地方独立行政法人長崎市立病院機構:長崎みなとメディカルセンター市民病院

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収集されたデータの年度

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経営比較分析表(2020年度)

地域において担っている役割

長崎市における中核的病院・公的病院として、①救急医療の充実(救命救急センター整備)②がん診療〔地域がん診療連携拠点病院〕の機能維持③心疾患・脳血管疾患等の3大疾病に対応する高度急性期医療の充実④小児、周産期医療の提供〔地域周産期母子医療センター〕⑤結核、感染症医療への対応⑥地域医療機関との連携強化・地域包括ケアシステムの構築〔地域医療支援病院〕等に取り組み、その役割を果たしている。

経営の健全性・効率性について

独法化以降、医師・看護師を中心とした職員の先行採用(増員)、医療機器や備品など、新病院建設に併せて設備投資を進めてきたことに伴う給与費・経費の負担が重くのしかかり、平成25年度から4期連続で赤字が続いた。診療単価の増加を主な要因として営業収益を伸ばす中で平成29年度からは黒字に転換したが、病床利用率・新入院患者数・入院延べ患者数の伸び悩みもあり、令和元年度には再び赤字に転落した。しかしながら令和2年度に大幅な黒字を達成したことにより長年の懸案事項であった累積欠損金の解消についても見通しが立った。今後は安定的な黒字を継続していくためにより効率性を高めていく必要がある。

老朽化の状況について

病院の建て替え時期(Ⅰ期棟開院:平成26年2月、Ⅱ期棟開院:平成28年3月)に合わせて医療機器の更新を実施してきたことから、特に平成25年~平成28年にかけて機械備品減価償却費率が高水準で増大してきたが、全面開院となった平成28年度以降は、6~10年ごとに、税務上の法定耐用年数によらず機器使用可能年数を伸ばしつつ、経年劣化による更新を行って行く予定としている。

全体総括

当院が高度急性期病院としての機能を発揮し、地域における役割を永続的に果たして行くためには、何よりも将来にわたって持続可能な安定した経営基盤を確立する必要がある。平成29年度から収支黒字化となったものの、令和元年度には再び赤字に転落したが、令和2年度は大幅な黒字を達成し、累積欠損金の解消の見通しが立った。今後は単年度収支黒字化を継続することで、安定的な経営基盤を確立するために、救急医療を主とする病院の診療機能の強化と併行して地域における医療機関連携の見直し等により一般病床利用率をさらに向上させるとともに、病院運営の効率化・費用削減も引き続き継続していくなど、今後さらに経営改善への取り組みを組織全体で強化していかなければならない。

類似団体【1】

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