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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2018年度)
財政力
財政力指数の分析欄
平成25年度から0.1ポイントずつ上昇し、平成28年度以降は同値で推移している。扶助費の伸びなどにより基準財政需要額が3.8億円伸びているものの、個人住民税の所得割や地方消費税交付金などが伸びたことにより基準財政収入額が増加し、その結果、財政力指数は前年度と同値となった。今後も職員数の適正化や実施事業の厳選による投資的経費の縮減、その他事務事業の見直しなどによる経常経費など歳出の抑制に継続的に取り組むなど行政の効率化に努め、財政の健全化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
歳出における経常経費は、物件費・維持補修費は減少したが、扶助費の増(自立支援給付事業、乳幼児期教育保育事業など)、特別会計への繰出金の増(後期高齢者医療、介護保険)、人件費の増などにより、全体で増となった。一方、歳入では、市税の増(法人市民税・事業所税など)や、地方消費税交付金の増などにより、全体で増となった。結果、分母は良化したものの、それ以上の割合で分子が悪化したため、経常収支比率は0.2ポイント悪化した。なお、類似団体内順位は前年度の8位から7位へとやや良化し、比較的上位を維持している。引き続き経常経費の抑制に努め、弾力性の確保を図る。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
平成17年の市町村合併以来、人員及び人件費の適正化に取り組んでおり、また、集中改革プランに基づき事務事業を見直し、さらなる行政コストの縮減へ継続的に取り組んでいる。平成30年度は、給料表の改定、勤勉手当支給率の引上げや、時間外勤務手当の増などによる人件費の増加があったほか、物件費において、基幹系システム環境の仮想化にかかる委託料・賃借料等の臨時経費があったことなどから、人件費・物件費の総額及び人口1人あたりの決算額は増加した。類似団体内順位は3位と上位に位置しているが、今後も引き続き経費の縮減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
大卒経験年数10年~20年及び高卒経験年数10年~15年の経験年数階層で、平均給料月額が下がった一方、国の平均棒給月額が上がったため国との差が拡大し、平成29年度に比べ0.3ポイントの良化となった。今後とも人員および人件費の適正化に努め、健全化を図っていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
以前より職員数の適正化には取り組んでおり、平成17年の市町村合併以降、人員及び人件費の適正化に一層注力しているが、保育需要に伴う保育士の採用増をはじめ、消防職員の増により、平成29年度に比べ0.04ポイント悪化した。一方、類似団体との比較では、表示の過去5年間において、常に類似団体平均よりも少ない職員数を維持している。今後も、令和3年度中核市移行による医師・獣医師など医療系を中心とした定員増により職員数の増加が見込まれるものの、徹底した業務の見直しを継続し、引き続き定員の適正化に努め、行政のスリム化を目指す。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
緩やかな景気回復の影響により、標準税収入額等は平成24年度以降増加傾向にあり、標準財政規模も増加している。地方債の償還等については、高金利の借入分の償還が順次終了するため利子償還金が減少するものの、年々増加する臨時財政対策債の残高の影響で元金償還金の増加幅がこれを上回り、全体でも増加している。その一方で、下水道事業に伴う繰入金は減少傾向にある。また、普通交付税の減少額を景気回復の影響による標準税収入額等の増加額や臨時財政対策債発行可能額の増加額が上回り標準財政規模が増加した。実質公債費比率は、分母の増加率を分子の増加率が上回ったため、全体の割合へも僅かながら影響を与え、前年度を0.1ポイント上回る3.4%となったが、これは類似団体平均値より0.8ポイント良好であり、過去から引き続き一定水準を維持している。今後も、緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業の選択により、地方債に大きく依存することなく健全な財政運営に努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
