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地方財政ダッシュボード

愛知県清須市の財政状況(2016年度)

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2016年度)

財政力指数の分析欄

平成17年7月7日の合併により清須市が誕生して以来、平成21年10月1日の春日町との合併を経ても財政力指数は1.00を上回っていたが、平成24年度以降は1.00を下回っている。平成28年度は、市町村民税所得割の増額等により基準財政収入額が増加したものの、社会福祉費や生活保護費の増加等による基準財政需要額がさらに増加したため、前年度から0.02ポイント減少の0.93となった。

経常収支比率の分析欄

経常経費充当一般財源について、人件費の減少はあったものの、繰出金や補助費等が増加した。一方で、経常一般財源収入額については、地方消費税交付金が減少するものの、地方税の増加などにより前年比微増の数値となり、結果、経常収支比率は前年度から1.2%増加し、84.7%となった。類似団体平均を下回る数値ではあるが、今後、扶助費や補助費等の充当一般財源の増加が見込まれることから、推移の傾向を注視しつつ、適正な執行に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

庁舎増築等事業の実施に伴う物件費の増加などはあったものの、新規育児休業の取得や年度途中の退職による職員給の減少などに伴う人件費の減少が上回り、前年度に比べ、648円の減少となった。一方、本市は合併団体であり、保育園や学校、児童館などの施設数が多く、施設管理経費が値に占める割合が大きい。引き続き、公共施設等総合管理計画に基づき、中長期的な視点で公共施設の更新・統廃合・長寿命化改修を検討し、財政負担の軽減・平準化を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

本市の給与水準は、これまで全国平均、類似団体平均を下回る数値で推移してきている。今回の数値も、依然として全国平均や類似団体平均を下回っている。その中で、本市の数値が前年度を上回った理由としては、経験年数の長い職員の給与に影響を受けたものと考えられる。今後も、市民の理解が得られるよう類似団体との均衡を保ちつつ、適正な給与水準の維持に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

本市の職員数は、適切な定員管理により継続して類似団体平均を下回っている。今後も、現在の行政サービス水準を維持するため、適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率については、昨年度に引き続き標準財政規模の増加の影響を受け、類似団体平均を大きく下回って前年度から0.4%減少の2.2%となった。ただし、平成28年度の単年度数値は前年度から0.1%増加の2.1%となった。これは、元利償還金・準元利償還金の増加が、標準財政規模の増加を上回っているためであり、今後も緊急度・住民ニーズを的確に把握し、計画的な事業の実施により、起債に大きく依存することのない財政運営に努める。

将来負担比率の分析欄

庁舎増築等事業に係る地方債借入等による地方債現在高の増加や公営企業際等繰入見込額の増加により、将来負担額が昨年度より上昇したものの、依然として充当可能財源等が将来負担額を上回ったため、将来負担比率は計上されていない。今後、事業の進捗により、将来負担額(地方債)は増加する見通しであるため、緊急度・住民ニーズを的確に把握し、計画的な事業の実施により、起債に大きく依存することのない財政運営に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2016年度)

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率は、前年度より1.2%減少し、17.5%となった。これは、経常一般財源収入額が微増したことに加え、新規育児休業の取得や年度途中の退職による職員給の減少などから、人件費が減少したためである。今後も、現在の行政サービス水準を維持するため、適正な定員管理を行い、人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は、庁舎増築等事業に伴う物件費増加が影響し、前年度より0.2%増加の、19.9%となった。依然として類似団体平均と比して高い状況にあり、その要因は、本市が合併団体であり、保育園や学校、児童館などの施設管理経費の占める割合が大きいためである。引き続き、公共施設等総合管理計画に基づき、中長期的な視点で公共施設の更新・統廃合・長寿命化改修を検討し、財政負担の軽減・平準化を図る。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は、前年度より0.2%増加し、11.0%となった。これは、経常一般財源収入額が微増した一方で、年金生活者等支援臨時福祉給付金費や生活保護扶助費の増加により、扶助費が増加したためである。類似団体平均と同水準の数値ではあるものの、今後も扶助費の増加が見込まれるため、推移の傾向を注視しつつ、適正な執行に努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は、前年度より1.5%増加し、14.7%となった。これは、経常一般財源収入額が微増した一方で、国民健康保険特別会計繰出金等が増加したためで、類似団体平均を上回る数値となっている。今後、国民健康保険税の見直しによる繰出金の減少を図る。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率は、前年度より0.3%増加の10.1%となった。これは、経常経費充当一般財源額と経常一般財源収入額は共に微増したが、経常経費充当一般財源額の増加が上回ったためである。類似団体平均及び全国平均とほぼ同水準の数値であり、今後も適正な執行に努める。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、前年度より0.2%増加し、11.5%となった。これは、経常一般財源収入額が微増した一方で、償還終了に伴う公共事業等債や厚生福祉施設整備事業債に係る公債費の減少があったものの、臨時財政対策債等に係る公債費の増加が上回り、公債費全体額が増加したためである。今後、緊急度・住民ニーズを的確に把握し、計画的な事業の実施により、公債費の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

