岩手県九戸村の財政状況(最新・2024年度)
岩手県九戸村の財政状況について、2024年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
収録データの年度
2024年度2023年度2022年度2021年度2020年度2019年度2018年度2017年度2016年度2015年度2014年度2013年度2012年度2011年度2010年度
概観
普通会計の構造(2024年度)
財政比較分析表(2024年度)
財政力指数の分析欄
村税は、前年度と比較して個人割、軽自動車税、市町村たばこ税が減少したものの、法人税割、固定資産税が増加したため、全体として増加となった。固定資産税については、風力発電施設の設置に伴う償却資産が大きく増額となった。一方、分母となる基準財政需要額は、地域デジタル社会推進費、公債費や会計年度任用職員制度等に伴い増大していることから、財政力指数は前年度同値となった。しかし、超少子高齢化の加速、人口流出に伴う生産年齢世代の減少、新たな産業・雇用の創出、物価高騰による影響といった諸課題に直面しており、脆弱な財政基盤からの脱却は難しいが、移住支援や交流・情報発信をはじめ、産業振興や雇用対策を行い、村民所得の向上を図るとともに、保育料及び給食費の無償化など子育て負担軽減を進め、現役世代の定住化を促進することによって村税の拡充を図る。
経常収支比率の分析欄
平成16年度策定の行財政改革プログラムにより、義務的経費の抑制を図ってきた結果、近年は類似団体を下回る値となっているものの、人件費の見通しは団塊世代以降は退職者数が減少する一方、新採用職員の確保、定期昇給等に伴う給与費増、あるいは令和2年度から始まった会計年度任用職員制度により人件費は年々増大し、令和6年度は類似団体平均値よりも大きくなった。事務事業の精査により、物件費や補助費等の経常経費の徹底的な圧縮に努め、さらなる義務的経費の抑制に努めながら、財政構造の弾力性を保つ必要がある。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
類似団体を大きく下回っているのは、塵芥処理や常備消防業務を一部事務組合で行っていることによるところが大きい。加えて、定員管理適正化計画の下、組織機構や事務事業の見直し、民間委託、退職者不補充などを徹底し、着実に職員の削減を実施してきたことも要因となっている。人件費は、近年は職員採用を進めていることに加え、給与改定や会計年度任用職員への勤勉手当の支給開始により増加している。物件費は、人件費の上昇や物価高騰の影響、システム改修などによる委託料や光熱水費が増加している。人件費の上昇や物価高騰は今後も続くと予想されるため、適正な人員数・給与水準などを検討するとともに行財政改革プログラムに基づき全庁を挙げた事務改善への取り組みをさらに強化し、経常経費の徹底的な圧縮に努め、さらなる義務的経費の抑制に努めていく。
ラスパイレス指数の分析欄
給与費の抑制を進めてきた結果、類似団体を下回る数値となっている。今後も財政力に見合った給与水準を保ちつつ、類似団体の推移を注視しながら、給与費の適正管理に努めていく。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
「定員管理適正化計画」に基づき職員数の抑制を進めてきた結果、類似団体と比較して数値は大きく下回っている。平成28年度に策定した前計画では、令和2年度までに5名増75名を見込んでいたが、結果的に70名にとどまった。令和2年度策定の現計画は7年度で77名を見込んでいる。一定の行政サービスを維持するため、職員数の確保を堅持しつつ、引き続き簡素で効率的な行政体制の整備を進めるとともに、職員の質の向上を図りながら住民ニーズに的確に対応出来る定員管理に努めていく。
実質公債費比率の分析欄
公債費負担適正化計画(平成21年度策定)に基づく徹底した公債費負担の軽減を進めてきた結果、平成20年度は20.0%だった実質公債費比率が大幅に縮減された。しかし、近年は道路や消防防災施設、物産観光施設などのインフラ整備等を進めており、年々増加している。今後も公共施設の長寿命化対策等で公債費がさらに増加に転じていくことが予想されていることから、「九戸村過疎地域持続的発展計画」並びに「第3次九戸村総合発展計画」との整合性を図りながら村債発行の抑制に努めていく。
将来負担比率の分析欄
平成16年度以降取り組んできた行財政改革により公債費と退職手当負担見込額が大きく減少した上、財政調整基金への積み立てを着実に行い、将来負担の状況は望ましい数値で推移している。しかし、公共施設の維持管理や長寿命化、建て替え、あるいは行政サービスの拡大に伴い、財政調整基金の取り崩しや地方債の増加が予想される。公債費等の義務的経費の抑制に努め、効率的な行財政運営を進めながら健全財政の維持に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2024年度)
