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地方財政ダッシュボード

鹿児島県喜界町の財政状況(2021年度)

🏠喜界町

地方公営企業の一覧

末端給水事業 簡易水道事業 公共下水道 農業集落排水


収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2021年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や高齢化率が令和4年1月1日現在で41.2%と全国平均を上回り、大型事業所等も少なく財政基盤が脆弱なため類似団体平均をかなり下回っている。今後も大幅な税収の伸びは期待できないため、低い水準ではあるが、現在の水準を維持、さらには向上できるように歳出の徹底的な見直し等に努め、財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

一島一町外海離島という地理的に特殊な条件下にある本町は、人件費(27.3%)・公債費(17.6%)等の義務的経費の比率が高い。前年度と比較すると、6.3ポイント減少しているが、主な要因として、普通交付税が274百万円の増加したことである。町税等の収納率向上に努めるとともに、事務作業の見直しを更に進め、経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体平均に比べると高くなっているのは、人件費の増加等が原因と考えられ、会計年度任用職員の期末手当の支給率が0.65月から0.975月と増えたことが主な要因である。前年度と比較して人件費・物件費等は増加しているので、更なる歳出の徹底的な見直し等に努め、行政の効率化を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

平成26年度に策定された第5次定員適正化計画(平成27年158人~令和元年度156人)の目標数値を上回る職員数(令和元年4月153人)となったが、令和元年度に策定された第6次定員適正化計画(令和2~11年度)を基に、組織運営が持続可能な職員の維持を目標としながら定員削減に一層努める。(目標数値令和2年153人→令和11年133人実数令和4年4月146人)ラスパイレス指数は類似団体の平均を下回っている。今後は職員の年齢構成から横ばいで推移していくことが予想される。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

一島一町外海離島という地理的条件のため、福祉事業・塵芥処理事業等全てのサービスを完結させなければならない。そのため類似団体の平均を上回っているのが現状である。今後も住民サービスを低下させることのないように留意し、退職者の不補充や民営化等により適正な定員管理に努める。さらに、令和元年度に策定された第6次定員適正化計画(令和2~11年度)を基に、組織運営が持続可能な職員の維持を目標としながら定員削減に努める。(目標数値令和2年153人→令和11年133人実数令和4年4月146人)

実質公債費比率の分析欄

辺地、過疎、緊急防災・減災事業債等の元金償還額の増により、類似団体平均を上回る結果となった。一般会計においては令和4年度839百万円、令和5年度856百万円と償還額が増加していくことから、町債発行の抑制を基調とし比率の更なる改善に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担額よりも充当可能財源が上回ったため、将来負担比率が算出されなかった。今年度は、昨年度と同様に将来負担比率が算出されなかったが、今後は大型事業が続き、起債発行が増加傾向にあることから、今後は増加することが予想される。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)

人件費の分析欄

一島一町外海離島という地理的条件のため、福祉事業・塵芥処理事業等全てのサービスを完結させなければならない。そのため、職員数の水準が類似団体の平均を上回っているのが現状である。今後は会計年度任用職員制度導入に伴い、人件費は更に膨らんでいく。令和元年度に策定された第6次定員適正化計画(令和2~11年度)を基に、組織運営が持続可能な職員の維持を目標としながら定員削減に努める。(目標数値令和2年153人→令和11年133人実数令和4年4月146人)

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率が減少し類似団体より下回ったのは、新型コロナウイルス感染拡大の防止のため、会議がリモートでの開催が増え出張旅費が抑えられたことが要因である。今後とも事務作業の見直しや公共施設等の適正管理に努め、経常経費の削減につなげていく。

扶助費の分析欄

扶助費の支出に関しては、軽微な増減を踏まえても、概ね横這いの状況で推移すると想定している。各種手当てへの特別加算等の見直しや運営の適正規模等を検討する。

その他の分析欄

類似団体平均を下回っているのは、繰出金の減少が主な原因である。特に公共下水道事業は国庫補助事業の減により繰出金も11百万円減少した。今後も、独立採算の原則に立ち返って加入促進・使用料・保険料等の収納率向上、適正化を図る。

補助費等の分析欄

行財政改革大綱・集中改革プラン実施による補助金等の見直し(一本化・廃止等)により類似団体平均を下回っている現状である。明確な基準を基に更なる見直し等を実施し経費削減に努める。

