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地方財政ダッシュボード

福島県相馬市の財政状況(2022年度)

🏠相馬市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

前年度から0.02ポイント減少し、類似団体平均を0.29ポイント上回る結果となった。これは、令和元年台風災害などによる基準財政需要額が増となっているためである。今後は復興整備施設の維持管理経費の上昇が予測されるため、既存事業の見直しにより財政力の維持を図りたい。

経常収支比率の分析欄

前年度からは4.0ポイント増加し、類似団体平均よりも1.7ポイント上回る結果となった。増加要因災害復旧にかかる償還費(公債費)の増加などによるものである。今後も災害復旧にかかる償還費(公債費)の増加、福祉関係経費等を中心とした扶助費の増加が見込まれ、更なる財政の硬直化が懸念されることから、歳入の安定確保、財政基盤の強化に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

前年度からは8,396円増加し、類似団体平均よりも33,869円下回る結果となった。今年度においては、類似団体平均を下回る結果となったものの、今後は、震災復興関連で整備した施設の経年劣化等に伴う維持管理費の増加が見込まれることから、コスト削減に努めていく。

ラスパイレス指数の分析欄

給与水準は、福島県人事委員会が民間企業の給与の実態を調査し、地域の民間給与水準との均衡を図るために実施された勧告を尊重して決定しており、地域の民間給与水準を給料月額に適切に反映させた結果、前年度から0.9ポイント減少したものの、類似団体及び全国市平均を上回ることとなった。なお、給与水準については、今後も福島県人事委員会勧告を尊重しながら、適切な給与水準となるよう努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

相馬市行財政改革における事務事業の効率化、一部組織の見直しを実施したことで職員数の適正化を図り、平成18年度から平成27年度までに48人の人員を削減した。職員数の微増および人口減少により、前年度から0.21ポイント増加しているものの、類似団体平均を下回っている。今後も適正な人員配置を行い、類似団体平均を下回る数値を維持できるよう努めていく。

実質公債費比率の分析欄

比較的数値の高かった平成24年度以降、毎年度比率の横ばいが続いているが、依然として類似団体を上回っている。今後数年は、小中学校の改築等に伴い平成28年度から例年以上の地方債を発行していることに加え、令和元年東日本台風及び令和3年福島県沖地震による災害復旧事業債により、比率が上昇することが見込まれる。今後は、公共施設の維持適正化、事業の見直しを実施しながら、新たな地方債の発行を抑制していく。

将来負担比率の分析欄

前年度から11.7ポイント減少し、類似団体平均と同じ15.7ポイントとなっている。今年度においては、債務負担行為に基づく支出予定額の減少や組合等負担等見込額の減少、充当可能基金・充当可能特定歳入の増加により、将来負担比率は改善された。今後、事業内容を更に厳選すること、また、新たな地方債の発行については交付税措置の有利なものに限り活用することなどで後年度負担の軽減を図るための財政健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

退職者に伴う退職金の増等により、前年度から2.8ポイント増加し、類似団体平均を2.1ポイント上回る結果となった。今後も人員配置の見直しや定員管理・給与の適正化を図り、人件費の抑制に努めていく。

物件費の分析欄

前年度から0.4ポイント増加したものの、以前より上回っていた類似団体平均を0.1ポイント下回る結果となった。外部評価委員会の評価及びPDCAサイクルによる検証により、既存施設も含め、維持管理経費のコスト削減に努めていく。

扶助費の分析欄

前年度から0.1ポイント減少し、類似団体平均を2.5ポイント下回る結果となった。類似団体平均を下回ったものの、今後も少子高齢化の進行等に伴う扶助補の増加が見込まれる。今後も引き続き、困窮家庭の支援策の充実などにより、扶助費の適正化に努めていく。

その他の分析欄

前年度から0.3ポイント増加し、類似団体平均を0.6ポイント上回る結果となった。今後は、震災以前の支出規模を目安とし、特別会計も含めた経費削減に努めるとともに、公共施設の老朽化等に伴い維持補修費の増加も懸念されることから、公共施設の管理計画に基づいた適正な維持管理に努める。

