島根県:電気事業

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経営比較分析表(2015年度)

経営の状況について

島根県の電気事業は、12の水力発電所、2つの風力発電所、3つの太陽光発電所を運営しており、近年は、太陽光発電所の建設や小水力発電所の開発とともに、老朽化した既設水力発電所のリニューアル工事(FIT適用)にも積極的に取り組んでいます。電気事業の経営状況は良好であり、健全な経営を行っています。現在進行中のリニューアル工事完了後は、さらに高い収益性が確保されることが見込まれます。左記指標のうち、流動比率については減少傾向にありますが、200%を超えており、十分な支払い能力を保有しています。供給原価について、平成27年度は上昇していますが、水力発電所リニューアル工事による発電所の運転停止に伴い年間発電電力量の減少が相対的に影響したものです。

経営のリスクについて

水力発電については、水力発電所のリニューアル工事や小水力発電所の新規開発に伴うFIT適用により、長期間(20年間)の安定的収入を見込んでいます。しかしながら、FIT期間終了後は、電気料金の動向が不透明なため、留意が必要です。また、企業債残高対料金収入比率について、平成27年度は上昇していますが、FITへの移行に伴うものです。風力発電については、風況と故障停止により設備利用率が低下してきていますが、停止時間を減少させるためメンテナンス業者の常駐化等を実施し、設備利用率の向上に努めています。太陽光発電については、H26年度からH29年度にかけて4発電所を順次、建設しているため、各比率は安定していませんが、全発電所稼働後には一定の数値に収束する見込みです。(江津浄水場太陽光:H26年3月運転開始、江津工業団地太陽光および三隅港太陽光:H28年3月運転開始)風力、太陽光発電については、全収入がFITで占められており、FIT適用期間終了後は、収入が大きく変動するリスクを抱えています。

全体総括

「島根県企業局経営計画」を着実に実行し、地域の資源である水力や風力、太陽光などの再生可能エネルギーを利用した発電の拡大に取り組んでいきます。あわせて経費の縮減と適正な収入の確保に努め、引き続き経営基盤の強化に努めます。風力、太陽光発電のFIT適用終了後の事業のあり方については、現時点で定まっていません。FIT適用終了以降の収支見通しや、島根県における再生可能エネルギーへの貢献等を考慮し、検討していきます。

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