北海道佐呂間町：簡易水道事業の経営状況（2022年度）

収益的収支比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	101.7	95.92	85.34	85.98	84.78	84.99	80.99	87.41	89.22	85.83	92.92	96.61	93.0
類似団体内平均値（％）	77.22	75.24	73.63	75.71	75.09	75.34	76.65	78.32	77.91	79.1	79.33	73.54	75.44

企業債残高対給水収益比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	787.04	781.89	742.24	717.52	650.89	620.25	594.21	567.78	543.93	537.48	524.29	549.24	724.9
類似団体内平均値（％）	1187.81	1168.81	1158.82	1167.7	1228.58	1277.17	1346.24	1061.39	1007.5	1018.34	949.61	918.84	955.49

料金回収率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	100.83	92.11	85.12	83.06	82.65	83.3	79.9	86.37	88.35	85.17	91.96	96.12	79.43
類似団体内平均値（％）	57.96	56.44	55.6	54.43	53.81	53.62	53.05	40.27	56.67	56.23	55.89	55.02	52.69

給水原価

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（円）	181.23	199.09	216.12	222.84	226.2	221.76	229.21	208.2	200.36	209.36	190.31	180.79	192.46
類似団体内平均値（円）	248.07	255.85	261.07	263.66	273.82	277.82	277.4	293.78	292.84	298.25	303.28	303.81	310.26

施設利用率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	51.87	53.3	55.15	51.92	51.39	51.79	50.66	49.72	50.82	49.76	52.33	52.6	52.33
類似団体内平均値（％）	60.92	59.84	60.66	60.17	58.96	58.1	56.19	57.3	56.76	56.04	58.52	58.88	58.16

有収率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	76.33	72.17	68.83	72.27	73.72	73.8	74.92	78.38	78.86	80.39	79.13	78.86	77.79
類似団体内平均値（％）	78.58	77.99	77.32	76.68	76.58	76.69	77.18	72.42	73.08	72.78	71.33	71.15	70.34

経営の健全性・効率性について

類似団体平均よりも給水原価が117.8円安く、料金回収率についても24.28％高いことから、類似団体よりも比較的に経営は健全であると言える。また収益的収支比率についても93％となっており、昨年度より3.61％減少したものの、ここ数年間では緩やかな上昇傾向であり、経営改善に向けた取り組みの成果も見られる。しかしながら、今後も給水人口の減少に伴う給水収益の減少が予測されることから、適切な料金収入の確保が望まれる。企業債残高はここ数年減少が続いていたが、大規模施設整備事業として平成26年度から実施している若佐簡易水道区域拡張事業、並びに令和2年度から実施している佐呂間簡易水道基幹改良事業の工事額の増加により企業債の借入も増加に転じている。企業債残高対給水収益比率は類似団体平均より230.58％下回っており、必要な事業を実施しながらも適切な数値であることから、経営は健全であると言える。施設利用率は類似団体平均よりも5.83％低く、給水人口の減少や営農用水区域を簡易水道に切り替えたことによる施設数の増加が要因であると考えられるが、夏季には配水量が増えるため、適切な稼働状況を見極める必要がある。有収率については類似団体平均より7.45％高く、これは毎年度実施している町内全域漏水調査（2～3地区選定）によって、漏水箇所を発見・修理することで不明水の減少に努めていることが要因と考えられる。

管路更新率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	0.0	19.68	1.94	3.15	0.24	0.61	0.0	1.07	0.96	0.24	0.0	5.42	4.91
類似団体内平均値（％）	0.56	1.01	0.67	0.86	1.06	0.9	0.8	0.73	0.53	0.71	0.72	0.71	0.55

老朽化の状況について

令和2年度に道営事業として行われた若佐簡易水道区域拡張事業の管路が、令和3年度に本町へ移管されたことにより管路更新率が0.00％から5.42％と大幅に上昇している。令和4年度においても引き続き本町への移管がされたことにより、管路更新率は4.91％となっている。本町ではこれまで施設の統合整備に伴う管路更新は実施しているが、管路単独の更新については計画的に実施してこなかったため、管路の老朽化が進んでいる状況である。令和2年度からは佐呂間簡易水道基幹改良事業を実施しており、若佐・栄給水区の管路更新を進めている。

全体総括

類似団体よりも比較的経営の健全性は保たれていると考えられるが、今後も給水人口の減少が進んでいく中で、収支比率や料金回収率を100％に近づけるためには料金適正化に向けた検討が必要となっている。また、給水人口の減少や施設数の多さから効率性に関しては類似団体よりも低くなっており、施設の統廃合等による計画的な更新整備を実施していくことが重要であり、管路の老朽化対策についても継続して取り組んでいく必要がある。これらの課題に対応するため、令和5年度からアセットマネジメント策定、また令和6年度から経営戦略の改定を実施する予定であり、今後の方針や具体的戦略について整備する。