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地方財政ダッシュボード

大分県竹田市の財政状況(2022年度)

🏠竹田市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

人口減少や全国平均を上回る高齢化率(令和4年度末49.1%)に加え、市内に中心となる産業が乏しいこと等により、財政基盤が弱く、類似団体平均を大きく下回っている。令和4年度に策定した第2次竹田市総合計画に基づく重点施策による活力あるまちづくりを積極的に推進するとともに、事務事業評価等による歳出の徹底的な見直しに努めることにより、財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

国営大蘇ダム建設事業や歴史文化館建設事業等の大規模普通建設事業に伴う地方債の償還が本格的に始まったことから、公債費は204,635千円(対前年度比10.6%増)増加した。また、普通交付税や臨時財政対策債といった経常一般財源は減少したことにより、経常収支比率は前年度より2.1ポイント上昇した。令和2年3月に策定した「第4次竹田市行財政改革大綱」に則り、定員の適正化や職員の給与カットを実施するなど経常経費の削減に努めていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

全国・県内平均を大きく上回り、類似団体の中でも最低水準となっている。その最大の要因は、全国平均を大きく上回る人口1,000人当たり職員数や人件費であることから、第4次竹田市行財政改革大綱に基づき、適正水準を目指し見直しを図っていく。また、主に直営で運営している施設について、民間でも実施可能な部分については、指定管理者制度の導入による民間委託や民間譲渡等を進め、コストの低減を図っていく方針である。

ラスパイレス指数の分析欄

職員給与のカットや職員手当の見直しなどを実施してきたが、類似団体平均よりも依然として高い水準にある。今後は、第4次竹田市行財政改革大綱に沿った給与体系の見直しなど、より一層の職員給の適正化に努めていく必要がある。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

全国・県内平均を大きく上回り、類似団体の中でも多い状況となっている。人口当たりの職員数が多い要因は、過疎化や少子高齢化により急速に人口減少が進んだ一方で、市の面積が広大かつ条件不利地域が多いために、支所機能や公共施設等の整理統合などが進まず、その維持管理及び一定の市民サービスの確保に職員数が必要とされていることなどがある。合併後18年間で35%を超える職員数の削減を実施しているが、更なる職員数の適正化に向け、今後も第4次竹田市行財政改革大綱に沿った取組の推進を図っていく。

実質公債費比率の分析欄

国営大蘇ダム建設事業や歴史文化館建設事業等の大規模普通建設事業に伴う地方債の償還が本格的に始まったことから、前年よりも数値が悪化したものの、類似団体と同水準を保っている。今後も市民生活に直結した普通建設事業(火葬場の再整備等)が予定されていることから、市民ニーズ・行政需要実態に即した事業を厳選したうえで、地方債の計画的な発行に努めていく必要がある。

将来負担比率の分析欄

地方債の現在高及び公営企業債等繰入見込額の減により、将来負担比率は前年に比べ改善した。地方債現在高の減については、大型公共事業の完了等により、地方債発行額に落ち着きが見られたことが要因である。しかし、今後も市民生活に直結した普通建設事業(火葬場の再整備等)が予定されていることから、市民ニーズ・行政需要実態に即した事業を厳選したうえで、地方債の計画的な発行に努めていく必要がある。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

人口千人当たりの職員数が全国・県内平均を大きく上回っていることから、経常収支比率に占める人件費の割合が非常に高い。今後も、第4次行財政改革大綱に沿って、職員数や給与水準の適正化等を行い、人件費の削減に努める。

物件費の分析欄

類似団体平均を上回り、高い水準で推移している。当市は類似団体と比較して保有する施設数が多いことから、今後は主に直営で運営している施設を、民間でも実施可能な部分については、指定管理者制度の導入による民間委託や民間譲渡等を進めると同時に、類似施設の集約や老朽施設の除却を進め、コストの低減を図っていく方針である。

扶助費の分析欄

類似団体平均は下回っているものの、保育所運営・施設型給付費や老人保護措置費等多くの費用を要し、指標としては横ばい傾向でる。扶助費は、国・県の制度に基づき実施する事業が大部分のため、削減が難しい経費となっている。

その他の分析欄

前年度と同水準で推移し、類似団体及び全国、県平均を上回っている。特に、維持補修費については、老朽化した公共施設を多く抱えていることから、今後さらに増加していくものと思われる。平成27年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、今後の各施設のあり方について引き続き検討を行う。

補助費等の分析欄

類似団体平均を下回っており、指標としてはほぼ横ばい傾向にある。今後も、補助金等交付に当たって、事業の必要性や効果の検証を行い、明確な基準を設けて、補助事業の見直しや廃止を行う方針である。