人件費の分析欄
これまで塵芥処理業務や常備消防業務を一部事務組合で行っていることもあり類似団体を下回ってきたが、令和3年度から類似団体平均を上回る結果となった。一部事務組合負担金を人件費として加味したときに、数値はさらに大きく増加するものと考えている。今後、行政サービスを維持していくためには、一定の職員数の確保は必要であが、財政力に見合った給与水準や諸手当の見直しを進め、総人件費の肥大化を抑制していく必要がある。
物件費の分析欄
職員削減を進め人件費の抑制が図られた一方で、業務委託や賃金、各種システム関係の経費が増加してきたが、令和4年度はシステム関係経費は減ったものの新型コロナウイルス感染症対策事業のため2.0ポイント増加、令和5年度は消防団員報酬が人件費となり減少したが、除雪や道路補修費、老人保護措置が増加したため0.3ポイント増加、令和6年度はシステム改修による使用料・賃借料の増加や除雪等の委託料の増加があったものの前年度同値となった。人件費の上昇や物価高騰の影響は今後も続くと予想されるため、全庁を挙げた事務改善への取り組みをさらに強化し、物件費の抑制に徹底して対処していく。
扶助費の分析欄
高齢化率の上昇と子育て支援に対する住民ニーズの高まりに応えるため、年々増加傾向にあり、令和4年度は0.4ポイント、令和5年度は0.7ポイント増加したが、令和6年度は新型コロナウイルス感染症対策や物価高騰対策としての給付事業の減少により0.5ポイント減少した。住民福祉の向上と健全財政の維持の両観点から、真に必要とされているサービスの把握に努め、生活弱者の支援に努めていく。
その他の分析欄
主な費用は特別会計への繰出金となっている。昨年度と比較し4ポイント減少し、類似団体を下回る結果となった。要因として、下水道事業や国民健康保険事業に対する繰出金の減少が挙げられる。公営企業会計については、独立採算が原則であることから、企業的性格を十分認識し、使用料収入の確保をはじめ経営の効率化や合理化、経費の節減により一層努め、負担金や使用料の見直しを含めた適正な負担水準への転換を行い、事業全体として健全な経営の確保に努める。国民健康保険等の特別会計においても保険料等の適正化を図ることなどにより、税収を主な財源とする一般会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等の分析欄
単独補助費の縮減を進めてきた結果、類似団体を下回る数値で推移してきたが、令和3年度は一部事務組合等に対する負担金が減少したことなどにより前年度を1.2ポイント下回った。同年度から開始された地域振興交付金、地域おこし協力隊等に対する支出が生じ、令和4年度は0.4ポイント増加、令和5年度も同様に地域振興交付金、地域おこし協力隊の事業もあり、0.1ポイントの減少にとどまったが、令和6年度は定額減税補足給付金の実施や下水道補助金の増額に伴い、1.5ポイントの増加となった。費用対効果の検証を行い、時限性の保時やスクラップアンドビルドを徹底し、適正化を進める。
公債費の分析欄
平成22年度以降、プライマリーバランスに配慮した行財政運営を進めてきた結果、年々公債費比率は減少を続け数値が改善されてきたが、ここ数年はインフラ事業や防災対策事業、災害復旧事業の増加等により上昇に転じている。令和3年度は二戸消防署九戸分署の移転新築やオドデ館等の大規模改修、令和4年度から令和6年度に災害復旧事業が行われたこともあり、今後は更なる増加が予想される。投資的事業の優先度、公共施設の整理統合など、中長期的な視点に立ち、健全財政に努めていく。
公債費以外の分析欄
公債費以外に係る比率は、昨年度と比較し1.5ポイント増加しており、人件費と補助費等に係る割合が他団体と比較して特に高く、全体を押し上げている状況である。財政構造の硬直化が懸念されることから、投資の必要性、優先性を見極め、費用の増大を抑制したい。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
目的別歳出の分析欄
