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地方財政ダッシュボード

北海道江差町の財政状況(2015年度)

🏠江差町

地方公営企業の一覧

末端給水事業 公共下水道


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2015年度)

財政力指数の分析欄

雇用の場が少ないことなどで特に若年層の人口流出等が続き納税義務者が減少しているほか、景気動向が上向きになっておらず、税収、特に個人法人に係る税収が低い水準で推移しており0.28となっている。法人に係る税収は大幅な増加は見込めず、また、民間事業者の風力発電施設建設に伴う固定資産税収(償却資産)も減価償却により漸減している。引き続き、企業誘致や雇用の創出に向けた取り組みを進めるとともに、滞納処分などの徴収強化、コンビニ収納の導入、渡島檜山地方税滞納整理機構に加入しながら税収増加に努めていく。

経常収支比率の分析欄

平成25年度においては、退職手当組合の清算納付金や水道高料金対策繰出金の増額等の経常的歳出の増加により、90%を超える比率となったが、起債の抑制などにより公債費が減少していること、退職手当組合負担金の清算納付等の平成25年度の特殊要因がなくなったことなどから、平成26年度以降はは再び90%を切る水準となっている。今後も引き続き、経常経費の見直しを図るとともに、公債費負担の抑制を図り、経常収支比率の低減化を図っていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

平成16年度から財政再建に取り組み職員数の削減や給与・手当等の独自削減を行ってきたことにより、類似団体と比較して職員数、人件費のいずれも少なくなっている。一方、経常経費の抑制等の取り組みにより物件費総体としてはは類似団体を下回っているものの、各種システム導入等の経費や各種計画や戦略等の策定経費などにより物件費総体としては増加傾向にある。今後も、職員の適正な定員管理を行うとともに、事務の見直し、効率化を図り物件費などの経常経費の抑制を図っていく。

ラスパイレス指数の分析欄

国の給与削減により、平成23年度及び平成24年度は指数が100を上回る結果となっていたが、国の給与削減が終了したことにより、再び100を切っている。職員給の独自削減(3~5%)、各種手当の凍結や見直しなどを平成16年度から実施しており、類似団体平均とほぼ同水準となっている。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

市町村類型の変更により、平成23年度から比較団体が変更となったことなどに伴い、平均を下回っている。13年度から17年度まで退職者不補充を続けてきたことや、定員管理計画に基づき新規採用者を最低限に抑制しており、今後も、引き続き、適正な定員管理に努めていく。

実質公債費比率の分析欄

過去の大型事業に伴う起債により公債費が依然として高水準であり、また、上水道への高料金対策繰出金や下水道会計への繰出金のほとんどが公債費に充当されていることが実質公債費比率が高い要因となっている。しかしながら、借換や繰上償還の実施により公債費負担の平準化や抑制が図られたことにより、比率は着実に低減化されており、平成22年度決算において、早期健全化基準である25%を下回り、平成24年度決算において起債許可基準である18%を下回り、平成27年度決算では14.2%まで下がってきている。今後、江差中学校改築に伴う起債の償還により比率が増加に転じることも想定されているが、引き続き、起債の抑制等により、比率の低減化を図っていく。

将来負担比率の分析欄

大規模建設事業が続いたため普通会計における地方債残高は9年度末から100億円を超えていたが、16年度から起債の抑制に努めた結果、着実に減少してきており平成25年度末には62億円まで減少してきた。江差中学校改築などの大型事業の実施に伴い、平成26年度末時点で地方債残高が65億円程度となり、一時的に増加に転じたものの、平成27年度末には再び減少している。積立金の残高については、行財政改革の効果分を積み増しすることにより、財政調整基金は類似団体を超える水準まで増加している。将来負担比率は地方債残高の減少等に伴い平成27年度は前年度比16.5%の減少となっている。類似団体や全国・道内平均と比較しても高水準にあり、引き続き起債の抑制などに取り組み、比率の低減化を図っていく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2015年度)

人件費の分析欄

13年度から17年度までの退職者不補充や新規採用の抑制等により職員数が減少、また、職員給の独自削減(3~5%)、各種手当の凍結や見直しなどを平成16年度から実施しており、ラスパイレス指数も類似団体平均とほぼ同水準となっている。その結果、人口1人当たりの決算額では人件費は類似団体を下回っている。平成25年度は退職手当組合への清算負担金納付という特殊要因もあり比率が高くなっているが、平成26年度及び平成27年度は類似団体と比較して大幅に低くなっている。今後も、適切な定員管理に努め、人件費の抑制を図っていく。

物件費の分析欄

賃金やシステム導入・改修や計画策定等に係る委託料等の物件費の増加分はあるものの、経常経費の抑制等の取り組みにより物件費総体としては類似団体を下回っている。今後も、引き続き、事務事業の見直し・効率化を図り、物件費とはじめとする経常経費の抑制に努めていく。

