北海道青森県岩手県宮城県秋田県山形県福島県茨城県栃木県群馬県埼玉県千葉県東京都神奈川県新潟県富山県石川県福井県山梨県長野県岐阜県静岡県愛知県三重県滋賀県京都府大阪府兵庫県奈良県和歌山県鳥取県島根県岡山県広島県山口県徳島県香川県愛媛県高知県福岡県佐賀県長崎県熊本県大分県宮崎県鹿児島県沖縄県

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地方財政ダッシュボード

和歌山県御坊市の財政状況(2021年度)

🏠御坊市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2021年度)

財政力指数の分析欄

前年度と比較し微減で推移しているが、大手電力会社からの税収等により0.52と類似団体平均を上回っている。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う企業収益の低迷や固定資産税における評価替えや主要企業の償却資産等の減少などで税収は減収傾向となっている。税収面での厳しい状況が今後も予想される中、既に導入済のスマートフォン決済事業者を増やし、納税チャンネルを増やすことで、納付推進を図る。さらに、従来からの差押物品の公売、滞納管理による徴収体制の強化など、引き続き市税徴収率の改善、企業誘致の推進など歳入確保に努めるとともに、定員管理・給与の適正化など歳出抑制にも取り組むことにより、財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

歳出では、人件費が定年退職者の減や補助費等が一部事務組合のひだか病院への負担金の減により、歳出一般財源が減少したことに加え、歳入において、普通交付税や地方消費税交付金、臨時財政対策債等の増加により、歳入一般財源が大幅に増加したことで前年度より7.9ポイント大幅に改善し、96.6%となった。しかしながら、依然として高い水準にあることに変わりはなく、類似団体の平均値を大きく上回っている。今年度の改善要因についても普通交付税や地方消費税交付金の増といった依存財源によるところであり、義務的経費は増加していることから、今後も引き続き、市税の徴収強化などによる自主財源の確保に努めながらも、定員管理及び給与の適正化、事務事業のスクラップの徹底、経常経費のマイナスシーリングの継続など、より一層の財政健全化をあらゆる側面から推進する。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費では定員適正化計画において職員数の削減、物件費では経常経費の1割カットや事務の効率化、令和2年度から取り組んでいる経常経費のマイナス10%シーリングの設定などを行い削減に努めてきたところである。前年度と比較すると人口1人当たりの決算額は9,282円の増となっているが、これはふるさと納税寄附金の大幅増に伴う関連経費の増や新型コロナウイルスワクチン予防接種委託の皆増により、物件費が増となり、類似団体平均を上回る状況となった。今後も、歳出内容の見直しに取組み、歳出の抑制と適正な定員管理に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

これまでも定員適正化計画に基づき退職者に対して、新規採用職員を抑えるなど定員適正化に努めてきた。今後も人事院勧告に準じた給与改定や国県の方針・指導に基づき、他市の状況も踏まえながら引き続き健全な給与制度の構築と、指数の改善を図り、類似団体に近づけるよう努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

関西電力御坊発電所の防災対策のための消防職員の拡充や福祉施策を充実するための福祉職員の配置、市立幼稚園4園維持などにより、類似団体の平均値を上回っている。また、事務事業の見直し及び組織機構の見直しを継続的に進めてきているにもかかわらず、人口の減少による母数の減などにより、令和3年度は0.2人増となった。今後も、将来的な行政需要、再任用短時間勤務職員の活用の促進など、引き続き適正な定員管理に努め、総人件費の抑制を図る。

実質公債費比率の分析欄

前年度と比較し0.1ポイント改善している。起債の元利償還額は増加したものの、臨時財政対策債や普通交付税の増により、標準財政規模が増加している。今後については、元利償還額について、既に発行済の湯川中学校改築事業や小・中学校空調設備整備事業、津波避難タワー建設事業に係る償還に加えて、令和2年度から借入を行っている新庁舎建設事業や一部事務組合の大型事業(基幹改良事業や汚泥再生処理センター建設事業)等により増加見込みであるため、地方税の徴収を更に強化し、徴収率を上げることで、標準税収入の増に努める。