公営企業債等繰入見込額が減少したものの、地方債現在高の増加幅が大きく将来負担額全体は増加した。地方債の増加の中身は交付税算入率の高い合併特例債、臨時財政対策債等であるため基準財政需要額算入見込額が増加し、加えて都市計画税の充当可能特定歳入の増加もあり充当可能財源等が増加した。将来負担額の増加以上に充当可能財源等が増加したことから分子は大幅に減少した。一方、分母では標準財政規模の増加が全体を押し上げた。分子の大幅な減少の影響は大きく、将来負担比率は6.2ポイント良化したものの、類似団体との差は23.0ポイントとなり前年度の22.3ポイントから悪化した。今後も、合併算定替えの縮減による一般財源の減少や、地方債残高の増加が見込まれる中、合併特例債、臨時財政対策債等の交付税算入率の高い地方債の借入を選択するとともに、財政の健全化に努めていくことで、一定の水準を維持していく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費
人件費の分析欄
退職者数が増えたものの退職手当自体は微減となる一方で、給料表の改定・勤勉手当の支給率の増に加え、時間外勤務手当の増により、人件費全体で207百万円の増となった。市税等の収入が伸びたことにより経常収支比率の分母を構成する数値が0.7ポイント伸びたものの、それ以上に人件費が伸びたため、前年度に比べて0.1ポイント悪化した。今後も引き続き、人員の適正管理、人件費の抑制を図りながら、行政ニーズに合わせた適正な人員配置をしていく。
物件費
物件費の分析欄
物件費の経常収支比率が他都市より高いのは、集中改革プランなどで従来から民間委託化の推進に取り組んでおり、人件費の同比率が低いことと表裏の関係にある。平成30年度は、学校給食配送委託料や総合行政システム保守委託料等が運用・執行法方法の見直しにより減となったことなどから、同比率は0.3ポイント良化した。今後も引き続き、事務経費の見直しなど経常経費の縮減に努めていく。
扶助費
扶助費の分析欄
前年度に比べて0.3ポイント悪化し、類似団体平均との差が0.5ポイントに広がった。その要因として、対象児童数の減少による児童手当の減や被保護者数の減少による生活保護費の減などの減要因があるものの、居宅介護事業給付費、就労継続支援事業(A型・B型)給付費や児童発達支援事業給付費、放課後等デイサービス事業給付費などが増加したことが挙げられる。今後も社会保障関係経費が増加することが見込まれるため、市単独事業の統廃合や見直しを進め、抑制に努めていく。
その他
その他の分析欄
その他の経常収支比率は0.1ポイント悪化したものの、類似団体平均より低い水準を維持している。主な要因としては、施設の老朽化による維持補修費が減少した一方、医療費給付費・介護サービス費の増による各特別会計(後期高齢者医療・介護保険)への繰出金の増加により0.3ポイント悪化したなどの影響による。繰出金は、増加傾向が続いているため、受益者負担の適正化を図りながら普通会計負担額の抑制に努めていく。
補助費等
補助費等の分析欄
下水道事業補助金などの増により、経常収支比率の分子となる補助費等はやや増加したものの、分母を構成する経常一般財源等がそれ以上の割合で増加した結果、算出数値としては前年度と同値となった。従来、補助費等の経常収支比率が類似団体平均より悪い傾向にあったのは、下水道事業をはじめとした公営企業会計への負担金・補助金が多額になっているためと考えられるが、類似団体平均との乖離幅は縮小し、平成30年度は同数値となった。今後も、公営企業会計への負担金・補助金やその他の補助金などについて、より効果的な補助のあり方などを検討し、見直しを進めていく。
公債費
公債費の分析欄
公債費については、元利償還金が増加したものの、経常一般財源総額も増加したため、平成29年度と同値の12.3%となった。類似団体平均値と比べても1.6ポイント良好で、過去と同様に高い水準を維持している。地方債の現在高は合併特例事業の進捗により年々増加している。合併特例期間を令和2年度まで延長しているため、今後も増加していく見込みである。利子償還金については、高金利の借入分の償還が順次終了する一方で、新規借入分が低金利に置き換わっていることから、地方債の現在高の増加に反して、引き続き減少していく見込みである。一方、合併特例債・臨時財政対策債をはじめとした地方債の単年度の借入額は、元金償還額を上回る高い水準で推移し、地方債の現在高が増加していくことが見込まれることから、元金償還金については、今後一定期間は増加していく見込みである。利子償還金の減少幅以上に元金償還金の増加幅が大きいため、公債費全体としては増加傾向が続く見込みである。今後も、臨時財政対策債・合併特例債をはじめとして計画的な借入を行い、地方債発行及び公債費の抑制に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常収支比率は、扶助費・人件費が増加したことを受け、0.2ポイントの悪化となったものの、類似団体内順位は前年度の16位から14位に上昇した。今後も社会保障関係経費が増加することが見込まれる中、財政構造の弾力性を図るため、定員管理や職員給与の適正化、各事業の見直しなど、経常経費の削減に努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
