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地方財政ダッシュボード

神奈川県松田町の財政状況(2019年度)

🏠松田町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

神奈川県内の他市町村と比べると、企業が少ないことなどから、令和元年度では県平均より0.27ポイント下回っているが、全国平均との比較では0.14ポイント上回っている。類似団体内でも上位に位置しているが、将来的には税収の減少傾向が見込まれることから、町税の徴収強化等により歳入の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

平成29年度は対前年度比で2.0ポイント減少したが、これは特定企業に特別収益があったことが要因となっていた。平成30年度は、その反動を受け、対前年度比で3.5ポイント増加した。令和元年度は法人税割の増により対前年度比で3.4ポイント減少、今後も公債費の大幅な増加が見込まれるため、全ての事業を点検し、優先度の低い事業については廃止も含めて見直しを図り、経常経費の削減を計画的に進める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額は類似団体内平均より低く推移している。今後も人件費や物件費の抑制を図り、更なる改善に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

給与改定は国の上昇率に準じて行っているが、給料表を一部分割しているため、指数は100を下回る。各年度の変動に関しては、採用・退職にかかるもの及び職員の経験年数階層によるものである。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

全国平均及び県内平均を上回っているが、これは積極的に施策を展開するため、平成26年度に機構改革を実施し、組織を細分化したため、職員の採用が増加したことに起因している。また、他の要因として、町の人口が減少していることや再任用職員の雇用も挙げられるが、類似団体内の順位は中間に位置するため、新規事業等を精査し、計画的に定員管理を実施していく。

実質公債費比率の分析欄

平成25年度から継続して比率は減少傾向にあり、令和元年度も下水道事業債等の償還が進んだことに伴い、公営企業地方債償還財源充当繰入金が減少したため、0.3ポイントの減となった。ただし、今後、小学校整備などの大型事業や公共施設の老朽化に伴う建て替え等も見込まれるため、計画的に公債費の抑制を図っていく必要がある。

将来負担比率の分析欄

令和元年度の将来負担比率は、65.3%で対前年度比3.6ポイントの増加となったが、指標の増加要因は、将来負担額における「地方債の現在高」の増加が挙げられる。「地方債の現在高」は、防災行政無線デジタル化事業に係る地方債の発行による影響で増加した。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

完全廃止していた地域手当の再導入や、人事院勧告による給与改定により、類似団体内平均と比べても高い水準にある。令和元年度は、直近5年間では一番低い値となっており、対前年度比1.2ポイントの減少となった。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は全国平均や神奈川県平均、類似団体内平均よりも低くなっている。順次、地方創生事業が完了してきており、それに伴う委託料等が減ったことを主な要因として令和元年度の決算額自体は減少した。効果的な業務の民間委託化は検討しつつも、その他については抑制に努める。

扶助費の分析欄

近年、扶助費は上昇傾向であり、令和元年度は、障がい福祉サービス事業の増、新たに保育の無償化の開始に伴い対前年度比0.3ポイントの増となったが、医療費抑制施策等の効果で類似団体内平均は平成26年度から継続して下回っている。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が類似団体内平均を上回っている主な要因は、下水道事業会計などへの多額な繰出金である。ただし、下水道事業会計では起債の償還が進んできており、令和元年度は対前年度比0.9ポイントの減となった。公債費財源としての繰出金額は減少傾向にある。

補助費等の分析欄

広域消防や清掃組合への負担金が多くを占めており、ほぼ固定化されている。補助費等の経費は増加しているが、経常一財の収入も増加しているため対前年度比0.1ポイントの減となった。類似団体内平均よりは低いものの、全国平均や神奈川県平均よりは高いため、今後は各種補助金についても見直しを図り、経費の縮減に努めていく。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、全国平均及び神奈川県平均を下回っており、類似団体内でも低い比率で推移しているが、臨時財政対策債の償還費が嵩んできており、今後据置期間が終り、起債の元金償還が始まると、さらなる公債費の増加が想定される。また、今後は大型事業が見込まれるため、地方債の新規発行については抑制する必要がある。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は、神奈川県平均や全国平均より下回っているが、人件費の乖離が大きいため類似団体内平均を上回っている。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