公債費の分析欄

一般廃棄物処理施設事業の元金償還に伴い前年度より公債費は15百万円増加しているが、普通交付税が274百万円増加したため公債費に係る経常収支比率は減少した。また、令和4年度839百万円、令和5年度856百万円と償還額が増加していくことから、町債発行の抑制を基調とし比率の更なる改善に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外に経常収支比率に占める割合の高いのは、人件費・物件費・繰出金となっている。上水道事業会計等における公債費償還分としての特別会計への繰出金が必要となっているためである。今後は、独立採算の原則に立ち返って加入促進・使用料・保険料等の収納率向上適正化を図る。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

○衛生費は住民一人当たり178,660円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これは、一般廃棄物処理施設整備をしたことによる増である。また令和4~6年度にかけて一般廃棄物最終処分場を整備するため、衛生費については一人当たりコストが高い状況が続くと想定される。○農林水産業費は住民一人当たり167,671円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これは、本町の基幹産業が農業であり、畑地帯整備事業等の基盤整備をしたことによる増である。○教育費は住民一人当たり110,596円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これは、小中学校の全児童生徒へタブレット整備や校務支援システム導入等ICT化の促進による増である。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

○人件費は住民一人当たり188,436円となっており、類似団体と比較して一人当たりのコストが高い状況となっている。今後も会計年度任用職員の期末手当の支給率(令和020.65月、令和030.975月、令和041.2月)が増えることから人件費は更に膨らんでいく。令和元年度に策定された第6次定員適正化計画(令和2~11年度)を基に、組織運営が持続可能な職員の維持を目標としながら定員削減に努める。(目標数値令和2年153人→令和11年133人)○普通建設事業費は住民一人当たり300,928円となっており、類似団体と比較して一人当たりのコストが高い状況となっている。これは、一般廃棄物処理施設整備をしたことによる増である。令和4~6年度にかけて一般廃棄物最終処分場を整備するため、普通建設事業費の一人当たりコストについては高い状況が続くと想定される。○繰出金は住民一人当たり85,821円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況になっている。これは、上水道事業・下水道事業会計における公債費償還分としての特別会計への繰出金が必要になっているためである。

実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)

分析欄

財政調整基金においては、前年度決算剰余金から46百万積み立てたが、普通交付税が274百万円増加により標準財政規模が増えたため前年度比で減少している。一般廃棄物処理整備事業が最終年度で事業費が177百万円減となったことで、歳入・歳出決算共に減額となったが、一般財源である地方交付税が284百万円増となっため、実質単年度収支が81百万円の赤字から5百万円の黒字となり、標準財政規模に占める割合では2.2ポイントの増となった。今後も災害等の臨時財政需要に対応できるために、歳出の削減に取り組み歳出剰余金を積み立てるよう努めていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)

分析欄

〇現状一般会計において黒字額が増加した主な要因は、一般廃棄物処理整備事業が最終年度で事業費が177百万円減となったことと、一般財源である地方交付税が284百万円増によるものである。〇今後の対応各会計で適正な財政運営を行うためにも、経常収支の均衡が確保され行政内容が実質的に住民の福祉向上のために適切な行政水準を保つことが、財政運営の基本であると考える。税収等の伸びが期待できないことから、繰出金等を抑制し今後とも計画的かつ効率的な財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

〇元利償還金町独自の起債計画に基づき町債発行の抑制に努めているが、平成29年度から光ファイバー事業・防災関連施設事業等の大型工事、令和3年度から一般廃棄物処理施設の起債償還が始まり増加傾向である。〇今後の対応一般会計において、令和4年度787百万円、令和5年度856百万円と償還額が増加していくことから、町債発行の抑制を基調とし比率の更なる改善に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

〇一般会計等における地方債現在高起債発行額が起債償還額より大きいため増加している。主な要因は一般廃棄物処理施設整備事業によるものである。〇公営企業債等繰入見込額元利償還金の減額により繰入金も減少傾向にある。〇将来負担比率の分子充当可能基金は増加しているが、令和4年度からは一般廃棄物最終処分場整備が始まり、地方債現在高が増加になるので将来負担率の分子は、今後増加傾向になると予想される。〇今後の対応今後も町債発行の抑制を基調とし、比率の更なる改善に努める。

