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愛知県碧南市:碧南市民病院の経営状況

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収録データの年度

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経営比較分析表(2023年度)

地域において担っている役割

当院は基本理念である「温かな心のこもった医療の提供」に努め、西三河南部西医療圏に属する中核病院として、地域における二次救急医療機関の役割を担っている。「コロナ禍」という言葉も定着し、ウィズコロナからアフターコロナへとライフスタイルも変化したが、当院では引き続きワクチン接種の促進に努め、令和5年度は延べ960回の接種を行った。

経常収支比率

医業収支比率

修正医業収支比率

累積欠損金比率

病床利用率

入院患者1人1日当たり収益

外来患者1人1日当たり収益

職員給与費対医業収益比率

材料費対医業収益比率

経営の健全性・効率性について

令和5年度は④病床利用率が前年度比7.7%増の71.7%となり、前年度に引き続き類似病院平均値を上回った。令和4年5月に開始した入院病棟の改修工事が令和5年7月に完了し、患者数が増加したことがその主な要因である。患者数の増加によって医業収益が408,754千円余の増となったため、②医業収支比率や③修正医業収支比率はそれぞれ4%程度の改善となった。一方で、医業外収益は新型コロナウイルス感染症関連の補助金の規模縮小に伴い、前年度比で356,826千円余の減となった。この結果、医業収益が増加したにも関わらず、①経常収支比率は91.0%で前年度と変わらなかった。また、令和5年度における職員給与費は4,178,091千円余であり、前年度比142,431千円余の大幅な増となった。今後も人事院勧告等の影響で更なる給与費の増加が見込まれるため、②医業収支比率や③修正医業収支比率の改善には医業収益の更なる増加と各費用の抑制に努める必要がある。

有形固定資産減価償却率

器械備品減価償却率

1床当たり有形固定資産

老朽化の状況について

令和5年度の①有形固定資産減価償却率は72.1%、②器械備品減価償却率は73.3%で前年度とほぼ変わらなかった。令和5年度において除却した主な有形固定資産は、磁気共鳴断層撮影装置(MRI)、超音波診断装置及び眼科用手術顕微鏡である。令和7年度には高額な病院情報システムの更新を予定しているため、①有形固定資産減価償却率及び②器械備品減価償却率はともに低下していく見込みである。施設、医療機器等の老朽化が明らかではあるものの、①経常収支比率は100%を下回っており更新資金を経常収益で賄うことが難しいため、企業債による借入れに頼らざるを得ない。③1床当たりの有形固定資産は80,668千円余と類似病院平均値を大きく上回っているため、今後、施設、医療機器等の更新を行う際は借入れが過大にならないよう十分に配慮する必要がある。

全体総括

「1.経営の健全性・効率性」で記載したとおり職員給与費の増加が顕著であり、このことが①経常収支比率が中々改善されない一因となっている。今後も更なる職員給与費の増加が見込まれるため、安定的な経営には医業収益の増加と各費用の抑制が必要不可欠である。医業収益の増加の軸となる医師の確保対策については、前年度に引き続き近隣医大の医局訪問を継続して行い、令和5年度から精神科の常勤医師が1人増員となった。また、入院病棟の改修工事の完了に併せ、一部診療科の医師不足や新型コロナウイルス感染症の拡大による経営状況の悪化を改善すべく、令和5年7月に「碧南市民病院経営強化プラン」を策定し同年8月にスタートを切った。令和5年度から令和9年度までの5年を期間とし、公立病院の果たすべき役割を踏まえた「救急・感染症・災害医療提供体制の確保」、経営改善へ向けた「持続可能な経営管理体制の整備」等の7つの重点課題を定め、着実に取り組んでいく。

出典: 経営比較分析表,

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