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地方財政ダッシュボード

滋賀県湖南市の財政状況(2015年度)

🏠湖南市

地方公営企業の一覧

末端給水事業 公共下水道 特定環境保全公共下水道


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2015年度)

財政力指数の分析欄

歳入の根幹である市民税や固定資産税など安定した財源が確保されており、とりわけ県下有数の湖南工業団地などの優良企業が、法人市民税や固定資産税の歳入を支えていることが、類似団体に比して財政力指数が高い水準で推移している。今後も課税客体の的確な把握とともに、税収の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

合併以降両町の均衡ある発展に資する事業および義務教育施設の耐震化事業等を積極的に実施してきたことによる公債費の増、保育園における待機児童減少対策として臨時保育士の雇用により経常的支出額が増加し比率が悪化傾向にある。また、公共施設の管理運営について指定管理制度を積極的に活用しているが必ずしも経費節減にはつながっていないため公共施設等総合管理計画に基づく施設の統廃合を積極的に進め施設の総量縮減による経費の節減により長期財政計画の最終年度である平成36年度決算までに90.7%以下を目標に改善に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体平均と比較して、人件費・物件費等の適正度が低くなっている要因として、ごみ処理業務や消防業務などを一部事務組合で行っていることが挙げられる。当業務を直営により実施した場合、類似団体決算額を大きく超えることから公共施設等総合管理計画に基づく施設ごとの個別管理計画を策定し、総量縮減により平成36年度決算までに116,000円以下を目標に改善に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

今年度は職員分布の変動や定年退職者が多かったことに伴う昇任昇格者の増加により国の水準を超える指数となっている。これまで年功的な昇任、昇格を行ってきており、現在、管理職職員(課長補佐級以上)は38.2%、係長・主幹職以上では6割を占めていることから、今後は、職務・職責に応じた構造への変換を図り、あわせて職階や年齢階層など職員構成の適正化を図ることにより、国の水準以下となるよう努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成26年度まで、指定管理や民間委託の推進、定年退職者の不補充により職員数の削減に努めてきたところであるが、今年度は職員数に増減はなく人口の減少に伴い指標は増加となった。平成27年4月に策定した定員管理計画において、計画期間である平成27年度から平成32年度までは、年度により退職者数の増減が大きいが職員構成の均衡化を図るため、計画期間中は一定の採用を進めることとしており、年度により職員数の増減は発生するが最終年度に5人の削減を図る予定である。また、再任用職員について、フルタイム勤務が多いが、今後は増加が見込まれることから短時間勤務を有効に活用していく。

実質公債費比率の分析欄

懸案事項であった老朽化した義務教育施設の耐震化事業、市町村合併による旧町域の均衡ある発展に資する事業を平成16年の合併以降積極的に実施してきたことによる起債の償還により年々比率は上昇し、類似団体を上回ることとなった。今後実施する投資的事業においては後年に過度の負担とならないよう費用対効果、事業手法等を再検討し、基金の積み立てなどの財源を確保しつつ起債に依存しない手法により実施することで比率の改善に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担額については、義務教育施設の耐震化事業等投資的事業の増加により一般会計地方債残高が増加したことに加え、普通交付税の基準財政需要額に算入されない地方債の発行により将来負担比率が悪化することとなった。今後においては庁舎の改築事業等比率に大きく影響を及ぼす事業も控えていることから実施事業の平準化を図り財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2015年度)

人件費の分析欄

職員の削減や休職者の増加等により前年度よりも人件費を削減し、類似団体の平均値は下回っているものの、施設の指定管理者制度導入等による職員削減もほぼ完了し、今後大きな職員の削減は難しいが、時間外勤務手当等の削減や職員構成の平準化を図るなどし、引き続き人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

類似団体と比較して高い比率となっている要因は、保育所入所児童数に対応するための臨時職員賃金の増加や公共施設の運営管理に指定管理者制度を導入したことによる委託料の増加などである。今後も施設管理については、積極的な民間委託・指定管理者制度の活用により物件費が増加することが見込まれるが、公共施設等総合管理計画に基づく施設ごとの個別管理計画を策定し、総量縮減により経費の縮減に努める。

扶助費の分析欄

類似団体の平均値は下回っているものの湖南市特有の人口構成により急激に高齢化率が上昇することから扶助費については今後急激に上昇することが見込まれる。特に障がい福祉サービスにおける扶助については急激な伸びを示していることから資格審査の適正化、被保護者の自立促進および予防事業の積極的な展開により抑制に努める。

その他の分析欄

比率に影響を与えている他会計繰出金については、特別会計の基準外繰出の見直し等により類似団体を下回ることとなった。今後も、受益者負担の原則による料金改定などにより適正な一般会計からの繰出原則とし比率の改善に努める。

