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地方財政ダッシュボード

福島県田村市の財政状況(2017年度)

🏠田村市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2017年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は微増で推移しているが、類似団体と比較すると0.09ポイント下回る結果となっている。歳入に占める税収の割合が12.7%と低く、財政基盤脆弱であることから、市税の徴収強化による徴収率の向上及び課税客体の適正把握に努め、税収増加等による歳入の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

合併算定替の縮減により普通交付税が減少したこと及び一部事務組合負担金の増額や合併特例事業債の借入額の増加による償還額が増えていることなどから、前年度より0.6%悪化し、類似団体を0.9%下回る結果となった。普通交付税は今後も減少するため、人件費の削減や事務事業の見直しを図るとともに、施設の統廃合を進め、後年度負担の軽減を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

物件費では、震災関連事業費の減少により数年前より大幅に減少はしているが、引き続き震災関連事業を実施していること、人件費では、町村合併により職員数が多いことなどから、類似団体と比較して人口1人当たりの決算額が21,269円多い状況にある。職員数は、計画に基づき順調に削減できており、また、その他の経費も抑制を図ることで歳出予算が削減できていることから、財政の健全化に向けた取り組みを継続していく。

ラスパイレス指数の分析欄

給与水準の適正化に努めており、類似団体平均を下回っているが、引き続き適正な給与水準となるよう取り組む。※今年度数値が未公表であるため、前年度数値を引用しています。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

町村合併により類似団体平均を大きく上回っているが、合併協議の過程において平成26年度までに職員数120人純減を目標として職員数の適正管理に努めたところである。純減数について目標を達成し、順調に推移しているところであるが、震災により人口減少の進行が早まっているため、サービスの低下を招くことなく適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

類似団体と比較して1.0%上回っているものの、合併特例事業債の借り入れによる元利償還金や公営企業地方債及び一組負担金の増加により前年度より0.9%悪化しているため、新発債の抑制や下水道事業区域の見直しなどにより公債費の負担軽減を図る。

将来負担比率の分析欄

一部事務組合等負担等見込額が増える一方、充当可能基金の減少などにより前年度より1.4%悪化し、類似団体と比較しても11.5%下回る結果となった。今後も、普通交付税の減少により財政調整基金の取り崩しが見込まれることから、新規の債務負担行為や地方債の借り入れを抑制するとともに歳出の抑制を図り、将来負担の軽減と財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)

人件費の分析欄

類似団体より町村合併後の人件費の割合が高く、合併協議の過程において平成26年度までに職員数を120人純減させることを目標に取り組み達成したところである。再任用職員の雇用による新規採用職員の抑制効果や議員定数の見直し等から、人件費は減少基調にある。

物件費の分析欄

震災復興関連事業の増加に伴い物件費の割合が増加している。今後は、臨時職員の削減や指定管理者を含む民間委託の見直し等により、物件費は減少していくとが見込まれる。

扶助費の分析欄

類似団体平均を2.6%下回っているが、障害者自立支援費や施設型給付費など扶助費は今後も増加する見込みであることから、制度の適切な運用、さらには資格審査の適正化を通じ、現状の水準維持に努める。

その他の分析欄

前年度より0.8%増加したが、類似団体平均より4.4%下回っている。公営企業会計を含む他会計への操出金等の負担が年々増えていることなどから比率が上昇している。今後、介護保険特別会計や公共下水道事業特別会計への負担増が想定されるため、給付費抑制や下水道区域の見直しなどの取り組みを進める。

補助費等の分析欄

前年度より0.6%減少したが、類似団体平均を4.7%上回っている。団体補助金の見直しを図ったことで前年度よりは差が縮まったが、一部事務組合への負担金が多いため、今後も同水準で推移すると思われる。

公債費の分析欄

公共施設の耐震化事業を進めていることなどから、前年度より0.6%増加した。今後、平成30年度から平成31年度にかけて地方債発行額が増加する見込みであり、当面、類似団体平均よりも高い水準で推移することが想定されるため、長期債借入の抑制に努め、公債費の低減化を図る。

公債費以外の分析欄

類似団体平均が増加している中で、前年度と同率となっている。人件費の抑制を図っているものの、一部事務組合負担金や特別会計操出金の増加が想定されるため、全体的に事業を見直し、経常経費の削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

住民一人あたりで比較すると、農林水産業費、商工費及び公債費が多くなっている。農林水産業費及び商工費は、震災関連復興事業を重点的に取り組んできたことによるものである。公債費は、合併特例事業債を活用して事業を進めていることが主な要因である。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