類似団体平均と比して物件費が平均を大きく上回っている一方で、人件費の減少などにより、類似団体平均を下回った。引き続き、公共施設等総合管理計画に基づき、中長期的な視点で公共施設の更新・統廃合・長寿命化改修を検討し、財政負担の軽減・平準化を図り、以て物件費の抑制に努めるとともに、適正な定員管理を行い、人件費の抑制に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

総務費が住民一人当たり前年度比68.8%増加の71,485円となっており、類似団体平均を上回っている。これは、主に庁舎増築等事業の実施のためである。民生費については、新保育園整備費や新川児童センター整備費の皆減等によって、住民一人当たり前年度比2.3%減少し138,779円となり、類似団体平均を下回った。また、教育費が住民一人当たり前年度比26.7%減少の36,850円となっている、これは、体育館の耐震工事完了に伴う小学校整備費及び中学校整備費の減少のためであり、こちらも類似団体平均を下回る結果となった。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり372,912円であり、前年度より19,538円増加している。主な構成項目である物件費は、住民一人当たり73,523円で、類似団体平均よりも高い水準で推移している。これは、本市が合併団体であり、保育園や学校、児童館などの施設数が多く、施設管理経費が大きいことが主な要因である。また、同様に普通建設事業費も類似団体平均を上回っており、住民一人当たりは、前年度より44.2%増加の65,791円となっている。これは、主に庁舎増築等事業実施のためである。扶助費は、年金生活者等支援臨時福祉給付金費や生活保護扶助費等の増により、前年度より2,635円増加した。

実質収支比率等に係る経年分析(2016年度)

分析欄

実質収支比率については、年度によって増減はあるものの、概ね同程度の数値で推移しており、財政運営の健全性は維持されているものと考えられる。財政調整基金残高についても、年度によって増減はあるものの、一定規模で推移し、弾力性のある財政運営がなされている。なお、財政調整基金は概ね自然災害発生時等に必要とされる額を基準とした一定規模の残高を維持している。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2016年度)

分析欄

連結実質赤字比率については、全会計において黒字となった。実質収支額においては、一般会計が前年度比約1.3億円減少したものの、国民健康保険特別会計では約1.7億円の増加、介護保険特別会計で約0.6億円の増加、下水道事業特別会計で0.3億円の増加となった。結果、全会計においては実質収支額が約1.3億上昇した。今後も、各会計の動向を注視し、健全な財政運営を行うよう努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

臨時財政対策債及び合併特例債の公債費の増額に伴い、基準財政需要額算入額が増加したものの、下水道事業進捗に伴う公営企業債の元利償還金に対する繰入金の増加等により、実質公債費比率の分子は増加となった。今後とも、緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業の選択により、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

将来負担額は増加しているものの、依然として充当可能財源等が将来負担額を上回った。今後も事業の進捗により、将来負担額(地方債)は増加する見通しであるため、緊急度・住民ニーズを的確に把握し、計画的な事業の実施により、市債残高の抑制に努める。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2016年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、類似団体の平均に比べ上回っているものの、前年度と比べると56.4%から54.3%と減少している。主な理由としては、当該年度に庁舎が増築され有形固定資産(分母)の増額したことが要因である。市の所有する公共施設等の老朽化に対して、公共施設等総合管理計画、各個別施設計画に基づき、適切に維持管理等を進める。