基金残高に係る経年分析(2021年度)

基金全体

(増減理由)・財政調整基金においては、前年度余剰金(自治法第233条の2による積立)や利子積立により46百万円積立した。減債基金は令和17年度からの国営地下ダム整備事業負担金の償還に備えて126百万円積立した。その他の目的基金は222百万円積立し、基金全体としては394百万円の増となった。(今後の方針)・基金の使途の明確化を図るために、財政調整基金を取り崩して特定目的基金(公共施設整備基金等)に積み立てていくことを予定している。

財政調整基金

(増減理由)・前年度余剰金(自治法第233条の2による積立)や利子積立により前年度より46百万円(前年度余剰金分45百万円・利子積立分1百万円)の増となった。(今後の方針)・景気後退による町税の大幅な減収や大規模災害の発生など不測の事態に備えるため、財政調整基金を15億円を確保するよう努めている。今後の方針として、積立額が増加していく傾向であれば、基金を取り崩して特定目的基金(公共施設整備基金等)に積み立てていくことを予定している。

減債基金

(増減理由)・令和17年度からの国営地下ダム整備事業負担金の償還に備えての積立や利子積立(185千円)により126百万円の増となった。(今後の方針)・大型公共施設整備の影響で地方債償還が増加していく状況と令和17年度からの国営地下ダム整備事業負担金の償還に備えて、決算余剰金を優先的に積み立てていく予定である。

その他特定目的基金

(基金の使途)・喜界町公共施設整備基金:喜界町公共施設の整備及び維持管理に充てる財源・喜界町災害対策基金:災害時に必要な物資の確保や避難所を整備運営するための財源・喜界町奨学金基金:大学や専門学校に通学する学生に対する奨学金を貸し付けるための財源(増減理由)・喜界町公共施設整備基金:今後の公共施設の維持修繕のために101百万円積立した。・ふるさと寄附基金:寄附金を寄附返礼経費及び寄附該当事業に充当した残りの27百万円積立した。・喜界町災害対策基金:災害時に必要な物資の確保や避難所を整備運営するために100百万円積立した。・喜界町奨学金基金:奨学金償還分の4百万円積立した。(今後の方針)・喜界町公共施設整備基金:今後も公共施設の整備及び維持管理に係る費用に対応するために決算剰余金を優先して積立をする。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

○有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にあるが、令和3年度に改訂した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を出来るだけ削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めている。

債務償還比率の分析欄

◯昨年まで類似団体平均を上回っていた債務償還比率が、今回初めて下回った。しかしながら、今後も大型公共事業が予定されており、予断を許さない状況であるため、引き続き町債発行の抑制と充当可能基金の積立を進めていく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

・地方債の新規発行を抑制してきた結果、将来負担比率は0%を維持している。一方で、有形固定資産償却率は、高止まりしており類似団体よりも高い状態である。・老朽化が進み有形固定資産減価償却率の数値が高い港湾・漁港、公民館、幼稚園・保育所、体育館・プール、福祉施設について、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化対策に積極的に取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

・住民生活に必要な一般廃棄物処理施設、光ファイバーや防災食育センターの整備に伴う起債償還額の増加により実質公債費率が上昇した。今後も上昇する可能性が高く、充当可能基金の積立を行い将来負担比率0%を維持できるように努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

○類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、港湾・漁港、公営住宅、認定こども園・幼稚園・保育所、公民館である。港湾・漁港については、耐用年数を経過しているが機能保全計画に基づき、修繕や更新等を進めている。公営住宅については、昭和40年から50年代に建設されており耐用年数の50年を経過しつつあるためである。ただし、公営住宅長寿命化計画に沿って、入居停止や大規模改修を実施している。認定こども園・幼稚園・保育所のうち保育所については、令和3年度に建替えが完了した。これからも、公共施設等総合管理計画に基づいて老朽化対策に取り組んでいくこととしている。

施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

○類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は、庁舎である。庁舎については、平成18年に建設されており比較的新しい施設である。その他の施設については、今後も公共施設等総合管理計画に基づいて老朽化対策に取り組んでいくこととしており、小学校の体育館・プールについては、建替えを計画している。

