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地方財政ダッシュボード

岩手県九戸村の財政状況(2020年度)

🏠九戸村

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2020年度)

財政力指数の分析欄

村税は増加傾向であったが、元年度にブロイラー関連の業績不良等に伴い減少に転じたが、2年度に入って持ち直しつつある。一方、基準財政需要額は会計年度任用職員制度や保育料無料化などの要因で増額したが、財政力指数は前年度と同水準を維持した。しかし、超少子高齢化の加速、生産年齢人口の減少、新たな産業・雇用の創出、新型コロナウイルスによる影響といった諸課題に直面しており、脆弱な財政基盤からの脱却は難しい。「第3次九戸村総合発展計画」の下、効率的な行財政運営を進め、財政基盤の強化を図っていく。

経常収支比率の分析欄

平成16年度策定の行財政改革プログラムにより、義務的経費の抑制を図ってきた結果、近年は類似団体を大きく下回る値となっている。しかし人件費の見通しは、団塊世代以降は退職者数が減少する一方、職員全体の定昇等に伴う増、あるいは令和2年度から始まった会計年度任用職員制度により人件費は年々肥大化が進む。物件費や補助費等の経常経費の徹底的な圧縮に努め、さらなる義務的経費の抑制を進めながら、財政構造の弾力性を保っていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体を大きく下回っているのは、塵芥処理、常備消防業務を一部事務組合で行っていることによるところが大きい。加えて、定員管理適正化計画の下、組織機構や事務事業の見直し、民間委託、退職者不補充などを徹底し、着実に職員の削減を実施してきたことも要因となっている。今後は一定の行政サービスを維持するため、適正な職員数を確保しつつ、組織機構の見直しや効率的な行政運営に努めていきたい。物件費についても、事務事業の見直しや職員の意識改革に等により支出の抑制に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

給与費の抑制を進めてきた結果、類似団体を下回る数値となっている。今後も財政力に見合った給与水準を保ちつつ、類似団体の推移を注視しながら、給与費の適正管理に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

「定員管理適正化計画」に基づき職員数の抑制を進めてきた結果、類似団体と比較して数値は大きく下回っている。平成28年度策定した現計画では、令和2年度までに5名増の75名を見込んでいたが、結果的に70名に留まった。令和2年度策定の新計画は7年度で77名を見込んでいる。一定の行政サービスを維持するため、職員数の確保を堅持しつつ、引き続き簡素で効率的な行政体制の整備を進めるとともに、職員の質の向上を図りながら、住民ニーズに的確に対応出来る定員管理に努めていく。

実質公債費比率の分析欄

公債費負担適正化計画(平成21年度策定)に基づく徹底した公債費負担の軽減を進めてきた結果、平成20年度は20.0%だった実質公債比率が大幅に縮減された。しかし、近年は道路や消防防災施設などのインフラ整備等を進めており、増加傾向にある。今後も大規模公共工事を目前に控えており、近年高まってきている公共施設の長寿強化対策等で公債費がさらに増加に転じていくことが予想される。「九戸村ふるさと振興戦略」に掲げた目標に向け、集中的投資を進めていく。

将来負担比率の分析欄

平成16年度以降取り組んできた徹底した行財政改革により公債費と退職手当負担見込額が大きく減少し、望ましい数値で推移している。しかし、公共施設の維持管理や長寿命化、建て替え、あるいは行政サービスの拡大に伴い、財政調整基金の取り崩しや地方債の増加が予想される。公債費等の義務的経費の抑制に努め、効率的な行財政運営を進めながら健全財政の維持に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)

人件費の分析欄

類似団体を下回っているのは、塵芥処理業務や常備消防業務を一部事務組合で行っているためであり、それらに対する負担金を人件費として加味したときに、数値は大きく増加するものと考えている。今後、行政サービスを維持していくためには、一定の職員数の確保は必要であり、令和5年度からは定年延長も予定されている。財政力に見合った給与水準や諸手当の見直しを進め、総人件費の肥大化を抑制していく。

物件費の分析欄

職員削減を進め人件費の抑制が図られた一方で、業務委託費や臨時職員賃金、各種システム関係の経費が増加していたが、2年度は会計年度任用職員制度が始まり賃金が人件費(保育園費を除く)に振り替えられたことにより、一時的に2.0ポイント減少した。行政コスト削減には物件費の抑制は避けて通れず、全庁を挙げた事務改善への取り組みをさらに強化して、物件費の抑制には徹底して対処していく。

