経営の健全性・効率性について
上里町公共下水道は平成26年度より地方公営企業法の全部適用を受け企業会計を始めました。企業会計としては最初の決算でありますので、過年度との比較はありません。当該年度の経常収益で、経営の健全性に関して維持管理費や支払利息等の経常費用をどの程度賄えているのか、類似型団体と比較しますと、経常収支比率で類似団体に比較し4.33ポイント上回っておりますが、最終赤字となっております。営業収益に対します累積欠損金の比率は、類似団体と比較しますと低い割合を示しております。短期的な債務に対する支払能力を表す指標である流動比率は類似団体に比較し22.47ポイント下回っており、1年以内に現金化できる資産で、1年以内に支払わなければならない負債を賄えておらず、支払能力を高めるための改善を図っていく必要があります。経費回収率は類似団体に比較し11.03ポイント下回っている状況であります。水洗化率は40.70ポイントであり、今後は経営改善のために、接続率向上の啓発活動等をより積極的に行い、公共下水道の利用に関し、住民の皆様に一層の御理解を頂き、黒字化へ向け経営改善を図る必要があります。
老朽化の状況について
上里町公共下水道は平成7年度より工事を実施し、平成22年度に供用を開始いたしました。このため管渠の老朽化への改善の必要性は現時点ではありません。
全体総括
平成26年度決算が企業会計後最初の決算でありましたが、最終赤字となってしまいました。経営改善のためには、今後も引き続き水洗化人口の増加により「経営の効率性」の向上を目指すとともに、将来世代の地方債償還の増加を考慮に入れながら、計画的に管渠整備拡大を行っていく必要があります。