扶助費の分析欄

人口1人当たりの決算額は、障害者福祉サービスに係る給付の増加などにより、類似団体と比較しても約43%多くなっているものの、経常一般財源等の額が類似団体よりも大きいため、経常収支比率における扶助費分は類似団体とほぼ同水準となっている。

その他の分析欄

類似団体と比較して低くなっているのは、繰出金分に係る比率が低くなっているためであるが、これは公共下水道事業会計における事業の休止等により繰出額の抑制を図っていることが大きな要因と考えられる。ただし、医療・介護に係る給付費の増加に伴いこれらの特別会計への繰出も増加傾向にあり、その差は縮まっている。今後も、各特別会計における自主財源の確保に努め、普通会計からの繰出しの抑制に努めていく。

補助費等の分析欄

消防業務やごみ処理・し尿処理・火葬場の運営、給食センター運営等の業務を一部事務組合において行っていることから、一部事務組合への負担金が類似団体と比較して大きくなっている。また、平成25年度から上水道事業への高料金対策の繰出を増額したことにより、さらに比率が大きくなっている。

公債費の分析欄

過去の大型事業に伴う起債により公債費が高く、19~20年度でピークを迎えている。この間16年度に独自に策定した財政再建プログラムと18年度に策定した公債費負担適正化計画に基づき起債の抑制に努め、さらには、実質公債費比率が25%を超えたことから、平成21年度に財政健全化計画を策定し、町債の繰上償還など公債費負担の抑制に向けた取り組みを着実に進めてきたところである。経常収支比率における公債費分は類似団体と比較しても依然として高い水準にあるが、この間の取り組みにより、着実に低減化している。今後も引き続き、起債の抑制に努めるとともに、計画的な町債の繰上償還などを実施し、公債費負担の抑制に努めていく。

公債費以外の分析欄

平成25年度は退職手当組合への清算負担金納付に伴い比率が増加したものの、この間、給与の削減による人件費の抑制、行財政改革、事務事業の見直しや効率化による物件費等の経常経費の抑制、団体補助金の削減等を進めてきており、平年ベースでは、比率は類似団体と比較して低い水準となっている。今後、公債費負担の低減化は図られる見通しであるが、それ以外の経費についても、引き続き、この間の取り組みを踏まえた抑制に努めていく。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2015年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

類似団体と比較して、民生費、商工費、教育費、公債費等の歳出が大きくなっている。民生費については、障害者福祉サービス等給付などの負担が大きくなっており、商工費については、新幹線開業を踏まえた観光施策の取組や中心市街地活性化に向けた取組、観光施設の管理運営等により類似団体を大きく上回る結果となっている。教育費については、平成24年度からの江差中学校改築といった大型の建設事業に伴い、平成25年度及び平成26年度は類似団体を大きく上回っていたものの、事業終了に伴い類似団体との差は縮小している。公債費は、減少傾向にはあるものの、過去の大型公共事業等により高い水準で推移しており、類似団体と比較して35%程度高くなっている。一方で、総務費、農林水産業費、土木費などは類似団体を大きく下回っている。総務費は、財政再建等の取組により人件費の抑制や内部経費の節減等に取り組んできたこと、農林水産業費や土木費は財政再建等の取組のため事業費の抑制を図ってきたことが要因と考えられる。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2015年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人件費は、13年度から17年度まで退職者不補充を続けてきたことや、定員管理計画に基づき新規採用者を最低限に抑制してきたことなどから、類似団体と比較して18%程度低くなっている。維持補修費は、公共施設等の老朽化等に伴い維持補修経費が増加傾向にあり、類似団体と比較して2倍超の水準となっている。扶助費は、障害者福祉サービスに係る給付の増加などにより、類似団体と比較しても43%程度高くなっている。普通建設事業費は、江差中学校改築工事の本体工事が終了したことから、平成27年度は大幅に減少しており、類似団体と比較しても2分の1未満となっている。公債費は、減少傾向にはあるものの、過去の大型公共事業等により高い水準で推移しており、類似団体と比較して35%程度高くなっている。貸付金は、看護師養成のための修学資金や道立病院医師確保のための研究資金貸付等の制度創設により、類似団体の中で最も高い水準となっている。

実質収支比率等に係る経年分析(2015年度)

分析欄

16年度に独自に策定した財政再建プログラムと18年度に策定した公債費負担適正化計画に基づき各種の行財政改革の取り組みを実施してきたところであるが、実質公債費比率が25%を超えたことから、平成21年度に財政健全化計画を策定し、更なる歳入確保と歳出の抑制、財源捻出による基金の積み増しや町債の繰上償還等の取り組みを行ってきた。これらの取り組みにより基金取崩しに頼らない財政運営が可能になり、収支も大幅に改善し、さらには基金残高の増加も図られたところである。今後、人口減少に伴う普通交付税の減少が見込まれ、財源対策が必要になることも想定されるが、基金からの繰入は最小限度とし、可能な限り基金に頼らない財政運営に努め、一定程度の基金残高の確保に努めていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2015年度)