扶助費の分析欄

高齢化率の上昇と子育て支援に対する住民ニーズの高まりに応えるため、年々増加傾向にあったが、2年度は会計年度任用職員制度が始まり賃金から振り替えられる扶助費(保育園費)が皆減となり、一時的に1.9ポイント減少した。今後も村独自の子ども手当や高齢者への補聴器購入助成を制度化していく予定であり、扶助費の増加は避けられないものと予想される。住民福祉の向上と健全財政の維持の両観点から、真に必要とされているサービスの把握に努め、扶助費の抑制に努める。

その他の分析欄

主な費用は特別会計への繰出金となっている。昨年度と比較し1.8ポイント減少し、類似団体のほぼ下回った。要因として、下水道事業や索道事業の基準外繰出や後期高齢者医療事業特別会計への繰出しの減少が要因に挙げられる。令和6年4月には農業集落排水事業や下水道事業の法適用が予定されているが、特別会計事業の適正な運営に配慮しながら、繰出金の抑制に努める。

補助費等の分析欄

単独補助費の縮減を進めてきた結果、類似団体を下回る数値で推移してきたが、近年は、地域づくり関連補助金、魅力ある地域づくりに対する補助金などの創設により、補助交付金が増加傾向にある。補助の費用対効果の検証に基づいて時限性の保時やスクラップアンドビルドを徹底し、適正化を進める。

公債費の分析欄

平成22年度以降、プライマリーバランスに配慮した行財政運営を進めてきた結果、年々公債費比率は減少を続け数値が改善されてきたが、ここ数年は防災対策事業や災害復旧事業の増加等により上昇に転じている。加えて、二戸消防署九戸分署の移転新築やオドデ館等の大規模改修が3年度に予定されており増加に拍車がかかることが予想される。投資的事業の優先度、公共施設の整理統合など、長期的視点に立ち、健全財政に努めていく。

公債費以外の分析欄

近隣自治体と比べ、道路・下水道等のインフラ整備率が高く、新規の大型投資需要が比較的少ないことが類似団体と比較して低い数値となっている要因と考えられる。老朽化した公共施設の長寿命化対策、大規模改修等に対する需要が高まりつつあるが、2年度に策定した公共施設個別管理計画に則り、投資の必要性、優先性を見極めつつ、施設の統廃合も含め長期的な視点に立った施設整備を展開することにより、費用の増大を抑える。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

ほぼ全ての費目で類似団体平均値を下回った。一方、類似団体平均を上回ったのは、議会費で会計年度任用職員制度に伴う人件費の増等により類似団体平均より1,917円(+19.0%)、民生費は子ども・子育て支援基金に200,000千円を新たに積み立てたこと等により5,296円(+2.6%)、教育費がGIGAスクール整備費3,457円(+3.4%)などで上回った。また、ほぼ全ての前年度を上回っており、会計年度任用職員制度に伴う人件費等の増加が挙げられる。下回った目的別歳出は、消防費で庁舎非常用電源他工事の完工等により前年比21,489円(-34.4%)減、災害復旧費は災害復旧事業の事業量の縮小に伴い53,317円(-97.3%)減となっている。また、公債費についても類似団体の4分の3割程度となっており、プライマリーバランスに配慮した行財政を進めてきた成果の表れと考える。令和3年度においては二戸消防署九戸分署移転新築事業や産直施設整備事業等の大規模工事を予定しており、近年にない予算規模となることが予想される。その財源は起債や一般財源に頼ることになるが、今後は実質公債費比率や中長期的な財政見通しを立て、事業の取捨選択、優先順位を付けながら、効率的で安定的な行財政運営に努めていく。また、全体的に、これまでの人件費及び公債費の抑制が功を奏している数値となっているが、今後は扶助費や物件費、補助費、人件費等は肥大化しており、2年度策定の公共施設個別管理計画に則り、施設の統廃合・整理合理化を進めつつ、長期的視点に立った戦略的な投資を進めていく。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

性質別支出における住民一人当たりコストでは、全体的に類似団体を下回っている。これはこれまで取り組んできた行財政改革の成果が表れているものと評価でき、今後も引き続き各数値の推移には配慮しながら行財政運営を進めていく。しかし、普通建設事業費や公債費が類似団体を大きく下回っていることは、将来への投資がきちんとなされておらず、必要なサービスが住民に行き届いているかという別の観点で捉えることもできる。今後は、2年度に策定した公共施設個別管理計画に則り、インフラ施設の長寿命化、公共施設の統廃合や老朽化対策など中長期的な視点に立った将来への投資を行うとともに、扶助費などの義務的経費の増嵩に対応するため、物件費や人件費の抑制策を徹底していくことはもちろん、住民満足度にも配慮しながら、バランスのとれた行財政運営に努めていく。

