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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2023年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(令和7年2月末40.96%)に加え、産業基盤も弱いため、類似団体平均を大きく下回っています。また、歳入における地方税の占める割合も12.1%と低いため、産業振興・企業誘致に積極的に取り組み財政基盤の強化に努めます。

経常収支比率の分析欄

人件費、公債費、補助費等を中心に高い比率となっていますが、これまで行財政改革実施計画の実行により徹底した削減や繰上償還の実施により、一定の改善が図られてきました。しかしながら、令和5年度において人件費や公債費が増加し、一般財源が依然として大きい状況であるため数値が若干上昇しました。また、類似団体平均との差も大きいため、引き続き経常経費の削減や企業誘致等による税収の増加に努めます。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費、物件費等は類似団体平均に比べて高くなっています。人口の減少に伴う増加要因もありますが、歳出面において、物件費は若干減少したものの人件費が増加したため、依然として類似団体平均より高い状態が続いています。引き続き歳出削減に努めます。

ラスパイレス指数の分析欄

平成17年以降、昇給見直しや給与月額の0.5%~5%の減額など、給与費削減の取り組みを進め、抑制に努めてきましたが、令和2年3月末をもって給与月額の減額措置を終了し、令和5年度においては、類似団体平均を1.4ポイント上回ることとなりました。若年層が少なく45歳以上の職員数が極端に多いという年齢構成による要因も大きいため、計画的な若年層の採用や昇給見直しなどを行いながら抑制に努めていきます。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

当市は平成16年度に旧6町村が合併し、平成17年度以降195名の職員数が減少していますが、令和5年度実績は、令和3年7月に発生した豪雨災害に伴う災害復旧業務に傾注するため職員数を令和4年度に引き続いて増員しており、類似団体平均と比較して、1.65人多くなっています。災害復旧のため、「雲南市定員管理計画」を上回る職員数となっていますが、今後の財政状況も踏まえ、災害復旧後は適正な職員規模となるよう計画的な職員数の削減に努めます。

実質公債費比率の分析欄

合併前の旧町村において積極的に普通建設事業に取り組んできた結果、公債費は普通会計や生活排水処理会計などで高い水準で推移してきました。平成30年度までは徐々に改善されていたものの、令和5年度においても、公共施設の長寿命化対策等の普通建設事業の実施により上昇しました。今後も単年度数値が上昇傾向で推移する見込みであり、実施計画に基づき計画的な普通建設事業の執行により地方債の新規発行と起債償還額とのバランスを図りながら抑制に努めます。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率については、令和5年度において分子にあたる一般会計等に係る地方債の現在高をはじめ、公営企業の公債費にかかる負担額もそれぞれ減少したため、数値が3.6ポイント改善しました。一方、類似団体平均と比較するとさらに乖離が大きくなっています。そのため、今後も新規地方債の発行抑制などの取り組みにより、将来負担比率を軽減するよう努めます。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)

人件費の分析欄

類似団体平均と比較すると、人件費にかかる経常収支比率は低くなっていますが、要因としては消防業務やごみ処理業務を一部事務組合で行っていることが挙げられます。令和5年度は、人件費が増加し、また、類似団体に比べ人口千人当たりの職員数が多く、決算額も高いことから、今後も定員管理計画に基づき職員数の削減や行財政改革の取組を通じて人件費の抑制に努めます。

物件費の分析欄

令和5年度の物件費にかかる経常収支比率は、類似団体平均に近づき改善が見られました。これは、電算システム経費等の事業費の減少などが要因の一つとして挙げられます。また、物件費は近年増加あるいは横ばい傾向にあるため、公共施設等総合管理計画の着実な執行や事業の見直しなどにより経費の削減に努めます。

扶助費の分析欄

民間委託の推進のために保育業務委託を進めている中、保育単価の上昇等により、単独扶助費が増加傾向にあります。また、障がい者福祉等のサービスに係る扶助費も増加傾向にあり、経常収支比率上昇の一因として挙げられます。