公債費の分析欄

平成28年度以降実施してきた大規模公共事業による地方債発行額の増加により、今後高い水準で推移することが予想される。今後も市民生活に直結した普通建設事業(火葬場の再整備等)が予定されていることから、市民ニーズ・行政需要実態に即した事業を厳選したうえで、地方債の計画的な発行に努めていく必要がある。

公債費以外の分析欄

経常収支比率の傾向と歩調を合わせるように改善・悪化している。人件費と物件費の指標が最低水準であるため、高止まりの状態となっている。今後も、公共施設等総合管理計画や第4次竹田市行財政改革大綱に沿った取組を推進し、公共施設の総数削減を図ると同時に、職員数の適正化・職員給の見直し等を行い、指標の改善に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

歳出決算総額の2割以上を占める民生費は、少子高齢化の進展等により社会保障費に多額の費用を要するため、住民一人当たり259,189円であり類似団体の中でも高い状況となっている。農業が主産業である当市では、農地基盤整備に多額の費用を要するため、農林水産業費は類似団体内で高い水準となっている。教育費は、令和元年度までに大型建設事業(図書館、総合文化ホール、歴史文化館等)が終了したことにより、一人当たりのコストは減少した。なお、類似団体平均を上回っているのは、小中学校の統廃合が進んでおらず、施設の維持費に多額の費用を要することが要因となっている。災害復旧費は、令和2年及び令和4年に発生した豪雨、台風災害に係る復旧事業により類似団体平均を上回っている。議会費は、令和2年度の議場等会議システム改修事業が完了したことにより、例年並みの水準となった。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額の主な構成項目である人件費は、住民一人当たり163,015円で全国・県内平均を大きく上回っており、類似団体内でも最高額に近い値となっている。これまでの職員数の削減などにより職員給は減少しているが、人口減少も急速に進んでいるため改善には至っていない。今後も、第4次竹田市行財政改革大綱に沿って、職員数の適正化・職員給の見直し等を行い、人件費の削減に努めていく必要がある。大型公共事業の完了により普通建設事業費は減少したものの、維持管理に係る物件費と合わせ類似団体よりも高い傾向にある。今後これらの施設に係る維持補修費の増加も見込まれるため、公共施設等総合管理計画に基づいて、既存施設の民間譲渡や除却等も含めた適切な管理計画を推し進める必要がある。災害復旧費は令和2年及び令和4年に発生した豪雨、台風災害に係る復旧事業により類似団体平均を上回っている。繰出金は、住民一人当たり86,084円で類似団体平均を大きく上回っている。後期高齢者医療事業会計と介護保険事業会計への繰出が多くを占めており、全国平均を上回る高い高齢化率とそれに伴う給付費が主な要因である。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

これまでの大規模普通建設事業に伴う地方債の償還が本格的に始まったことから公債費が増加し、普通交付税や臨時財政対策債が減少したことにより、実質単年度収支は赤字となった。財政調整基金については、今後想定される普通建設事業(火葬場再整備等)に伴う歳出増により、厳しい財政状況が続くと予想されることから、ある程度の取崩しは避けられない見込みである。不要不急な事業は控え、市民ニーズ・行政需要実態に即した事業を実施していく必要がある。また、公共施設等総合管理計画に基づいて適切な施設管理計画を推し進め、維持管理コストの低減に努めていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

連結実質赤字比率については、赤字の会計がないため良好な状態にある。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

実質公債費比率の分子は、国営大野川上流開発事業や歴史文化館建設事業等の大規模普通建設事業に伴う地方債の償還が本格的に始まったことから、昨年度より増加している。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

地方債の現在高は、国営大野川上流開発事業や歴史文化館建設事業等の大規模普通建設事業に係る地方債発行に伴い平成29年度以降上昇していた。しかし、令和3年度以降は地方債発行額が抑えられたことに加え、前述の大規模普通建設事業に係る償還が本格的に始まったことにより、地方債現在高は減少し、将来負担比率の分子は前年度に比べ減少している。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)前年度決算剰余金を減債基金に積み立てたことや財政調整基金の取り崩しがなかったこと等から、基金現在高は全体として昨年度より増加した。(今後の方針)公共施設の集約・除却や人件費の抑制等の行財政改革を進め経常経費の節減に努めることで、財政調整基金の取り崩しを最小限に抑えるとともに、基金への積立も計画的に実施することで今後に予定されている普通建設事業や施設の維持補修に備える。