実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)

分析欄

令和2年度の単年度収支は、前年度実質収支の相殺によって赤字となり、実質単年度収支が-2.61%となった。これは令和元年度の実質収支額が突出して大きかったことが挙げられるため財政上問題ないものと思われる。財政調整基金残高は、平成16年度から徹底して歳出削減に取り組んできた行財政改革の結果、年々増加してきている。歳入・歳出のバランスには今後も配慮を続ける必要があるが、住民ニーズの把握と的確な事業を展開し、安定した行政運営に努めていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)

分析欄

前年度に引き続き全ての特別会計事業が黒字-を維持している。今後も健全な財政運営に努める。特別会計については、住民サービスの維持向上を図りつつも、近年増加傾向にある一般会計からの繰出金を抑制していく。実質収支額及び剰余金◇一般会計106,566千円◇国民健康保険特別会計342千円◇後期高齢者医療特別会計185千円◇農業集落排水事業特別会計1,595千円◇下水道事業特別会計1,514千円◇索道事業特別会計16千円◇水道事業会計221,727千円

実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

実質公債費比率(分子)については、平成21年度に策定した公債費適正化計画に基づき、計画的に抑制してきた結果、大幅に数値が改善されてきた。公営企業債の元利償還金繰入金で増加しているが、実質公債費比率は6.9%(対前年度0.7%増)と年々増加傾向にはあるものの、堅調な数値を示している。大規模公共工事や老朽化した公共施設対策など、地方債に依存せざるを得ない投資が今後課題となってくるが、統廃合による整理合理化を進めるほか、計画的な資金投入により、適正数値を維持していく。

将来負担比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

将来負担比率(分子)については、徹底した行財政改革の取り組みによって、職員数と地方債発行額縮減を図ってきた結果、平成23年度以降ゼロ水準を維持している。しかしながら地方債残高は上昇傾向にあり、充当可能財源の増加によって健全財政が維持されている面が大きいため、今後も引き続き公債費等の義務的経費の縮減など、行財政改革に取り組んでいく必要がある。

基金残高に係る経年分析(2020年度)

基金全体

(増減理由)徹底した人件費削減や事業の取捨選択などを慎重に行い、積極的な行政コスト削減に取り組んできた結果、毎年増加傾向にある。令和2年度の基金残高を押し上げた主な要因は、子ども・子育て支援基金2億円を新たに積み立てたことによる。また、毎年積み立ててきた財政調整基金は、近年増加額は鈍化しており、今後は減少に転じていくしていくことが予想される。(今後の方針)基金の目的ごとに適正かつ効率的に管理運営に努めていく。また、今後計画されている大規模公共工事をはじめ、老朽化した道路、橋梁など公共施設の大規模改修や更新、頻発する豪雨災害、年々増加が見込まれる社会保障費など、必要に応じて基金の処分も検討していく。

財政調整基金

(増減理由)徹底した人件費削減や事業の取捨選択などを慎重に行い、積極的な行政コスト削減に取り組んできた結果、毎年増加傾向にあったが、近年は増加が鈍化しており、今後は減少が見込まれる。(近年の積立額H25531,388千円、H26486,591千円、H27489,872千円、H28304,614千円、H2975,905千円、H3064,811千円、R1460千円、R211,083千円)(今後の方針)令和3年度に予定されている大規模公共工事をはじめ、老朽化した道路、橋梁など公共施設の大規模改修や長寿命化、増加する社会保障費、災害復旧事業に充てていく。また、年々経常経費が増加傾向にあり平成30年度からは財政調整基金の繰入を見込まないと一般会計予算を組めず、その額は数億規模となっている。地方交付税の依存財源に頼らざるを得ない脆弱な財政基盤である本村にとって、財政調整機能として相当の蓄えは必要と考えているが、今後の行財政運営を考えると財政調整基金に頼らざるを得ない状況となっている。

減債基金

(増減理由)平成24年度から新規に積み立てはしておらず、利子分のみの増額となっている。(今後の方針)平成24年度から新規に積み立てはしておらず、利子分のみの増額となっている。