住民一人あたりで比較すると、扶助費及び繰出金等が少なく、人件費、補助費等、普通建設事業及び公債費が多くなっている。人件費は、市町村合併の影響から類似団体と比較して割合が高く、スケールメリットの効果が薄い。また、補助費等は塵芥及びし尿処理や消防費等の広域行政による一部事務組合負担金が高い水準にある。普通建設事業費及び公債費は合併特例事業債が多いことから類似団体平均を大きく上回る結果となっている。

実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)

分析欄

実質収支額は行財政改革を着実に進めていることから、継続的に黒字を確保している。財政調整基金残高も、適切な財源の確保と歳出の精査により、決算剰余金を中心に積み立てていることから、大幅に減少することなく残高を確保できている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)

分析欄

一般会計において地方交付税交付額が増加したことなどにより前年度から5.71%増となり、国民健康保険特別会計では、療養給付費等が見込みより下回ったため前年度から0.48%増となったことなどから全体として黒字額が増加した。介護保険特別会計では、平成28年度では増大する保険給付費を想定し、基金積立金を減らしたことにより黒字額が増加したが、平成29年度は保険給付費の見込みが例年並みとなったことから黒字額が0.33%減となった。

実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

実質公債費比率(分子)は、大規模な建設事業が終了し、地方債借入れの減少による元利償還金の減額や、公営企業会計に対する繰入金が減額となったものの、田村消防署の移転費用等、一部事務組合等に対する負担金が増額となっている。今後、公共施設の耐震化や、老朽化による施設改修等をかかえていることから、横ばい又は微増で推移するものと思われる。

将来負担比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

将来負担比率(分子)は、計画的に債務の償還を行っていることから減少傾向にある。将来負担額のそれぞれの算出額を見ると、地方債残高の減、償還終了による債務負担の減、職員の勤続年数別構成の変化による退職手当負担見込額は減額となったものの、充当可能基金の減額や収入の基礎となる基準財政需要額が大きく減額となったことにより、比率は悪化となっている。組合等負担見込額は、施設の老朽化等により、増加となる見通しであるため、今後も将来負担の縮小と充当可能財源の確保に向け、継続して財政健全化の取り組みを強化していく。

基金残高に係る経年分析(2017年度)

基金全体

(増減理由)財政調整基金及び減債基金については、財源不足及び財政負担の平準化の考え方から取り崩した一方、土地開発基金を廃し、当該基金で保有していた現金及び土地に関する資産分を、将来の施設整備等に備えるため、公共施設等整備基金を設置し積替えを行ったことや、田村市産業団地の整備による「帰還環境整備交付金基金」への積み立てにより、基金全体としては、2,625百万円の増となった。(今後の方針)普通交付税の減少等に伴う財源不足や、公共施設老朽化による施設整備費用等の財源を確保するため、個々の特定目的基金を、計画的に積立てていく予定。

財政調整基金

(増減理由)普通交付税の減少等に伴う財源不足を補填するため、財政調整基金を取り崩したことによる減少(-204百万)(今後の方針)将来の健全財政の維持の観点から、財政調整基金の残高は、概ね30億円を維持するよう努める。

減債基金

(増減理由)合併特例債等の償還額のピークが見込まれることから、財政負担を平準化するため、減債基金を取り崩したことによる減少(-479百万)(今後の方針)大規模な建設事業が終了し、地方債の借入れは減少となるが、将来負担の軽減のため、一定額の積立てを行う。

その他特定目的基金

(基金の使途)・田村市帰還環境整備交付金基金:東日本大震災からの復興を目的とした帰還環境整備交付金事業等に要する経費の財源に充てる。・田村市公共施設等整備基金:公共施設等の計画的な整備事業等に要する資金に充てる・田村市地域福祉基金:高齢者等の在宅福祉、健康の保持に資する事業等、高齢者等の保健福祉の増進に関する事業に要する資金に充てる・田村市広域的減容化施設影響緩和基金:広域的減容化施設の立地による影響の緩和に資する事業に要する資金に充てる・田村市猪狩俊郎人材育成基金:高校生のアメリカ合衆国への留学支援に要する経費の財源に充てる。(増減理由)・田村市帰還環境整備交付金基金:田村市産業団地整備及び木質バイオマス施設整備事業に、1,017百万円を基金から充当し、福島再生加速化交付金を財源に、3,264百万円を積立てたことによる増加。・田村市公共施設等整備基金:普通財産売払代金等を財源に積立てを行ったことによる増加。・田村市地域福祉基金:基金充当事業がなかったため、増減なし・田村市広域的減容化施設影響緩和基金:広域的減容化施設影響緩和事業に、61百万円を基金から充当し、福島県市町村特定原子力施設地域振興事業補助金を財源に、100百万円を積立てたことによる増加。・田村市猪狩俊郎人材育成基金:留学支援事業に2百万を基金から充当したことによる減額(今後の方針)・田村市帰還環境整備交付金基金:田村市産業団地整備及び木質バイオマス施設整備事業を実施するため、国の補助金を財源に平成32年度まで積立てを予定。平成30年度より、田村市東部産業団地事業についても、同基金で積立てを行う。(基金積立額の全額が国からの交付金であるため、事業完了後の基金残額は、国に返還となる)・田村市公共施設等整備基金:公共施設の老朽化等による施設整備事業の財源として、計画的に積立てを行う。・田村市地域福祉基金:高齢者等の保健福祉の増進にかかる財源として計画的に活用する。・田村市広域的減容化施設影響緩和基金:田村市広域的減容化施設影響緩和事業を実施するための財源として活用する。・田村市猪狩俊郎人材育成基金:留学支援事業の財源として活用する。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

