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地方財政ダッシュボード

徳島県那賀町の財政状況(2018年度)

🏠那賀町

地方公営企業の一覧

簡易水道事業 農業集落排水 林業集落排水 那賀町立上那賀病院 工業用水道事業


収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は、毎年の人口減少や全国平均を上回る高齢化に加え、町内に中心となる産業が無いことなどにより、財政基盤が弱く、類似団体平均と比較し劣位にある。職員数削減による人件費の削減、また緊急に必要な事業を峻別し、投資的経費を抑制するなど、徹底的な歳出の見直しを実施するとともに、税収の収納率向上対策、使用料等の見直しによる歳入の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は、類似団体平均と比較し劣位にある。定員適正化計画に基づいた職員数の削減、また事業を厳選し地方債の発行を抑制、及び委託料の見直し光熱水費の節約等による物件費の削減により経常経費の抑制に努める。また、公共施設等管理計画に基づき、公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化による維持経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たりの人件費・物件費等決算額については、類似団体平均と比較し大きく劣位にある。定員適正化計画に基づいた職員数の削減、また事業を厳選し地方債の発行を抑制、及び委託料の見直し光熱水費の節約等による物件費の削減により経常経費の抑制に努める。また、公共施設等管理計画に基づき、公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化による維持経費の削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

適正な給与水準となるよう給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口1,000人当たりの職員数については、5ヵ町村が合併したことにより、広大な行政区域を有するため、支所・出張所の配置が必要であることや、ごみ収集業務や消防・病院・CATVなどの施設運営を直営で行っている影響で類似団体平均の2倍以上の職員数となっている。今後、支所・出張所の再編、業務の縮小についても更なる検討を進めると共に、定員適正化計画に基づく民間委託の推進等により、適正な職員数の定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は類似団体平均と等しいが、平成17年度から平成30年度にかけて大型事業に充当した合併特例債の償還が本格化してくる。一層の財政健全化を図るため、新規事業・継続事業の見直しにより地方債発行収入が、地方債償還支出を超えることが無いよう地方債残高の減少に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は類似団体平均と比較すると優位にある。しかし、多額の地方債残高があり、自主財源が乏しい団体であるため、今後においても投資的経費を厳選し、地方債発行額を抑制しながら財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

人件費については、広大な行政区域を有するため、支所・出張所の配置が必要であることや、ごみ収集業務や消防・病院・CATVなどの施設運営を直営で行っている影響で職員数が多いため、類似団体平均と比較し大きく劣位にある。今後、支所・出張所の再編、業務の縮小についても更なる検討を進めると共に、引き続き定員適正化計画に基づいた職員数の削減による人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

物件費については、類似団体平均と比較すると優位にあるが、各庁舎、施設の光熱水費を節約、指定管理や業務委託料の見直しを行うことにより更なる経常経費の削減に努める。また、公共施設等管理計画に基づき、公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより各施設で必要となっている経常経費の削減に努める。

扶助費の分析欄

扶助費については類似団体平均と比較すると優位にある。今後も町単独事業の見直し、対象事業を厳選することにより負担軽減に努める。

その他の分析欄

その他については、類似団体平均と比較すると優位にある。今後、簡易水道事業・集落排水事業等の各事業会計で独立採算がとれるよう経営戦略を策定し、歳出の削減に努める。

補助費等の分析欄

補助費等については、類似団体平均と比較すると優位にある。引き続き町単独事業を厳選するとともに、各種団体への補助金についても事業内容を精査見直しを行い削減に努める。

公債費の分析欄

合併前の旧町村において大規模事業を行ったことに加え、一部事務組合の地方債を引き継いだ事、合併後のまちづくりにおいて必要となった平成17年度から発行している合併特例債の償還により類似団体平均と比較し大きく劣位にある。今後、地方債発行収入が、地方債償還支出を超えることが無いよう、新規事業・継続事業の見直しにより数値の改善に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外については、類似団体平均と比較すると優位にある。今後も経常経費の削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

