北海道青森県岩手県宮城県秋田県山形県福島県茨城県栃木県群馬県埼玉県千葉県東京都神奈川県新潟県富山県石川県福井県山梨県長野県岐阜県静岡県愛知県三重県滋賀県京都府大阪府兵庫県奈良県和歌山県鳥取県島根県岡山県広島県山口県徳島県香川県愛媛県高知県福岡県佐賀県長崎県熊本県大分県宮崎県鹿児島県沖縄県

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地方財政ダッシュボード

愛知県豊川市の財政状況(2019年度)

🏠豊川市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

市民税の増などによる基準財政収入額の増加があったものの、社会福祉費及び高齢者福祉費の単位費用の増加などにより基準財政需要額も増加したため、財政力指数は0.87となった。類似団体の平均値と比べてやや良好な水準ではあるが、今後は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により大幅な収入額の減少が見込まれるため、財政力指数は減少することが想定される。企業誘致による法人市民税や固定資産税の財源確保、必要な事業を峻別し、投資的経費の最適化など、持続可能な財政運営に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は、対前年度0.9%改善し、88.6%となった。主な要因としては、歳入では、納税者数の増加など地方税が堅調であったことにより、経常一般財源等が増加し、また歳出では障害福祉サービス費の増加や、幼児教育・保育の無償化をはじめとした経常的な扶助費の伸びにより、経常経費充当一般財源等が増加したことがあげられる。類似団体の平均値と比べて0.6%上回っているが、今後は新型コロナウイルス感染症拡大の影響による収入額の大幅な減少に加え、会計年度任用職員制度の導入に伴う人件費の上昇などが懸念されるため、引き続き既存事業の見直しなど、経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、対前年度3,938円増加となった。主な要因としては、人件費では、給与改定に伴う職員給の増や選挙執行に係る非常勤特別職員の増などにより増加しており、物件費等においても、ネットワーク機器購入による備品購入費が増加したことや、3年に1度の固定資産税土地評価事務費の増などにより委託料が増加したことなどがあげられる。類似団体の平均値と比べて良好な水準であるが、引き続き人員や給与の適正化を図るとともに、事務事業の選択と集中を行い、人件費と物件費等の抑制に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

度重なる合併による職員構成の変動などにより、類似団体の平均値を3.7ポイント上回っている。全地方自治体の中でも高い水準にあるため、地域の民間給与の支給状況を踏まえつつ、給与水準の適正化を図り、類似団体の平均値に近づけるように努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

昨年度と比較して職員数は増加したが、現在の行政需要を勘定すると適正な職員数であり、類似団体や県内平均と比較しても少ない職員数で行政運営を行えている。引き続き第5次豊川市定員適正化計画(平成27年度~令和2年度)による効率的な組織体制と職員の適正配置、民間委託等の推進、多様な採用形態の活用を推進することで、定員適正化に努める。

実質公債費比率の分析欄

過去からの借入抑制策などにより、類似団体内の平均値を下回っているが、基金等の活用により、年間借入額を抑制するなど、引き続き水準を抑えるように努める。

将来負担比率の分析欄

類似団体内で最も良い数値になっている。主な要因としては、新規借入額の抑制や繰上償還による地方債残高の減などがあげられる。今後も、公債費等経常的な経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

人件費は、対前年度0.1%改善し、24.0%となった。類似団体の平均値と同程度であるが、愛知県平均と比較して1.6%、全国平均と比較して1.6%それぞれ下回っている。定員適正化計画に基づく、人員配置の適正化により、職員給与費の増加抑制を図っているものの、給与改定に伴う職員給の増や選挙執行に係る非常勤特別職員の増などにより、人件費の歳出決算額は増加しているため、引き続き人員や給与の適正化を図り、人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

物件費は、対前年度0.1%悪化し、15.2%となった。類似団体と比較して1.0%、愛知県平均と比較して1.0%それぞれ下回っている。他団体と比べてやや良好な水準ではあるものの、公共施設の老朽化が、今後の財政運営に大きな影響を及ぼすことが見込まれることから、長期的な視点を持ち、ファシリティマネジメントの取り組みなど経費削減に努める。

