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地方財政ダッシュボード

山形県上山市の財政状況(2016年度)

🏠上山市

地方公営企業の一覧

簡易水道事業 末端給水事業 公共下水道 農業集落排水 特定地域生活排水処理


収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度📅2011年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2016年度)

財政力指数の分析欄

平成28年度は類似団体の平均との比較では0.08ポイント上回っている。今後ともこれまでの行財政改革の取組を継続し、持続可能な財政基盤の確立に向けて、人口減少対策・少子高齢化対策をはじめとする優先・効果的な事務事業への重点化を図り、新たな市民ニーズに応えることのできる財政構造への転換に取り組む。

経常収支比率の分析欄

平成17年度から平成21年度まで実施してきた一般職員給料の6%独自カットをはじめ、平成21年度には113項目の「行財政改革実施計画」を推進し改善に取り組んできた。平成28年度は、公債費及び扶助費等の増により5.4ポイント上昇し、類似団体との平均との比較では5.1ポイント上回る結果となった。今後は、土地開発公社からの用地取得に係る地方債の元金償還が始まったことや庁舎耐震化等の元金償還により公債費の増加が予想されることから、比率の高止まりが見込まれる。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

「財政再建計画」を平成21年度まで実施し、平成22年度に一般職員給料6%独自カットの回復を行ったほかは、平成22年度以降も同様の取り組みを継続し物件費を抑制しており、類似団体平均を下回る水準で推移してきたが、ふるさと納税に対する返礼品経費等の増により物件費が増加したため、平成28年度においては類似団体平均を3,390円上回った。今後も人件費・物件費等を抑えるための取り組みを継続し、健全性を確保していく。

ラスパイレス指数の分析欄

平成17年度から平成21年度まで、一般職員給料の6%独自カットを実施したことなどにより、類似団体平均との比較では大きな差が生じていたが、平成21年度(平成22年4月1日)以降は概ね類似団体平均と同水準となっている。平成24年度は復興財源の確保のため国家公務員の給与が時限的に削減されたため、100を超える結果となった。なお、平成24年度の国家公務員給与削減が行われなかった場合のラスパイレス指数は96.5(参考値)である。平成28年度(平成29年4月1日現在)のラスパイレス指数は、0.6ポイント上昇し99.2となった。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成28年度は、前年度と比較し0.1人増の9.56人となっている。類似団体平均と比較では、本市は単独で消防組織を有しているため、広域化している団体よりも職員数が多くなるにもかかわらず、類似団体平均と比較すると0.4人下回っている。平成17年4月1日現在の368人(普通会計)を基準として68人の減員(-18.5%)を行ってきた。今後とも、定員適正化計画を基に効率的な人員の配置に努め、更なる定員の適正化に努める。

実質公債費比率の分析欄

総合体育文化施設、図書館、市民総合運動広場、小学校整備等に伴う地方債の償還金やPFIにより整備した学校給食センターの建物購入費等の影響で、高い数値で推移してきたが、計画的な繰上償還の実施、平成18年度末に実施した縁故債の利率見直しや公的資金の補償金免除繰上償還などの影響で、比率は改善している。平成28年度は類似団体平均より、0.1ポイント低い。今後は、競馬場跡地の取得や学校耐震化事業に係る公債費負担の増により、比率は増加に転じる見込みである。引き続き事業の選択と集中に努め、比率の上昇を抑える。

将来負担比率の分析欄

平成28年度は、庁舎耐震化に係る緊急防災・減災事業債の借入による基準財政需要額算入見込額の増加等により、比率算定の際の分子が減少したため、前年度比11.1ポイント減少した。類似団体より比率が55.9ポイント高いのは、地方債残高(借入金残高)、債務負担行為支出予定額が高く、基金残高(貯金の残高)や基準財政需要額算入見込額が少ないことによるものである。基準財政需要額算入見込額とは、建設事業に充てた地方債(借入金)について、その償還(返済)財源の一部を将来、普通交付税として措置される見込みの額で、上山市が県内他市に比較して少ないのは、平成17年度以降、競馬場跡地等の多額の用地取得費の財源として、交付税措置のない地方債を起こして事業を行った影響が大きい。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2016年度)