将来負担比率の分析欄

元金償還額が起債発行額を上回ったことにより、地方債現在高が減少したことに加え、財政調整基金及び減債基金の積立てに伴い、充当可能基金が増加したことにより、将来負担比率は前年度より2.7ポイント改善している。今回、財政調整基金について、9年ぶりに積立てを行ったものの、これまで6年連続で取崩していたため、類似団体平均を上回る要因となっている。地方債現在高については、これまでも基本的な方針として、元金償還額の範囲内に起債発行額を抑えてきており、過去に実施した大型事業の湯川中学校改築事業の完了以降、元金償還額の範囲内で新発債を抑えられていることから減少の傾向にある。しかしながら、今後は、新庁舎建設事業の本体工事開始に伴い、起債発行額が元金償還額を上回る見込みであるほか、組合負担額についても、一部事務組合の大型事業(基幹改良事業や汚泥再生処理センター建設事業)が事業着手となることから増加する見込みである。そのため、これまで以上に事業の優先順位を見定め、交付税措置のある有利な起債の活用により、将来負担比率の抑制に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)

人件費の分析欄

定員適正化計画に基づき、退職者数の5割以内の補充採用などの定員適正化に努めてきたところであり、令和3年度は、退職手当について、定年退職者や副市長の減により、前年度より3.1ポイント改善となった。類似団体を上回っているのは、関西電力御坊発電所の防災対策のための消防職員の拡充や福祉施策を充実するための福祉職員の配置、市立幼稚園4園維持などのためであると考えられる。今後も引き続き適正な定員管理を行い、総人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

物件費の1割カットや事務の効率化、クラウドシステムの導入に加え、令和2年度から取り組んでいる経常経費のマイナス10%シーリングの設定など歳出の削減に取り組んでおり、類似団体の平均を下回っている。さらに、令和3年度は、経常経費のマイナス10%シーリングの継続やごみ処理委託に関連する負担金として、前年度10月に新設した最終処分場埋立物負担金収入が58百万円増などにより、前年度より1.0ポイント改善となった。今後も行政事務の多様化や情報管理の厳重化に伴い業務委託やシステム運用経費など増加の傾向にあるため、経費の内容を充分に精査しながら、歳出の抑制に努める。

扶助費の分析欄

以前から生活保護率が高いことや障害福祉サービス費の増加により、類似団体平均を上回っている。また、政策的に推進した18歳までの子ども医療費無償化など子育て環境の充実や全国平均を上回っている高齢化の進展などにより、扶助費は増加傾向にある。令和3年度は、普通交付税等の歳入一般財源の大幅増に加え、生活保護費や児童手当の減などにより、前年度より0.6ポイント改善となった。今後も扶助費の抑制にあたり、引き続き生活保護世帯の自立を促すために就労支援員の配置やレセプト点検事業による医療費の過誤納・適正化の審査などを行い、単独施策の内容が財政力に比して過重となっていないかの調査を行うなどの見直しに取り組む。

その他の分析欄

介護保険の保険給付費の増や公共下水道事業の元利償還金の増に伴う他会計繰出金等の増により、類似団体の平均を上回っている。今後も社会保障給付の増加に伴い、介護保険や後期高齢者医療などで高齢者に対する給付費の増加が見込まれることや、公共下水道事業の元利償還金が増加していくことから、社会保障給付については過度な利用がないよう適正な利用を促し、健全な制度運営に取り組む。さらに、公共下水道事業などは経営戦略に則り進めているが、接続状況など経営状況を精査し、必要があれば、計画の見直しや検証を行う。

補助費等の分析欄

病院事業やごみ処理・し尿処理事業などを行う一部事務組合の負担金が多額となっていることから類似団体平均を上回っている。令和3年度は、御坊広域行政事務組合(ごみ処理・し尿処理施設)の負担金が増となったものの、ひだか病院の負担金が減となったことから、前年度から1.3ポイント改善となった。今後も補助金については、目的が達成されたと思われるものや不明瞭な補助金などは廃止も視野に削減を図る。さらに、御坊広域行政事務組合においては、今後、大型事業(基幹改良事業や汚泥再生処理センター建設事業)の進捗に伴い、事業費が増額となることから計画的に取り組み、一部事務組合と合わせて歳出削減に取り組む。

公債費の分析欄

令和3年度は猶予特例債(満期一括償還)や臨時財政対策債等の元金償還額が増加したものの、普通交付税等の歳入一般財源の大幅増に加え、地域再生事業債や公共事業等債等の元金償還額及び臨時財政対策債や退職手当債に伴う利子償還額が減少したため、前年度より0.7ポイント改善となった。今後は、防災関連事業や学校施設環境改善事業等に伴う元金償還額の増加が見込まれることから、継続・単独事業の精査を行い、事業の実施をより一層厳選し、適正な起債の活用・管理に努める。