その他の分析欄

その他にかかる経常収支比率は近年増加傾向でしたが、令和2年度以降、類似団体平均を下回りました。要因としては下水道事業の一部法適用化により繰出金が減少したことなどが挙げられます。本市の繰出金は下水道事業が占める割合が大きく、令和6年度には、農業集落排水事業などの地方公営企業法適用化により、独立採算の原則に則り、健全経営となるよう努めます。

補助費等の分析欄

前年度と比較して数値の改善が図られたものの、類似団体平均を上回っている要因としては、一部事務組合で実施している業務が多いことや、各種団体への補助金が多額になっていること、企業会計において、簡易水道事業の上水道事業統合や令和2年度から下水道事業の一部を地方公営企業法適用としたため補助金が増加したことなどが挙げられます。今後も引き続き、事業の見直しや一部事務組合等へのヒアリングを実施しながら補助費等の削減に努めます。

公債費の分析欄

これまで実施してきた普通建設事業の影響により、公債費にかかる経常収支比率および、人口一人当たり決算額、実質公債費比率は類似団体平均大きく上回っています。また、これまで減少傾向にあった公債費総額が近年の大型事業や公共施設の長寿命化対策等により、今後も上昇することが想定されることから、中期財政計画などに基づき、地方債の発行と償還のバランスを図り、公債費の抑制に努めます。

公債費以外の分析欄

令和元年度までは公債費以外にかかる経常収支比率は、類似団体平均に比べ低くなっていましたが、令和2年度以降、物件費、扶助費等の増により、類似団体平均を上回っています。令和5年度は、0.6ポイント上回りましたが、今後も大幅な一般財源の増が見込めない中、引き続き行財政改革を確実に進めることにより、数値の改善に努めます。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

総務費は、住民一人当たり172,595千円となっており、前年度からの増加要因として、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金及び物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金に係る事業を実施したことが挙げられます。また、民生費も219,774千円と前年度から増加していますが、前述の地方創生臨時交付金を活用した非課税世帯等への臨時給付金等によるものです。農林水産業費においては、62,279千円となっており、令和3年7月豪雨災害に係る林地崩壊防止事業の減少等が要因となっています。土木費は、公営住宅整備や高速道路整備関連事業により、また、教育費においては、木次経済文化会館や文化財保存修理事業等により、それぞれ前年度に比べ、住民一人当たりの単価が減少しています。災害復旧費では、豪雨災害により被害を受けたことに伴い、令和4年度以降に災害復旧工事が本格的に始まったことによる大幅な増加となっています。全般的に目的別歳出費目において、類似団体平均を上回っている状況であるため、引き続き、行財政改革実施計画、事業の見直し等により効率化を図り、歳出削減に努めます。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

普通建設事業費全体は、令和5年度に公共施設の長寿命化対策等や公営住宅等の整備を行ったものの、令和元年度をピークに減少傾向にあり、類似団体平均とほぼ同水準になっています。災害復旧事業費は、令和3年7月豪雨災害の影響を大きく受け、公共土木施設等の復旧工事が進み、大幅に増加しています。公債費は、令和5年度に427百万円の繰上償還を実施し、また、これまで実施してきた普通建設事業の影響により、類似団体平均を大きく上回っています。令和6年度以降には、公債費が増加していく見込みであるため、中期財政計画や実施計画等に基づき計画的な事業の実施、地方債の新規発行と償還額のバランスを図り、健全財政に努めます。人件費は、類似団体平均に比べ人口千人当たりコストが多く、職員の平均年齢が高いことなどにより高い数値となっています。今後も定員管理計画に基づき、適正な人員配置に努めます。補助費等は、FTTH整備事業等の一部事務組合における負担金が継続して事業実施していることが影響しており、また、各種団体への補助金も多額になっていることから類似団体平均を大きく上回っています。今後、事業の見直しや一部事務組合等へのヒアリング等を実施しながら経費削減に努めます。繰出金は、令和2年度から公共下水道事業等を一部法適用化し、企業会計を設置したことにより減少傾向になっています。