近年ほぼ全ての費目で類似団体平均値を下回っていたが、昨年度は4項目で類似団体平均を上回り、令和6年度は3項目が上回った。議会費で会計年度任用職員制度に伴う人件費や議会用タブレット端末等の運用費により類似団体平均を3,552円(+32.2%)、消防費は二戸地区広域行政事務組合消防本部の水槽付き消防車両等整備があり、同1,633円(+3.1%)、災害復旧費は、引き続き令和4年8月豪雨災害の復旧のため、繰越事業があり、39,681円(+324.6%)上回った。下回った目的別歳出は、総務費で類似団体平均を101,785円(-40.4%)、民生費で同21,252円(-8.6%)、衛生費で同69,107円(-53.6%)、農林水産業費で同32,460円(-28.3%)、商工費で同29,467円(-60.5%)、土木費で同22,332円(-17.6%)、教育費で同17,857円(-13.7%)減となった。また、公債費についても類似団体を22,066円下回っており、プライマリーバランスに配慮した行財政を進めてきた成果の表れと考える。令和6年度においても、令和4年8月豪雨災害の復旧事業を実施しており、その財源は、国庫負担金のほか、起債や一般財源に頼っているが、今後は実質公債費比率や中長期的な財政見通しを立て、事業の取捨選択、優先順位を付けながら、効率的で安定的な行財政運営に努めていく。また、全体的に、これまでの人件費及び公債費の抑制が功を奏している数値となっているが、今後は扶助費や物件費、補助費、人件費等は肥大化してくることが想定されるため、施設の統廃合・整理合理化を進めつつ、長期的視点に立った戦略的な投資を進めていく。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
性質別歳出の分析欄
性質別支出における住民一人当たりコストでは、全体的に類似団体を下回っている。これはこれまで取り組んできた行財政改革の成果が表れているものと評価でき、今後も引き続き各数値の推移には配慮しながら行財政運営を進めていく。普通建設事業費は、令和3年度より土木関連事業の増、産直施設の大規模改修等が行われたこともあり増加傾向となっていたが、新規整備は減少、更新整備は微増となっている。また、令和4年8月豪雨災害の復旧費用が令和4年度から令和6年度で生じている。投資及び出資金は、上水道安全対策事業の出資のため増加した。公債費は徐々に増加傾向にあるものの類似団体は下回っており、財政指標も鑑みながら、財政負担の平準化を図る上でも、地方債の有効活用を図っていきたい。今後も後年度の財政負担に配慮しながら、インフラ施設の長寿命化、公共施設の統廃合や老朽化対策など中長期的な視点に立った将来への投資を行うとともに、扶助費などの義務的経費の増嵩に対応するため、物件費や人件費の抑制策を徹底していくことはもちろん、住民満足度にも配慮しながら、バランスのとれた行財政運営に努めていく。
実質収支比率等に係る経年分析(2024年度)
分析欄
令和6年度の単年度収支は、黒字であるが財政調整基金の積立て及び取崩しを加味した実質単年度収支が-2.87%となった。これは令和6年度の実質収支額が前年度より大きく、実質収支額も黒字を堅持しており財政上問題ないものと思われる。財政調整基金残高は、平成16年度から徹底して歳出削減に取り組み行財政改革の結果、年々増加してきているが、令和6年度において140,000千円の取り崩しが生じた。歳入・歳出のバランスには今後も配慮を続ける必要があり、住民ニーズの把握と的確な事業を展開し、安定した行政運営に努めていく。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2024年度)
分析欄
前年度に引き続き全ての特別会計事業が黒字を維持している。今後も健全な財政運営に努める。特別会計については、住民サービスの維持向上を図りつつも、近年増加傾向にある一般会計からの繰出金を抑制していく。実質収支額及び剰余金◇一般会計96,987千円◇国民健康保険特別会計324千円◇後期高齢者医療特別会計99千円◇水道事業会計224,359千円◇下水道事業会計60,786千円◇索道事業特別会計12千円
実質公債費比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
実質公債費比率(分子)については、平成21年度に策定した公債費適正化計画に基づき、計画的に抑制してきた結果、大幅に数値が改善されてきた。公営企業債の元利償還金繰入金で増加しているが、実質公債費比率は8.7%(対前年度0.8ポイント増)と年々増加傾向にはあるものの、堅調な数値を示している。大規模公共工事や老朽化した公共施設対策など、地方債に依存せざるを得ない投資が今後課題となってくるが、統廃合による整理合理化を進めるほか、計画的な資金投入により、適正数値を維持していく。
将来負担比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
将来負担比率(分子)については、徹底した行財政改革の取り組みによって、職員数と地方債発行額縮減を図ってきた結果、平成23年度以降ゼロ水準を維持している。しかしながら地方債残高は上昇傾向にあり、充当可能財源の増加によって健全財政が維持されている面が大きいため、今後も引き続き公債費等の義務的経費の縮減など、行財政改革に取り組んでいく必要がある。
基金残高に係る経年分析(2024年度)
基金全体
