備維持管理費の削減に努める。