北海道旭川市：末端給水事業の経営状況（2014年度）

経常収支比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	109.08	108.71	108.75	109.65	116.02
類似団体内平均値（％）	109.92	107.75	107.94	108.98	114.44

累積欠損金比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	53.7	46.12	38.7	30.44	0.0
類似団体内平均値（％）	0.68	0.58	0.45	0.34	0.0

流動比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	1069.03	991.04	1263.55	1232.01	87.67
類似団体内平均値（％）	485.84	487.15	475.07	473.46	240.81

企業債残高対給水収益比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	815.63	787.89	755.87	726.46	704.34
類似団体内平均値（％）	306.12	304.97	296.5	285.77	283.1

料金回収率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	99.22	98.11	98.35	99.44	102.1
類似団体内平均値（％）	102.8	100.34	100.43	100.78	107.75

給水原価

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（円）	159.19	161.06	160.98	159.56	156.18
類似団体内平均値（円）	164.81	166.95	166.61	165.74	154.34

施設利用率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	0.06	0.06	0.06	0.06	0.06
類似団体内平均値（％）	0.07	0.06	0.06	0.06	0.06

有収率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	87.13	87.4	86.7	86.31	85.98
類似団体内平均値（％）	91.27	90.63	91.19	91.45	91.07

経営の健全性・効率性について

①平成26年度は，一般会計繰入金の増により収支比率が上昇しました。各年度100％以上になっていますが，今後は料金収入の減少が予想されるため，注意していく必要があります。②平成26年度からの会計制度見直しに伴い発生したその他未処分利益剰余金変動額により，これまで計上していた累積欠損金を解消しました。③平成26年度に100％を下回っていますが，これは会計制度の見直しに伴い流動負債に建設改良等に充てられた企業債が含まれていることによる減少であり，支払能力がないわけではありません。④各年度において類似団体平均を上回っていますが，経年でみると順調に減少しています。⑤平成25年度までは100％を下回っていますが，平成23年度以降は改善傾向にあります。平成26年度では100％を超えており，経費の回収ができています。⑥平成26年度を除き類似団体平均を下回っています。有収水量が減少していく中，給水原価も平成23年度以降減少しており，費用の縮減等が図られています。⑦類似団体平均を下回っていましたが，その差は徐々に改善され，平成26年度では類似団体平均を上回っています。⑧各年度において類似団体平均を下回っていますが，漏水早期発見のため配水施設の監視システムを整備するなど，有収率の向上に努めています。

有形固定資産減価償却率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	37.98	39.46	41.0	42.59	47.11
類似団体内平均値（％）	42.32	43.4	44.41	45.38	47.7

管路経年化率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	4.49	5.82	8.68	10.72	11.8
類似団体内平均値（％）	10.07	10.94	12.28	13.33	14.76

管路更新率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	0.75	0.8	0.74	0.68	0.55
類似団体内平均値（％）	0.72	0.82	0.76	0.78	0.71

老朽化の状況について

①②各年度において類似団体平均を下回っていますが，両比率の割合は類似団体平均と同様に毎年度増加しており，老朽化が進んでいます。③平成23年度以降減少傾向にあり，平成25年度以降は類似団体平均を下回っています。水道施設の老朽化は進んでいますが，耐用年数を経過しても機能が維持できる期間は有効活用するなど，施設の状況を見極めながら計画的に更新を進めています。

全体総括

今後，人口減少等により料金収入は減少していくことが見込まれます。また，施設の老朽化の状況を踏まえると，事業費の平準化を図りながらも維持管理費や建設改良費及び企業債は一定程度の規模になると見込まれます。このような状況から，長期財政推計においては，今後，財源不足の状況に陥り，厳しい財政局面を迎えると想定しています。水道局としては，最少の経費で最大の効果が挙がるよう効率的な事業運営に努めますが，財政が好転する要素が見込まれないことから，施設の更新等に必要な財源の確保に向けて，料金改定も視野に入れながら検討する必要があります。