その他特定目的基金

(基金の使途)地域振興基金村の特性を生かした振興を図る事業に要する経費の財源人材育成基金人材育成事業に要する経費の財源農林業振興基金農林業振興の資金に要する経費の財源育英奨学資金貸付基金育英奨学資金貸付事業に要する経費の財源災害復興基金東日本大震災からの復興に向けた事業に要する経費の財源商工業振興基金商工業振興対策事業に要する経費の財源ふるさと九戸水と土保全基金土地改良施設の有する多面的機能及び地域資源の保全とその利活用に係る地域住民活動の強化に対する支援事業に要する経費の財源瀬月内ダム小水力発電事業基金瀬月内ダム小水力発電所の適正な管理運営を図る事業に要する経費の財源福祉医療基金貸付基金医療費助成事業の受給者等が医療機関等に対し支払う医療費の一部負担金の貸付に要する経費の財源森林環境整備等基金森林経営や管理に要する経費の財源子ども・子育て支援基金幼児期の学校教育や保育、保護者等への子育て支援事業に要する経費の財源(増減理由)令和2年度は、子ども・子育て支援基金2億円を新たに積み立てている。その他ほとんどの基金は、利子等の積み立てに留まっているが、瀬月内ダム小水力発電事業基金については、売電収入を基金化あるいは取り崩して瀬月内ダムの管理運営費に充てているため、毎年度一定規模の積み立ては行っている。また、災害復興基金については、平成23年度の特別交付税により造成した基金で、震災復興に向けた事業への財源となっており毎年減少を続けている。森林環境整備等基金は森林環境譲与税を一時積み立てを行っており、譲与税の目的に合致した事業に充てていく予定である。(今後の方針)基金の目的ごとに適正かつ効率的に管理運営に努めていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は類似団体より低い水準にあるが、それぞれの公共施設等について個別施設計画を策定済みであり、当該計画に基づいた施設の維持管理を適切に進めている。個別施設計画策定に際して各施設の老朽化状況の調査を行い、施設ごとの使用可能年数を見積もっているが、大規模改修や長寿命化、統廃合の必要性など、施設の状況を見極めながら適正管理に努めていきたい。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は類似団体平均を下回っており、主な要因としては、本村はこれまで平成16年度策定の「九戸村行財政改革プログラム」に基づき人件費の削減や地方債残高の圧縮に努めてきたことが主な要因と考えている。具体的には、村職員数を10年間で26.6%(23人)削減、村長、副村長、教育長、職員の給与及び諸手当の見直し、約30,000千円を減少など。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

地方債の新規発行を抑制してきた結果、平成19年度に108.5あった将来負担比率が平成22年度には15.8まで縮小、平成23年度から数値ゼロで推移している。有形固定資産減価償却率は類似団体よりも低く、年々上昇傾向にあるが、主な要因としては、1980年から1990年代に建設された小学校5校、1979年に建設された九戸中学校の教育施設は有形固定資産減価償却率82.2%に達しているものの、長寿命化や改修が進む道路が58.7%、橋りょう7.0%と全体の減価償却率を引き下げている。今後とも、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化対策に積極的に取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は類似団体と比較して低い水準ではあるが、近年は増加傾向が続く。将来負担比率については平成23年度より数値ゼロが続いているが、将来的には、学校や保育園の施設整備や、本庁舎の大規模改修、各地区の集会施設の建て替えや大規模改修、各事業への操出し、行政コスト拡大等により財政調整基金の繰入れは続くことが予想され、将来負担が基金残高を逆転することも予想される。行財政運営の健全化のため、事務事業のスクラップ・アンド・ビルドやプライマリーバランスの堅持に努め、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、学校施設、保育施設、公営住宅、公民館、体育施設、保健センター、消防施設、庁舎であり、低くなっている施設は、道路、橋りょうである。学校施設については、小学校が有形固定資産減価償却率98.0%、中学校が31.3%となっており、特に小学校の有形固定資産減価償却率が高くなっている。令和2年度に個別施設計画を策定したところであり、同計画に基づいて築20年目と60年目に大規模改造、築40年目で長寿命化改修、築80年で改築というスパンを基本に、維持・更新に取り組んでいくこととしている。また、文科系施設、子育て支援施設、産業系施設、行政関連施設とも基本的には築40年目に長寿命化改修、中間年で大規模改造を行い、機能向上を図っていく。ただし、築40年以上で劣化状況の激しい場合は改築も検討するとしている。一人当たり面積については、類似団体をいずれも下回っている。