扶助費の分析欄

扶助費は、前年度から0.1%悪化し13.0%となった。類似団体と比較して1.1%上回っており、障害福祉サービス費の増加や、幼児教育・保育の無償化に伴う私立幼稚園助成費の増加などにより、上昇傾向にあると分析する。児童福祉や障害者福祉関連経費は、国の施策に連動する部分が大きいものの、市単独扶助費の増が歳出を押し上げる要因の一つとなっているため、事業の統廃合など、あらゆる角度から見直しを行い、上昇傾向に歯止めをかけるように努める。

その他の分析欄

その他は、前年度から1.2%改善し8.1%となった。類似団体と比較して4.8%、愛知県平均と比較して2.7%それぞれ下回っている。前年度に比べ改善した主な要因としては、下水道事業会計が地方公営企業法を適用したことによる公共下水道事業特別会計及び農業集落排水事業特別会計への繰出金の皆減などがあげられる。類似団体や愛知県の平均値と比べて良好な水準ではあるが、引き続き事業全体の経費削減や、特別会計における独立採算の原則に立ち返った料金制度の見直しなどによる健全化を図り、税収を主な財源とする普通会計の負担を減らすように努める。

補助費等の分析欄

補助費等は、対前年度0.8%悪化し、15.1%となった。類似団体、全国平均、愛知県平均すべてと比較して上回っている。前年度に比べ悪化した要因としては、下水道事業会計が地方公営企業法を適用したことによる下水道事業会計繰出金の皆増などがあげられる。引き続き行政経営改革アクションプランに基づく、市単独補助金の見直しや廃止、減額に取り組むとともに、サンセット方式による事業終期を踏まえた計画を行うように努める。

公債費の分析欄

公債費は、対前年度0.6%改善し、13.2%となった。類似団体と比較しても2.1%下回っており、過去からの新規借入の抑制や繰上償還の成果が出ていると分析する。愛知県平均と比較して0.8%上回っているため、今後は新型コロナウイルス感染症拡大の影響などによる財源確保のための臨時財政対策債の発行などにより、一時的に増加に転じる時期はあるものの、年間借入額の目安を設定し、借入抑制などによる地方債残高の減少に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外は、対前年度0.3%改善し、75.4%となった。類似団体と比較して1.5%上回っているものの、愛知県平均と比較して2.8%下回っている。定員適正化計画に基づく、人員配置の適正化により、職員給与費の増加抑制を図っているものの、扶助費では、障害福祉サービス費の増加などにより、近年上昇傾向にある。事業の統廃合など、事務事業の選択と集中を行い、経費の抑制に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

・民生費は、住民一人当たり139,930円(対前1,766円の増加)となっており、類似団体平均を1,723円上回っている。これは、老朽化した保育園2園を統合し、新園舎を整備する保育園統合事業費の増加や、民間保育所建設事業費補助の増加、障害福祉サービス費の増などによる障害自立支援事業費の増加などが主な要因となっている。・衛生費は、住民一人当たり35,374円(対前年度909円の減少)となっており、類似団体平均を4,273円上回っている。これは、公共下水道接続工事等による、し尿処理施設管理運営費の減少や、基幹的設備改良工事費等の減などによる清掃工場管理運営費の減少などが主な要因となっている。・土木費は、住民一人当たり25,533円(対前年度2,118円の減少)となっており、類似団体平均を19,360円下回っている。これは、土地取得会計で土地取得費が皆増したものの、工事完了に伴うスポーツ公園整備事業費の皆減や、下水道事業会計繰出金の減少などが主な要因となっている。・教育費は、住民一人当たり33,464円(対前年度1,095円の減少)となっており、類似団体平均を15,412円下回っている。これは、普通教室空調設備設置工事やトイレ工事等の小学校環境対策事業費の減少などが主な要因となっている。・公債費は、住民一人当たり27,012円(対前年度510円の減少)となっており、類似団体平均を9,854円下回っている。これは、過去からの新規借入の抑制や繰上償還の成果により、地方債残高が減少していることが主な要因となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