目的別歳出の分析欄
歳出決算額は、住民一人当たり298,754円となっており、前年度の294,383円を上回っている。人口がピークを過ぎ、緩やかな減少に転じている中、教育費、総務費を中心に歳出総額が増加したためである。類似団体と比較して人口規模が大きいため、一人当たりコストは全ての目的別経費で下回って推移している。教育費については、平成29年度の全19校の中学校教室空調設備の一斉整備に代わり、平成30年度では全42校の小学校教室空調設備の一斉整備に着手するとともに、いちのみや中央プラザ整備事業が本格化したことから、一人当たりで5,748円増加(27,905→33,653円)した。総務費については、平成29年度に実施したアイプラザ一宮空調設備改修事業や一宮市民会館楽屋・便所等改造事業で一部減少したものの、収入不足や災害などに備える財政調整基金の積立てが大幅に増加したことにより、一人当たりで2,702円増加(23,434→26,136円)した。土木費については、最終年度を迎えた小信調整池増設事業や福塚線・今伊勢北方線道路改築事業で用地取得を推し進めたことにより、一人当たりで1,892円増加(30,941→32,833円)した。消防費については、緊急通信指令システムの部分更新やはしご付消防自動車の更新により、一人当たりで1,368円増加(9,490→10,858円)した。衛生費については、長寿命化を目的に平成26年度から29年度にかけて実施したごみ焼却施設基幹的設備改良事業の皆減や収集運搬業務の委託化による経費削減により、一人当たりで7,272円減少(30,559→23,287円)した。民生費については、扶助費の伸びに合わせ経常経費に歯止めがかからない状況であるが、平成29年度の臨時福祉給付金の皆減、生活保護費国庫負担金返還金の大幅な減により、結果全体では、一人当たりで528円減少(136,527→135,999円)した。今後は、扶助費の伸びが避けられない民生費、臨時財政対策債や合併特例債を中心にピークを迎える地方債残高に伴う公債費での増加が見込まれる中、公共施設等総合管理計画の下、施設の統廃合及び維持管理を経済的、効率的に進め、歳出の圧縮に努めていく必要がある。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算額は、住民一人当たり298,754円となっており、前年度の294,383円を上回っている。人口がピークを過ぎ、緩やかな減少に転じている中、積立金、繰出金、人件費を中心に歳出総額が増加したためである。類似団体と比較して人口規模が大きいため、一人当たりコストは多くの経費で下回って推移している。しかし、その中において、合併特例事業を通じて進める小学校教室空調設備の一斉整備や公民館の建替えなど普通建設事業費の更新整備は類似団体を上回って推移している。積立金については、収入不足や災害などに備える財政調整基金の積立てが大幅に増加したことにより、一人当たりで2,768円増加(3,674→6,442円)した。繰出金については、後期高齢者の給付費に対する負担金や介護保険事業への繰出金の増加により、一人当たりで793円増加(30,266→31,059円)した。人件費については、退職手当はほぼ横ばいであったものの、給料表の改定・勤勉手当の支給率の増に加え、保育需要の高まりから保育士職の時間外勤務手当が増加したことにより、一人当たりで601円増加(44,027→44,628円)した。普通建設事業費については、平成24年度の駅前ビル建設事業、平成25年度の新庁舎建設事業、平成27年度の新庁舎周辺整備事業など合併特例事業に伴う事業規模の影響を大きく受け推移してきた。平成30年度は、平成29年度に実施・終了した中学校教室空調設備の一斉整備・ごみ焼却施設基幹的設備改良事業で減少したものの、小学校教室空調設備の一斉整備やいちのみや中央プラザ整備事業が本格化したことから、一人当たりで581円増加(35,606→36,187円)した。補助費等については、過年度分の精算により平成29年度に大きく増加した生活保護費国庫負担金返還金、障害者自立支援給付費等国庫負担金返還金により、一人当たりで864円減少(28,223→27,359円)した。扶助費については、対象者数の減による児童手当費や生活保護費など一部で減少したものの、利用者や対象園の増加による居宅介護事業給付費や地域型保育給付費がそれを上回り増加したため、経常経費では大きく伸びた。しかし、平成29年度に実施した臨時福祉給付金が皆減し、その結果、扶助費全体では、一人当たりで121円減少(81,488→81,367円)した。