人件費の分析欄

平成28年度の人件費に係る経常収支比率は、人件費は減少したものの経常一般財源が大きく減少したため、前年度と比較して0.7ポイント増加し、類似団体平均との比較では5.3ポイント上回った。類似団体平均との比較では、比率の高い状態が続いているが、広域の事務組合等によらず市単独で消防組織を有しているためである。人口一人当たりの人件費及び一部事務組合の人件費に充てる負担金などの人件費に準ずる費用は類似団体平均を下回っている。

物件費の分析欄

平成28年度の物件費に係る経常収支比率は、前年度と比較して0.8ポイント増加し、類似団体平均との比較では0.6ポイント上回った。平成27年度から燃やせるごみの処理費用について、他市への委託料から一部事務組合への負担金としたことなどから、類似団体平均に近づいている。

扶助費の分析欄

平成28年度の扶助費に係る経常収支比率は、児童福祉費や生活保護費の増などにより、前年度と比較して1.2ポイント増加し、類似団体平均との比較では0.7ポイント上回った。内訳では、高齢化率が高いことから老人福祉費が類似団体平均と比較して支出額が多くなっている。今後も他の市町村に先行する形で高齢化率の上昇が見込まれるため、老人福祉費は高い傾向が続く見込みである。

その他の分析欄

平成28年度のその他の経費に係る経常収支比率は、前年度と比較して1.1ポイント増加し、類似団体平均との比較では4.3ポイント上回った。類似団体との比較では高い傾向が続いている。その要因としては、公共下水道事業特別会計、介護保険特別会計などへの繰出金が増加していることが主な要因である。今後、料金等の適正化を図ることなどにより、税収を主な財源とする普通会計の負担額を減らしていくよう努める。

補助費等の分析欄

平成28年度の補助費等に係る経常収支比率は、前年度と比較して0.1ポイント増加し、類似団体平均との比較では5.3ポイント下回った。類似団体平均との比較では、単独で消防組織を有することや病院事業を実施していないことなどから、一部事務組合への負担金が類似団体に比較して少ないことが比率の低い要因であり、例年低い割合となっている。。

公債費の分析欄

平成28年度の公債費に係る経常収支比率は、前年度と比較して1.5ポイント増加し、類似団体平均との比較では0.5ポイント上回った。今後、公債費の高い状態が続く見込みであることから、事業の選択と集中に努める。

公債費以外の分析欄

人件費、物件費、繰出金に係る経常収支比率が類似団体平均より高いため、公債費以外の経常収支比率でも5.6ポイント上回る結果となった。繰出金は近年増加傾向が顕著であり、平成20年度以降は類似団体平均を上回っている。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

総務費は、住民一人当たり107,667円となっており、前年度と比較して38,644円増加し、類似団体平均との比較では22,209円上回っている。ふるさと納税に係る返礼品等の経費が増加したことが主な要因である。民生費は、住民一人当たり137,663円となっており、前年度と比較して7,164円増加し、類似団体平均との比較では39,264円下回っている。他団体と比較して生活保護費が少ないことが主な要因である。衛生費は、住民一人当たり23,382円となっており、類似団体平均との比較では30,184円下回っている。病院事業を実施していないことなどが主な要因である。商工費は、住民一人当たり44,492円となっており、類似団体平均との比較では27,173円上回っている。前年度比10,226円増加しているが、市内事業者への融資が円滑に行われるように金融機関に預け入れる預託金の増などが主な要因である。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