・歳出決算総額は、住民一人当たり343,234円(対前年度6,931円の増加)となった。主な構成項目について、人件費は、住民一人当たり53,765円。人員配置の適正化により、職員給与費の増加抑制を図っているものの、給与改定による職員給の増などにより、人件費の歳出決算額は増加した。・物件費は、住民一人当たり50,533円。ネットワーク機器購入などによる情報システム共通運営費の増や、3年に1度の固定資産税・土地評価事務の実施に伴う固定資産税土地評価・鑑定事務費の増加が主な要因である。・扶助費は、住民一人当たり83,355円。類似団体と比較して1,580円下回っているものの、障害福祉サービス費の増加や、幼児教育・保育の無償化による私立幼稚園助成費の増加などにより上昇傾向にあるため、事業の統廃合など、あらゆる角度から見直しを行い、上昇傾向に歯止めをかけるように努める。・普通建設事業費は、住民一人当たり50,925円。第三セクターの土地及び建物を取得したことや、防災センター整備事業などの建設事業の完了に伴い増加となった。今後も公共施設の維持管理経費が増加することが見込まれるため、公共施設等総合管理計画に基づき、施設等の更新、統廃合、長寿命化を計画的に行うとともに、財政負担の軽減と平準化に努める。・積立金は、住民一人当たり10,815円。類似団体と比較して4,109円、愛知県と比較して1,627円と上回っている。文化施設整備基金積立金などの減少が主な要因である。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

実質単年度収支については、歳入面では保育所建設事業の増加や、幼児教育・保育の無償化などにより国庫支出金が増加したものの、歳出面では第三セクターが所有していた土地及び建物を取得したことや、災害発生時の拠点機能を有する施設整備の進捗などにより消防費が大きく増加したことなどにより、赤字となっているが、財源不足を補うための財政調整基金の取崩しにより、実質収支額は継続的に黒字を確保している。財政調整基金は、中期的な見通しのもとに決算余剰金を中心に積み立てるとともに、最低水準の取り崩しに努めている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

一般会計等の実質赤字及び公営企業会計の資金不足は生じておらず、連結実質赤字額は発生していない。実質収支については、連結会計全体において315百万円減少した。主な要因としては、一般会計で、繰入金や国庫支出金の大幅増加などにより339百万円増加したものの、水道事業会計で、流動資産のうち現金及び預金が、建設改良費の増などにより減少したことで、263百万円減少したことなどがあげられる。また、標準財政規模比で、平成30年度決算と比較すると、一般会計で、0.88%黒字額が増加した一方、水道会計0.68%、国民健康保険特別会計で0.38%それぞれ黒字額が減少したことなどにより、全体では1.03%(29.86%→28.83%)減少した。なお、下水道事業会計は皆増となっているが、令和元年度より公共下水道事業特別会計及び農業集落排水事業特別会計が企業会計へ移行したことによるものである。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

元利償還金等(A)は、公営企業債の元利償還金に対する繰入金が103百万円減少したことにより、総額では175百万円減少した。また、算入公債費等(B)は、都市計画事業の財源として発行された地方債償還額に充当した都市計画税の減少に伴う特定財源の減などにより、総額で113百万円の減少となった。全体として、実質公債費比率の分子は、対前年度62百万円減少した。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

将来負担額(A)は、平成30年度決算と比較すると、総額で4,263百万円減少した。これは一般会計等に係る地方債の現在高で、過去からの新規借入額の抑制や繰上償還の実施などにより1,730百万円、公営企業債等繰入見込額で、各公営企業会計の地方債現在高の減により1,671百万円減少したことが主な要因である。また、充当可能財源等(B)は、都市計画税などの充当可能特定歳入の減などにより、総額では2,849百万円減少した。差し引きにより、全体として、将来負担比率の分子は、対前年度で減少となった。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)対前年度1,056百万円の減。これは、財政調整基金が対前年度1,270百万円の減、その他特定目的基金として、公共施設の整備のための公共施設整備基金を193百万円取り崩したことや、文化施設の建設等のための文化施設整備基金を503百万円積み立てたことなどによる。(今後の方針)後述のとおり