今後は、年々増加する扶助費に加えて、公債費においては地方債残高がピークを迎え、人件費においては会計年度任用職員への制度移行や中核市移行といった要因により義務的経費の増加が避けられない中、公共施設等総合管理計画の下、施設の統廃合及び維持管理を経済的、効率的に進め、歳出の圧縮に努めていく必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄財政調整基金は、平成30年度当初予算で24.0億円を取り崩したものの、補正予算でその同額となる24.0億円の積み立てにより、標準財政規模の6%超を維持している。実質収支額については、歳出面で普通建設事業費、積立金、繰出金、人件費などが増加となったものの、歳入面で繰入金、地方債、繰越金、地方税などが増加したことで、歳出を上回る増となり、平成29年度に比べ標準財政規模比で0.12ポイント上昇した。合併後14年が経過し、令和3年度の普通交付税の合併算定替終了による減収に備え、今後も財政調整基金の適正水準の維持に努める。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄平成30年度の国民健康保険事業特別会計は、5年連続で赤字(歳入歳出差引額がマイナス)となった。また、赤字額はやや拡大し、前年度から0.4億円(対前年5.0%)増加した。ただし、この赤字は、前年度交付を受けた国庫補助金の精算返還金5.7億円という臨時的な支出の影響が大きい。主要な事業費である保険給付費についてみると、前年度に比べて給付費総額は減っているものの、前期高齢者である被保険者の増加や医療の高度化などにより、被保険者1人あたりの給付費(一般被保険者分)では2.5%増加している。保険税率・賦課限度額の見直し等を継続的に行い、適切な水準の被保険者負担に基づいた保険税財源を確保するとともに、給付費抑制のため特定健診受診率向上等の取組みを進め、健全な財政運営を図る。それ以外の会計は、赤字もなく良好に推移している(競輪事業特別会計は、事業終了に伴い平成30年度をもって廃止)。
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実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄元利償還金は、臨時財政対策債や合併特例債などの発行増により前年度に比べ増となっている。今後の見込みとしても、臨時財政対策債・合併特例債の借入れが一定規模で続くことから増傾向は変わらないものと考えられる。公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、病院事業における企業債元金償還金の減により、全体として減少した。債務負担行為に基づく支出額は、土地開発公社用地買戻しの大型案件が終了したことを受け、平成26年度以降は概ね低い水準の金額で推移している。今後は、合併特例事業期間の終期を迎えるにあたり、都市計画道路福塚線改築事業及び今伊勢北方線改築事業に関連した土地開発公社からの用地買戻しが本格化するため、支出が増加することが見込まれる。算入公債費等は、交付税算入率の高い合併特例債や臨時財政対策債の発行を引き続き行っていることから、増加傾向が続いている。その結果、平成30年度は、元利償還金等(A)と算入公債費等(B)の両方が増加したが、(A)の増加の方が大きいため、実質公債費比率の分子(A-B)は増となった。
分析欄:減債基金満期一括償還地方債の借入れはない。
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将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄地方債現在高は、平成21年度を底にして増加傾向にある。これは、合併特例債と臨時財政対策債の発行が大きく影響している。債務負担行為に基づく支出予定額は、平成25年度に大きく減となって以降、同程度の規模で推移していたが、都市計画道路福塚線改築事業及び今伊勢北方線改築事業に係る土地開発公社からの用地買戻しが進んだため前年度より増加した。公営企業債等繰入見込額は、その大半を占める下水道事業債分が減となったため、全体としても前年度から減少した。退職手当負担見込額は、勤続年数の少ない職員数の割合が増えたことなどにより前年度から減少した。充当可能基金は、競輪事業基金の廃止による皆減(2.4億円)等により、前年度から減少した。充当可能特定歳入は、平成29年度決算に都市計画税を充当する事業の対象範囲の見直し(縮小)を行い一旦減少したものの、2年目にあたり3年平均の充当率が上昇したため、前年度から増加した。基準財政需要額算入見込額は増加傾向にあるが、これは、交付税算入率の高い合併特例債や臨時財政対策債の発行によるものである。その結果、平成30年度は、将来負担額(A)と充当可能財源等(B)の両方が増となったが、(B)の増加幅が大きいため、将来負担比率の分子(A-B)は減少した。