財務書類に関する情報①(2021年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,125百万円の増加(5.9%増)となった。ただし、資産総額のうち有形固定資産の割合が76.5%となっており、これらの資産は施設の維持管理・更新等支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど、引き続き公共施設等の適正管理に努める。全体における資産総額は前年度末から911百万円増加(3.6%増)し、負債総額は前年度末から101百万円減少(0.9%減)した。資産総額は、上水道施設、下水道施設等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて5,994百万円多くなるが、負債総額も上下水道施設整備に地方債(固定負債)が加わることにより、3,463百万円多くなっている。市町村総合事務組合、大島地区消防組合等を加えた連結では、資産総額は前年度末から803百万円増加(3.2%増)し、負債総額は前年度末から165百万円減少(1.4%増)した。資産総額は、市町村総合事務組合が保有している基金に係る資産を計上していること等により、一般会計等に比べて6,374百万円多くなるが、負債総額も市町村職員への退職手当負担があること等から、3,703百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は6,037百万円となり、前年度比300百万円の減少(5.0%減)となった。これは、新型コロナウイルス感染症対策の支出が前年度より減少した影響で、補助金等も前年比で498百万円減少したためである。全体で見ると、一般会計等に比べて、経常収益が218百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため移転費用が948百万円多くなり、純行政コストは1,570百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が227百万円多くなっている一方、人件費が285百万円多くなっているなど、経常費用が3,042百万円多くなり、純行政コストは2,814百万円多くなっている

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(6,690百万円)が純行政コスト(5,771百万円)を上回ったことから、本年度差額は919百万円(前年度比643百万円増)となり、純資産残高は919百万円の増加となった。全体においては、前年度から本年度純資産変動額は2,416百万円減、本年度末純資産残高は1,012百万円増となった。また、一般会計等と比べて税収等が1,623百万円多くなった。連結では、後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が2,839百万円多くなっており、本年度差額は943百万円となり、純資産残高は969百万円の増加となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は1,138百万円であったが、投資活動収支については、一般廃棄物処理施設事業等を行ったことから、1,341百万円となっている。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、245百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から42百万円増加し、200百万円となった。来年度は地方債償還額が発行額を上回るため、マイナスに転じると予想される。全体においては、前年度から業務活動収支は658百万円増となっている。投資活動収支では▲1,357百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、▲47百万円となり、本年度末資金残高は前年度から45百万円増加し、457百万円となった。連結では、後期高齢者医療広域連合における受益者収入や国県等補助金が業務収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より266百万円多い1,404百万円となっている。投資活動収支では、1,376百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、▲47百万円となり、本年度末資金残高は前年度から19百万円減少し、500百万円となった。

財務書類に関する情報②(2021年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率が類似団体平均を大きく下回っているが、当団体では、取得価額が不明であるため、備忘価額1円で評価しているものがあるためである。一般廃棄物処理施設整備事業を実施したことにより、資産合計は平成29年度開始時点からは376,840万円増加している。有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にあるが、令和3年度に改訂した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を出来るだけ削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めている。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均を下回っているが、税収等の財源が純行政コストを上回ったことから純資産が増加し、昨年度から1.5%増加している。類似団体平均値も令和2年度20.2%の差から令和3年度18.8%と1.4ポイント改善されている。将来世代負担比率は、類似団体平均を上回っており、また、地方債残高は一般廃棄物処理施設整備事業を実施しているため平成29年度開始時点と比べて1,095百万円増加している。新規に発行する地方債の抑制を行うことにより、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を下回っているが、昨年度から減少(▲73,582万円)している。これは、昨年度と比べて新型コロナウイルス感染症対策経費が減少したため、その影響で住民一人当たりコストも減少したものである。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均と同程度であるが、前年度から20,621万円増加している。これは、一般廃棄物処理施設整備事業の実施により、地方債の発行額が償還額を上回ったためである。町債発行の抑制を基調とし、負債合計の減少に努める。基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分を業務活動収支の黒字分が上回ったため、216百万円となっている。類似団体平均を下回っているが、投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、一般廃棄物処理施設整備を行ったためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を上回っており、昨年度から増加している。経常費用が昨年度か300百万円減少しているが、今後も令和3年度に改訂した公共施設等総合管理計画の公共施設等の延べ床面積を出来るだけ削減するという目標にのっとり、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めることにより、経常費用の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,