財政調整基金

(増減理由)対前年度1,270百万円の減。地方財政法に基づく歳計剰余金などで1,459百万円積み立てたが、財源の年度間調整として2,729百万円取り崩したことにより、減少となった。(今後の方針)財政調整基金については、標準財政規模の20%を残高目安とし、財源の年度間調整に活用をしており、令和元年度末残高の8,299百万円は、標準財政規模38,757百万円に対し21.4%となっている。今後についても、大幅な税収減や災害時の迅速な対応のための資金として、現在の積立て方針を継続する中で活用していく。なお、標準財政規模の20%については、財政再生基準に示される財政再建団体への転落条件となっている実質収支比率マイナス20%を根拠としており、赤字決算を回避し、財政再建団体への転落を防止するために必要な額を積立てておくべきと考えている。

減債基金

(増減理由)増減なし。(今後の方針)公債費負担の軽減を図るため、繰上償還が発生した際に充当するが、高利債の減少に呼応して繰上償還自体が少なくなっているため、新たな積み立てはせず、案件発生の都度取り崩す。

その他特定目的基金

(基金の使途)公共施設整備基金:公共施設整備事業に充当文化施設整備基金:文化施設整備事業に充当まちづくり振興基金:合併を契機としたまちづくり推進事業に充当子ども・子育て応援基金:子ども・子育て応援事業に充当教育振興基金:教育振興・人材育成事業に充当など(増減理由)対前年度213百万円の増。公共施設整備基金で193百万円取り崩したものの、文化施設整備基金に503百万円積み立てたことなどによる。(今後の方針)その他特定目的基金残高については、公共施設整備基金3,924百万円を始め、文化施設整備基金2,304百万円、まちづくり振興基金1,003百万円などである。それぞれ設置の目的に沿って積立て及び取崩しを行っており、特に公共施設整備基金については、ファシリティマネジメント事業を今後推進していく中で、長寿命化計画等によりむこう10年間で必要となる一般財源に対し、基金を4,000百万円充当するといった具体的な数値を示し、事業の実施に伴い計画的に取崩しを予定しており、決算状況の推移を把握しつつ、中期財政計画等で今後の積立額を検討していく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

令和元年度の有形固定資産減価償却率は、全国平均及び愛知県平均を下回っている。これは公共施設の改良や更新をすることにより相対的に老朽化を抑制していることが要因といえる。令和元年度においては、清掃工場B棟基幹的設備改良工事や小学校普通教室空調設備設置工事等を実施するなど、施設の改良・更新を行っている。

債務償還比率の分析欄

令和元年度の債務償還比率は、全国平均及び愛知県平均を下回っている。これは、借入額の抑制を進めていることが要因である。今後も市債残高の減少に努めていく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

令和元年度時点では類似団体と比較し、将来負担比率及び形固定資産減価償却率が低くなっている。将来負担比率については、借入額の抑制を進めていることが要因であるが、今後も市債残高の減少に努めていく。有形固定資産減価償却率については増加した場合、施設等の更新時期や更新費用に留意する必要があるため、推移を注視していく。今後も公共施設等総合管理計画に基づき、施設の長寿命化や施設の統廃合・複合化を推進し、保有施設の適正化を図るなど公共施設の適正管理に努めていくことが肝心である。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率に関しては、市債残高削減に向けた取り組みや交付税措置のある有利な地方債の選択並びに財政調整基金や公共施設整備基金を始めとする充当可能基金の積み増しなどの効果により、将来負担額より充当可能財源等が多い状態(-)が続いている。続いて実質公債費比率に関しては、過去からの年間借入額抑制や繰上償還の効果による市債等元利償還金の削減などにより、毎年着実に改善している。グラフ及び表から読み取れるとおり、本市においては過去からの健全な財政運営のための取り組みの効果により、両指標ともに、類似団体内平均を常に下回っており、財政構造においても着実に改善している。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