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基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・寄附金の積立と教育文化事業等への充当によりいちのみや応援基金が0.2億円の増となり、市勢振興基金に株式配当金等0.2億円を積み立てた一方、中学校屋内運動場改修事業などの財源として地域振興基金1.7億円を取り崩したことなどにより、基金全体としては1.4億円の減となった。(今後の方針)・財政調整基金は、標準財政規模の5%以上を基準にしつつ、財政状況を踏まえて可能な範囲の額を積み立てることを予定している。・地域振興基金は、基金造成のための合併特例債の償還が終了しているため、地域振興に要する経費の財源に充当するため減少し、令和元年度末には残高なしとなる見込みである。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・平成29年度及び平成30年度は、積立・取崩しがあったものの同額だったため、結果的に利子分のみの増額となった。(今後の方針)・財政調整基金の残高は、標準財政規模の5%以上を基準にしつつ、財政状況を踏まえて可能な範囲の額を積み立てるように努めることとしている。
減債基金
減債基金
(増減理由)・取崩しがなく、低い基金残高で利子分のみの積立が続いており、増減がない。(今後の方針)・積立、取崩しの予定はない。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設整備等基金:公共施設の整備及びその適切な維持管理・いちのみや応援基金:いちのみや応援寄附金を財源として、寄附者が指定する分野に係る政策・事業の実施及び推進(増減理由)・地域振興基金:中学校屋内運動場改修事業及び公民館改築事業の財源として1.7億円を充当したことにより減少・いちのみや応援基金:移動式赤ちゃんの駅事業、小中学校の備品購入事業や施設整備事業の財源として0.3億円を充当した一方で、いちのみや応援寄附金0.5億円を積み立てたことにより増加・市勢振興基金:株式配当金等0.2億円を積み立てたことにより増加(今後の方針)・市勢振興基金:市勢振興及び市民活動の推進に資する事業の財源とするため、毎年株式配当金等を積立予定・公共施設整備等基金:公共施設等総合管理計画に基づく施設の更新・統廃合・長寿命化などの実施に向けて、可能な範囲の額を積立予定
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
統一的基準への移行にあたり、固定資産の評価基準の見直しと精査を行った以降は60%前半で推移している。新庁舎の建設など合併特例事業を推し進め、有形固定資産額が増加しているものの、学校や保育所などの既存施設の老朽化が進んでいるため、有形固定資産減価償却率は類似団体と比べてやや高い値を示している。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、今後40年間で公共施設等の延べ床面積を15%縮減するという目標を掲げている。今後は施設ごとの個別計画を策定するなどして、老朽化した施設の除却や更新時の複合化などを進め、有形固定資産減価償却率の上昇を抑制するよう努めていく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
平成29年度決算に都市計画税の充当の対象範囲の見直し(縮小)により一旦大幅に減少した充当可能特定歳入は、2年目にあたり3年平均の充当率が上昇したため、その結果、債務償還比率全体では良化した。しかし、臨時財政対策債と新市建設計画の延長に伴い発行期間を延長した合併特例債の影響により地方債現在高が高い水準で推移しており、将来負担額を引き上げる要因となっており、債務償還比率は、804.5%と類似団体より高い数値を示している。一宮市中期財政計画において、令和4年度までに地方債現在高を1,000億円以下と目標を掲げており、地方債の発行の抑制に努めていくとともに、事業の見直しに伴う経常経費の削減や使用料や手数料等の受益者負担の適正化による歳入確保を図り、債務償還比率の引き下げに努めていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率については、一般会計分の地方債現在高は増加傾向にあるものの、その要因が合併特例債・臨時財政対策債などの交付税算入率の高い借入れであり、同比率への影響が緩和されていることや、公営企業分の地方債現在高の減少に対応して公営企業債等繰入見込額が減少傾向にあることなどから、数値は良化傾向で推移してきた。なお、平成29年度に算式上の充当可能財源のひとつである都市計画税の充当対象事業の範囲を見直した影響により、令和元年度までの3年間の数値の推移は変則的なものとなっている(算式において都市計画税の3年間平均充当率を用いるため)。有形固定資産減価償却率は、統一的基準への移行にあたり、固定資産の評価基準の見直しと精査を行った以降は60%前半と類似団体に比べやや高い数値で推移している。両指標からみて、公共施設等の老朽化への対応に直ちに懸念が生じている状況ではないが、公共施設等総合管理計画や施設ごとの個別計画などにしたがい、老朽化した施設の除却や更新時の複合化などを進め、更新費用・維持管理費用の低減に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