類似団体に比べて、近年、大型事業が重なり公債費が高い水準にあるが、地方債発行収入が、地方債償還支出を超えることが無いよう、新規事業・継続事業の見直しにより普通建設事業費を抑制し、起債残高を減少させることで財政健全化に努める。ただ、地方交付税や国、県からの支出金で構成される依存型の財政構造であるため、国、県の動向により大きく左右されることが課題である。また町における人口減少に歯止めをかけ、定住人口の増加を推進し、住民一人当たりのコスト縮減に努める。消防費については近年、減災コミュニケーションシステム事業などの大型事業が続いたことにより突出した数値となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり1,460千円となっている。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり224千円となっている。これは、ごみ収集業務や消防・病院などの施設運営を直営で行っているほか、地理的条件により民間参入が困難なCATV事業の運営など広大な行政区域をカバーするための支所・出張所への人員配置が影響し、類似団体平均の2倍以上となっている。引き続き定員適正化計画に基づいた職員数の削減、施設の民営化を含めた検討をすることにより人件費の抑制に努める。普通建設事業においては、新規事業は計画の見直し等によりほぼ横ばいの状況にあるが、更新整備においてクリーンセンター整備事業や上那賀FTTH整備事業などの大型事業の影響により前年度を大きく上回っている。また、老朽化したインフラ整備等が今後の課題であるため、既存施設の集約化や除却、LCCについても見極めつつ、各施設の維持補修を計画的に実施する。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

平成30年度も大型事業はあったが、財政調整基金以外の財源で補えたことから、実質単年度収支が対前年度+8.81ポイントとなっている。業務全般に経費の節減合理化を図ることにより、財政健全化維持に努め、自主財源の乏しい本町において今後の財源確保のため、財政調整基金等へ計画的な積立により基金残高の増加を図る。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

各会計共に、人件費・公債費の削減を主に、業務全般に経費の節減合理化を図ることにより、財政健全化維持に努め黒字決算となっている。しかし、財政基盤が弱く、類似団体平均を下回っているため、投資的経費を抑制するなど、徹底的な歳出の見直しを実施するとともに、税収の徴収率向上対策等による歳入の確保に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

地方債償還はピークを越え、多少の減少傾向は見られるが、今後、大型事業に充当した合併特例債の償還が控えており依然高い値が続く見込みである。公債費負担適正化計画に基づき、繰上償還を行うなど後年度の負担を軽減し、普通建設事業を厳選し地方債発行収入が、地方債償還支出を超えることが無いよう、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

特定目的基金を大型事業に充当したため、充当可能基金が大幅に減額している。地方債残高は対前年度で減額しているが、未だ多額の地方債残高があり、自主財源が乏しい団体であるため、今後においても投資的経費を厳選し、地方債発行額を抑制しながら財政の健全化に努める必要がある。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)基金全体では955百万円の減額となっている。主な要因は、クリーンセンター整備事業やFTTH整備事業などの大型事業の財源として特定目的基金を取り崩したことによる。(今後の方針)今後、クリーンセンター建設事業や那賀町体育館改築工事、上流地域におけるFTTH工事等の大型事業が控えていることや、交付税の段階的な削減に対し、人件費、物件費等の経常経費の削減が遅れており、更なる財政調整基金や特定目的基金の取り崩しが想定される。但し、将来に渡り安定的かつ弾力的な財政構造を図るためにも、年次計画、事業規模の見直し、経常経費の抑制などに徹底的に取り組み、できる限り基金の取り崩しを抑制していく。

財政調整基金

(増減理由)財政調整基金では8百万円の増額となっている。主な要因は、主な要因は利子分の積み立てによるものである。(今後の方針)今後控えている大型事業の年次計画、事業規模の見直しを検討する。また、地方交付税の減額に対応できるよう、公共施設等管理計画に基づき、公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより各施設で必要となっている経常経費を削減し、財政調整基金の取り崩しに頼らない財政運営に努める。

減債基金

(増減理由)減債基金では6百万円の増額となっている。主な要因は利子分の積み立てによるものである。(今後の方針)那賀町減債基金条例に基づき適正な運用に努める。

その他特定目的基金

(基金の使途)那賀町が保有するその他特定目的基金の平成30年度末残高が多い順の上位5つの基金使途は下記のとおりである。・那賀町まちづくり事業基金(まちづくり計画に定められた事業)・那賀町有施設整備等まちづくり基金(保有する施設の整備等まちづくり事業)・那賀町地域福祉基金(地域における保健福祉に関する事業)・那賀町防災対策等まちづくり基金(防災対策事業、災害時における被災者支援及び災害復旧事業その他、まちづくり事業)・那賀町ふるさと創生基金(ふるさと振興に資するための事業)(増減理由)その他特定目的基金では969百万円の減額となっている。主な要因は下記のとおり・クリーンセンター建設事業、上流出張所新築事業に那賀町有施設整備等まちづくり基金を取り崩し。(-600百万円)・FTTH整備事業にまちづくり事業基金を取り崩し。(-460百万円)・木頭支所旧議会棟外部改修事業ほか2件にふるさと創生基金を取り崩し。(-50百万円)・旧合併特例事業債収入をまちづくり事業基金に積み立て(+200百万円)・ふるさと納税収入を那賀町ふるさと応援基金に積み立て(+14百万円)(今後の方針)各目的事業における一般財源を補うために計画的な基金運用に努める。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は類似団体平均を若干上回っている。2017年3月に策定した「那賀町公共施設等総合管理計画」においての目標を達成すべく老朽化した施設の集約化や複合化及び除却について進めていく。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は類似団体平均を大きく下回っている。財政調整基金及び減債基金等の充当可能基金残高が確保されていることが要因となっており、引き続き投資的経費を厳選し、地方債発行額を抑制しながら財政の健全化に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

