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地方財政ダッシュボード

徳島県上勝町の財政状況(2021年度)

🏠上勝町

地方公営企業の一覧

簡易水道事業


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2021年度)

財政力指数の分析欄

少子高齢化の進行に加え、町内に主要産業がないこと等により、財政基盤が弱く類似団体の平均を下回る状況である。インターンシップの受入やNPO活動を通じて町内産業の活性化、起業家の育成やごみゼロ活動を目標に持続可能なまちづくりを展開しつつ、SDGsを推進するとともに将来的な歳入の増加を図る。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率の分子である歳出がシルバー人材センター委託料等が減となったことにより対前年度比で大幅に減少、分母である歳入が地方交付税、地方債の増加に伴い比率は約10%減少した。しかしながら、ここ数年の大規模な投資的事業が続き公債費の発行が増加しているため、投資的事業の精査を行い、公債費の発行抑制等により、類似団体の平均的な位置となるよう今後も計画的で有利な地方債に努め、現行比率の減少を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体平均と比較して高くなっているのは、物件費が大きな要因となっている。職員数が少ないため委託に出す業務数が多くなっており、結果的に人口一人あたりの金額が増加する傾向にある。今後は実施事業の精査等含め抑制していく必要がある。

ラスパイレス指数の分析欄

職員数が少なく、就退職の状況により指標の増減が大きいが90%前半を推移しており、国の職員より低い状況で推移している。今後も定員管理を行い現状90%前半程度の推移を維持していきたい。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口が少ないが行政面積が広いこともあり、役場支所を設置して住民サービスの維持向上を図っている。高齢者も多く、公的交通機関も十分なく町営バスの運行に頼っている状況であることから、支所を廃止することは厳しい選択となるが、今後の財政状況等も踏まえて前向きな検討が必要な時期が来ている。

実質公債費比率の分析欄

基準財政需要額の算入率が高い地方債(補助災害、辺地債、過疎債、緊防債等)を起こしているため、類似団体平均と比較して低水準を保っているが、公債費残高が予算規模程度にあり、見た目の指標ほど健全とはいえないので、今後も実施事業の厳選、有利な地方債の発行に努め、本指標について維持していきたい。

将来負担比率の分析欄

財政力が低いので、経費削減に努め、可能な限り有余財源は積立金に積立を行っている。また、有利な地方債(補助災害、辺地債、過疎債、緊防債等)を発行していることで、地方債現在高に係る基準財政需要額算入が高いことで計算上は優良な指標である。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)

人件費の分析欄

類似団体水準で推移していたものの、令和元年度は3.3%増、令和2年度は2.3%増、令和3年度は2.2%増と類似団体水準と比べて高い水準にある。地域活性化に一役担っている地域おこし協力隊や集落支援員等が含まれているためで、行政サービスの内容や提供方法の差異によるものである。

物件費の分析欄

類似団体の平均指標と似た値で推移していたが、近年保育園の運営や町営バス等の行政サービスに係る業務が増加したことが増加の要因となっていたが、新型コロナウイルス感染症の影響により事業等が中止や延期になったことや、経費削減の取り組みにより物件費の上昇を令和2年度から4.2%減少することができた。

扶助費の分析欄

少子高齢化の進行に伴い、経常的な経費である扶助費が高い指標で推移することは否めないが、現行の指標を少しでも改善していくことが必要である。扶助費が高い要因として、施設入所者の措置費が大半を占めているため、自宅で元気に生活ができる息の長い福祉政策が必要である。

その他の分析欄

過疎地地域医療の確保のため、町営診療所を抱えていることから繰出金が大きなウェイトを占めている。類似団体と比較して平均的な指標であるが、今後も事務事業の効率化を行い、現行指標の維持に努める。

補助費等の分析欄

行政改革大綱に基づき、平成16年度から町単独補助金の20%カットを行い、各種団体等への経常的な補助金を削減・廃止する等経費削減に努めている。ただ、補助金の増額・新設の要望もあるため事業の厳選を今後も続けたい。

公債費の分析欄

人件費とともに義務的経費の高いウェイトを占めているが、過疎地域のため民間資本の参入が望めないため、行政が資本整備をしていかなければならない。また、財政力が弱いため事業を厳選して実施しているのが現状である。公債費としてのウェイトは高いが基準財政需要額に算入される有利な地方債を起こしている額が大きいため、実質公債費比率についての指標は増加傾向ではあるが急激な増加は抑制されている。

公債費以外の分析欄

令和3年度においても令和2年度に引き続き、大型事業の実施に伴い普通建設事業費が全体の23.0%を占めている。今後は公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。また、建設費だけでなく維持管理経費まで考えた施策を実施することにより、現行指標の維持・改善を図っていく。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