(増減理由)令和6年度の基金残高は、5,330百万円となっており、前年度から55百万円の減少となっている。これは、財政調整基金の取り崩しによる基金残高の減少が主な要因であり、基金全体としても令和4年度以降増減を繰り返している。(今後の方針)基金の目的ごとに適正かつ効率的に管理運営に努めていく。また、今後計画されている大規模公共工事をはじめ、老朽化した道路、橋梁など公共施設の大規模改修や更新、頻発する豪雨災害、年々増加が見込まれる社会保障費など、必要に応じて基金の処分も検討していく。
財政調整基金
(増減理由)徹底した人件費削減や事業の取捨選択などを慎重に行い、積極的な行政コスト削減に取り組んできた結果、毎年増加傾向にあったが、近年は増加が鈍化しており、今後は減少が見込まれる。(近年の積立額H26486,591千円、H27489,872千円、H28304,614千円、H2975,905千円、H3064,811千円、R1460千円、R211,083千円、R336,057千円、R433,895千円、R535,247千円、R646,577千円)令和6年度は、140,000千円の取り崩しを行っている。(今後の方針)令和6年度以降に実施予定の道路、橋梁など公共施設の大規模改修や長寿命化などの公共工事をはじめ、増加傾向の社会保障費、災害復旧事業に充てていく。また、年々人件費や公債費等の経常経費が増加傾向にあり、平成30年度からは財政調整基金の繰入を見込まないと一般会計予算を組めず、その額は数億規模となっている。地方交付税の依存財源に頼らざるを得ない脆弱な財政基盤である本村にとって、財政調整機能としての蓄えは必要であるが、特定目的基金への積み替えも含めて適正規模を堅持していきたい。
減債基金
(増減理由)平成24年度から新規に積み立てはしておらず、利子分のみの増額となっていたが、令和3年度に臨時財政対策債の元利償還金のうち後年度に基準財政需要額に算入されない27,629千円を新たに積み立てた。令和6年度は、令和7・8年度の臨時財政対策債の元利償還金に充てるため13,716千円の積立があった一方、臨時財政対策債の償還に充てるため5,504千円の取り崩しがあった。また、下水道事業で230千円の積立をした。(今後の方針)必要に応じた積み立てと取り崩しを行い、適正管理に努めたい。
その他特定目的基金
(基金の使途)地域振興基金村の特性を生かした振興を図る事業に要する経費の財源人材育成基金人材育成事業に要する経費の財源農林業振興基金農林業振興の資金に要する経費の財源育英奨学資金貸付基金育英奨学資金貸付事業に要する経費の財源商工業振興基金商工業振興対策事業に要する経費の財源ふるさと九戸水と土保全基金土地改良施設の有する多面的機能及び地域資源の保全とその利活用に係る地域住民活動の強化に対する支援事業に要する経費の財源瀬月内ダム小水力発電事業基金瀬月内ダム小水力発電所の適正な管理運営を図る事業に要する経費の財源福祉医療基金貸付基金医療費助成事業の受給者等が医療機関等に対し支払う医療費の一部負担金の貸付に要する経費の財源森林環境整備等基金森林経営や管理に要する経費の財源子ども・子育て支援基金幼児期の学校教育や保育、保護者等への子育て支援事業に要する経費の財源国民健康保険事業財政調整基金国民健康保険事業の財政安定に要する経費の財源(増減理由)令和6年度は、利子分の積立を行い、国民健康保険事業財政調整基金15,779千円、瀬月内ダム小水力発電事業基金1,369千円、森林環境整備等基金12,764千円、商工業振興基金10,000千円の積立を行った。また、事業実施のため国民健康保険事業財政調整基金7,396千円、商工業振興基金2,405千円を取り崩した。(今後の方針)基金の目的ごとに適正かつ効率的に管理運営に努めていく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は類似団体より低い水準にあり、それぞれの公共施設等について個別施設計画を策定済みであり、当該計画に基づいた施設の維持管理を適切に進めている。個別施設計画策定に際して各施設の老朽化状況の調査を行い、施設ごとの使用可能年数を見積もっているが、大規模改修や長寿命化、統廃合の必要性など、施設の状況を見極めながら適正管理に努めていきたい。
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は類似団体平均を下回っており、主な要因としては、本村はこれまで平成16年度策定の「九戸村行財政改革プログラム」に基づき人件費の削減や地方債残高の圧縮に努めてきたことが主な要因と考えている。具体的には、村職員数を10年間で26.6%(23人)削減したこと、村長、副村長、教育長、職員の給与及び諸手当の見直しを行い約30,000千円を減少させたことなど。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