有形固定資産減価償却率は緩やかではあるが上昇傾向にある。2017年3月に策定した「那賀町公共施設等総合管理計画」においての目標を達成すべく老朽化した施設の集約化や複合化及び除却について進めていく。将来負担比率については、将来必要な負担額に対し充当可能財源が確保されているため、将来負担比率はマイナスとなり数値は出ない。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は、近年大型事業が続いたことにより上昇傾向にある。今後においても投資的経費を厳選し、地方債発行額を抑制しながら財政の健全化に努める。将来負担比率については、将来必要な負担額に対し充当可能財源が確保されているため、将来負担比率はマイナスとなり数値は出ない。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率は、道路以外の施設において類似団体内平均値を上回っている。一人当たり面積は、上記施設のほとんどが類似団体内平均値を大きく上回っている。本町は合併により同じ機能を持つ公共施設を多く保有する反面、人口は合併時より約27%減少している。1981年以前の旧耐震基準で整備されたものが全体の33.9%、新耐震基準で整備した建物についても建設後30年を経過したものもあることから、今後、老朽化に伴う大規模改修や施設の立替えが集中的に発生する。そこで2017年3月に策定した「那賀町公共施設等総合管理計画」を基に施設の集約、複合化及び除却について検討し、町の財政規模や人口に見合った施設保有量を見極め公共施設の計画的な再編を行っていく。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率は、体育館・プール、福祉施設について類似団体内平均値を大きく上回る。一人当たり面積は、体育館・プール、福祉施設、庁舎で類似団体内平均値を大きく上回っている。本町は合併により同じ機能を持つ公共施設を多く保有する反面、人口は合併時より約27%減少している。1981年以前の旧耐震基準で整備されたものが全体の33.9%、新耐震基準で整備した建物についても建設後30年を経過したものもあることから、今後、老朽化に伴う大規模改修や施設の立替えが集中的に発生する。そこで2017年3月に策定した「那賀町公共施設等総合管理計画」を基に施設の集約、複合化及び除却について検討し、町の財政規模や人口に見合った施設保有量を見極め公共施設の計画的な再編を行っていく。

財務書類に関する情報①(2018年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から2,533百万円減少(約2.4%)した。金額の変動が大きいものはインフラ資産/工作物と基金である。インフラ資産/工作物は林道町道整備等による資産取得額(572百万円)を資産の目減り額である減価償却費(3,695百万円)が上回ったことから3,123百万円の減少となった。基金は町有施設整備等町づくり基金等の取崩により963百万円減少した。負債総額は前年度末から165百万円減少(▲1.0%)となった。金額の変動が大きいのは地方債であり、地方債償還額(1,603百万円)が地方債等発行額(1,463百万円)上回ったことが負債減少の要因として挙げられる。・全体では前年度末より資産総額が2,781百万円減少(▲2.4%)し、負債総額は303百万円減少(▲1.7%)した。資産総額は簡易水道事業会計、集落排水事業会計、工業用水道事業会計のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等と比較して7,551百万円多くなるが、負債の総額も各特別会計毎に地方債を計上した事等により2,172百万円多くなっている。第三セクターや一部事務組合等を加えた連結では、一般会計等と比較して資産総額が8,661百万円増加し、負債総額は2,933百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

・一般会計等において経常費用は11,379百万円となり、前年度比383百万円の減少(▲3.3%)となった。経常費等のうち人件費等が含まれる業務費用は9,163百万円、補助金や社会保障給付費等が含まれる移転費用は2,217百万円であり、業務費用の方が移転費用より大きい。最も金額が大きいのが減価償却費(4,497百万円純行政コスト比41.0%)、次いで物件費(1,820百万円純行政コスト比16.6%)である。いずれも前年度と比較して減価償却費が121百万円増加、物件費が191百万増加している。また、移転費用の中の補助金等が606百万円減少しているが、社会保障給付は367百万円増加している。少子高齢化等の影響から、今後は社会保障給付費の増大や税収の減少も見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の削減に努める。・全体では、上那賀病院事業会計の医業収入を使用料及び手数料として計上している等の理由から、一般会計等と比べて経常収益が1,008百万円多くなっている。一方で、国民健康保険事業特別会計や介護保険事業特別会計の負担金を補助金等に計上しているため、一般会計等と比べて移転費用が2,034百万円多くなり、純行政コストは2,710百万円多くなっている。連結会計では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し経常収益が1,198百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