物件費は、住民一人当たり86,713円となっており、前年度と比較して17,932円増加し、類似団体平均との比較では11,131円上回っている。ふるさと納税に係る返礼品等の経費が増加したことが主な要因である。扶助費は、住民一人当たり72,728円となっており、前年度と比較して9,611円増加し、類似団体平均との比較では児童福祉費、生活保護費が少ないため24,672円下回っている。補助費は、住民一人当たり35,517円となっており、類似団体平均との比較では29,019円下回っている。単独で消防組織を有することや病院事業を実施していないことなどから、一部事務組合への負担金が他団体に比較して少ないことが比率の低い要因である。

実質収支比率等に係る経年分析(2016年度)

分析欄

財政調整基金残高の標準財政規模比は前年度から1.86ポイント増の15.55となった。実質収支の標準財政規模費は、前年度と比較して4.26ポイント減の5.35となった。財政調整基金への積立や取りくずし、地方債の繰上償還の影響を除いて求められる実質単年度収支の比率は前年度と比較して3.92ポイント減の-0.80となっている。今後も、事務事業の見直し等を実施し、健全な行財政運営に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2016年度)

分析欄

連結実質赤字比率に関して、平成24年度から平成28年度まで、全ての年度・会計で赤字は発生していない。そのため、連結実質赤字比率も発生しない結果となっている。各年度とも、黒字の大部分を一般会計、水道事業会計、国民健康保険特別会計で占めており、平成28年度の標準財政規模に対する黒字の割合の合計が16.35ポイントであるのに対し、前述の3会計の合計が14.55ポイントとなり、その89.0%を占めている。各会計とも、安定的な黒字比率の推移となっているが、株式会社ニュートラックかみのやまに対し勝馬投票券販売に係る施設の貸付を行っている施設貸付事業特別会計では、東日本大震災及び福島第一原子力発電所の事故の影響で、福島県飯舘村にある場外発売所施設が使用できなくなっていることによる歳入の減などにより、黒字比率が低い状態となっている。その他会計(黒字)に含まれる会計は、農業集落排水事業特別会計、二日町再開発事業特別会計、公共用地取得事業特別会計、後期高齢者医療特別会計である(うち、二日町再開発事業特別会計、公共用地取得事業特別会計は平成25年度末で閉鎖済み)。

実質公債費比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

平成28年度は、元利償還金が前年度比68百万円の増、公営企業債の元利償還金に対する繰入金が前年度比16百万円の増などの変動があった結果、実質公債費比率(3ヵ年平均)が、前年度比で0.1ポイント増の9.9%となる要因となった。

将来負担比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

平成28年度の将来負担比率は11.1ポイント減の110.5となった。内訳として、地方債の現在高では、前年度比372百万円の増となった。今後は市庁舎耐震化事業などのため、地方債現在高はさらに増加する見込みである。事業実施時期等の調整を行うとともに、地方債充当事業を厳選して残高の抑制を図っていく。組合等負担等見込額では、448百万円の増となった。充当可能基金の残高はふるさと納税基金への積立などにより前年度比320百万円の増、基準財政需要額算入見込額は前年度比732百万円の増となった結果、上述のとおり将来負担比率の分子の額は減少した。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2016年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

昭和40年代後半から50年前半にかけて整備された施設が多く、その大部分が耐用年数を経過していることから、数値が高くなっている。今後は、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、施設ごとに目的や利用状況を考慮し統廃合を検討するとともに、必要な施設については耐用年数等を踏まえながら、更新や長寿命化を進めていく。