財政調整基金

(増減理由)令和4年度については、運用益を8百万円積立てたことにより残高は増加した。なお、取崩しは発生していない。(今後の方針)財政調整基金は標準財政規模の10%が適正とされている。しかしながら、あくまでも一般的な財政の指標であり、老朽化した施設を多く抱えて、災害が頻繁に発生する本市においては、現時点で少なくとも標準財政規模の2割である約20億円程度は確保したいと考えている。

減債基金

(増減理由)前年度決算剰余金や運用益を582百万円積立てたことにより残高は増加した。(今後の方針)竹田市基金条例において、前年度決算剰余金のうち2分の1を下らない額は財政調整基金又は減債基金に積みたてるものとしている。今後も健全な状態を維持しつつ、計画的に積立を行っていく方針である。

その他特定目的基金

(基金の使途)福祉の向上、地域振興等の特定の行政施策のために設置された基金であり、それぞれの目的に沿った施策に充当する。(増減理由)寄付額が伸び悩んだためふるさと竹田応援基金の残高が減少したことや、森林環境譲与税基金を活用する事業が増えたこと等から、積立額を取崩額が上回った。(今後の方針)今後想定される公共施設の維持補修費増大に備えて、公有財産の売却等による収入を基金に積み立てるとともに、特定目的基金の設置目的に合致する事業には積極的な繰入を行い、財源の確保を図る。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

当市では、平成27年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の40.7%を削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めている。有形固定資産減価償却率については、主な要因としては、道路、保育所等、学校施設、福祉施設、消防施設の有形固定資産原価償却率が高くなっているためであり、他施設よりも老朽化が進行し資産価値が減少している。

債務償還比率の分析欄

類似団体と同水準となり改善に向かっている。平成28年度以降に続いた都市再生整備事業や温泉施設の整備、県立高校の学生寮整備等の大規模な事業に伴い、基金の取り崩しも多くなったため令和元年度に率は上昇したが、その後は普通建設事業費の調整により、地方債発行額の抑制に努めてきたことで将来負担額が減少している。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は類似団体と比べ低い水準にある一方、有形固定資産原価償却率は高い水準となっている。これまでも公共施設総合管理計画の削減目標に向け、個別施設計画に基づき老朽施設の集約化・除却等を進めてきたが、今後も積極的に推し進め、施設保有量の適正化に努めていく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

平成28年度以降の大規模な公共施設の整備により、一時的に地方債の発行額が増加し将来負担比率が上昇したが、将来負担比率及び実質公債比率ともに類似団体よりも低い水準である。しかしながら実質公債費比率は上昇傾向にあり、引き続き市民ニーズ・行政需要実態に即した事業を厳選したうえで、地方債の発行額の抑制に努めていく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率は、橋りょう・トンネルと公営住宅は類似団体平均を下回っているが、その他はほぼ同水準もしくは上回る水準となっており、中でも道路と保育所等及び学校施設は比較的高い水準にある。道路に関しては、集約・廃線等が困難なことから、順次改良工事を実施していく予定である。保育所及び学校施設等に関しては統廃合を進めており、遊休施設については利活用の検討や除却を積極的に進め、その他施設については適切な時期に集約化・更新を図る必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率は、福祉施設及び消防施設で類似団体平均を大幅に上回る水準となっている。福祉施設に関しては、一人当たり面積も大幅に上回っており、施設の利用状況を注視しながら、老朽化対策又は集約化を検討する必要がある。消防施設は、各地域にある消防団詰所の老朽化が主な要因であり、地域の状況を見ながら順次更新や集約化を実施している。その他の施設も老朽化が進んでおり、有形固定資産減価償却率を参考にしながら、個別施設計画に基づき対策を実施していく予定である。

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から6,638百万円の減少(-5.3%)となった。資産総額の92.2%を占める有形固定資産は将来の支出(維持管理・更新等)を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき施設の除却、集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。一般会計等においては、負債総額が前年度末から1,261百万円の減少(-5.9%)となった。金額の変動が最も大きいものは地方債であり、歴史文化館建設事業に係る地方債の償還が本格的に始まったこと等から、地方債償還額が発行額を上回り、968百万円減少した。・特別会計を加えた全体では、資産総額は前年度末から6,659百万円減少(-5.1%)し、負債総額は前年度末から1,377百万円減少(-6.1%)した。資産総額は、特別会計に属する資産を計上していることにより、一般会計等に比べて6,076百万円多くなるが、負債総額も1,263百万円多くなっている。・一部事務組合等を加えた連結では、資産総額は前年度から6,658百万円減少(-5.0%)し、負債総額は前年度から1,383百万円減少(-6.0%)した。資産総額は、一部事務組合等の資産を負担割合に応じて計上していること等により、一般会計等に比べて7,694百万円多くなるが、負債総額も1,608百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

