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地方財政ダッシュボード

岐阜県揖斐川町の財政状況(2014年度)

🏠揖斐川町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2014年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(平成26年度末34.3%)に加え、町内に中心となる産業や大規模な事業所が少ないこと等により財政基盤が弱く、類似団体平均値をかなり下回っている(-0.24)。そのため、企業誘致や定住促進対策を積極的に進め、法人税・住民税等の増収を図っている。一方、歳出面は、合併により職員数が類似団体と比べ大幅増となった人件費のほか、公共施設に係る維持管理経費の影響で歳出総額に占める割合が高い物件費の削減が課題である。平成27年度末に策定された「公共施設等総合管理計画」による類似施設の統廃合や採算性の低い施設の廃止など、徹底した行政改革・事務事業の見直しを進め経常経費の縮減に努める。人件費については、定員適正化に基づく削減計画により削減を図っているが、今後も引き続き退職不補充などにより職員数の削減を進めていく。

経常収支比率の分析欄

人件費及び物件費は類似団体平均値を上回っているが、経常収支比率は類似団体平均値を11.7%下回っている(主に地方交付税等の経常一般財源により経常収支比率が減少したもの)。物件費の多くを占める公共施設の維持管理経費については、「公共施設等総合管理計画」による類似施設の統廃合や採算性の低い施設の廃止など、徹底した行政改革・事務事業の見直しを進め経常経費の縮減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体平均値に比べて大幅に上回っている。人件費は人員削減効果が出ているものの、物件費は依然として高く、維持補修費は老朽化した施設の臨時的な補修費や現状に見合った修繕等に左右されている。更なる職員数の削減が限界に近づいているなか、公共施設の統廃合等を早急に進め、人件費・物件費及び維持補修費の抑制に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

類似団体の中で低い水準にあり、類似団体平均値を5.0下回っている。平成25年度の国家公務員人件費削減措置の影響により指数自体は高くなったが、類似団体も同様の結果となっており、依然として低い水準となっている。これは、従来からの給与体系水準の低さや男女の昇任基準格差が要因であると考えられる。平成19年度から新たな昇給制度(勤務評定)により適正な給与の改正を図っており、また、地域の民間企業との給与格差についても適正に反映させたい。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

類似団体平均値に比べて5.9人上回っている。これは、合併により職員数が類似団体に比べて著しく多くなったことが要因である。平成17年度に「定員適正化計画」を策定し、平成27年までの10年間で100人(24%)の純減目標を設定している。平成26年4月1日現在の職員数(普通会計ベース)は289人であり、合併当初(平成17年4月1日)と比較すると100人以上の減となっており、更なる上記計画以上の削減を図っているところであるが住民サービスの低下を招く恐れもあるためバランスを図る必要がある。今後も引き続き事務効率化や指定管理者制度の導入による業務の外部委託などにより、住民サービスの確保を図りつつ職員削減に努める。

実質公債費比率の分析欄

平成22年度から類似団体平均をやや下回ってきている。これは、合併に伴い旧町村の格差是正や新町全体の一体化に伴う投資的経費の財源としての地方債発行や、全町全域下水道化に向けた整備のための地方債発行を行いつつも、合併町村から承継した起債の償還が進み、年度毎の償還額が減少傾向にあるため、比率が徐々に改善されてきたものである。また、地方債残高については、交付税措置等条件の有利なものが大半を占めている。平成17年度からの推移を見ると減少傾向にはあるが(平成17年度14.3%から平成26年度6.5%)、今後の投資事業次第で指数は大きく変動するため、今後の投資事業実施に当たっては、事業の必要性、優先度等を充分に検討し、事業の実施、財源の確保に関して適切な選択をする必要がある。

将来負担比率の分析欄

類似団体平均値を大幅に下回り、平成24年度から将来負担比率は0となった。これは標準財政規模(地方交付税)増の影響や、ほとんどの地方債残高の中身が、後年度基準財政需要額への算入比率の高いものに切替わってきたことによるものである。また、補償金免除繰上償還の活用により、条件の悪い地方債について繰上償還を実施した効果も現われている。今後も長期的視野に立ち、後世への負担を少しでも軽減するよう行財政改革を進め、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2014年度)