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率については、競馬場跡地用地取得に係る地方債残高やPFI事業に係る債務負担行為に基づく支出予定額が多額なことから、類似団体内平均値と比較して63.1ポイント高くなっている。今後、公共施設の耐震化等により比率の上昇が見込まれることから、事業を厳選しながら抑制に努める。有形固定資産減価償却率については、昭和40年代後半から50年前半にかけて整備された施設が多く、その大部分が耐用年数を経過していることから、類似団体内平均値と比較して6.0ポイント高くなっている。今後は、施設ごとに目的や利用状況を考慮し統廃合を検討するとともに、必要な施設については耐用年数等を踏まえながら、更新や長寿命化を進めていく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率については、競馬場跡地用地取得に係る地方債残高やPFI事業に係る債務負担行為に基づく支出予定額が多額なことから、類似団体内平均値と比較して高い値で推移している。実質公債費比率については、毎年実施している地方債の繰上償還の影響もあり、類似団体内平均値と比較して低い値で推移している。今後は公共施設の耐震化等により、両指数ともに上昇が見込まれることから、事業を厳選をしながら各比率の抑制に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2016年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

ほとんどの施設類型について、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている。特に高くなっている施設は、「認定子ども園・幼稚園・保育所」及び「公営住宅」である。「認定子ども園・幼稚園・保育所」については、取得価格が最も大きい施設が昭和57年度に建設されており、耐用年数である22年を経過しているため全体でも減価償却率が高くなっている。今後、個別施設計画を策定し老朽化対策に取り組む。「公営住宅」については、その大部分を昭和40年代半ば以前に整備しており、耐用年数である47年を経過している施設が多い。現在、市営住宅長寿命化計画に基づき老朽化対策や用途廃止に取り組んでおり、今後も適切な管理を実施していく。

施設類型別ストック情報分析表②(2016年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して、特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、「保健センター・保健所」及び「消防施設」である。「保健センター・保健所」については、対象は1施設であり昭和56年度の建設である。今後、個別施設計画を策定し老朽化対策に取り組む。「消防施設」については、消防署については昭和48年度の建設、その他消防団ポンプ庫等については昭和30年~50年前後に建設された施設の割合が多く、老朽化が進んでいる。今後は消防団の再編に合わせて施設の統廃合等を進めていく必要がある。

財務書類に関する情報①(2016年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等の資産は50,302百万円で、前年度末から757百万円の増加(+1.5%)となった。金額の変動が大きいものは事業用資産であり、小学校の屋内運動場の整備(876百万円)や公民館建設(174百万円)などにより、前年度末から1,093百万円の増加となった。一方、負債は20,763百万円で、地方債等の増加(618百万円、+3.9%)などにより、前年度末から124百万円の増加(+0.6%)となった。国民健康保険特別会計等を加えた全体会計の資産は71,012百万円で、内訳は固定資産が67,888百万円(約96%)と大部分を占めており、流動資産が3,110百万円、繰延資産が14百万円となっている。一方、負債は31,102百万円で、内訳は固定負債が28,970百万円(約93%)、流動負債が2,132百万円であり、流動負債については、1年以内償還予定地方債等が1,598百万円と、流動負債の約75%を占めている。連結会計の資産は73,039百万円で、内訳は固定資産が69,029百万円(約95%)、流動資産が3,996百万円、繰延資産が14百万円となっている。一方、負債は32,171百万円であり、内訳は固定負債が29,942百万円(約93%)、流動負債が2,229百万円となっており、地方債等(26,146百万円)が負債合計額の8割以上を占めている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等における経常費用は12,435百万円であり、人件費等の「業務費用」が7,479百万円(約60%)、社会保障給付や補助金等の「移転費用」4,956百万円(約40%)と、「業務費用」の方が「移転費用」より多く、内訳で最も金額が大きいのは「物件費」で4,862百万円、次いで「人件費」が2,438百万円である。また、経常収益は641百万円であり、内訳は「使用料及び手数料」が137百万円、「その他」が504百万円であり、経常費用から経常収益を引いた純経常行政コストは11,794百万円であった。今後も社会保障給付等の伸びが見込まれることから、事業の不断の見直し等により経費の抑制に努める。全体会計の経常費用は21,307百万円であり、内訳は「業務費用」が9,812百万円(約46%)、「移転費用」が11,495百万円(約54%)で「移転費用」「が「業務費用」より多い。また、経常収益は1,942百万円であり、内訳は「使用料及び手数料」が1,377百万円、「その他」が565百万円であり、経常費用から経常収益を引いた純経常行政コストは19,365百万円であった。連結会計の経常費用は26,454百万円であり、内訳は「業務費用」が10,927百万円(約41%)、「移転費用」が15,527百万円(約59%)と、「移転費用」が「業務費用」より多い。また、経常収益は4,877百万円であり、内訳は「その他」が3,445百万円、「使用料及び手数料」が1,432百万円であった。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等における平成28年度末の純資産残高は29,539百万円で、既存施設の減価償却費などにより資産価値が減少した一方、小学校屋内運動場の整備や公民館の建設等により資産が増加し、前年度末より633百万円増加した。全体会計における平成28年度末の純資産残高は39,910百万円で、簡易水道事業特別会計を廃止し、水道事業会計に統合したことによる資産の増加等により、前年度末より861百万円増加した。連結会計における平成28年度末の純資産残高は40,868百万円で、前年度末より1,291百万円増加した。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等の業務活動収支は1,593百万円で、前年度との比較では業務支出において、ふるさと納税業務委託料や社会福祉関係経費が増加し、業務収入では寄付金の増、地方交付税の減などが見られた。また、投資活動収支は△2,151百万円となり、投資活動支出は市庁舎耐震化や地区公民館建設などの大型事業により増加し、投資活動収入においては基金繰入金の増などが見られた。財務活動収支は267百万円となり、財務活動支出(1,751百万円)は繰上償還の実施による地方債償還額の増、財務活動収入(2,018百万円)は市庁舎耐震化などによる地方債発行額の増が特徴的である。全体会計の業務活動収支は2,240百円であり、業務支出が18,979百万円、業務収入が21,225百万円、臨時支出が7百万円となっているが、国民健康保険税や介護保険料等が業務収入に含まれることから、一般会計等の業務活動収支より多くなっている。連結会計では、(公財)上山城郷土資料館の入館料収入や市土地開発公社の土地取得事業等が業務収入に含まれることから、業務活動収支が2,726百万円と、全体会計より486百万円多くなっている。