議会費、労働費及び消防費を除く項目で類似団体平均と比較して低い状況となっている。令和元年度の特徴としては、消防費の増加がある。この要因は、防災行政無線デジタル化事業によるところが大きくなっている。その他にも、台風の影響により災害復旧費が計上されている。近年の状況としては、臨時財政対策債の償還費が嵩んできており公債費が増加傾向にあるため、今後大型公共事業も予定されていることから、計画的な財政運営が必要である。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

類似団体平均と比較して、全ての項目で低い状況となっている。平成27年度から平成28年度にかけて地方創生事業の実施により大幅に増加した物件費(委託料)は、事業が完了しつつあり減少傾向となっている。普通建設事業費(うち新規整備)の令和元年度は対前年度比に比べ大幅に減少しているが、5年間で2番目に高い数値である。その要因は松田町小学校建設事業等の大型建設事業が始まったことがある。災害復旧事業費には、台風の影響による計上がされている。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

行財政改革を着実に進めていることから、実質収支額は継続的に黒字を確保している。単年度収支においては、平成29年度は、町税(法人税割)の大幅な増が要因となり標準財政規模比でプラスとなったが、平成30年度は、平成29年度の町税(法人税割)増分がなくなったことの反動を受け、再びマイナスに転じた。令和元年度も町税(法人税割)の大幅な増が要因となり、標準財政規模比でプラスとなった。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

連結実質赤字比率において、過去赤字額が算出されたことはなく、常に黒字で推移している。令和元年度の黒字額の標準財政規模比を見ると一般会計では、対前年度比2.08ポイントの増となっている。その要因は、地方交付税の増によるところが大きい。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

元利償還金については起債発行を抑制していたことなどから、平成27年度までは減少傾向であったが、現在は増加に転じ、上昇傾向にある。今後も増加傾向は続くとみられるため、地方債の新規発行にあたっては計画的な対応が必要である。一方、下水道事業債等の償還が進んだことに伴い、公営企業地方債償還財源充当繰入金は減少しており、実質公債費比率の分子の額は減少傾向にある。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

近年、公営企業債等繰入見込額や退職手当負担見込額が減少を続けており、それらを背景に将来負担比率の分子も前年度に比べて減少していたが、平成30年度から一般会計等に係る地方債現在高の増加及び債務負担行為に基づく支出予定額の新規計上により、将来負担比率の分子は増加に転じた。今後も公営企業債等繰入見込額は減少が想定されるが、一般会計等に係る地方債の現在高は増加していく見込みのため、地方債の新規発行にあたっては計画的な対応が必要である。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)・基金全体では1百万円の増となった・松田町教育施設整備基金では、計31百万円の減となった・松田町新松田駅周辺整備基金、松田町森林環境譲与税基金へ新たに積立を行い、計32百万円の増となった(今後の方針)・大型事業を複数、計画している中で、基金の使途が明確な特定目的基金への積立て・取崩しが行われる、財政調整基金においては適正な規模を確保していく

財政調整基金

(増減理由)・平成29年度決算時に歳計剰余金の処分により100百万円の積立を行ったが、令和元年度の変動はない(今後の方針)・財政調整基金の適正な規模を見極めながら確保する方針

減債基金

(増減理由)(今後の方針)・小学校整備など大型事業が進む中で、地方債償還の増加傾向が見込まれるため、積み立ても含めて検討

その他特定目的基金

(基金の使途)・松田町教育施設整備基金:松田町教育施設の整備に充てる・松田町新松田駅周辺整備基金:新松田駅周辺の整備に充てる・松田町体育振興基金:町民の体育振興と体育意識の高揚に要する経費に充てる・松田町福田奨学基金:教育の機会均等を図るため、その世帯の生計を担う者の事故、病気等による経済的な理由で修学が困難となる児童に対し、奨学手当を給付し修学の援助をする・松田町森林環境譲与税基金:森林の整備に関する施策及び森林の整備の促進に関する施策に充てる・松田町再生可能エネルギー等導入促進基金:二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金を活用して設置する太陽光発電設備(以下「設備」という。)について、余剰電力の電力会社への売払い収入等を新たな設備または設備の維持管理の財源に充てる(増減理由)・教育施設整備基金では、2百万円の積立と33百万円の取崩しにより計31百万円の減となった・新松田駅周辺整備基金、松田町森林環境譲与税基金へ新たに積立を行い、計32百万円の増となった(今後の方針)・教育施設整備基金:小学校整備事業が進む中で、今後は計画的に取崩しが行われていく予定・新松田駅周辺整備基金:計画的に積立を行っていく予定

