栃木県:電気事業

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経営比較分析表(2015年度)

経営の状況について

1)経常収支比率目標値は達成しており、その収入のうち料金収入以外は5%未満であることから、安定した運営を行えている。2)流動比率H23からH24にかけては未払金が増加(約+69.6%)、H25からH26にかけては会計制度の変更により企業債が資本から負債に移行し、流動負債が増加したことにより、比率は低下した。しかし、流動資産は安定的に推移しており、目標値は達成している。3)供給原価料金の契約単価には大きな変動はないが、H25・H27では渇水の影響により発電量が少なく、供給原価が高くなった。しかし、平均値に近い値は維持している。4)EBITDA安定的に推移してきたが、H27においては、渇水の影響で純利益が減少し、それによりEBITDAの値も減少となった。以上のことから、経常収支比率、営業収支比率において、全国平均をやや下回るものの、累積欠損金もなく、安定した経営を維持していると言える。

経営のリスクについて

1)設備利用率及び修繕費比率設備利用率については、降水量等の影響により変動はあるものの、全国平均以上の値を保ち、概ね堅調に推移しており、修繕費比率についても、改修計画に基づき着実に改修を実施し、過去4年においては全国平均を下回る値で推移している。2)企業債残高対料金収入及び有形固定資産減価償却率有形固定資産減価償却率は増加傾向にあり、H27においては6割を超えているが、企業債残高対料金収入は、予定通りの企業債の償還により、比率は低下傾向にある。老朽化施設について、機器の状況を的確に把握し、経済性や機能性を考慮しながら改修等を行っているところである。以上のことから、堅実な事業運営を行っているが、電力をより安定的に供給していくためには、今後も施設の適切な維持管理を行う必要がある。

全体総括

経営の健全性・効率性については安定的に推移しており、経営状況はおおむね良好といえるが、既設の発電所のうち4か所が運転開始後40年以上経過するなど、設備の老朽化が進んでいるため、平成27年度に策定した経営戦略(平成28~37年度)に基づき、経済性や機能性を考慮しながら、最適な時期や手法による改修等を行っていく必要がある。また、今後、固定価格買取制度を活用し、新たな水力発電所の建設を前述の経営戦略に基づき計画的に推進するとともに、既設発電所については、発電能力の向上に取り組んでいく必要がある。

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