財務書類に関する情報②(2016年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

「①住民一人当たり資産額」が類似団体平均を大きく下回っているが、道路敷地等について取得価額が不明であるため、備忘価額1円で評価しているものが多いことや、耐用年数を過ぎている公共施設等が多いこと等によるものである。「②歳入額対資産比率」については、類似団体平均をやや下回る結果となったが、社会資本の整備について選択と集中により事業を厳選してきたこと等によるものと考えられる。「③有形固定資産減価償却率」については、老朽化した公共施設が多いために類似団体平均値を上回る結果となった公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

「④純資産比率」については、類似団体平均値を下回っていることから、地方債に係る計画的な繰上償還や行政コストの削減等、将来世代の負担軽減に取り組む。「⑤将来世代負担比率」について、類似団体平均値を上回っていることから、新規に発行する地方債の抑制と計画的な繰上償還等により、将来世代の負担軽減に取り組む。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

「⑥住民一人当たり行政コスト」は類似団体平均値を下回っているが、当市においても将来に渡る人口の減少が見込まれることから、引き続き行政コストの削減に取り組む。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

「⑦住民一人当たり負債額」は類似団体平均値を下回っているが、負債額が前年度より162百万円増加し、人口の減少も進んでいることから、引き続き事業の厳選と地方債の新規発行抑制等に取り組む。「⑧基礎的財政収支」について、業務活動収支は黒字であるものの、投資活動収支については地方債を発行し、庁舎耐震改修事業等を行ったため赤字となり、類似団体平均値を大きく下回っている。引き続き事業の厳選等に努め、赤字の縮小等に取り組む。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

「⑨受益者負担比率」は類似団体平均値をやや上回っているが、引き続き受益者負担の適正化を図るとともに、公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設の見直しと経常費用の縮減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,