本市が所有する建物及びインフラ資産は昭和40年代から集中的に整備を進めたことから有形固定資産減価償却率が進展している。公共施設等総合管理計画並びに今後策定予定の長寿命化計画に基づいて施設の除却、集約化・複合化を進める。

債務償還可能年数の分析欄

将来負担比率が今後上昇する見込みであることから、債務償還可能年数も上昇すると想定されるため、将来負担の抑制及び毎年度の収支状況を改善することで、指標数値の改善を図る必要がある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

既存の市有建物及びインフラ資産の老朽化が進んでいることから、公共施設等総合管理計画に基づき個別施設計画の策定を進め、具体的な所有財産の管理を進める。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は、当面、大規模な事業計画がないことから同率程度で推移すると想定される。将来負担比率は、公営企業債等繰入見込額が事業計画の見直しにより減少する見込みであるが、財政調整基金の取り崩しにより充当可能財源が大幅に減少する見込みであることから、今後上昇する想定される。

施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

インフラ資産(道路・橋りょう・トンネル)については、老朽化の進行と人口減少があるため、前年と比べ割合が高くなっている。幼稚園・保育所・児童館については、古い建物が多く老朽化が進行している。学校施設については、建物の建て替え、学校統合による建物の新設があったため、減価償却率が低下した。

施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

図書館・一般廃棄物処理施設・福祉施設・消防施設が高い減価償却率となっている。図書館については、公民館等他の施設との統合化の検討を進めている。一般廃棄物施設は、今後施設の除却を進める。福祉施設については、合併前の旧町村ごとにあるため、施設運営コストや料金収入などを総合的に勘案しながら今後の運営や統廃合を進めるため検討している。消防施設については、消防団組織の現状を踏まえつつ施設の統合を進めており今後も同様の方法で進める。

財務書類に関する情報①(2017年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、有形固定資産が前年度末から3,815,053千円の増加となった。金額の変動が大きいものは、インフラ資産と基金であり、インフラ資産は「田村市産業団地整備」による資産形成と、その財源である基金の積立てにより増加となった。資産総額のうち有形固定資産の割合が85%となっており、これらの資産は将来の(維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は20,882,657千円となった。そのうち、人件費等の業務費用は13,106,197千円、補助金や社会保障給付等の移転費用は7,776,460千円である。最も金額が大きいのは補助金等(3,867,862千円)、次いで社会保障給付(2,345,607千円)であり、純行政コストの32%を占めている。今後も高齢化の進展などにより、この傾向が続くことが見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(14,913,363千円)が純行政コスト(19,408,404千円)を下回ったことから、本年度差額は4,245,868千円となった。特に、本年度は、補助金を受けて工業団地整備事業を行ったため、財源に当該補助金の額が計上される一方、当該施設取得による行政コストの計上は減価償却により徐々になされるため、純資産が増加していることが考えられる。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は1,312,573千円であったが、投資活動収支については、工業団地整備事業等を行ったことから、▲272,297千円となっている。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を下回ったことから、▲1,555,445千円となっており、本年度末資金残高は859,109千円となった。来年度以降も財務活動収支は同様に進むことが考えられる。

財務書類に関する情報②(2017年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

今後の対策として、公共施設等の集約化・複合化や遊休資産の利活用を積極的に進め、施設保有量の適正化に取り組む。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均と同程度であり、また、純行政コストも税収等の財源と同程度であった。純資産は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、人件費の削減などにより、行政コストの削減に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っている。特に、純行政コストのうち2割を占める人件費について、直営で運営している施設について、指定管理者制度を導入するとともに、新規採用の抑制による職員数の減など、行財政改革への取組を通じて人件費の削減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っており、今後、公営企業(水道、下水道、病院)の設備投資が見込まれるため、地方債残高の縮小に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体平均を上回っている状況にあるが、受益者負担の原則によりコストに見合った歳入を確保していくことが必要であるため、施設の維持管理経費や、サービス提供にかかるコストを明らかにし、市民の理解を得ながら適宜見直しを行い、適正な使用料・手数料となるよう取り組みを進める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,