補助費等の分析欄

前年度から0.4ポイント増加し、類似団体平均を6.2ポイント上回る結果となった。以前より、公立病院事業や消防事業などの広域行政組合に対する負担金や下水道事業会計への繰出金が多いためである。今後は、既存事業を含めた事業見直しを行い、コスト削減に努めていく。

公債費の分析欄

前年度から1.7ポイント増加し、類似団体平均を4.7ポイント下回る結果となった。類似団体及び全国平均は下回ったまま推移しているが、令和元年東日本台風・令和3年福島県沖地震に係る災害復旧事業債の借入により上昇となると考えられる。今後は、公共施設の維持適正化、事業の見直しを実施しながら、新たな地方債の発行を抑制していく。

公債費以外の分析欄

以前より、類似団体と比較して高い数値で推移しており、類似団体平均を6.3ポイント上回る結果となった。類似団体の比較を大きく上回っている補助費の一層の削減を図る。今後は、復興関連事業の進捗に伴い、支出額は減少しているが、令和元年東日本台風・令和3年福島県沖地震・令和4年福島県沖地震に係る支出額が増加している状況である。今後は、震災以前に近づけるよう歳出削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

前年度同様、衛生費、土木費、災害復旧費において、類似団体内で高い値となっている。それぞれの増減要因は以下のとおり。総務費においては、減債基金への積立額の減などにより減額となっている。衛生費においては、令和4年福島県沖地震による災害廃棄物処理事業の増額によるもの。土木費においては、小泉川ポンプ場長寿命化事業、屋根耐風改修事業などの増額によるもの災害復旧費においては、令和4年福島県沖地震により増額のため。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり738,522円(※令和3664,047円)となっており、前年度より増加している。維持補修費は公共施設の維持管理費の増などにより、増加傾向にある。扶助費については、前年度と比較し減少しているが、新型コロナウィルスが蔓延する令和2年度以前と比較すると、コロナウイルス関係給付費により増加している。普通建設費については、令和4年福島県沖地震に係る災害復旧の影響で、前年度から、大きく増額している。災害復旧事業費については、令和4年福島県沖地震により類似団地と比較して高い数値となっている。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

令和元年東日本台風・令和3年福島県沖地震・令和4年福島県沖地震と災害が頻発し、災害復旧に要する経費を財政調整基金から取り崩さざるを得ない状況が続き、基金残高は減少している。実質単年度収支は前年度に引き続き赤字の状態となっている。今後、震災復興事業で整備した施設の経年劣化等に伴う維持管理経費の増加、人口減少による税収減、普通交付税の減額が予想されることから、安定した市政運営のための財源確保が課題となってくる。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

一般会計の標準財政規模比は、前年度より0.25ポイントの増加となっている。特別会計については、公共下水道事業特別会計・農業集落排水事業特別会計を除く会計では、前年度からポイントが減小している。各会計において赤字額の発生はなく、今後も黒字決算を維持できると見込まれる。引き続き、健全な財政運営のため、各会計ともに、経費削減、事業効率化を推進していく。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

県営事業松ヶ房ダム整備事業等の債務負担額に係る支出や庁舎建設・学校改築等に係る償還に加え、令和元年東日本台風災害に係る償還により、類似団体に比べ依然として高い状況である。今後は令和3年福島県沖地震・令和4年福島県沖地震に係る償還が開始されるため、上昇傾向になると推測される。財政状況を見ながら利率の高い市債の繰上償還の実施や公営企業の健全化を図り、基準外繰出金の抑制に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