公債費以外の分析欄

人件費や扶助費、補助費等が類似団体に比べて高いため、公債費以外としても類似団体の平均を上回っている。令和3年度はすべてにおいて改善したため、前年度より7.2ポイント改善している。それぞれの対策において真摯に取り組むことで、健全化に向けて徹底した歳出削減・抑制に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

総務費は、新庁舎建設工事の開始に伴う新庁舎建設事業費やふるさと納税寄附金の増に伴う関連経費は増となったものの、特別定額給付金の皆減により、前年度比70,960円の減となった。民生費は、生活保護率が高いことから類似団体平均より高い水準となっていることに加え、令和3年度の特徴として、社会福祉費において、住民税非課税世帯等臨時特別給付金や児童福祉費において、子育て世帯臨時特別給付金の皆増により、前年度比24,058円の増となった。衛生費は、新型コロナウイルスワクチン予防接種事業の増により、前年度比8,087円の増となった。商工費は、新型コロナウイルス対策関連事業の「あがらの御坊、みんなで応援商品券事業補助金」や「企業者等応援給付金」の皆減により、前年度比8,573円の減となった。土木費は、御坊大橋耐震補強事業(事故繰越)の皆増により、前年度比14,804円の増となった。消防費は、これまで津波避難タワー建設事業など防災関連の大型事業を実施していることから類似団体平均より高い水準となっているものの、令和3年度では、高機能消防指令センター整備事業の皆減により、前年度比11,724円の減となった。教育費は、GIGAスクール関連事業の皆減により、前年度比10,843円の減となった。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

令和3年度の歳出決算総額は、住民一人当たり663,523円となっている。義務的経費は、公債費を除いて、類似団体平均より高い水準となっており、人件費において、新型コロナワクチン接種事業や衆議院議員総選挙事業等による時間外勤務手当や会計年度任用職員の増により、前年度比2,900円の増となった。また扶助費においても、国の新型コロナウイルス感染症支援策である、子育て世帯臨時特別給付金や子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親・その他世帯分)の増により、前年度比27,295円の増となった。さらに公債費においても、猶予特例債の満期一括償還などで元金償還金が増えたことにより、前年度比3,214円の増となったことから、義務的経費全体では前年度より33,409円の増となった。投資的経費は、類似団体平均より低い水準となっている。普通建設事業費のうち新規事業において、新庁舎建設工事の開始に伴う新庁舎建設事業の増はあったものの、高機能消防指令センターの整備事業等の皆減により、前年度比731円の減となった。一方、更新事業においては、御坊大橋耐震補強事業(事故繰越)等の皆増により、普通建設事業費で前年度比6,371円の増となったことから、全体で前年度比3,330円の増となった。消費的経費は、補助費等において、特別定額給付金の皆減により、前年度比109,594円の大幅減となった。また物件費が、ふるさと納税寄附金の増に伴う関連経費の増や新型コロナウイルスワクチン予防接種委託の皆増により、前年度比5,031円の増となった。その他は、積立金が財政調整基金や臨時財政対策債償還基金費分の減債基金への積立により、前年度比13,486円の増となった。

実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)

分析欄

令和3年度決算では、実質収支が10億円を超える過去最大の黒字額を計上した。歳入、歳出ともに令和2年度事業である特別定額給付金給付事業の終了に伴い、大幅に減少している中で、歳入では、地方交付税や前年度繰越金、ふるさと納税寄附金が増加となった。一方、歳出では、補助費等が国の特別定額給付金給付事業の終了に伴い、大幅減となった。基金の状況について、令和3年度は昨年度に引き続き、2年連続で財政調整基金からの繰入を行わない決算となったうえに、約2億円を財政調整基金へ積立てを行ったことから、基金残高は18億円と増加した。その結果、実質単年度収支では大幅な黒字となり、標準財政規模比についてもいずれも増加となった。今後は、新型コロナウイルス感染症の影響等に留意すると市税や地方交付税について、大きな伸びは期待できない。そうした状況の中で、歳入の確保と歳出の抑制など、より一層の健全化への取り組みを継続していき、持続可能な行財政運営に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)

分析欄

すべての会計において実質収支は黒字であるが、特に一般会計における実質収支額が大幅な黒字となったことから、前年度より黒字幅が大きく増加している。各会計では、事業計画等に基づき、安定した制度運営に努めているところであるが、今後も事業の見直しや制度の適正な運営を心掛け、持続可能な行財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