・一般会計等において、経常費用が前年度から365百万円減少、経常収益が46百万円減少したことにより、純経常行政コストは前年度から319百万円の減少(-1.5%)となった。経常費用の中で最も金額が大きいのは減価償却費(7,925百万円)であり、純行政コストの35.4%を占めている。施設の除却、集約化・複合化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。・全体では、一般会計等に加えて水道料金等の使用料及び手数料を計上しているため、経常収益が375百万円多くなっている。一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が5,421百万円多くなり、純行政コストは5,849百万円多くなっている。・連結では、一般会計等に加えて一部事務組合等の事業収益を計上しているため、経常収益が1,558百万円多くなっている。一方、移転費用の補助金等を中心として経常費用が11,999百万円多くなり、純行政コストは10,426百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(11,541百万円)が純行政コスト(22,388百万円)を下回っており、本年度差額は-5,415百万円となり、純資産残高は前年度から5,378百万円の減少となった。地方税の徴収業務の強化やふるさと納税制度の推進等により、税収等の増加に努める。・全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が1,825百万円多くなっている。本年度差額は-5,321百万円であり、純資産残高は前年度から5,282百万円の減少となった。・連結では、按分された一部事務組合等の歳入が含まれることから、一般会計等と比べて税収等が3,091百万円多くなっている。本年度差額は-5,312百万円となり、純資産残高は前年度から5,275百万円の減少となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

・一般会計等においては、業務支出等15,685百万円に対し業務収入等が17,599百万円となり、業務活動収支は1,915百万円であった。投資活動収支については、公共施設等整備費支出が前年度に比べ減少したが、国県等補助金収入も減少しており、-1,222百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから-983百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から290百万円減少し、945百万円となった。今後は、大型建設事業にかかる地方債の償還が本格的に始まり財務活動支出が増える見込みであるため、経常的な活動に係る経費を抑制する必要がある。・全体では、国民健康保険税や介護保険料等が税収等収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より264百万円多い2,179百万円となっている。投資活動収支では、公共施設等整備費支出が前年度に比べ減少したが、国県等補助金収入も減少しており、-1,323百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから1,103百万円となり、本年度末資金残高は前年度から246百万円減少し、1,472百万円となった。・連結では、一部事務組合等の収入の一部が業務収入に含まれる一方、按分された人件費や物件費等が業務支出に含まれることから、業務活動収支は一般会計等より338百万円多い2,253百万円となっている。投資活動収支では公共施設等整備費支出が前年度に比べ減少したが、国県等補助金収入も減少しており、-1,350百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから-1,124百万円となり、本年度末資金残高は前年度から225百万円減少し、2,035百万円となった。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

・住民一人当たり資産額は、合併前に旧市町毎に整備した公共施設があるため、保有する施設数が非合併団体よりも多く、類似団体平均値を上回っている。しかし、老朽化した施設が多く、前年度末に比べて17.3万円減少している。将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成27年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、今後40年間の取組として公共施設等の除却、集約化・複合化を進め、施設保有量の適正化に取り組む。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

・純資産比率は、類似団体平均値よりも高い水準となっている。純行政コストが税収等の財源を上回ったことことから、純資産が昨年度から5.2%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が消費して便益を享受したことを意味している。人件費の抑制等により、行政コストの削減に努める。将来世代負担比率は、類似団体平均値を下回っている。しかし、令和元年度までに終了した大型建設事業の地方債償還開始による公債費の増加や、老朽化した公共施設の大規模改修を計画的に実施していかなければならないこと等から、将来世代負担比率は今後増加することが見込まれる。新規に発行する地方債の抑制等により地方債残高を圧縮し、将来世代の負担減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

・住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値を上回っている。その主な要因は、純行政コストのうち3割以上を占める減価償却費であると考えられ、今後も引き続き高い水準となることが予想される。公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の除却、集約化・複合化を進め、施設保有量の適正化に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

・住民一人当たり負債額は、地方債残高の減少等から前年度から3.6万円減少しているが、類似団体平均値を上回っている。今後とも、新規に発行する地方債の抑制等により地方債残高の適正管理に努める。業務活動収支は、税収等収入及び補助金収入等の減少があり1,959百万円となっている。投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行し公共施設等の必要な整備をおこなったためであるが、基礎的財政収支全体としては1,020百万円となっている。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、経常費用及び経常収益はともに減少しているが経常費用の減少額が大きかったことにより、前年度から0.1ポイント減少し類似団体よりも高くなっている。受益者負担が適切な水準となるよう、税負担等の公平性・公正性や透明性の確保に努めていく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,