今年度においては、債務負担行為に基づく支出予定額の減少や組合等負担等見込額の減少等により、将来負担比率は改善された。今後は、公立相馬総合病院事業の経営悪化や復興事業で整備した施設の経年劣化等に伴う維持管理経費の増加により、財政調整基金の取り崩しを行うことが見込まれ、充当可能財源が減少することにより将来負担比率は増加することが見込まれる。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)令和4年度末の基金残高は、約94億円となっており、前年度から約3億円の増加となっている。これは、財政調整基金残高は減少したものの、その他特定目的基金(市営住宅維持管理基金など)が増加したためである。(今後の方針)今後、震災復興事業で整備した施設の経年劣化等に伴う維持管理経費の増加、人口減少による税収減、普通交付税の減額が予想されることから更なる財政の硬直化が懸念される。限られた財源のなかで効率的な予算配分を行いながら、健全な財政運営に努めることとしている。

財政調整基金

(増減理由)令和4年度末の基金残高は、約42億円となっており、前年度から約3億円の減少となっている。これは令和4年3月に発生した福島県沖地震に係る災害関連経費や復興事業で整備した施設の維持管理経費、ロシアのウクライナ侵攻に伴う物価高騰などにより、財政調整基金の取り崩し額が増加していることによるものである。(今後の方針)歳入面では、人口減少による税収減、普通交付税の減額が見込まれ、歳出面では災害復旧事業債など償還費の増加や震災復興関連施設の経年劣化に伴う維持管理費の増加が見込まれることから、中長期的には減少していく見込みであるため、歳入に見合った収支均衡の財政運営を目指す。

減債基金

(増減理由)増減なし(今後の方針)償還計画を踏まえ、効果的な基金運営を行っていくこととしている。

その他特定目的基金

(基金の使途)市営住宅維持管理基金:市営住宅の適正な維持管理のためふるさと振興基金:伝統文化の振興及び人材育成並びに地域活性化に向けた施策の推進復興住宅被災者取得支援基金:東日本大震災により住居を失った被災者等に対する相馬市営住宅の払下げに関する支援(増減理由)市営住宅維持管理基金:市営住宅の適正な維持管理を行っていくための積立を実施したことによる増額職員退職手当基金:退職計画と併せて適正な積立を実施したことによる増額(今後の方針)ふるさと振興基金:寄附者の意向に沿った基金運営を行うこととしている。職員退職手当基金:職員退職計画にあわせて引き続き積み立てを行うこととしている。産業廃棄物埋立処分場維持管理基金::施設の維持管理のため適正な積み立てを行うこととしている

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

債務償還比率の分析欄

類似団体より、やや高い値のまま推移している。近年災害が多発し、災害復旧に関する起債の発行増加により、数年はこの状態が続くと見込まれるが、今後は必要事業を精査し、起債の抑制を図っていきたい。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

ここに入力

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は、類似団体平均を大きく上回っているものの、将来負担比率については債務負担行為に基づく支出予定額及び組合等負担等見込額の減少、赤字額負担見込額の解消、充当可能特定歳入の増加により、将来負担比率は改善された。事業の見極めをすることで、新たな起債発行を最小限に努めるとともに、充当可能基金の適切な運営を行い、財政の健全化に努めていきたい。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

分析時点においては令和4年度決算に係る一般会計等の財務書類が完成しているため令和4年度決算を踏まえて分析を行う。令和4年度の資産は71,473百万円、負債は21,532百万円となっており、前年度比は資産が626百万円の増、負債が737百万円の減となっている資産のうち変動が大きいものは流動資産であり、変動理由としては地方交付税、特に特別交付税について、令和3年、令和4年の地震災害による災害復旧事業費の増加に伴った措置をされたことによるものである。負債については、令和4年度は前年度比で減となっているものの、地方債(固定負債)については前述している災害復旧事業費について多額の起債をしていることから、令和5年度決算以降は地方債の償還額の増加に伴い負債総額が増加することが見込まれる。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