元利償還金について、平成26年度以降の湯川中学校改築事業や津波避難タワー建設事業、デジタル防災行政無線施設整備事業等の防災対策関連の大型事業に伴う元金償還の開始に伴い、増加している。令和3年度においても、臨時財政対策債や学校教育施設等整備事業債等の増により、前年度比で約2千万円増加したが、普通交付税等が増加したことから単年度の実質収支比率は前年度と比べ0.3ポイント改善し、三カ年平均では前年度と比べ0.1ポイント改善した。今後は、令和2年度から借入を行っている新庁舎建設事業の本体工事開始に伴い、起債現在高が増加する見込みである。さらに一部事務組合の大型事業(基幹改良事業や汚泥再生処理センター建設事業)等により一部事務組合等の負担金も増加する見込みである。そのため、これまで以上に事業の優先順位を見定めて、交付税措置のある有利な起債を活用しつつ、地方税の徴収を更に強化し、徴収率を上げることで、標準税収入の増に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

これまで基本的な方針として、元金償還額の範囲内での起債の発行に取り組んでおり、過去に実施した大型事業の起債の償還完了とも相まって、近年の起債現在高は減少傾向にある。令和3年度についても、元金償還額(猶予特例債の満期一括償還や学校教育施設等整備事業債等)が起債発行額を上回ったことにより、前年度比で約8千万円減少している。一方で、組合負担等見込額は、御坊広域行政事務組合における清掃センターのごみ焼却施設基幹改良事業の本格化に伴い、約9億円大幅に増加している。また、充当可能財源等について、令和3年度は財政調整基金及び減債基金の積立てに伴い、約3億円増加している。さらに、基準財政需要額算入見込額結果についても、御坊広域行政事務組合に係る地方債等の算入見込額の増に伴い、約2億円増。結果として、将来負担比率は前年度比で2.7ポイント改善となった。今後は、新庁舎建設事業費の増加に伴い、起債借入額が元金償還額を上回ることとなり、組合負担額についても、一部事務組合の大型事業(基幹改良事業や汚泥再生処理センター建設事業)等により増加する見込みである。そのため、事業の優先順位を見定め、交付税措置のある有利な起債を活用することで財政負担の軽減に努める。

基金残高に係る経年分析(2021年度)

基金全体

(増減理由)財政調整基金について、令和3年度は、2年連続で財政調整基金の取崩しを行わない決算となった。さらに、財政調整基金及び減債基金について、積立てを行ったことから基金残高は約3億円の増の18億円。一方、特定目的基金について、市庁舎建設のための庁舎建設基金や公共施設の老朽化対策のための公共施設等維持補修基金を取崩したことから、基金全体としては前年度より約1千万円の減となった。(今後の方針)財政調整基金について、第5次御坊市総合計画に掲げている「持続可能な行財政運営」を推進するため、中期財政計画を策定し、財政調整基金に頼らない財政運営を目指し、今後もより一層の歳出削減等、財政の健全化に取り組んでいく。特定目的基金について、それぞれの目的に応じて活用するが、無駄を省き、抑制に努める。(今後の方針)財政調整基金について、第5次御坊市総合計画に掲げている「持続可能な行財政運営」を推進するため、中期財政計画を策定し、財政調整基金に頼らない財政運営を目指し、今後もより一層の歳出削減等、財政の健全化に取り組んでいく。特定目的基金について、それぞれの目的に応じて活用するが、無駄を省き、抑制に努める。

財政調整基金

(増減理由)毎年歳出の抑制に努めており、令和3年度決算では、2年連続で財政調整基金の取崩しを行わない決算となった。さらに、平成24年度以来9年ぶりに財政調整基金へ積立てを行ったことから、前年度より約2億円増の18億円となった。(今後の方針)令和3年度決算では、2年連続で財政調整基金を取崩さない決算となったが、主に歳入面における地方交付税や地方消費税交付金等といった依存財源が増加したことが主な要因となっていることから、厳しい現状に変わりはない。今後は、新型コロナウイルス感染症の影響等に留意すると市税や地方交付税について、大きな伸びは期待できない中で、社会保障経費の増や防災対策事業や公共施設の老朽化対策、新庁舎建設事業等への対応のため、非常に厳しい財政状況が続く。そのため、中期財政計画を指針に、財政調整基金に頼らない財政運営を目指し、より一層の歳出削減など、財政の健全化に取り組む。