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は、充当可能財源が将来負担額を上回っていることにより発生していない。有形固定資産減価償却率は、類似団体程度であるものの、公共施設等の老朽化対策は必須であり、今後、個別施設計画に基づき対策に取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は類似団体と比較して、低い数値となっている。将来負担比率は、充当可能財源が将来負担額を上回っていることにより発生していない。実質公債費比率は、類似団体平均を大きく下回っており、3ヵ年平均は前年度の2.9%から2.6%へ減少している。これは、臨時財政対策債などの償還費増加に伴う基準財政需要額算入額の増加などにより分子が減少したことや標準財政規模の増加により分母が増加したことが主な要因となっている。今後とも、緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業の選択により、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2016年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して、特に学校施設が有形固定資産減価償却率が74.3%と高くなっている。学校施設については、小学校が建設から50年以上経過した施設もある。そのため、平成29年度に2小学校の長寿命化等改修を行い、他の小学校及び中学校についても順次、改修に取り組んでいく。

施設類型別ストック情報分析表②(2016年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

庁舎の有形固定資産減価償却率が68.5%から17.7%と大きく低下している。これは、平成28年度に庁舎の増築を行い、これまでの分庁方式から本庁方式に切り替えたことが要因となっている。

財務書類に関する情報①(2016年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が期首時点(68,132百万円)から4,589百万円の増加(+6.74%)となった。金額の変動が大きいものは事業用資産であり、庁舎増築事業等の実施による資産の取得額(6,789百万円)が、減価償却による資産の減少を上回ったこと等から5,103百万円増加し、基金は庁舎増築事業等の実施のため取り崩したこと等により、基金(固定資産)が416百万円減少した。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は18,843百万円となった。そのうち、人件費等の業務費用は10,572百万円、補助金や社会保障給付費等の移転費用は9,074百万円であり、業務費用の方が移転費用よりも高い。最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(6,680百万円)であり、純行政コストの35.0%を占めている。施設の予防保全など、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(20,442百万円)が純行政コスト(19,112百万円)を上回ったことから、本年度差額は1,330百万円となり純資産残高は1,330百万円の増加となった。連結では、愛知県後期高齢者広域医療連合への国県等の補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が16,401百万円多くなっており、本年度差額は1,655百万円となり、純資産残高は52,423百万円となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は2,878百万円であったが、投資活動収支については、庁舎増築事業を行ったことから、▲3,527百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額を地方債発行収入が上回ったことから、527百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から121百万円減少し、713百万円となった。しかし、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。

財務書類に関する情報②(2016年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率が類似団体平均を大きく下回っているが、当団体では、道路や河川の敷地のうち、取得価額が不明であるため、備忘価額1円で評価しているものが大半を占めるためである。平成28年度は庁舎増築事業を実施したことなどにより、開始時点からは4,589百万円増加している。また、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っており、今後も公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均を下回っているが、純行政コストを税収等の財源が上回ったことから純資産が増加し、昨年度から1.3%増加している。純資産の増加は、現世代の負担によって将来世代に引き継がれる財産が増え、将来の世代の負担が減少したことを意味する。今後も現状を維持するため、行政コストの削減等を行っていく。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を下回り、昨年度からも減少しているが、減価償却費や維持補修費を含む物件費等は増加している。施設の予防保全など、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額は類似団体平均を大きく下回っているが、学校等公共施設の整備に伴い今後も増加していく見込みであるため、基金の活用等によって新規に発行する地方債の抑制を行う。基礎的財政収支は、投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を上回ったため、▲1,023百万円となっている。類似団体平均を下回っているが、投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、庁舎増築事業など公共施設等の必要な整備を行ったためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービスの提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。公共施設等の使用料の見直しを行うとともに、公共施設等の利用回数を上げるための取組を行うなどにより、受益者負担の適正化に勤める。なお、類似団体平均まで受益者負担比率を引き上げるためには、仮に経常収益を一定とする場合は、2,582百万円経常費用を削減する必要があり、経常費用を一定とする場合は、121百万円経常収益を増加させる必要がある。このため、公共施設等の使用料の見直し等を行うとともに、清須市行財政改革推進プランに基づく行財政改革により、経費の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,