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

神奈川県平均、全国平均と比較しても固定資産の減価償却率は高い値であり、資産の老朽化が進んでいるのがわかる。当町では、平成28年度に公共施設総合管理計画を定めており、令和2年度に策定した個別施設計画と併せて施設の適切な更新を進めていく必要がある。

債務償還比率の分析欄

全国平均より高いが、神奈川県平均よりは低い値を維持している。今後、松田小学校整備事業等の大型公共事業に伴う起債の発行が予定されているため、動向に注意する必要がある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

類似団体と比較すると、将来負担比率、固定資産の減価償却率ともに高い値であり、今後の大型公共事業に更なる将来負担額の増加も見込まれるため、公共施設の計画的な管理・更新を検討する必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

平成27年度からの傾向として実質公債費比率・将来負担比率ともに、減少傾向にあったが平成29年度から将来負担比率が上昇している。類似団体と比較した場合、将来負担比率は高い値で推移しているが、実質公債費比率は低い値を維持している。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較した場合、全体的に減価償却率が高く、老朽化が進んでいる。なかでも老朽化が進んでいる施設は学校施設となっている。平成30年度に公営住宅の建設及び老朽化施設の取り壊し等が進んだため、減価償却率が大きく減少しており、学校施設についても今後の松田小学校整備事業により減少する見込みである。依然として、全体的な老朽化は明確であり、計画等に基づく適正な管理・更新を検討していく。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して、保健センター・庁舎の減価償却は低い値となっているが、全体としては高い値を推移しており、なかでも体育館・プールは高い値となっており、減価償却が終了している状況にある。施設更新等の優先度については、償却率のみならず、一人当たりの面積や各施設の利用状況等にも注視しながら検討を進める。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が748百万円の減少(△4%)となり、負債総額は1,928百万円の減少(△25%)となった。平成30年度以前は一般会計等に特別会計分が含まれており、前提条件が変更しているため、令和元年度数値が大きく減少した。全体及び連結においては、資産・負債ともに減少しているが、例年に変わらないバランスで推移している。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、純経常行政コストは、840百万円の減少(△17%)となり、純行政コストは839百万円の減少(△16%)となった。今後は、高齢化の進展により、社会保障給付・補助金等の増加が見込まれるため経費の抑制に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(3,863百万円)が純行政コスト(4,247百万円)を下回ったことから、本年度差額は△384百万円となり、純資産残高は、11,217百万円となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は△50百万円であり、投資活動収支においても△56百万円となった。財務活動収支は、地方債の償還支出等(328百万円)が地方債の発行収入(494百万円)を166百万円下回っているため、黒字となっている。大型公共事業に投資・新規地方債発行をすると、投資活動収支は赤字、財務活動収支は、黒字と同様の推移となる見込みである。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

令和元年度においては、住民一人当たりの資産額は、151.9万円と類似団体平均値よりも△106.2万円と大きく下回っている。有形固定資産減価償却率は、71.6%と類似団体平均値よりも10.3%上回っている。依然として類似団体と比べると老朽化している施設が多い現状である。※当町の有形固定資産のうち、道路の多くが取得価格が不明なために、備忘価格1円として評価していることから平均値が下回っているのかもしれない。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、66.4%と類似団体平均値より8.5%下回っている。将来世代負担比率は、11.6%と類似団体平均値より4.6%下回っている。類似団体と比べると純資産が少ない現状であるが、将来世代負担は少ない現状にある。大型公共事業の実施により、これから将来世代負担比率は増加する見込みであるため、その他の地方債の新規発行は抑制を図り、将来世代負担の軽減に務める必要がある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは、38.2万円と類似団体平均値よりも10.3万円下回っている

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、51.0百万円と類似団体平均値よりも13.8万円下回っている。また、基礎的財政収支は、業務活動収支及び投資活動収支ともに赤字であったため、△77百万円となっている。業務活動収支が赤字になっているのは、経常的な支出を税金等の収入で賄えていないためであり、地方債(臨財債)に依存しているためである。投資活動収支が赤字となっているのは同じく地方債に依存しているからである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、4.7%と類似団体平均値よりも2.2%下回っている。経常費用を経常収益の使用料及び手数料等で賄えていない低い水準になっている。受益者負担の水準については、それぞれで考え方を明らかにし、実施していく必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,