減債基金

(増減理由)臨時財政対策債償還基金費分を積立てたことにより、前年度より増となった。(今後の方針)償還のピークに備え、毎年度計画的に積立てを行う予定である。

その他特定目的基金

(基金の使途)・庁舎建設基金:現庁舎の耐震強度不足や老朽化などへの対応策として、新庁舎を建設し、その建設に要する経費の財源に充てるため。・公共施設等維持補修基金:公共施設の老朽化などへの対応策として、建物の修繕その他の維持補修に要する経費の財源に充てるため。(増減理由)・庁舎建設基金:新庁舎実施設計業務委託のため7百万円取崩したことによる減。・公共施設等維持補修基金:老朽化施設の維持修繕などのため、4百万取崩したことによる減。(今後の方針)・庁舎建設基金:今後事業の本格化に伴い、減少する見込み。・公共施設等維持補修基金:今後も個別施設計画に基づき、老朽化施設の維持修繕などに対応するため、減少する見込み。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

前年度と比較して1.1%増加し、全国平均及び和歌山県平均、類似団体平均の全てにおいて上回り、施設の老朽化が進んでいる状況である。今後は、令和2年度に策定の個別施設計画において、各施設の適正な維持管理に努める。

債務償還比率の分析欄

地方債現在高の減少に加え、9年ぶりの財政調整基金への積立てや普通交付税の臨時財政対策債償還基金費分を減債基金へ積立てを行ったことから、前年度と比較して353.7%減少したものの、全国平均及び和歌山県平均、類似団体平均の全てにおいて上回り、高い水準にある。今後も、地方債償還の財源に充てることができる減債基金の計画的な積立てを行うとともに、財政調整基金の繰り入れに頼らない財政運営に努め、より一層の歳出削減等、財政の健全化に取り組む必要がある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率については、地方債現在高の減少に加え、財政調整基金や減債基金等充当可能基金の増加等により、前年度と比較して2.7%減少したものの、依然として類似団体と比べて高い水準にあり、今後も市庁舎建設事業関連の起債借入額の増加に伴い、増加する見込みである。有形固定資産減価償却率についても、類似団体より高くなっている。今後は、より一層の財政健全化を推進することで将来負担比率の増加抑制を図るとともに、公共施設についても、令和2年度に策定の個別施設計画において、各施設の適正な維持管理に努める。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率については、地方債現在高の減少に加え、財政調整基金や減債基金等充当可能基金の増加等により、前年度と比較して2.7%減少したものの、依然として類似団体と比べて高い水準にあり、今後も市庁舎建設事業関連の起債借入額の増加に伴い、増加する見込みである。実質公債費比率においても、起債の元利償還金は増加したものの普通交付税や臨時財政対策債の増により0.1%の減となったが、類似団体と比べて高い水準にある。今後も市庁舎建設事業等の大型事業により、地方債現在高の増加が見込まれているが、交付税措置がある有利な地方債の活用や、計画的な繰上償還の実施等により、将来の公債費負担の抑制を図り健全な財政運営に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して、港湾・漁港を除くすべての公共施設で有形固定資産減価償却率が高くなっている。特に、公営住宅は、昭和50年代に多くが建設されており、耐用年数である45年を経過しつつあるためである。今後、公営住宅長寿命化計画に基づき有形固定資産減価償却率削減に努める必要がある。また、保育所についても、昭和40年代に建設されており、耐用年数を大幅に超過し、特に高い水準となっている。今後は、令和2年度に策定の個別施設計画において、適正な維持管理に努める。

施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

各施設の有形固定資産減価償却率については、すべての公共施設で全国平均及び和歌山県平均を上回っており、類似団体と比較しても高い水準にある。特に有形固定資産減価償却率が高い庁舎については、昭和48年に建設され、耐用年数を大幅に超過しており、耐震強度が不足していることから、令和3年度より新庁舎の建設工事を開始している。一般廃棄物処理施設については、一部事務組合において運営されているが、施設整備基本計画に基づき、令和元年度より基幹改良建設事業に着手している。また、それ以外の公共施設についても、令和2年度に策定の個別施設計画において、適正な維持管理に努める。