実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)

分析欄

財政調整基金は、利子の積み立てにより徐々に増加していますが、標準財政規模に対する比率はほぼ横ばいととなっています。令和5年度も基金取り崩しを回避できましたが、中期財政計画(令和7年2月策定)では令和6年度以降に財源不足が見込まれるため、適切な財源の確保と歳出削減により、健全な行財政運営に努めていきます。なお、実質単年度収支は、令和5年度も引き続き繰上償還を実施したことから、例年に比べて大きくなっており、令和元年度以降黒字が続いています。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)

分析欄

令和2年度からこれまで生活排水処理事業特別会計として実施していました公共下水道及び特定環境公共下水道事業を法適用化し、下水道事業会計を設置しました。令和6年度以降は、農業集落排水事業等も下水道事業会計において法適用に移行するため、生活排水処理事業特別会計は廃止する予定です。黒字・赤字の構成分析では、令和5年度においてもすべての会計で黒字決算となりました。病院事業会計では、令和2年度以降の新型コロナウイルス感染症関係補助金の収入等の要因により、黒字額が大きくなっています。引き続き、人件費、物件費、補助費等の経費の削減に取り組み財政の健全化に努めます。

実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

中期財政計画や実施計画などに基づき、普通建設事業を縮減し、地方債の新規発行の抑制や繰上償還の実施などにより、令和4年度までは、単年度元利償還額が減少しました。しかし、令和5年度以降は、増加傾向となるため、さらなる中期財政計画や実施計画などを堅持するよう努めます。また、公営企業については、多額の地方債の発行も一定の整備により落ち着き、元利償還金に対する繰入金が毎年度減少傾向にあります。算入公債費等については、有利な起債の活用により、高い水準を維持していますが、元利償還金の増減に伴い、算入額は連動し増減しています。今後も計画的な起債発行と償還額とのバランスを図りながら、健全な財政運営に努めます。

将来負担比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

中期財政計画や実施計画等に基づき、普通建設事業を縮減し、地方債の新規発行を抑制したり、地方債の繰上償還を積極的に行うことで地方債の削減に努めた結果、将来負担額は縮減傾向になっています。なお、充当可能財源等については、充当可能基金の減少等に伴い近年減少傾向にあります。こうしたこれまでの取り組みにより、増加傾向であった地方債の現在高も緩やかに減少してはいるものの、今後も地方債の計画的な発行と償還とのバランスを図りながら、将来の財政負担を軽減し、健全な財政運営となるよう努めます。

基金残高に係る経年分析(2023年度)

基金全体

(増減理由)普通会計の令和5年度末基金残高は9,636百万円となっており、繰上償還を実施したことによる減債基金の取り崩し等により、前年度から454百万円減少しています。また、特定目的基金は、ふるさと納税による基金積立により政策選択基金が111百万円増加し、雲南広域連合から538百万円の基金返金もあったため、地域振興基金の充当事業が増加しましたが、令和5年度に369百万円増加しました。(今後の方針)歳出面では、人件費や公債費等の義務的経費の増加が見込まれ、歳入面では、人口減少・少子高齢化等による交付税の減額により収支不足が想定されるため、財政調整基金及び減債基金を取り崩すことで対応する予定です。基金全体として減少する見込みですが、収支不足見込み額を拡大させないよう、事務事業の見直しや施設の統合などによる効率化を図り、歳出削減に努めるとともにふるさと納税等の新たな財源確保に取り組みます。