補助費等の分析欄

類似団体と比較して高い比率となっている要因は、一部事務組合への負担金や補助交付金が多額であることにある。今後も、一部事務組合の事業内容の精査などによる負担金の適正化を図ることや、市単独補助金の必要性を精査し縮減に努める。

公債費の分析欄

平成16年の合併以降、義務教育施設の耐震化事業をはじめとする大型投資事業を実施してきたことに加え臨時財政対策債の償還が増加していることにより類似団体平均を上回ることとなった。今後庁舎改築事業等地方債に依存する事業を控えていることから他の事業との年度間調整、事業規模の見直しなどにより過度の負担とならないよう調整を行い平準化に努める。

公債費以外の分析欄

類似団体と比較して高い比率となっている要因は、一部事務組合への負担金や補助交付金が多額であることにある。今後も、一部事務組合の事業内容の精査などによる負担金の適正化を図ることや、市単独補助金の必要性を精査し縮減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2015年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

議会費では政務調査費の報酬の改定に伴う変動が過年度要因であり、前年度比99円の減においては議員辞職による不補充によるものである。総務費では、所管するまちづくりセンターの運営管理を指定管理者制度に移行したことによる人件費の減などの要因により前年度比633円の減となっている。民生費においては、経常的な要因として障がい福祉サービスにおいてサービス利用者の増などの要因により1,342円の増、生活保護費においては、671円の増となっている。臨時的な要因としては夏見会館整備事業により4,253円増となっており、高齢化率が上昇している中で今後も増加する見込みである。予防事業および自立支援の展開により抑制に努める必要がある。衛生費では、平成27年度に竣工した笹ヶ谷火葬場による事業費の減により6,033円減少したが、広域行政で運営している廃棄物焼却炉の長寿命化対策により今後増加する見込みである。農林水産業費においては甲西南部地区ほ場整備事業の進捗度合による決算額の増減となっており事業においても概ね終了していることから今後減少する見込みである。商工費では、国庫補助事業である消費喚起のための経済対策活性化事業により894円の増。土木費では、地方特定道路整備、三雲駅周辺整備事業などの継続事業を実施しているものの事業費の年度間調整を行っていることなどの要因により前年度比194円の減となっている。道路事業においては新規路線整備から既存路線の長寿命化対策への転換を行い抑制に努める。教育費においては平成27年度に竣工した新給食センターに関する事業費が27,032円減少したものの、新規事業として私立幼稚園施設型給付費負担金3,501円、小学校費では石部小学校建替事業や岩根小屋内運動場耐震化事業により28,576円の増となっており施設に係る支出に一定の目途が立ったことから今後は大きく減少に転じることとなる。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2015年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人件費においては職員定員管理計画に基づき職員数の管理により前年度比で大きな変更はないため今後も定員管理計画に基づく定数管理を行うことで抑制に努める。物件費においては前年比3,900円の大幅な増となっているが、要因としてまちづくりセンターや新設された火葬場を新たに指定管理として、また、学校給食については新設の給食センターの運営を外部委託に変更したことが挙げられる。維持補修費では平成27年度に策定している公共施設等総合管理計画に基づき施設の統廃合、長寿命化等を進めることから、緊急的な維持補修以外を先送りにしたことにより前年度比406円の減となっている。物件費・維持補修費においては公共施設等総合管理計画に基づく個別施設の計画を早急に策定し総量縮減による支出抑制に努める。扶助費では、生活保護者の医療費の増加により371千円、子ども子育て新支援制度に伴う私立幼稚園施設型給付費負担金において、国が定める公定価格から求める保護者負担額と市の実情に合わせた保護者負担額に乖離が生じており、その差額を市で負担していることにより675円増加していることが主な要因となっている。なお、高齢化率上昇による扶助費においては予防事業を積極的に展開することにより抑制する必要がある。補助費等では、広域行政組合で実施しているごみ処理で施設の更新があったため486円の増、また、コミュニティバス運行においてルート増加により195円、法人市民税の過年度還付の増加により502円前年度より増加している。普通建設事業費においては、菩提寺コミュニティセンター整備事業、火葬場施設整備事業および耐震化ができていなかった石部小学校の改築事業等、機能強化を目的とする新規整備事業が大きく増加したが、今後人口減少社会を迎えるにあたり新規事業から既存施設の長寿命化への方向転換および地方債の新規発行と償還のバランスに注視しながら基礎的財政収支の黒字化を継続する必要がある。公債費では、平成16年度の合併以降新市建設計画に基づく投資的事業および耐震基準を満たしていない教育施設の耐震化事業を積極的に実施したことによる起債償還により類似団体平均と比較して高い推移となっており、今後においても上昇することなっている。積立金においてはふるさと納税において返礼品を開始したことによる寄附積立てが1,264円、三雲駅周辺整備事業の後年の事業費補てん財源として都市計画道路整備基金に1,367円の積み立てにより増加することとなった。繰出金では公共下水道特別会計での起債償還に対する繰出しおよび高齢化率の上昇に伴う介護保険特別会計に対する繰出金の増により前年度比1,571円増加することとなった。