分析時点においては令和4年度決算に係る一般会計等の財務書類が完成しているため令和4年度決算を踏まえて分析を行う。令和4年度の純経常行政コストは16,849百万円、純行政コストは21,548百万円となっており、前年度比は純経常行政コストが1,527百万円の減、純行政コストが937百万円の増となっている。行政コストの増は、令和4年3月地震に係る災害復旧事業費の増等による臨時損失の増(前年度比2,452百万円増)によるものであり、今後は逓減していくものと考えられる。純経常行政コストの減について、大きな要因は令和3年度に東日本大震災復興交付金の事業終了に伴う国費の精査、返還を行ったことによるものであるため、令和4年度は減少しているものである。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

分析時点においては令和4年度決算に係る一般会計等の財務書類が完成しているため令和4年度決算を踏まえて分析を行う。令和4年度の本年度差額は601百万円、本年度純資産変動額は1,338百万円、純資産残高は49,941百万円となっており、前年度比は本年度差額が2,843百万円の増、本年度純資産変動額が3,241百万円の増、純資産残高1,363百万円の増となっている。令和4年度は平成30年度以降、初めて本年度差額が黒字となっており、これは令和4年3月地震に係る災害復旧事業費の増等により純行政コストは増加している一方で、財源の増加幅がコストの増加を上回ったことによるものである。財源増加の内訳は、個人市民税や固定資産税等の地方税収の増(前年度比228百万円の増)や、地方交付税の増(前年度比3,386百万円の増、うち特別交付税3,002の増)等である。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

分析時点においては令和4年度決算に係る一般会計等の財務書類が完成しているため令和4年度決算を踏まえて分析を行う。令和4年度の一般会計等においては、業務活動収支が538百万円の黒字、投資活動収支が791百万円の黒字、財務活動収支が464百万円の赤字となっている。業務活動収支は大きく改善しており、その主な要因は地方交付税の増による業務収入の増(前年度比3,042百万円の増)である。投資活動収支は前年度比で黒字幅が縮小しており、主な原因は令和元年度東日本台風で被害を受けた橋梁の災害復旧に係る公共施設等整備費支出の増等による投資活動支出の増によるものである。財務活動収支はこれまでの黒字から赤字へと転換しており、これは令和元年東日本台風に係る災害復旧事業債について一部償還開始により地方債償還支出が増加したことによるものである、地方債償還支出については、その後令和3年、令和4年と大きな地震災害を受けたことによって立て続けに多額の災害復旧事業債の借入を行っていることから、数年にわたり大きな負担となっていくことが見込まれる。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

・住民一人当たり資産額が類似団体平均値を下回っているが、これは学校をはじめとして老朽化した公共施設が多いこと、都市部に比べ土地の評価額が安価であることなどによるものと推測される。学校施設の更新は大きな負担を伴うため計画的な更新が必要となる。・歳入額対資産比率も類似団体平均値を下回っているものの、その差額は減少しており、これは近年相次ぐ大災害に伴い地方交付税の収入が増加していることが大きな要因である。今後は歳入総額の増加のため、自主財源の確保に向けた徴税率の向上や公共施設使用料等の見直しが必要と考える。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

将来世代負担比率は類似団体平均値と同程度であるが、令和元年度以降、多額の災害復旧事業債の借入を行っており比率は増加傾向である。災害復旧事業債については借入の抑制は困難であることから地方債残高の増加はやむを得ないと考え、災害復旧事業債以外の地方債については元利償還金に対する交付税措置等を加味し適切な起債に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均値を下回っており、また純行政コストの主なものは災害復旧事業費等の臨時損失であるため、現在の値は平時よりも高く推移しているものと考えられる。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均値を下回っているが、令和元年東日本台風や令和3年福島県沖地震、令和4年福島県沖地震による災害復旧事業債の償還が令和5年度に概ね開始することから、以降数年間は地方債償還額の負担は大きくなあるものの地方債残高は減少していくものと推測される。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担率は類似団体平均値を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は相対的に低く推移していると言える。体育施設等大規模な施設を多く保有し維持管理費の負担が大きいため、施設利用料等の見直しを検討するなど経常収益の増加を図るとともに施設の管理形態の見直し等により経常費用の削減に努めたい。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,