地方債の新規発行を抑制してきた結果、平成19年度に108.5%あった将来負担比率が平成22年度には15.8%まで縮小、平成23年度から数値ゼロで推移している。有形固定資産減価償却率は類似団体よりも低く、年々上昇傾向にあるが、主な要因としては、1980年から1990年代に建設された小学校5校、1979年に建設された九戸中学校の教育施設は有形固定資産減価償却率79.1%に達しているものの、長寿命化や改修が進む道路が60.4%、橋りょう5.4%と全体の減価償却率を引き下げている。今後、公共施設等総合管理計画をもとに、老朽化対策に積極的に取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率は類似団体と比較して低い水準ではあるが、近年は増加傾向が続く。将来負担比率については平成23年度より数値ゼロが続いているが、将来的には、保育園や学校といった施設整備、本庁舎の大規模改修、各地区の集会施設の建て替えや大規模改修、各事業への繰出し、行政コスト拡大等により財政調整基金の繰入れは続くことが予想され、将来負担が基金残高を逆転することも予想される。行財政運営の健全化のため、事務事業のスクラップ・アンド・ビルドやプライマリーバランスの堅持に努め、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は、道路及び橋りょうであり、その他は総じて高くなっている。学校施設については、小学校が有形固定資産減価償却率90.3%、中学校が75.4%となっており、特に小学校の有形固定資産減価償却率が高い。令和2年度に個別施設計画を策定したところであり、同計画では築20年目と60年目に大規模改造、築40年目で長寿命化改修、築80年で改築というスパンを基本に維持・更新に取り組んでいくこととしているが、令和7年度に小学校が統合されるため、改訂した公共施設総合管理計画に基づき、検討する必要がある。また、文科系施設、子育て支援施設、産業系施設、行政関連施設とも基本的には築40年目に長寿命化改修、中間年で大規模改造を行い、機能向上を図っていく。ただし、築40年以上で劣化状況の激しい場合は改築も検討するとしている。また、一人当たり面積については、学校施設と公民館を除き、類似団体をいずれも下回っている。
施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は、道路及び橋りょうであり、その他は総じて高くなっている。なお、令和3年度に体育館・プールの減価償却率が減少しているが、これは、海洋センターの大規模改修が行われたためである。学校施設については、小学校が有形固定資産減価償却率90.3%、中学校が75.4%となっており、特に小学校の有形固定資産減価償却率が高い。令和2年度に個別施設計画を策定したところであり、同計画では築20年目と60年目に大規模改造、築40年目で長寿命化改修、築80年で改築というスパンを基本に維持・更新に取り組んでいくこととしているが、令和7年度に小学校が統合されるため、改訂した公共施設総合管理計画に基づき、検討する必要がある。また、文科系施設、子育て支援施設、産業系施設、行政関連施設とも基本的には築40年目に長寿命化改修、中間年で大規模改造を行い、機能向上を図っていく。ただし、築40年以上で劣化状況の激しい場合は改築も検討するとしている。また、一人当たり面積については、学校施設と公民館を除き、類似団体をいずれも下回っている。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2023年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2023年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が、令和4年度末から令和5年度末の期間で1,072百万円(△4.3%)減少し、年々減少を続けている。令和4年度末から令和5年度末の期間において、金額の変動が大きいものは有形固定資産で前年度末から927百万円(△5.0%)減少し、新たな資産形成よりも減価償却による資産の減少が上回ったことが要因となっている。特にインフラ資産が前年度末から695百万円(△5.2%)減少した。また、流動資産も145百万円(△3.0%)減少した。主な要因として現金預金が前年度末より153百万円(△40.8%)減少したことなどが挙げられる。一方、負債総額は88百万円(+1.6%)増加している。固定負債の地方債が91百万円(+2.0%)増加したことが主な要因となっているが、流動負債では1年以内償還予定地方債などが減少し、1百万円(▲0.2%)減少した。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、令和4年度末から令和5年度末の期間で経常費用は272百万円(+5.8%)増加した。