地域において担っている役割
「人中心の医療」を理念に、地域に根ざした地域完結型医療に取り組んでいます。一般病床(地域包括ケア病棟含む)、療養病床(医療型)、回復期リハビリテーション病棟及び訪問看護ステーションを有し、急性期から在宅療養まで継続した総合的な治療を行っています。がんや心臓疾患、脳血管疾患に対する高度な医療を提供するとともに、病診連携の強化にも取り組むなど地域医療における重要な役割を担っています。
経営の健全性・効率性について
経常収支比率が、92.7パーセントとなるなど損失が継続している状況にあります。背景には、消化器内科をはじめとした特定の診療科における医師不足があり、収益伸び悩みの要因としてあげられます。また、支出面では、対前年度で減価償却費が209百万円増加したことなどが、収支悪化の一因となっています。こうした中、平成29年4月からの入退院支援の拠点となる「患者総合支援センター」や、リウマチ膠原病の診療拠点を目指した「リウマチセンター」の開設に向けた準備を行うなど地域医療連携機能の強化を図るための取組を実施しました。
老朽化の状況について
本館は竣工後20年を経過し、適切な医療の提供が日々の維持管理や部分的な修繕では困難な状況となっています。すでに、手術や救急部門及び集中治療室などは、診療支援棟を増築し、本館の高度医療施設の移転・増強を実施していますが、引き続き本館病棟の設備等について大規模改修を行う必要があります。
全体総括
深刻な医師不足や、経年劣化する施設設備更新への対応などの影響により厳しい経営状況が続いていますが、経営の健全化に向けて「高度急性期から慢性期まで地域で完結できる医療を提供できる地域完結型医療の推進」や「核となる医療を提供できる病院づくり」など医師確保に向けた取組みを最重要課題として、魅力ある病院づくりに努めていきます。