財務書類に関する情報①(2021年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等の貸借対照表の資産額は、49,614百万円、負債額は、15,934百万円であったため、前年度に比べ資産額は、939百万円の増加、負債額は、167百万円の減少となった。資産の増加の主な要因としては、減価償却に比べ、有形固定資産の形成が進んだことによるものと考えられる。負債に関しては、地方債発行額が償還額を下回ったことにより減少している。全体の貸借対照表の資産額は、61,905百万円、負債額は、21,040百万円であったため、前年度に比べ資産額は、1,231百万円の増加、負債額は、▲181百万円の減少となった。連結の貸借対照表の資産額は、69,512百万円、負債額は、25,196百万円であったため、前年度に比べ資産額は、2,080百万円の増加、負債額は、116百万円の増加となった。一般会計等全体・連結でいずれも資産が増加となった。一方、負債については、一般会計等と全体では減少となり、連結では増加となった。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等の経常費用の中では、業務費用が6,669百万円ともっとも高かったが、前年度に比べ▲174百万円の減少となった。減の要因として、国の特別定額給付金給付事業の皆減や、人件費の減等が挙げられる。経常費用に対して、経常収益は512百万円であった。前年度に比べ、13百万円の増加となった。経常費用から経常収益を差し引いた純経常行政コストは12,636百万円であった。前年度に比べ、▲2,176百万円の減少となった。全体の経常費用の中では、移転費用が11,613百万円ともっとも高かったが、前年度に比べ連結の経常費用の中では、移転費用が13,932百万円ともっとも高かったが、前年度に比べ

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等は、純行政コスト(12,637百万円)よりも財源(13,775百万円)が上回る結果となり、本年度差額は1,138百万円、本年度純資産変動額は1,105百万円の増加となった。財源増の要因として、普通交付税、繰越金、ふるさと納税寄附金等の増が挙げられる。全体は、純行政コスト(18,202百万円)よりも財源(19,647百万円)が上回る結果となり、本年度差額は1,446百万円、本年度純資産変動額は1,413百万円の増加となった。連結等は、純行政コスト(21,199百万円)よりも財源(23,154百万円)が上回る結果となり、本年度差額は1,956百万円、本年度純資産変動額は1,964百万円の増加となった。一般会計等全体・連結でいずれも純資産が増加となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等の本年度資金収支額は827百万円であった。財源増の要因として、普通交付税、繰越金、ふるさと納税寄附金等の収入の増加により、前年度に比べ574百万円の増加となった。また、投資活動収支は▲1,319百万円で、新庁舎建設事業等の増加による公共施設等整備費支出の増加により、前年度に比べ▲389百万円の減少となった。全体の本年度資金収支額は988百万円であった。前年度に比べ659百万円の増加となった。連結の本年度資金収支額は894百万円であった。前年度に比べ65百万円の増加となった。全体を通して、資金が増加となった。

財務書類に関する情報②(2021年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は、類似団体平均値を下回る結果となっており、有形固定資産減価償却率については64.8%と、類似団体平均値を上回る結果となった。この結果から、資産は少ないが老朽化が進んだ施設が多いことがわかる。今後は令和2年度に策定した個別施設計画により、増加する見込みの更新費用に対し、個々の公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均値を下回る結果となった。将来世代負担比率では地方債発行額が償還額を下回ったことにより起債残高が減少し、類似団体平均値を下回っている。現在、新庁舎建設事業に取り組んでおり、地方債発行額が償還額を上回る見込みであることから、今後、将来世代負担比率が上がると考えられるため、財政の健全化のための対応が必要となる。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは、国の特別定額給付金給付事業の皆減や人件費の減等により減少しており、類似団体平均値と比較し低い値となっているため、今後も他のコストについて、増加抑制を考える必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

基礎的財政収支においては、普通交付税、繰越金、ふるさと納税寄附金等の収入の増加や、起債の発行額の減少や財政調整基金の取崩額の皆減により1,257百万円の黒字となっており、類似団体と比較し高い値になっている。投資活動収支については、新庁舎建設事業等による公共施設等整備費支出の増加により1,036百万円の赤字となっており新規事業については優先度の高いものに限定するなどにより、赤字分の縮小に努める。住民一人当たり負債額は、類似団体平均値と比較し下回っている。しかしながら、現在取り組んでいる新庁舎建設等の大型事業による地方債の発行に伴い今後は増加が見込まれる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率について、経常費用が人件費の減等により大幅に増加したため、今年度は類似団体平均値を下回る結果となった。使用料等を徴収している施設に関しては、利用者の増加につなげるための活動に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,