分析表①の中で、全国平均及び愛知県平均と比較して、有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は【道路】、【認定こども園・幼稚園・保育所】、【橋りょう・トンネル】、【公営住宅】、【児童館】であり、特に低くなっている施設は、【学校施設】である。学校施設については、「豊川市学校施設長寿命化計画」に基づき、計画的に改修等を実施していることなどが要因である。一方、全国平均及び愛知県平均と比較して、有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は【公民館】である。なお、公民館については、平成30年度に実施した施設概況調査の結果等を基に、「豊川市公民館・生涯学習会館再編方針」を策定するなど、他の公共施設との複合化を視野に規模の適正化の検討を進めている。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

分析表②の中で、全国平均及び愛知県平均と比較して、有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は、【図書館】、【体育館・プール】、【保健センター・保健所】、【福祉施設】、【消防施設】であり、特に低くなっている施設は、【一般廃棄物処理施設】である。一般廃棄物処理施設は、施設・設備の老朽化及び東三河ごみ焼却施設広域化計画に伴い作成した長寿命化計画に基づき、清掃工場の基幹的設備改良工事を行ったことが要因である。一方、全国平均及び愛知県平均と比較して、有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、【庁舎】である。なお、庁舎については、令和元年度に小坂井地区公共施設再編整備基本計画に基づき、小坂井地域交流会館(仮称)の建設工事に着手し、合併に伴い老朽化した施設の統廃合や多機能化・複合化を進めている。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等において、令和元年度末の資産総額は336,864百万円で、前年度に対して1,287百万円増加している。これは、プリオ及びプリオⅡビルの土地及び建物の取得や大木・一宮西部保育園統合事業及び防災センター整備事業等の建設事業等により有形固定資産が2,049百万円増加したものの、財政調整基金積立金が1,270百万円減少したことなどにより流動資産が701百万円減少したことなどによるものである。一方で、将来世代の負担となる負債については、2,316百万円減少している。これは、地方債の借入抑制の実施などにより地方債が1,730百万円、連結団体である土地開発公社が前年度に取得した資産に対する債務保証費の皆減などにより損失補償等引当金が505百万円減少したことなどによるものである。これらにより、過去及び現世代が負担してきた純資産は前年度に対して、3,604百万円増加した。今後も、公共施設等総合管理計画などに基づき、施設の集約化・複合化をはじめとした適正管理に努める。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等において、令和元年度の純行政コストは50,283百万円で、前年度に対して485百万円増加している。これは、ネットワークシステム機器の購入や小坂井庁舎解体工事などにより物件費等が863百万円、利用者数・日数の伸びなどによる障害福祉サービス費の増や、令和元年10月より開始となった幼児教育・保育無償化に係る負担金の皆増及び児童扶養手当の支払月の変更による調整に伴う手当の増等により社会保障給付が468百万円増加したことなどによるものである。また、前年度土地開発公社が取得した資産に対する債務保証費の皆減により臨時損失が470百万減少したことや、工業用地の売却により損失補償に対する引き当てが不要になったことなどにより臨時利益が502百万円増加したことなどがコストの減少要因である。なお、本市は合併前に旧市町ごとで整備したため公共施設等の保有数が多く、今後も維持管理のコストが嵩むことが見込まれるため、施設の集約化・複合化事業を引き続き推進していくなど、適正管理に努めることにより、経費の削減を図っていく。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等において、令和元年度の本年度純資産変動額は3,604百万円の増加となったが、これは、プリオ及びプリオⅡビルの土地及び建物の取得や大木一宮西部保育園統合事業及び防災センター整備事業等の建設事業による資産の増加に加え、地方債の返済が進み負債が減少したことなどによるものである。この結果、将来世代も利用可能な資産が増加し、将来世代への負担が軽減されたといえる。一方で、変動額は前年度に対しては2,920百万円減少した。これは、民間保育所の増改築等に伴う保育所等整備交付金の増や、幼児教育保育の無償化の実施に伴う子ども・子育て支援臨時交付金の皆増などにより国県等補助金が882百万円増加したものの、物件費等や社会保障給付の増などにより純行政コストが485百万円増加したにことや、介護保険特別会計廃止時の清算金である介護保険特別会計繰越金の皆減などにより税収等が719百万円減少、前年度に実施した開始時固定資産の過年度修正に伴う無償所管換等の皆減などによるものである。また、連結会計において、令和元年度の本年度純資産変動額は30,183百万円の減少となったが、これは、下水道事業が地方公営企業法を一部適用したことに伴い、将来の収益の繰延額を負債として計上したことによるものである。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等において、主に地方債の発行額と返済の差額である財務活動収支は、△1,591百万円となっているが、これは新規借入による収入よりも、返済を多く行ったことで将来世代の負担である負債が減少していることが要因である。令和元年度の本年度資金収支額は449百万円で、△584百万円であった前年度に対して1,033百万円増加した。これは、小坂井庁舎解体工事などによる業務支出の増大により業務活動収支が501百万円減少したものの、財務活動収支において、防災センター整備事業や大木一宮西部保育園統合事業などの進捗に伴う財務活動収入の増などにより506百万円増加、投資活動収支において、公共施設整備基金や財政調整基金の取り崩しによる収入額の増加により、1,028百万円増加したことなどによるものである。また、基礎的財政収支(プライマリーバランス)は、1,127百万円の黒字<業務活動収支(支払利息支出を除く)+投資活動収支(基金積立金支出及び基金取崩収入を除く)〉となっており、持続可能な財政運営が行われているといえる。一方で、行政活動に必要な資金を基金の取崩しや地方債の発行収入によって確保する状況でもあるため、事業の見直しなど行財政改革を更に推進する必要がある。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