両指標とも、過去の大規模な借入の償還が順次終了していることなどにより、良化傾向で推移してきた。平成30年度は、合併後の新市建設計画の事業進捗による元利償還額の増などにより、実質公債費比率はやや悪化した。一方、将来負担比率は大幅に良化しているが、平成29年度に充当可能財源のひとつである都市計画税の充当対象事業の範囲を見直したことの影響を含んでいる。類似団体との比較について、実質公債費比率は、合併特例債等の交付税算入率の高い起債を行っていることから、類似団体平均よりも良い水準にあるものと考えられる。一方、将来負担比率が類似団体より悪い水準にあるのは、一般会計から下水道事業会計への繰出金が多額であることや下水道事業債の残高が大きいことが、同比率の分子の要素である公営企業債等繰入見込額を引上げているためと考えられる(公営企業の中で下水道事業の影響度が最も大きく、公営企業への繰出金の総額68.2億円のうち下水道事業分は49.8億円、公営企業にかかる企業債残高の合計1,163.3億円のうち下水道事業分は796.5億円である)。平成29年度には下水道使用料の見直し(引き上げ)を実施したが、引き続き、下水道接続促進による収入確保、単独公共下水道の流域下水道への処理区統合など、収益性・効率性改善のための検討を進め、健全な財政運営に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、【認定こども園・幼稚園・保育所】、【学校施設】、【児童館】であり、特に低くなっている施設は【公民館】である。一人当たりの面積は、【認定こども園・幼稚園・保育所】、【児童館】が類似団体と比較して高い数値となっている一方、【学校施設】、【公民館】は低い値を示している。【橋りょう・トンネル】再算定を行い、取得価額を修正した結果、有形固定資産減価償却率、一人当たりの有形固定資産額が大きく減少することとなった。これにより類似団体と比較して有形固定資産減価償却率、一人当たりの有形固定資産額ともに低い値を示した。今後は橋梁保全計画のもと、維持管理コストの低減を目指していく。【認定こども園・幼稚園・保育所】一人当たりの面積が類似団体より高い数値となっているのは、市立保育園数が53園と多いためである。有形固定資産減価償却率は、72.2%と類似団体と比較して高くなっている。今後は個別計画を策定し、乳幼児人口と保育需要を把握しながら、施設の長寿命化・適正配置を進めていく。【学校施設】平成29、30年度に実施した小中学校教室空調整備などにより有形固定資産減価償却率が平成28年度から低下しているが、校舎の大半が30年を経過しており、依然として類似団体よりも高い値を示している。今後は、適正な施設規模・配置を検討し、統廃合や他施設との複合化を図っていく。【児童館】一人当たりの面積が類似団体より高い数値となっているのは、児童館の数が25箇所と多いためである。平成29年度に児童クラブを2棟建設したことで償却資産評価額が増加し有形固定資産減価償却率が69.3%と低下したが、依然として類似団体より高い値を示しているのは、既存施設の多くが、建築後30年度を経過しているためである。今後は、老朽化した施設については、他施設への移転・集約を検討し、更新時は適切な規模としていく。また、児童館・児童クラブ施設は今後も高い需要が予想されるため、適切な配置を進めていく。【公民館】合併特例事業に位置付けて新築・改築を継続して行っているため、有形固定資産減価償却率は34.9%と類似団体と比べ低い数値となっている。今後も引き続き整備を進めていくため、有形固定資産減価償却率は低い水準で推移していく中、増加が見込まれる維持管理費の圧縮に努めていく。新規整備にあたっては、地域バランスを考慮し、適正な配置・施設総量に留意しながら進めていく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
施設情報の分析欄