財政調整基金

(増減理由)利子の積立はあるものの、令和5年度末の基金残高は、1,440百万円となっています。(今後の方針)令和5年度まで財政調整基金の取り崩しが回避できていましたが、今後、近年の自然災害に係る復旧工事や人件費の増加等により収支不足が見込まれ、中期財政計画(令和7年2月策定)において、毎年度、取り崩す見込みとなっています。

減債基金

(増減理由)令和5年度に427百万円の繰上償還を実施する財源として取り崩しを行い、令和5年度末の基金残高は、3,139百万円となっています。(今後の方針)今後の公債費の増加も見込まれ、令和6年度以降、中期財政計画(令和7年2月策定)において、財政調整基金と同様に毎年度、取り崩しを行う見込みとなっています。

その他特定目的基金

(基金の使途)地域振興基金:地域住民の連帯の強化及び地域振興に要する経費に充てる。政策選択基金:寄附者からの寄附金を社会投資の資金として受入れ、寄附者の意向を政策に反映することによって、市民参加型のまちづくりに資する経費に充てる。大規模事業等基金:市勢発展に資する大規模事業等の重要施策にかかる事業で市が実施するもの及び市の負担等を必要とするものに要する経費に充てる。地域福祉基金:いきいき健康長寿の推進と子育て支援の充実を図る経費に充てる。木次さくらのまちづくり基金:木次地域の資源を活かし、「日本一のさくらのまちづくりと健康農業の推進」事業等に要する経費に充てる。(増減理由)地域振興基金:地方創生に関する事業により200百万円減少しています。大規模事業等基金:雲南広域連合から138百万円の基金の返金もあったため、公共施設の長寿命化対策等の整備費用に72百万円取り崩したものの増加しています。政策選択基金:ふるさと納税の増加により111百万円の増加となっています。(今後の方針)地域振興基金:地方創生に関する事業の財源とするため、毎年度300百万円程度取り崩す見込みとなっています。政策選択基金:寄付者の意向を踏まえた事業の財源として一定額を取り崩す見込みです。大規模事業等基金:令和6年度に実施する普通建設事業等の財源とするため、70百万円程度取り崩す見込みとなっています。木次さくらのまちづくり基金:毎年度、日本一のさくらのまちづくり事業等の財源として一定額を取り崩す見込みです。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

本市では、平成27年度に公共施設等総合管理計画を策定し、令和4年度には第二次となる実施方針を策定し、公共施設の総合的な管理に取り組んでいるところです。類似団体平均と比較すると、有形固定資産減価償却率は低いものの、施設類型ごとにみると高いものもあるため、個々の施設の現状を把握し、今後も公共施設等総合管理計画を推進していく必要があります。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は、令和元年度以降増加傾向であったが、令和2年度をピークとして、比率は減少しつつあるものの類似団体平均に比べ高い水準となっています。今後も中期財政計画や実施計画などに基づく計画的な事業の実施により、地方債の新規発行額の抑制に努めます。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

有形固定資産減価償却率は、類似団体平均と比較し低い水準となっていますが、将来負担比率については、地方債現在高や一部事務組合に係る負担見込額などのウエイトが高く、類似団体平均と比較し高い水準となっています。R5年度の将来負担比率は92.1%で、R元年度をピークに減少していますが、今後も類似団体平均と比較しても大きな乖離があることから、計画的な地方債の新規発行等により、数値が大きく悪化することがないように努めます。R5年度の有形固定資産減価償却率は52.3%で、類似団体平均と比較して低い水準となっていますが増加傾向なため、今後も公共施設等総合管理計画を推進していく必要があります。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

過去普通建設事業に積極的に取り組んだ結果、実質公債費比率は類似団体平均と比較して、高い水準となっています。また、H29年度以前までは毎年繰上償還を行い地方債残高の減少に努め、比率は年々低下していきました。しかしながら、近年の比率は横ばいとなっており、今後は普通建設事業の実施に伴う償還額も増加し比率の上昇が見込まれることから、地方債発行の抑制を図り、可能な限りの繰上償還を計画するなど、比率の抑制を図っていく必要があります。なお、R5年度決算においては、比率の分子にあたる地方債残高等が増加したことで単年度数値は悪化し、3ヵ年平均は、R4年度と比較し0.3ポイント増加しました。また、将来負担比率については、分子の地方債現在高等が減少したため、昨年度に引き続き比率が改善されました。今後の健全な財政状況を維持するため、普通交付税等の動向に注視し、計画的な地方債の発行等により比率の抑制に努めます。

