経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率⑤経費回収率収益的収支比率は,直近2年間は100%を超えたが,一般会計からの繰入金に依存している。経費回収率は他の類似団体と比較して低い数値であり,若干、伸びたものの30%程度に留まっていることから、今後漁集施設への接続加入世帯を増やし、適正な使用料収入を確保する必要がある。⑥汚水処理原価類似団体と比較して高い推移状態であり、今後人口の減少等により、増加する可能性もあるため、さらなる加入促進に努める必要がある。⑦施設利用率直近3年間は、ほぼ横ばいで推移しており,類似団体と比較して若干であるが高い値を示している。全体的に40%前後であるため人口の減少・高齢化等施設への加入率も伸び悩んでいることから、施設利用率が低い数値となっている。⑧水洗化率直近3年間は約80%は超えているが、年々処理区域内人口の自然減等により減少傾向にあり,H27年度においては,類似団体平均より低い値となっている。今後,水質保全の観点からも、漁集施設への加入促進に努め、加入率を上げることにより、施設利用率の増加にも繋げていく。
老朽化の状況について
漁業集落排水処理施設は,汐見漁港(潟地区)が平成8年8月から,幣串漁港は平成15年4月から,三船漁港は,平成23年10月から全面供用を開始し,衛生環境の改善と漁場及び沿岸海域の水質改善に取り組んでいる。管渠改善についても,必要性に応じ更新を実施し,財源確保や経営への影響を推移しながら投資計画等の検討を図っていくなど改善中であるため0%である。
全体総括
経費回収率が他の類似団体より低い値であり,使用料収入が乏しく汚水処理経費全てを使用料で賄うことが原則であるにも関わらず,一般会計(繰入金)への依存が高い状況である。また,今後の新規加入者も見込めない状況であるが,必要に応じ,投資の効率化や維持管理費の削減,水洗化率の向上に取り組む必要がある。