・一般会計等においては、税収等の財源(8,544百万円)が純行政コスト(10,956百万円)を下回ったことから、本年度差額は▲2,411百万円となった。また固定資産等の無償所管換え等を加味した本年度純資産変動額が▲2,368百万円で純資産残高の減少となった。全体会計では国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が1,044百万円多くなっており、本年度差額は2,524百万円となった。また固定資産等の無償所管換え等を加味した本年度純資産変動額が▲2,478百万円となり純資産残高は93,667百万円となった。連結会計では、徳島県市町村総合事務組合への負担金及び交付金が財源に含まれることから、一般会計と比べて財源が4,404百万円多くなっており、本年度差額は▲2,521百万円となった。また固定資産等の無償所管換え等を加味した本年度純資産変動額が2,469百万円となり純資産残高は94,017百万円となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

・一般会計等においては業務活動収支は1,420百万円であったが、投資活動収支についてはクリーンセンター建設事業及び林道町道整備等の公共施設等の更新事業を行ったことから、1,638百万円となった。財務活動収支については地方債の償還額が地方債発行収入を上回った事により140百万円となった。本年度末資金残高は前年度から▲358百万円減少し、1,353百万円となった。しかし、地方債の償還は進んでおり、行政活動に必要な資金を基金の取崩しと地方債の発行から確保している状況であり、行財政改革を推進する必要がある。全体会計では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること等から、業務活動収支が一般会計等より232百万円多い1,652百万円となっている。投資活動収支では独床上浸水特別緊急事業等を実施したため、▲1,927百万円となっている。財務活動収支では、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、267百万円となった。連結会計では株式会社きとうむらの売上高と雑収入等が、その他の収入(その他)として計上されていること等から、業務活動収支は一般会計等より236百万円増加し、1,656百万円となっている。

財務書類に関する情報②(2018年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たりの資産額は、類似団体平均を大きく上回っている。これは合併前に旧町村毎で整備した公共施設があるため、保有する施設数が非合併団体より多くなっていることが要因である。•・歳入額対資産比率も、類似団体平均を大きく上回っている。これは合併前に旧町村毎で整備した公共施設があるため、保有する施設数が非合併団体より多くなっていることが要因である。地方債の発行総額の減少により、歳入額対資産比率は0.68年増加することとなった。・有形固定資産減価償却率は類似団体平均と近い値を示しており、資産の老朽化度は適正な範囲内にある。しかし、他団体に比べ多くの資産を保有しているということは、同時に今後の資産更新費用も多額に必要となること示しているため、公共施設等管理計画に基づき、老朽化した施設について、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理を務める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均を上回る数値となっているが、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が減少し、前年度末から約0.2%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現役世代が費消したことを意味するため、行政コスト削減に努める必要がある。また、純資産比率の算定から売却することが困難であるインフラ資産金額を控除することにより算定される実質純資産比率についても50%を超える数値(約51.9%)となっており、安全性に問題は無いと言える。将来世代負担比率は類似団体平均を下回っているため、将来世代の負担が低くなっている。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは類似団体平均値を大きく上回り、2.3倍の数値を示している。(しかし、この指標は面積の広い自治体や山間部に在する自治体は高くなる傾向があるため、単純に他団体と比較するには注意が必要である。)・行政コストの中で特に高い値を示しているのが減価償却費であり、純行政コストの約41.0%を占めている。減価償却費は過去の意思決定により発生した費用であり、現在の世代では削減できないという点で他の費用とは異なる。公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設について、計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

・住民一人当たりの負債額は類似団体平均を上回っている。これは合併特例債の残高が、平成30年度末時点において5,919百万円計上されているためである。・基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を上回ったため、1,066百万円となっている。類似団体平均を下回っているが、投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、公共施設等の必要な整備を行ったためである。・地方債発行収入が、地方債償還支出を超えることが無いよう、新規事業継続事業の見直しにより事業費の削減に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。しかし、前年度からは1.2%増加しており、特に経常収益が前年度より120百万円増加している。今後、経常費用の減価償却費や維持補修費に注視しつつ、行財政改革の一環として、施設の民営化を含めた検討をすることにより受益者負担の公平性・公正性や透明性の確保に努める。.

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,