ほとんどの類型において、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っており、【図書館】、【体育館・プール】、【市民会館】、【庁舎】については特に低い値を示している。【図書館】有形固定資産減価償却率が32.9%と類似団体より低い値を示しているのは、中央図書館も所在する複合施設i-ビルが平成24年度に建設され償却資産評価額が増加したためである。今後は、5館の役割の明確化や集約化を検討し、維持管理費用の縮減とサービス向上を図っていく。【体育館・プール】有形固定資産減価償却率が30.3%と類似団体と比べて低い値を示しているのは、平成22年度に総合体育館が建設され償却資産評価額が増加したためである。今後見込まれる既存施設更新の際には、施設運営方法の見直しを検討し、更新費用・維持管理費用の低減に努めていく。【市民会館】市民会館については、平成27年度に尾西市民会館の大規模改修と木曽川文化会館の新規整備を、平成29年度に一宮市民会館の大規模改修を実施し償却資産評価額が増加したため、有形固定資産減価償却率が35.2%と類似団体より低い数値を示している。今後は、各施設の重複機能を検証し、総量の縮減を前提に適正配置に取り組んでいく。【庁舎】有形固定資産減価償却率が23.5%と類似団体と比べて低い値を示しているのは、平成26年度の旧庁舎の除却と新庁舎建設により償却資産評価額が増加したためである。今後、新庁舎については予防保全型の管理により長寿命化を進めていく。一方、老朽化している施設については、更新時に人口規模に考慮し、建設費と維持費の削減を図っていく。【消防施設】緊急通信指令システムの老朽化による機器の更新整備により有形固定資産減価償却率が63.3%と平成29年度に比べ低下したものの、類似団体と比べて高い値を示しているのは、400箇所近くに設置された防火水槽の有形固定資産減価償却率が90%を超え老朽化が進み、消防施設全体の有形固定資産減価償却率を押し上げているためである。今後は、施設との複合化や署所の統合などを検討し、消防署・消防出張所の適正配置に努めていく。
財務書類に関する情報①(2018年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等では、資産総額492,062百万円のうち有形固定資産が439,579百万円(89.3%)と大半を占めている。平成30年度は、一部資産の取得価格の修正の影響が大きく前年度から16,481百万円減少した。これらの資産は、維持管理費や更新等将来の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努めていく。一方、基金残高8,465百万円のうち年度間の財源調整や災害等不測の事態に備えることを目的に積み立てる財政調整基金残高は4,451百万円と前年度から横ばいとなっている。今後は、社会保障給付費等財政需要の増加により基金残高は一時的に減少していくことが見込まれるが、一宮市中期財政計画の目標である令和4年度末3,500百万円の確保を目指していく。負債については、126,240百万円のうち普通交付税の算出基礎となる基準財政需要額に全額算入される臨時財政対策債が60,601百万円を占めている。今後も臨時財政対策債の増加に伴い負債総額も増加していくことが見込まれるが借入額を抑制し残高の圧縮に努めていく全体会計・連結会計で対象となる病院事業会計で資産が33,554百万円、負債が22,395百万円、水道事業会計で同じく49,734百万円、35,942百万円、下水道事業会計で同じく147,516百万円、114,371百万円の影響で一般会計等の規模と比較し大きな違いが生まれている。
2.行政コストの状況
一般会計等の経常費用は前年度比べ1,284百万円増加し105,890百万円に上った。補助金等で740百万円減少したものの、退職手当引当金繰入額の増加による人件費の814百万円の増加をはじめ、社会保障給付で700百万円、物件費等で534百万円とそれぞれ増加している。社会保障給付は29,345百万円、補助金等は13,713百万円と経常費用の40%以上を占めており、今後もこの割合は増加していくことが見込まれる。一方、経常費用に対する施設利用者から徴収する使用料など経常収益5,233百万円の占める割合、受益者負担比率は4.9%を示しており、不足する95%以上の部分は市税や国県等補助金でまかなっている状況である。受益者負担比率は、病院事業会計で89.0%、水道事業会計で94.2%、下水道事業会計で45.5%に上るなど、独立採算が求められる企業会計では一般会計等と比較して高い数値を示しており、全体会計17.1%、連結会計15.3%と数値を押し上げている。今後も、社会保障給付費等により経常費用の増加は避けられない中、事業の見直しや施設の維持管理費の圧縮を通じて経費の抑制を進めるとともに、受益者負担の適正化など歳入確保に努めていく
3.純資産変動の状況
一般会計等では、税収等の財源95,037百万円が純行政コスト100,616百万円を下回った結果、本年度差額はマイナス5,579百万円、さらには資産評価の見直しの影響も受け、純資産残高は19,168百万円減少した。地方交付税の合併算定替増額分の逓減による歳入減が進む中、増加を辿る純行政コストをまかなうために、企業誘致や定住人口の増加の施策を通じて地方税の安定的な確保に努めていく。全体会計、連結会計でも、税収等の財源が純行政コストを下回ったことから、本年度差額はマイナスとなり純資産残高は減少した。
4.資金収支の状況