著しい人口減少により、住民一人当たりのコストが類似団体と比較し全体的に高くなる傾向がある。総務費については、「特別定額給付金事業」が皆減となったことにより令和2年度比で減少、衛生費については、「新型コロナウイルスワクチン接種対策事業」に係る経費の増により令和2年度からの増額の主要因となっている。農林水産業費については、「森林環境整備事業」の皆減により、令和2年度比で減少。土木費では、例年の道路河川の維持工事に加え、道路の拡幅等の道路改良事業の増加、橋梁の修繕補修等事業の増加、町営住宅整備事業の事業費の増加が主な増加要因となっている。また、公債費についてもウェイトは高いものの、基準財政需要額に算入される有利な地方債を起こしているため、実質公債費比率の指標については増加傾向ではあるが急激な増加は抑制されている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

著しい人口減少により、住民一人当たりのコストが類似団体と比較し全体的に高くなる傾向がある。特に義務的経費で高いウェイトを占めている物件費については、救急患者輸送車搬送業務、町営バス運営業務など一定水準の住民生活を確保する事業等が多く含まれているため経費が高くなっている。扶助費については、(4)-1で述べたように少子高齢化の進行に伴い、施設等入所者の措置費が大半を占めているため、扶助費が高い指標で推移することは否めない。公債費についてもウェイトは高いものの、基準財政需要額が算入される有利な地方債を起こしているため、実質公債費比率の指標については増加傾向にあるが、急激な増加は抑制されている。

実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)

分析欄

本町は消防未常備であること、ごみ処理施設がないこと、公共交通機関は町営バス・スクールバスのみである等、都市部と比較すると十分な住民サービスの提供がなされていないのが現状である。しかし、住民サービスの向上に伴うハード整備を実施した場合に急激な資金不足と管理費の増加が見込まれるため、財政調整基金は有用な財源と見込んでいる。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)

分析欄

すべての会計において赤字はなく、黒字となっているが一般会計から特別会計に基準操出を行っていること、国民健康保険(診療施設勘定)・国民健康保険(福原診療所勘定)については赤字分を一般会計より補填を行っている。簡易水道事業等については、受益者の負担で独立採算を目指しているが、実質的には過疎地の公共サービスの充実のために存続が必要であり、この指標には出ないが赤字補填的な操出がなくなるように努力が必要である。

実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

辺地債、過疎債、臨時財政対策債等と交付税算入の高い地方債を起こしていることにより、実質公債費は健全な比率となっているが、地方債残高が増えすぎないように、長期的かつ計画的な地方債発行を行い、状況に応じて地方債の一部繰上償還等も視野に入れて対応する必要がある。

将来負担比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

この指標は健全に見えるが、充当可能基金は公債費のみに充当するものではなく、消防未常備町村の解消、ごみ処理施設への取り組み、第3セクターの状況など不安要素が山積しているため、地方債残高は可能な限り抑制したいと考えている。しかし、財政力のない本町では地方債の発行を極端に抑制することは困難であるため、有利な地方債を発行し、健全な指標を保つよう努める。

基金残高に係る経年分析(2021年度)

基金全体

(増減理由)・財政調整基金を41百万円取り崩したが、いろどりの里整備基金を168百万円ほか特定目的基金を多く積み立てたことにより全体として210百万円の増加。(今後の方針)・基金の使途明確化を図るために、個々の特定目的基金を中心に積み立てていくことを予定している。

財政調整基金

(増減理由)・51百万円積み立て41百万円を取り崩したことで、10百万円の増加。今後も積立額の範囲内で取り崩しを行うように努める。(今後の方針)・財政調整基金については、決算剰余金、基金運用益を中心に積み立てていく。・災害への備え等のため、過去の実績を踏まえ、積み立ててきている。

減債基金

(増減理由)・基金運用益相当額2百万円を積み立てたことによる増加。(今後の方針)・令和5~6年度に地方債償還のピークを迎える見込み。・令和3年度末地方債残高3,525百万円に対し、減債基金残高1,262百万円のため、基金残高に対して地方債残高が2倍以上となっている。一括償還等を行うこととなった場合等と不測の事態に対応が出来るよう可能な限り積み立てておきたい。