①住民一人当たり資産額及び②歳入額対資産比率は、三度の合併によって合併前に旧町ごとに整備した公共施設があり、保有する施設数が非合併団体よりも多いため、前年度と変わらず類似団体を上回っていることが推測される。③有形固定資産減価償却率は、前年度と同様に類似団体平均よりも下回っているが、これはプリオ・プリオⅡビルの建物の取得、防災センター整備事業及び大木・一宮西部保育園統合事業など、施設の取得・統合を行ったためだと推測される。今後は、公共施設等総合管理計画に基づき、長寿命化によるライフサイクルコストの縮減や、施設の統廃合・複合化を推進し保有施設の適正化を図るなど、公共施設の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

④純資産比率は、前年度と同様に類似団体平均を上回っており、地方債の借入額よりも返済を多く行うことで、負債減少を図っていることが要因であると考えられる。⑤将来世代負担比率は地方債の返済額に比べ借入額を抑制することで、地方債の減少を図っているため、類似団体平均を下回っており、良好な状態にあるといえる。今後も将来世代の負担が過度に大きくならないよう、老朽化が進む公共施設の適正管理に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

⑥住民一人当たり行政コストは前年度と同様に類似団体平均を下回っており、主な要因として物件費が他団体と比べて低いことが考えられる。一方で、今後人口減少・少子高齢化の進展による社会保障関係費の増加や、老朽化が進む公共施設の適正な管理の推進等への対応が今後の財政運営の課題となっているため、限りある財源を有効に活用するよう努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

⑦住民一人当たり負債額は、前年度と同様に類似団体平均を下回っており、地方債の返済額に比べ借入額を抑制することで、負債の減少を図っていることが要因と考えられる。⑧基礎的財政収支は、前年度と同様に類似団体平均を上回っており、これは事業実施において国や県の補助金等をうまく活用できていることが主な要因と考えられる。来年度以降も効率的な補助金の活用や、地方債の償還額以上の借入を抑制し、健全な財政運営に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

⑨経常収益は増加傾向にあるが、その要因はプレミアム付商商品券発行事業の実施に伴うプレミアム付商品券売払収入の皆増などにより増加したものである。今後、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の統廃合・複合化を推進し、保有施設の適正化を図ることにより、経費削減に努める。また、公共施設等の使用料の見直しを行うなどにより、受益者負担の適正化を図る。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,