施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

・道路については、有形固定資産減価償却率が類似団体と比べて低く、一人当たりの延長は類似団体と比べて短いことから、これまで積極的に道路の改良等を進めてきたものの整備延長は類似団体との比較では短いことになります。また、橋りよう・トンネルにおける一人当たり有形固定資産額が類似団体内で最も大きくなっており、橋りょう・トンネル等の構造物が数多く整備されていることになります。・公共住宅では建て替えを必要とする住宅や今後修繕などの更新時期を迎える住宅を多く抱えている状況であるため、平成30年度に策定した公営住宅等長寿命化計画にある公営住宅の将来必要管理戸数や長寿命化のための事業実施方針等により、効果的・効率的な住宅管理を行います。・認定こども園・幼稚園・保育所の施設の一人当たり面積については、子育て環境の整備に積極的に取り組んでいることから、類似団体と比較して面積が大きくなっています。なお、人口の減少により、毎年各施設の一人当たりの面積が微増しています。・学校施設については、有形固定資産減価償却率及び一人当たり面積ともほぼ類似団体の平均値を推移しています。

施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

・有形固定資産減価償却率について、令和5年度において各施設とも大きな変動はありませんでしたが、比率は若干増加しているため施設の老朽化は緩やかに進んでいます。また、一人当たり面積、有形固定資産額は、人口減少の影響もあり毎年度微増している状況です。・各施設の状況として、体育館・プールや一般廃棄物処理施設などは、類似団体と比較し有形固定資産減価償却率が大きいことから、施設の現状把握やコストを検証し、施設の適正な保有量や老朽化対策を講じていく必要があります。・施設の一人当たり面積については、6町村合併により誕生した本市は、旧町村単位に類似の公共施設が設置されているため、特に体育館・プールや保健センターにおいて面積が大きくなっています。

財務書類に関する情報①(2023年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

・一般会計等の資産総額は、123,019百万円であり、うち固定資産の事業用資産(建物)とインフラ資産(工作物)などが多くを占めている。行政目的別に分類すると、生活インフラ・国土保全の道路や橋梁などの割合が大きく、これまでインフラ整備に積極的に取り組んできたことがわかる。老朽化が進んでいる資産においては、今後更新や長寿命化などの財政負担を伴うため、人口や財政規模にあった適正な資産規模を検討し、将来的な財政負担を削減していく必要がある。また負債総額は、41,066百万円であり、固定負債の地方債が大半を占めている。・一般会計等の資産総額は、減価償却累計額の増に伴い、前年度末から5,923百万円の減となった。また、負債総額については、地方債の償還等により前年度末から1,516百万円の減となったが、依然として多くの負債を抱えている状況にある。・水道事業会計や病院事業会計等の特別会計を加えた全体では、水道管等のインフラ資産や病院(建物)や設備等が計上されることで、資産総額は一般会計等と比べて30,625百万円多くなるが、負債総額についても地方債等が加わることにより21,556百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

・一般会計等においては、経常費用は27,696百万円であり、前年度から160百万円の増であった。そのうち、人件費や物件費等の業務費用が15,295百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は12,401百万円となった。主な内訳としては、職員給与費が86百万円の増、維持補修費が522百万円の減、補助金等が559百万円の増となった。また、経常収益は1,158百万円となり、純経常行政コストが26,538百万円と前年度から25百万円の減となった。・令和3年豪雨災害をはじめ近年の自然災害の被災により臨時損失の災害復旧事業費が1,846百万円と依然多額となっており、結果、純行政コストは前年度比104百万円増の28,897百万円となった。・全体では、水道事業会計の水道料金等や病院事業会計の医業収益等が計上されるため、経常収益は一般会計等に比べ5,063百万円多くなっている。また、経常費用も8,625百万円多くなり、純行政コストは3,564百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