実質収支比率等に係る経年分析(2015年度)

分析欄

財政調整基金については、各年度とも10億円を超える残高を保有しており、標準財政規模の10%確保を目標とし取り組んできた成果が表れている。実質収支については、各年度とも黒字を計上しており、健全な状態を維持しているものの、実質単年度収支については、義務教育施設の建替え事業等の大型投資的事業による財源の不足を財政調整基金等に依存したことにより3年連続してのマイナスとなっている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2015年度)

分析欄

訪問看護ステーション事業特別会計については、民間事業所で受入が困難である重度患者の受け入れにより、患者一人当たりに対するコストがかかることから赤字傾向にある。また、その他の特別会計においても黒字で推移しているものの、一般会計からの繰入により維持しているところである。繰出対象会計の収入確保を念頭に置き、独立採算の原則により繰出額を少しでも減少させるようしていかなければならない。今後も、限りある予算の効率性を高め、適切な受益者負担となるよう健全な行財政運営及び経営管理を推進していく。

実質公債費比率(分子)の構造(2015年度)

分析欄

懸案事項であった老朽化した義務教育施設の耐震化事業、市町村合併による旧町域の均衡ある発展に資する事業を平成16年の合併以降積極的に実施してきたことにより元利償還金は依然として高い状態である。算入公債費等においては元利償還金の対象が臨時財政対策債及び旧合併特例事業であるため元利償還金に比例し増加傾向にある。このことから現状では実質公債費比率は横ばい傾向にあるが今後実施する大型投資的事業においては後年に過度の負担とならないよう費用対効果、事業手法等を見極め実施していく。

将来負担比率(分子)の構造(2015年度)

分析欄

公営企業債等繰入見込額については、最大値であった平成25年度と比較すると公共下水道事業特別会計における起債残高の減少に伴い8億3,799万3千円の減少、さらに、充当可能基金については最小値であった平成23年度と比較すると有事の際の財源として標準財政規模の10%を目標に積立てた財政調整基金により3億8,589万2千円増加したが、一方、一般会計等に係る地方債の現在高において、学校教育施設の耐震化事業等による地方債発行額の増加により、対前年度比16億8,783万円の増加となり、将来負担比率の分子は近年増加傾向となっている。いずれの年度も早期健全化基準未満ではあるが、今後も、事業内容等の十分な協議・検討のもとに、真に必要な地方債の発行を行いながら、財政の健全化を図る。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2015年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

近年は、石部小学校や浄苑などの老朽化した施設の新築・改修等を実施している影響で有形固定資産減価償却率が類似団体よりも低い水準にある。今後は、平成28年3月に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、順次、個別施設計画を策定し、施設の総量削減に取り組む。

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

石部小学校や浄苑などの老朽化した施設の新築・改修等を実施しているため、有形固定資産減価償却率が類似団体よりも低い水準にあるが、一方で地方債の発行額が増加傾向にあり将来負担比率が類似団体よりも高い水準になっている。今後は、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の総量削減に取り組むことで地方債の発行を抑制し、将来負担比率を抑制していく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率及び実質公債費比率共に類似団体より高い水準となっている。将来負担比率が上昇している主な要因は、石部小学校や浄苑などの老朽化した施設の新築・改修等を積極的に実施していることが考えられる。また、実質公債費比率は近年横ばいとなっているが、これらの地方債の償還が始まるので、実質公債費比率が上昇していくことが考えられるため、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2015年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

ほとんどの類型について、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っているものの、公営住宅については、類似団体平均を上回っている。これは、昭和40~50年代に多くの公営住宅が建設されており、施設の老朽化が進んでいるためである。ただし、いずれの公営住宅についても公共施設等総合管理計画において施設の方向性を示しているほか、市営住宅整備計画において施設の集約化に努める。認定こども園・幼稚園・保育所及び学校施設については、一人当たり面積が類似団体を上回っているが、今後の施設の老朽化に備えて、身の丈に合った施設運営に心掛けつつ、引き続き、子育て環境の整備に積極的に取り組んでいく。

施設類型別ストック情報分析表②(2015年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

半数の類型について、有形固定資産税減価償却率は類似団体平均を下回ってるものの、庁舎については、類似団体平均を上回っている。庁舎については、災害時の防災拠点となる重要な施設であることから、公共施設等総合管理計画に基づき、他施設との複合化も見据えた個別計画を策定した上で、施設の更新を実施する。また、庁舎および市民会館以外は一人当たり面積が類似施設を上回っており、今後は、身の丈に合った施設運営が行なえるよう、上記と同様、他施設との複合化も見据えた個別施設計画を策定し、施設の総量削減に取り組む。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,