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地方財政ダッシュボード

宮城県川崎町の財政状況(2013年度)

🏠川崎町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2013年度)

財政力指数の分析欄

豪雪地域であることや森林面積割合が約8割の山間地域であること等地理的要素も相まって、企業の進出が低迷していること、また、従来から基幹産業とされた第一次産業の衰退も影響して財政基盤が弱く、類似団体や全国市町村平均を大幅に下回っている。企業誘致や地場産業活性化の伸展を図り、税収を基幹とした自主財源の確保を図っていく。

経常収支比率の分析欄

前年度から4.0%増加し、類似団体平均値と比較しても2.6%高い比率となっている。経常収入においては、地方税が前年度比+40百万円と増加した一方で、普通交付税では-69百万円と大幅な減少により、全体で-28百万円となった。経常経費においては、前年度比+114百万円の増加となり、物件費並びに補助費の増加に起因するものである。物件費においては、業務の委託化推進等により大幅に経常経費が増加した。また補助費においては、一部事務組合負担金における臨時割合が減少したことにより経常経費の割合が増加した。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

物件費については各集落地区散在に伴うコミュニティ施設や学校に係る維持管理経費が高水準であること、また、子育て支援対策として「待機児童ゼロ」を実現するために、認定こども園を設立し、正職員の不足を補うため多数の臨時職員を雇用したこと等により高水準で推移している現状である。人件費については、給与水準(ラスパイレス指数)を含め全ての算定項目において類似団体平均を下回っている。しかし、全国及び宮城県市町村平均に比べると高くなるのは、中山間地域の広大な行政面積である一方で、人口9,599人の小規模自治体における相対関係を象徴した結果である。人件費、物件費とも地理的要因によるところが大であるが、安易にこれらの要因に転嫁することなく、一層の行政コストの削減を図っていく。

ラスパイレス指数の分析欄

国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律による国家公務員の給与削減措置が終了したため、100.6から93.3への大幅な数値の変動となった。また、当町は、各階層における職員数が均衡でないため、経験年数階層の変動が大きく影響するが、今後とも人事院勧告に基づく給料改定等を遅滞なく実施するとともに、経験年数階層の平準化を図る。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

職員数については、ここ数年同程度で推移しているが、人口減少により人口千人当たりの職員数が増加している。民間への業務委託や事務の効率化を図り、さらに適正な定員管理を行っていく。

実質公債費比率の分析欄

将来負担比率でも説明したとおり、従来より起債(借金)に依存しない財政経営を行ってきたことに加え、地方財政措置を重視した地方債の発行コントロールにより類似団体平均より良好な数値となっている。今後も従来の財政経営方針を踏襲し、健全財政の伸展を図っていく。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率が発生していないのは、従来より起債(借金)に依存しない財政経営を行ってきたことにより、地方債残高が他の類似団体と比較して少ないことに加え、基準財政需要額(借金の返済金のうち普通交付税として加算措置される額)に算入される割合が高いこと、及び地方公営企業や構成する一部事務組合に対する将来的負担が少ないことが挙げられる。また、大規模建設事業等を抑制しコンスタントに基金を積増しできたことも要因の一端である。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2013年度)

人件費の分析欄

類似団体平均と比較して若干ではあるが低い要因は、集中改革プランに基づく職員定員管理の徹底や、公共施設の運営に係る指定管理者制度の活用、給食業務等の外部委託への移行が挙げられる。今後は外部委託の活用のみならず、より一層の組織の横断連携強化を図り、さらなる職員数の削減を図りながら、人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

平成16年度より物品及び公用車の集中管理、宿泊旅費や各事業記念品支給等取扱いの見直し等により物件費の節減策を実行しているものの、類似団体及び全国平均と比較すると依然として高い水準である。これは、各地区に分散した学校や公共施設に係る維持関連経費が高水準であること、また、子育て支援対策として「待機児童ゼロ」を実現するために、認定こども園を設立し、正職員の不足を補うため多数の臨時職員を雇用したことも要因として挙げられる。今後の対応方針としては、公共施設の地域住民への管理移譲をはじめ、消耗備品類の相互共有など細部も含め、類似団体の物件費水準を目標に行財政改革を一層推進する。

扶助費の分析欄

類似団体平均を上回った要因としては、障害者自立支援給付費や子ども医療費支援事業費の大幅な増加が挙げられる。

その他の分析欄

類似団体平均を大幅に上回っているのは、慢性的な繰出金の高水準化が挙げられる。下水道事業においては、集落が点在する不採算地区での経営に伴い大規模な設備投資が発生し、維持管理費や高資本費に対する繰出しが著しく多額なものとなっている。また、介護保険事業においても、県内で最も高い保険料となっているものの、施設及びサービスの充実化が起因して介護給付費の伸びが顕著であり、介護保険事業会計への繰出金も増加の一途である。下水道事業においては、段階的な使用料改定や大規模な投資的経費凍結の実施、介護保険事業については、介護予防事業の徹底とサービス利用者の意識啓発を促し介護給付費の抑制を図っていく。