一般会計等では、業務活動収支は前年度から横ばいのプラス6,904百万円となった。財政調整基金では前年度からプラス1,100百万円の2,400百万円と大きく取り崩したものの、ほぼ同額を積み立てる中、公共施設等整備費支出が国県等補助金収入を大きく上回る11,001百万円に上ったため、投資活動収支はマイナス9,232百万円となった。一方、財務活動収支は地方債等発行収入11,178百万円が地方債等償還支出8,427百万円を上回ったことなどによりプラス2,489百万円となった。その結果、資金収支額がプラス161百万円となり資金残高が2,743百万円に増加した。一般会計等については、一宮市中期財政計画で設定した令和4年度末での市債残高100,000百万円以下の目標に向け、近年プラスで推移する財務活動収支をマイナスに改善し地方債残高の減少に努めていく。全体会計・連結会計の財務活動収支においては、病院事業会計がプラス669百万円と企業債残高は増加した一方で、水道事業会計がマイナス122百万円、下水道事業会計がマイナス1,031百万円と企業債残高は減少した。
財務書類に関する情報②(2018年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、財政調整基金残高や現金預金が低い水準であり、類似団体の中でも人口規模が比較的大きいこともあることから低い値を示している。学校施設や橋梁などの既存施設の老朽化が進行している一方で、新庁舎の建設など合併特例事業を推し進め、有形固定資産の新規取得が進んでいるため、有形固定資産減価償却率は平成28年度の57.7%に比べ58.6%と緩やかに上昇しているものの、類似団体の平均と比べると老朽化が進んでいないと言える。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を今後40年間で15%縮減するという目標を掲げている。今後は施設ごとの個別計画を策定するなどして、老朽化した施設の複合化や除却を進め、有形固定資産減価償却率の低減に努めていく。また、歳出を圧縮し財政調整基金残高の確保を目指していく。
2.資産と負債の比率
資産の再算定により、平成29年度から25,556百万円の有形固定資産が減少し純資産が減ったことで、平成30年度の純資産比率は平成29年度75.7%と比べ74.3%と微減となった。合併特例債やその他地方債の増加により将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は平成28年度からの2年間で0.8ポイント上昇したものの、類似団体平均13.4%を下回っている。負債の面からは、今後臨時財政対策債の借入額及び残高が純資産比率に大きな影響を及ぼすことが見込まれる。
3.行政コストの状況
類似団体の中でも人口規模が比較的大きいこともあり、住民一人当たり行政コストは類似団体平均を下回っている。しかし、社会保障給付・補助金等・繰出金を中心とした移転費用の増加が全体を押し上げており、今後も減少に転じることは見込みにくい。維持補修費をはじめとした施設の管理運営費についても増加が見込まれる中、今後は、公共施設等総合管理計画・個別計画により面積の縮減を進め経費の圧縮や受益者負担の適正化に努めていく。
4.負債の状況
類似団体の中でも人口規模が比較的大きいこともあり、住民一人当たり負債額は平均を下回っているが、地方債残高は年々増加し負債合計126,240百万円のうち107,580百万円と85%以上を占めている地方債残高の増加の影響で、住民一人あたりの負債額は平成28年度に比べ1.2万円増加している。中期的には、普通建設事業費の減少により借入額を抑制することで、合併特例債をはじめその他地方債残高の減少が見込まれる。一方、臨時財政対策債は国税の増収などで発行可能額が抑制される見込みであるとともに、今後は年々増加する償還額が借入額を上回るため、残高の減少が見込まれる。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均と同程度であり、平成28年度から平成30年度の2年間は横ばいで推移している。分野ごとでは、市営住宅が住宅家賃や駐車場使用料の経常収益が大きいため66.3%と高い。保育園の利用者負担など子育て支援では9.2%と高い割合を示しているが、今後保育料無償化の開始に伴い、以降は低い水準で推移すると見込まれる。スポーツ施設は8.0%を超えているものの、図書館は0.1%、博物館等文化施設は3.6%と低水準である。今後は施設や特定の行政サービスの経常費用を把握し、適切な受益者負担の検討を進めていく。
類似団体【施行時特例市】
山形市
水戸市
つくば市
伊勢崎市
太田市
熊谷市
所沢市
春日部市
草加市
平塚市
小田原市
茅ヶ崎市
厚木市
大和市
長岡市
上越市
福井市
甲府市
松本市
沼津市
富士市
一宮市
春日井市
四日市市
岸和田市
吹田市
茨木市
寝屋川市
加古川市
宝塚市
佐賀市