・一般会計等においては、本年度差額は令和4年度△2,447百万円から令和5年度△2,993百万円と前年度と比べコスト不足は増加した。これは、前年度から財源が546百万円減少したためである。財源内訳としては、地方交付税等からなる税収等が505百万円の増、国県等補助金が947百万円の減であった。令和5年度純資産変動額は、無償所管換等の減少もあり△4,408百万円となり、純資産残高は前年度よりさらに減少した。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

・一般会計等において、業務支出の業務費用支出は、物件費等支出の減などにより、11,453百万円と前年度と比べ77百万円の減となった。業務収入においては、税収等収入が523百万円の増、国県等補助金収入が725百万円の減により、業務活動収支が786百万円と前年度と比べ677百万円の減となった。投資活動収支については、公共施設等整備費支出などの投資活動支出が前年度とほぼ横ばいとなり、投資活動収入の国県等補助金収入が91百万円の減、基金取崩収入が137百万円の増となり、財務活動収支は、前年度より111百万円増の△96百万円となった。また、財務活動収支については、財務活動支出の地方債償還支出において、財政健全化のための繰上償還を実施したこともあり、前年度より276百万円の増となった。一方、財務活動収入は7百万円の減となり、財務活動収支は、前年度より272百万円減の△1,211百万円となった。

財務書類に関する情報②(2023年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

・住民一人当たりの資産額が類似団体平均を上回っているのは、合併前の旧6町村で積極的に普通建設事業に取り組んできたこと、また類似の公共施設が旧町ごとに存在しており、施設の保有数が多いためである。資産合計は年々減少しているが、人口の減少率も大きいため、住民一人当たり資産額は増加傾向となっている。有形固定資産減価償却率は、類似団体平均を下回っているが、近年増加傾向にあり、施設の老朽化が進んでいる。今後、老朽化施設の更新や長寿命化・大規模改修などの財政負担が見込まれることから、公共施設等総合管理計画を着実に実行し、公共施設の適正管理に努める必要がある。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

・純資産比率、将来世代負担比率ともに類似団体平均と比較すると同程度である。しかしながら、近年の大規模普通建設事業の実施により地方債残高が高い水準にあり、結果、将来世代負担比率が年々増加傾向にあるため、地方債発行の抑制を図り、今後、可能な限りの繰上償還を計画するなど、将来負担の減少に努める。資産形成にあたっては、将来世代と現世代との負担バランスに配慮しながら、適正な資産規模を維持していく必要がある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

・住民一人当たりの行政コストは類似団体平均を上回っているが、これは人口減少率の高さや人口密度が低いことが主な要因に挙げられる。・また、純行政コストは令和2年度から横ばい傾向となっている。そのため、引き続き、物件費や補助費等の経常経費の削減や事業の効率化、見直しに努める必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

・負債合計は前年度と比較して減少したものの、人口減少率も大きく、住民一人当たりの負債額は、類似団体平均を上回り高い水準にある。・そのため、資産と負債のバランスを検討していく必要があり、また、負債の大部分を占める地方債残高の縮減に引き続き努めていく必要がある。・業務・投資活動収支(基礎的財政収支)は、令和2年度以来マイナスとなったが、これは、業務活動収支が大きく減少したためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、近年減少傾向にあったが、令和5年度は類似団体平均を上回った。前年度と比較して、経常収益は184百万円増の1,158百万円、経常費用が160百万円増の27,696百万円となった。・引き続き、経常費用の削減等に努め、受益者負担の適正化を図っていく必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,