そのうち、移転費用の補助金等が89百万円(+9.2%)、他会計への繰出金が28百万円(+11.3%)増加した。業務費用では人件費94百万円(+13.1%)増加した。会計年度任用職員の増員などが要因となっている。また、臨時損失では災害復旧事業費は525百万円(+322.1%)と大きく増加した。今後は団塊の世代が後期高齢者世代に突入し、社会保障費の増加が見込まれるため、公共施設等の統廃合等により施設の維持管理費の圧縮、施設や業務等の委託料などの抑制が喫緊の課題となっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(4,452百万円)が純行政コスト(5,610百万円)を下回ったことから、令和5年度の本年度差額は△1,158百万円となり、対前年度では427百万円減少し、純資産残高が1,160百万円減少した。財源については、税収等は前年度から29百万円(△0.9%)減少した一方、国県等補助金は災害復旧事業費の増加もあり、前年度から394百万円(+50.6%)増加した。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は令和5年度において対前年度を330百万円(△589.3%)下回り△274百万円であったが、投資活動収支では、投資活動支出の公共施設等整備費支出が323百万円(△78.4%)減少する一方、基金積立金支出が19百万円(+54.3%)増加、投資活動収入の国県等補助金収入が26百万円(△16.9%)、基金取崩収入が169百万円(△80.1%)減少し、投資活動収支で前年度を108百万円(+133.3%)上回った。財務活動収支は、財務活動収入が財務活動支出を上回り90百万円となったが、前年度を187百万円と大きく下回った。しかし、地方債の償還額は年々増加傾向にあり、投資的事業の取捨選択や優先順位を明確にし、健全財政の維持に努めていく必要がある。
財務書類に関する情報②(2023年度)
1.資産の状況
令和5年度における歳入額対資産比率については、類似団体平均を上回る結果となった。これは歳入に対して資産合計が大きいことを示している。資産が減少する一方、災害復旧事業費などの増加により国庫県支出金が前年度を上回ったことなどの要因があるが、歳入額対資産比率は前年度を0.44ポイント減少した。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均と同程度であるが、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が減少し、昨年度から1.3%減少した。社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均を上回る22.4%と前年度から2.4%増加している。新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、交付税措置のある地方債を活用するなど、将来世代の負担の減少に務める。
3.行政コストの状況
住民一人当たりの行政コストは類似団体平均を上回っており、令和5年度において昨年度に比べ増加している。主に臨時損失の災害復旧事業費の増加によるが、純行政コストのうち14.5%を占める人件費が、類似団体と比べて住民一人当たり行政コストを高くしている要因にもなっている。本村はこれまで平成16年度策定の「九戸村行財政改革プログラム」に基づき、住民と協力して行財政改革に取り組んできており、とりわけ人件費と公債費の抑制に取り組んできた。引き続き取り組みを進めていく。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均を大きく下回っているが、令和5年度において前年度に比較して8,793万円増加した。地方債が前年度を上回ったことにより、全体として負債額が増加している。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。これは、国は3歳児以上の保育料を無償化しているが、加えて本村では3歳未満児や食材費も無償化していることが要因と考えている。今後とも、受益者負担の原則を基本としながら、適正な使用料や手数料等の見直しを行い、村民が豊かで住みやすい行政サービスを提供できるよう引き続き、行財政改革を進め経費の削減に努める。
出典:
財政状況資料集
,
統一的な基準による財務書類に関する情報
,
よくある質問
このページで何が分かりますか?
岩手県九戸村の2024年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
ページ上部の関連リンクから、この自治体に紐づく地方公営企業ページへ移動できます。