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率は定員適正化計画の効果もあり、前年度に続いて類似団体をやや下回っている。平成25年4月1日現在の職員数(普通会計ベース)294人に対し、平成26年4月1日現在の職員数は289人であり、5人の削減を行った。なお、合併当初(平成17年4月1日)に比べると10年で137人の削減を行い、町が定めた定員適正化計画を上回る削減を図っている。(定員適正化計画においては平成17年4月1日から5年間で36人、10年間で100人の純減目標)今後も引き続き定員適正化計画の数値目標の達成に向けて職員数の削減を進めていく。

物件費の分析欄

物件費の平成26年度決算額は2,638百万円で、前年度に比べ511百万円の増となったが、経常収支比率は類似団体平均を下回る結果となった。これは、合併以降進めてきた用度等経常経費の見直しや縮減の徹底、及び公共施設の統廃合や採算性の低い施設の廃止方針に基づくものと考えられる。しかしながら、依然として物件費の水準は高いため、同方針を積極的に進めていくことで経費削減に努めていく。

扶助費の分析欄

扶助費の平成26年度決算額は1,097百万円で、経常収支比率は2.8%となっている。財源としては特定財源の比率が高く、経常収支比率については例年、類似団体に比して低い率となっている。しかしながら、扶助費については、高齢化や障がい福祉の充実、少子化対策などにより今後も増加が予想される。

その他の分析欄

繰出金の平成26年度決算額は1,941百万円で、前年度に比べ161百万円の増となった。国保・介護保険などの事業会計への繰出金と、簡易水道、下水道等公営企業会計への繰出金が主なものであり、増加傾向にある。保険事業への公費負担は今後も継続して増加すると考えられるが、削減は容易ではない。下水道事業等の公営企業会計への繰出金については独立採算制の観点から繰出基準を明確にし、また、全体的に料金体系の抜本的な見直しを実施するよう指導をし、経営の健全化に努め、普通会計への圧迫を軽減させる。

補助費等の分析欄

補助費等の平成26年度決算額は1,695百万円で、前年度に比べ31百万円の増となった。経常収支比率は類似団体平均に比して著しく高くはないが、補助費等には消防組合負担金や高齢者福祉関係の事務を行う社会福祉協議会や広域連合、し尿処理やごみ処理を行う一部事務組合への補助負担金、公共交通の要である自主運行バス経費や養老鉄道・樽見鉄道などへの支援を含んでおり、必要不可欠な経費として削減は容易ではない。これら各種団体への補助金について、事業内容・費用対効果を検証しながら抑制に努めていく。

公債費の分析欄

公債費の平成26年度決算額は2,281百万円で、前年度に比べ175百万円の減となっている。合併町村から承継した起債の償還が進んだことによるものであるが、合併後の旧町村間の格差是正や新町全体の一体化に伴う事業の財源として発行した地方債により、元利償還金が膨らんでいることを踏まえ、より適正となるよう、今後の地方債発行には適切な判断を要する。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率としては、類似団体平均値を大きく下回った。今後高齢化社会の益々の進展に伴う社会保障費等扶助費の増加や、高齢化や不況に伴う町税の減少等が予想されるため、その他の経常経費においても更なる抑制を図らなければならない。類似する公共施設の統廃合や人件費の削減など行政改革を積極的に進めることが不可欠である。

実質収支比率等に係る経年分析(2014年度)

分析欄

財政調整基金・・・平成20年に10%を下回ったが、平成26年度には23.13%、2,475百万円まで増加している。今後も常に10%を上回る水準で維持していく。実質収支額・・・平成19年度の5.54%から横ばいで推移しており、平成26年度は4.57%、489百万円となっている。実質単年度収支・・・平成19年度には-3.39%(赤字)であったが、平成23年度まで上昇に推移し、平成26年度は2.02%、215百万円(黒字)となった。平成26年度は基金積立を2百万円行ったが、今後も黒字となる水準を維持していく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2014年度)