補助費等の分析欄

病院事業における不採算地区及び救急医療に係る公費負担措置が多額なものとなっている他、ごみ処理場や消防施設の建設に伴う一部事務組合への負担金も多額なものとなっていることが挙げられる。平成25決算における当該数値が増加した要因は、東日本大震災により被災した一部事務組合施設の復旧費が平成24決算において多額であったが一過性のものであり、平成25決算では例年並みとなったため増加している。

公債費の分析欄

類似団体及び全国平均値より良好ではあるが、これは、平成18より財政運営指針に基づき、臨時財政対策債も含めた一般会計における地方債の単年度発行枠を2億2千万円以内と設定した効果もあり、平成20年度に公債費のピークを迎え、以後は減少の一途である。しかし、地方公営企業に係る公債費の償還財源と見込まれる繰入金については、類似団体平均値より67.5ポイントも高い結果となっている。これは森林面積割合が約8割の山間地域に集落が点在する地理的要因により上水道事業及び下水道事業に係る設備投資が多額に上ったことに起因するものであるが、当面は企業債の発行を抑制し公債費の圧縮を図る。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、経常的な物件費及び繰出金が他の団体より高い水準で推移していることが挙げられる。要因については他の分析欄でも記載したとおりであるため当該欄での分析は割愛するが、経常経費高水準化の要因分析を徹底し、慢性要因については抜本的な改革断行を図っていく。

実質収支比率等に係る経年分析(2013年度)

分析欄

実質単年度収支が0%付近で推移していることは、予算執行のコントロール(不用額の抑制と繰入金執行の精査)が機能したものと分析している。これは実質収支比率が毎年度安定して推移していることも裏付けされていると解している。財政調整基金残高比率も順調に伸展しており、大規模な投資的経費の抑制と、基金繰入金に依存した財政運営を是正した効果の現れであると捉えている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2013年度)

分析欄

赤字額(公営企業会計=資金不足額)が発生している会計が皆無であることから、いずれの会計も数字上は健全経営であることが示されている。しかし、病院事業においては黒字比率が減少傾向であり、これは分子である流動資産のうち内部留保資金が単年度収支赤字分に係る補てん措置として毎年度取り崩されているためである。左欄においてはその他の会計に含まれている国民健康保険会計及び下水道事業会計においては、基金残高が皆無で、かつ、毎年度一般会計から多額の赤字補填的要素の強い繰出金により収支均衡を図っている状況である。当町の一般会計は、歳入構成の約7割をも越す依存財源に頼らざるを得ない綱渡り的な財政運営を強いられており、国の財政状況に起因して地方交付税や各種交付金等が抑制されれば、たちまち町政経営が立ちゆかなくなり、その場合ほぼ全ての会計で資金不足が発生することとなる。このことから、一般会計においては自主財源の確保とさらに徹底した行政コスト削減策を行い、特別会計については経費に見合った料金等の改定が必要である。

実質公債費比率(分子)の構造(2013年度)

分析欄

従来より起債(借金)に依存しない財政経営は基より、地方債の発行に際しても地方財政措置を重視した地方債メニューの選択効果により、順調に実質公債費比率の縮減が図られている。今後も普通会計においては「地方債発行額をコントロール」することで将来にわたる公債費の削減に努め、地方公営企業会計においても、大原則である独立採算を意識した経営を徹底することは基より、中長期的な経営健全化計画と事業優先度を見極めた評価重視の事業を展開する。なお、大規模起債事業等は当面の間凍結を原則とし、引き続き当該比率の抑制を図る。

将来負担比率(分子)の構造(2013年度)

分析欄

将来負担比率においても実質公債費比率と同様に、従来より起債(借金)に依存しない財政経営は基より、地方債の発行に際しても地方財政措置を重視した地方債メニューの選択効果、及び一部事務組合に対する将来的負担が少ないことにより順調に比率の縮減が図られており、H24に引き続き将来負担額を充当可能財源等が上回り表面上の数値では将来負担額が発生しないこととなった。ただし、地方公営企業においては施設の耐用年数経過に伴う多額の更新費用の発生が見込まれ、特に下水道事業においては公債費償還のピークを迎えたばかりで大規模な施設の更新が到来しようとしており、現時点では数字として表に現われない大きな負担が発生している。これらについては、受益者に係る重い負担について憂慮するものの、経費に見合う使用料徴収は基より、現在の現金主義会計における経営管理に限界を感じているため、下水道事業のみならず地方公営企業法非適用企業の法的化を検討し、発生主義による計理手法の導入により将来的なコストを意識した抜本的な経営改革が必要であると捉える。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,