その他特定目的基金

(基金の使途)・いろどりの里整備基金:将来の上勝町発展の基盤となる施設の整備等を目的とする。・上勝町森林農地適正管理基金:町の森林農地の適正管理により「持続可能な地域社会づくり」を目指し、町並びに森林所有者等の責務を明確化し、町民の健康で文化的な生活の持続に寄与することを目的とする。(増減理由)・いろどりの里整備基金:将来の上勝町発展の基盤となる施設の整備等を目的とし、平成29年度に基金条例を設置。令和3年度は168百万円を積み立てたことにより増加。・上勝町森林農地適正管理基金:森林農地適正管理士の育成等に充てることを目的とし、令和3年度12百万円を積み立てたことにより増加。(今後の方針)・いろどりの里整備基金:公共施設や道路・橋梁等のインフラは、将来的に更新・維持管理等の支出を伴うもので、平成28年度策定の公共施設等総合管理計画では、将来更新費用(40年間)の総額が、40,540百万円と想定。年平均を試算すると毎年度1,010百万円の費用を要するうえ、過去5年間の投資的事業の年平均を試算すると490百万円が必要となる。これによると単年度だけでみても1,500百万円が必要と見込んでいる。そのため、適切な財源の確保と歳出の精査により、可能な限り積み立てていきたい。・上勝町森林農地適正管理基金:町面積のうち森林面積が約90%を占めるなかで、山離れする森林所有者や林業従事者の高齢化等により、森林環境の悪化、水資源の枯渇が進むと想定される。そこで本町は森林農地の適正管理を行うため、令和元年度に設立した新林業事業体において新たな担い手の育成と確保を推進する。また、森林環境贈与税の創設を好機と捉え、可能な限り基金へ積み立てていきたい。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

当町の有形固定資産減価償却率は、類似団体よりも低い水準にある。令和3年度は、建物の取得はなかったが、既存建物の改修・修繕工事を複数件行った。有形固定資産減価償却率については、令和元年度決算と比較して0.9%増加した。今後も、公共施設個別計画や公共施設等総合管理計画等に沿った公共施設(ハコモノ)に対するマネジメントを進め、計画的な予防保全を図る。

債務償還比率の分析欄

令和3年度決算において、負債合計金額は約39億円であり、対して業務活動収支は約5.2億円である。これらの商を償還年数とした場合、約7.5年となる。令和3年度決算時点の基金残高は約38億円であり、今後も計画的な管理を行っていく。また、令和3年度の地方債償還支出は、地方債発行収入を下回っている。償還計画に基づいて計画的な財政運営に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

有形固定資産減価償却率について、類似団体と比較して低い状況で推移している。今後の有形固定資産減価償却率の増加を考えると、老朽化した施設の集約化や除却等の検討を進めていく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

適量・適切な事業実施によって、実質公債比率は、類似団体を大きく下回る水準で推移している。一方で、令和元年度から徐々に上昇傾向にあるため、今後とも緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業の選択により、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体平均値と比較し、有形固定資産減価償却率が高くなっているのは、インフラ資産では橋りょう・トンネルである。今後、維持・更新を含めた管理体制を検討する必要がある。事業用の資産については、認定こども園・幼稚園・保育園、学校施設、公民館が類似団体と比較して有形固定資産減価償却費率が高い状態である。一方、いずれの施設も住民一人当たりの面積が、類似団体を下回っていることから、施設を削減することは望ましくないと考えられる。施設の新規建替えも含め、今後の更新を検討していく。公営住宅は、類似団体と比較して有形固定資産償却率が低い状態である。今後も適正管理に努めていく。

施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体平均値と比較し、有形固定資産減価償却率が高くなっているのは、体育館・プール、福祉施設、消防施設、庁舎である。住民一人当たりの面積は、体育館・プールについては類似団体を下回っており、福祉施設、消防施設、庁舎については上回っている状態である。これらの施設については、今後住民へ提供するサービスの質を低下することのないよう、削減もしくは維持、更新を行っていく必要がある。その他の施設は、類似団体と比較して有形固定資産償却率が低い状態である。ただ、住民一人当たりの面積は、類似団体を上回っているため、将来的には総量の削減を検討する必要がある。

財務書類に関する情報①(2021年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

・一般会計等の資産総額は、前年度末から286百万円の増加(1.7%)となった。資産総額のうち物品を除いた償却資産の割合が61.2%となっており、これらの資産は将来の(公共施設に係る維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、現在改訂中の公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、施設の統廃合を検討するなど公共施設等の適正管理に努める。負債総額は、前年度から39百万円増加(1.0%)しているが、負債の増加額のうち最も金額が大きいものは、地方債の増加(63百万円)である。今後も将来の公債費負担を踏まえた計画的な起債等、地方債の適正管理に努める。・全体については、資産総額は前年度末から287百万円増加(1.6%)し、負債総額は前年度末から31百万円増加(0.8%)した。資産総額は、特別会計に属する資産を計上していることにより、一般会計等に比べて資産総額が1,104百万円多くなるが、負債総額も一般会計等に比べて195百万円多くなっている。・連結については、資産総額は前年度末から233百万円増加(1.3%)し、負債総額は前年度末から69百万円増加(1.6%)した。資産総額は、一部事務組合等の資産を負担割合に応じて計上していること等により一般会計等に比べて1,508百万円多くなるが、負債総額も一部事務組合で起債された地方債等が要因となり、一般会計等に比べて425百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