施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、学校施設、保育施設、公営住宅、公民館、体育施設、保健センター、消防施設、庁舎であり、低くなっている施設は、道路、橋りょうである。学校施設については、小学校が有形固定資産減価償却率98.0%、中学校が31.3%となっており、特に小学校の有形固定資産減価償却率が高くなっている。令和2年度に個別施設計画を策定したところであり、同計画に基づいて築20年目と60年目に大規模改造、築40年目で長寿命化改修、築80年で改築というスパンを基本に、維持・更新に取り組んでいくこととしている。また、文科系施設、子育て支援施設、産業系施設、行政関連施設とも基本的には築40年目に長寿命化改修、中間年で大規模改造を行い、機能向上を図っていく。ただし、築40年以上で劣化状況の激しい場合は改築も検討するとしている。一人当たり面積については、類似団体をいずれも下回っている。

財務書類に関する情報①(2020年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から783百万円減少(△3.0%)し、年々減少を続けている。金額の変動が大きいものは有形固定資産で前年度末から730百万円(△3.6%)減少し、新たな資産形成よりも減価償却による資産の減少が上回ったことが要因となっている。特にインフラ資産が前年度末から513百万円(△3.4%)減少した。一方、流動資産も201百万円(△4.1%)減少した。主な要因として現金預金が前年度末より211百万円(△46.5%)減少したことなどが挙げられる。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は488百万円で、前年度比862百万円(+21.5%)増加した。そのうち、移転費用の補助金等が630百万円(+83.2%)増加した。これは新型コロナウイルス感染症対策に伴う特別定額給付金565百万円の皆増によるところが大きい。業務費用では人件費147百万円(+25.3%)増加した。会計年度任用職員制度が始まりこれまで期限付臨時職員賃金を物件費に整理していたが、令和2年度人件費に振り替えられたこと、及び期末手当を支給できるようになったことが要因となっている。一方、臨時損失では災害復旧事業費が304百万円(△97.4%)減少した。社会保障給付は20百万円(+7.4%)増加した。今後は団塊の世代が後期高齢者世代に突入し、社会保障費の増加が見込まれるため、公共施設等の統廃合等により施設の維持管理費の圧縮、施設や業務等の委託料などの抑制が喫緊の課題となっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(4,078百万円)が純行政コスト(4,816百万円)を下回ったことから、本年度差額は△737百万円となり、対前年度では23百万円増加する一方、純資産残高は709百万円減少した。これは、減価償却による資産の減少が主な要因で、有形固定資産等の減少が資産の増加を727百万円上回ったことによる。税収等は前年度から185百万円(+6.7%)増加しており、地方交付税153百万円(+7.5%)上回ったことが主な要因となっている。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は対前年度を70百万円(40.6%)上回る240百万円であったが、投資活動支出では、基金積立金支出が前年度を211百万円(+1658.1%)上回るなど、投資活動収支で前年度を115百万円(△38.7%)少ない△413百万円となった。財務活動収支は、財務活動支出が財務活動収入を上回る△77百万円となり前年度を207百万円(△159.7%)下回った。しかし、地方債の償還額は年々増加傾向にあり、投資的事業の取捨選択や優先順位を明確にし、健全財政の維持に努めていく。

財務書類に関する情報②(2020年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

歳入額対資産比率については、類似団体平均を上回る結果となった。これは歳入に対して資産合計が大きいことを示している。資産が減少する一方、新型コロナウイルス感染症関連で歳入である国庫支出金が大きく増加したこと、会計年度任用職員制度が始まり、普通交付税も前年度を上回ったことなどにより、歳入額対資産比率は前年度を0.66ポイント減少した。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均を上回っているが、負債の大半を占めているのは、地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債である。このため、臨時財政対策債等の特例的な地方債を除いた地方債残高を分子として、社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均を下回る14.5%となっている。なお、仮に臨時財政対策債の残高を負債額から除いた場合、純資産比率は87.4%となる。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは類似団体平均を下回っており、昨年度に比べても減少している。特に、純行政コストのうち15.2%を占める人件費が、類似団体と比べて住民一人当たり行政コストを低くしている要因となっている。本村はこれまで平成16年度策定の「九戸村行財政改革プログラム」に基づき、住民と協力して行財政改革に取り組んできており、とりわけ人件費と公債費の抑制に取り組んできたことの結果と考えている。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を大きく下回っており、前年度に比較しても7,444万円減少している。団塊世代の定年退職者の増加と新規採用職員の抑制により、職員数が減少し退職手当引当金が減少したこと、あるいは地方債が前年度を下回ったことにより、全体として負債額が減少した。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。これは、国は3歳児以上の保育料を無償化しているが、加えて本村では3歳未満児や食材費も無償化していることが要因と考えている。今後とも、受益者負担の原則を基本としながら、適正な使用料や手数料等の見直しを行い、村民が豊かで住みやすい行政サービスを提供できるよう引き続き、行財政改革を進め経費の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,