分析欄

○上水道事業会計・・・平成19年度以降、5%前後の黒字を維持している。今後も適正な経営に努める。○一般会計・・・平成19年度以降、3~5%前後の黒字を維持している。○国民健康保険特別会計・・・黒字はほぼ1%以内の範囲を維持しているが、一般会計からの繰入金が増加傾向にあり、今後は保険料の値上げを含む経営の改善を進める。○農業集落排水事業特別会計・・・使用料・分担金、一般会計からの繰入、地方債により運営しており、0.3%以内の範囲に留まっている。平成23年度から新たに1地区の整備が始まり供用開始が迫っていることから経営の健全を進める。○国民健康保険直診勘定特別会計・・・歳入の30%以上を国事業勘定と一般会計からの繰入金により運営しており、1%以内の範囲を維持している。広範な揖斐川町において、山村地区の医療拠点として診療所を設置している。○公共下水道事業特別会計・・・使用料・分担金、一般会計からの繰入、地方債により運営しており、0.1%以内の範囲に留まっている。平成24年度から新たに1地区の整備が始まり供用開始が迫っていることから経営の健全を進める。○地域情報特別会計・・・使用料・分担金、一般会計からの繰入により運営しており、0.1%以内の範囲に留まっている。○市場簡易水道特別会計・・・新たな拡張事業は行っておらず、維持管理及び布設替等のみの運営である。一般会計からの繰入は消火栓の維持負担分のみであり、0.1%以内の範囲に留まっている。○その他・・・赤字となっている特別会計は無い。黒字の内訳は、谷汲中央診療所、4簡易水道、徳山ダム上流域公有地化、杉原地域土地取得等特別会計、個別排水事業、後期高齢者医療、町営住宅事業会計の各特別会計である。

実質公債費比率(分子)の構造(2014年度)

分析欄

○元利償還金新規起債の抑制及び、財政力に余裕のある場合実施している利率の高い起債の繰上償還により、元利償還金は減少してきている。○公営企業債の元利償還金に対する負担金等上水道、簡易水道、下水道事業、介護サービス事業に対する繰出で、H23年度から下水道事業債の償還据置期間終了による元金償還が始まり増加した。○組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金西濃環境整備組合、揖斐郡消防組合、大垣衛生施設組合等に対する負担金であり、大規模な建設事業が行われず、横ばいに推移している。○算入公債費等過去の起債に対する基準財政需要額であり、増加傾向となっている。○実質公債費比率の分子分析対象年度以前からの新規起債の抑制傾向により、元利償還金も年々減少し、算入公債費が横ばいであることからも、年々減少傾向となっている。

将来負担比率(分子)の構造(2014年度)

分析欄

○一般会計等にかかる地方債の現在高・・・新規起債の抑制、繰上償還による減少に努め、災害復旧事業などの臨時的な起債が少なかったことにより減少した。○公営企業債等繰入見込額・・・上水道、簡易水道、下水道事業に対するものの影響が大きい。特に下水道事業については、整備中であるため事業完了までは増加傾向である。○組合等負担等見込額・・・加入する組合が新たな設備投等資を行わない限り著しく変化するものではなく、減少傾向にある。○設立法人等の負債額等負担見込額・・・揖斐川町土地開発公社に対する負担見込額である。横ばい傾向であり、公社においても取得地の積極的な整理等運営の健全化を進めていく。○充当可能基金・・・計画的に基金を積み立てて、取崩しを極力抑えることによりH26年度末で9,958百万円となっている。○充当可能特定歳入・・・町営住宅の使用料が主である。入居者数に著しい増減はないが、施設の老朽化による家賃の軽減措置により減少傾向にある。○基準財政需要額算入見込額・・・公債費の算入見込額の増加により、年々増加している。○将来負担比率の分子・・・充当可能基金・特定歳入の減少に対し、基準財政需要額算入見込額の増加が著しく、分子は減少している。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,