・一般会計等の経常費用は2,390百万円となった。今後も大きな金額の計上が予定されるのは減価償却費(536百万円、前年度比15百万円)であり、純行政コストの22.8%を占めている。年間536百万円のペースで資産の老朽化が進んでいるとも言えることから、施設の集約化・大規模修繕事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費全体(トータルコスト)の圧縮に努める。・全体では、特別会計にかかる使用料及び手数料等を計上しているため、一般会計等に比べて経常収益が89百万円増加している一方、負担金や補助金を行政コスト計算書の補助金等に計上しているため移転費用も335百万円多くなり、最終的な純行政コストは一般会計等と比べて444百万円多くなっている。・連結では、一部事務組合等の事業収益を計上しているため、一般会計等に比べて経常収益が284百万円増加した一方、人件費や物件費をはじめとした経常費用も1,119百万円多くなり、最終的な純行政コストは一般会計等と比べて774百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

・一般会計等においては、税収等や国県補助金等からなる財源(2,592百万円)が純行政コスト(2,352百万円)を上回っており、本年度差額は240百万円となっているため、純資産残高は最終的に246百万円の変動となった。今後も引き続き、地方税の徴収業務の強化やふるさと納税制度の活用等による税収等の増加に努める。・全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて財源が455百万円増加した。ただし、人件費や物件費をはじめとした純行政コストも増加するため、全体純資産変動計算書における本年度差額は251百万円となり、純資産残高は最終的に256百万円変動した。・連結では、一部事務組合等の歳入等が按分の上で含まれることから、一般会計等と比べて財源が822百万円増加した。一方で純行政コストも増加するため、連結純資産変動計算書における本年度差額は289百万円となり、純資産残高は最終的に165百万円変動した。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

・一般会計等における業務活動収支は517百万円であったが、投資活動収支については固定資産の整備や基金の積立及び取崩を行った結果△508百万円となった。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を下回ったことから58百万円となっており、最終的な本年度末資金残高は前年度から67百万円変動し270百万円となった。引き続き、地方債の適正管理に努める。・全体では、国民健康保険税や介護保険料といった特別会計の収入が含まれる一方、特別会計としての支出も含まれることから、業務活動収支は583百万円となっている。投資活動収支は、特別会計における基金積立などの資産形成等を実施したため△560百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を下回ったことから42百万円となり、最終的な本年度末資金残高は前年度から65百万円変動し330百万円となった。・連結では、一部事務組合等の収入の一部とともに人件費や物件費等も増加することから、業務活動収支は608百万円となっている。投資活動収支は、一般会計等から連絡に至るまでの資産形成等が計上されており△573百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を下回ったことから37百万円となり、最終的な本年度末資金残高は前年度から72百万円変動し603百万円となった。

財務書類に関する情報②(2021年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

・住民一人当たり資産額は、類似団体平均を上回っている。施設の老朽化を抱えながらも、施設の長寿命化・更新も進めており、最終的には前年度末に比べて61.4万円増加している。将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、公共施設等総合管理計画に基づき、今後は公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組む。・歳入額対資産比率については、類似団体平均を上回る結果となった。しかし、歳入の減少等が要因となって、前年度よりも0.17年増加することとなった。有形固定資産減価償却率については、類似団体より低い水準にある。しかし、1年分の減価償却が進んだことにより前年度より0.9%上昇している。公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設について、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

・純資産比率は、類似団体平均よりもやや低い水準にある。また、地方債残高の増加等が要因となって、前年度から0.2%減少している。今後も、経常的な経費の見直しなどにより、行政コストの削減に努める。・将来世代負担比率は、類似団体平均を上回っており、前年度と比べて、0.7%増加している。新規に発行する地方債の抑制を行う等、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

・住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っている。特に、純行政コストのうち22.8%を占める減価償却費が、今後の行政コストが高くなる要因の一つと考えられる。今後も、公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っており、地方債の償還等と新たな起債の関係から、前年度から12.2万円増加している。来年度以降も計画的な起債及び償還によって、地方債残高の圧縮に努める。基礎的財政収支は、投資活動収支の赤字分が基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた業務活動収支の黒字分を下回ったため、228百万円となっており、類似団体平均を下回っている。投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、公共施設等の必要な整備を行ったためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

・受益者負担比率は類似団体よりも低くなっている。経常費用の中でも減価償却費の占める割合は大きく536百万円となっていることから、公共施設等総合管理計画や個別施設計画等に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化等で総量を圧縮し、減価償却費や物件費(光熱水費等)をはじめとした経常費用の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,