分析欄

いずれの会計、いずれの年度においても赤字額・資金不足額は発生していない。一般会計は財政再建に向けた行財政改革の取り組みを進めてきたことにより、平成21年度以降は財政調整基金に頼らない予算編成・財政運営が可能となっており、基金の積み増しも図られたところである。今後の見通しとしては、人口減少に伴い普通交付税の減少が見込まれることから、一般会計においても歳入歳出の見直しを図るとともに、基金の取り崩しも含めて必要な財源対策を検討する必要がある。また、水道事業会計において資金不足が生じる可能性があり、また、公共下水道事業特別会計においては、資本費平準化債の借入額が減少する見込みであることから、一般会計からの繰出の増額を含めて経営の見直しを進めていく必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2015年度)

分析欄

起債の抑制、平成19年度から21年度までの公的資金補償金免除繰上償還に伴う銀行引受資金への借換、平成21年度から平成24年度までの毎年度1億円程度の銀行等引受町債の任意の繰上償還の実施等により、元利償還金は漸減しており、平成27年度において、前年度比4千万円程度の減となっている。一方で、平成25年度において水道事業への高料金対策繰出金の増額により、公営企業債元利償還金への繰入金が大幅に増加しているものの、平成26年度以降は繰出基準額の減により、繰入も減少している。今後、水道事業の現金収支不足が見込まれることから、一般会計からの繰入の増額も検討する必要がある。

将来負担比率(分子)の構造(2015年度)

分析欄

将来負担額では、一般会計の地方債残高が、平成26年度において江差中学校改築に伴う起債のため一時的に増加したものの、平成27年度は前年度比2億円程度の減となっている。水道事業会計や公共下水道事業会計における企業債残高についても減少しており、公営企業債残高に対する一般会計からの繰入見込みも、平成26年度から7千万円程度の減となっている。充当可能財源等では、基金の積み増しにより充当可能基金残高が前年度比3億2千万円程度の増となっている。一方で、基準財政需要額算入額は、地方債残高の減少等により前年度比1億2千万円程度の減となっている。その結果、将来負担比率の分子総額は、平成27年度には前年度比4億1千万円程度の減となっている。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2015年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産の減価償却率は類似団体より高くなっている。各種の公共事業の推進により公債費負担が財政を圧迫したことに伴い、平成14年度以降、財政健全化の取組が進められ、公共施設やインフラ資産についても新築(新設)、改築(改良)等が先送りになってきたことが要因の一つとなっている。

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

有形固定資産の減価償却率、将来負担比率のいずれも類似団体より高くなっている。各種の公共事業の推進により公債費負担が高くなっていることにより、公共施設やインフラ資産の更新が進んでいない状況となっている。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率と将来負担比率のいずれも改善傾向にあるが、類似団体との比較においても、全道・全国との比較においても比率は高くなっている。将来負担比率は、平成24~27年度の江差中学校改築事業に伴い、平成26年度に一時的に増加に転じている(町債残高の増)。一方で、その償還の開始に伴い、今後、実質公債費比率が増加に転じる恐れもある(公債費の増)。

施設類型別ストック情報分析表①(2015年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

道路や橋梁などのインフラ資産については、有形固定資産減価償却率が類似団体とほぼ同水準となっているが、全国・全道平均と比較すると高くなっている。公営住宅については、人口一人当たりの面積が類似団体を大きく上回っているが(北海道平均とは同水準)、減価償却率はほぼ同水準となっている(全国・全道平均よりは高くなっている)。幼稚園・保育所、学校施設については、減価償却率が類似団体平均、全道・全国平均と比較して大きな開きはない。児童館については、2施設いずれも一部増築部分を除き耐用年数を経過しており、減価償却率も97.9%と高くなっている。

施設類型別ストック情報分析表②(2015年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

図書館は、人口一人当たりの面積は類似団体平均を下回っているものの、全国・全道平均との比較では大きな開きはない。減価償却は類似団体、全国・全道平均よりやや進んでいる。体育館・プールは、人口一人当たりの面積が類似団体内で最低水準となっているが、全国平均は上回っている。減価償却も類似団体、全道・全国平均より進んでいない。福祉施設は、人口一人当たりの面積は類似団体内で最も広く、全国・全道平均と比較しても大きく上回っている。老朽化した施設もあり、減価償却が進んでいる。市民会館は1施設(文化会館)のみで、人口一人当たりの面積は類似団体平均と同水準であるが、全国・全道平均を大きく上回っている。庁舎は、人口一人当たりの面積は類似団体とほぼ同水準であるが、減価償却がやや進んでいる。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,