呉市:公立下蒲刈病院

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収集されたデータの年度

2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度

経営比較分析表(2021年度)

地域において担っている役割

当院がある安芸灘島しょ部は,呉市で最も高齢化しており,民間の医療機関も少なく,十数キロ離れている最寄りの総合病院へは,有料道路を通る必要がある地域である。当院は,地域のかかりつけ医として総合診療的に外来患者を受け入れ,必要に応じて他の医療機関と連携して適切な医療につなげているほか,急性期後の在宅復帰に向けた医療を提供している。これらに加え,地域唯一の救急告示病院として救急要請に対応し,発熱患者の診療・検査機関の一つとして新型コロナウイルス陽性者を含む患者を診察し,住民の生活を支えている。

経営の健全性・効率性について

医業収支比率,累積欠損金比率及び病床利用率は,類似病院平均値よりもよい数値だが,経常収支比率に加え入院,外来ともに1人1日当たり収益が平均を下回っている。収益改善には,病床転換を含め,入院患者の1人1日当たり収益の向上が必要と考える。職員給与費対医業収益比率が,改善しているが,依然として平均より悪い。材料費対医業収益比率は,平均を下回っており,医薬品等は適切に管理できていると考える。

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率及び器械備品減価償却率が,類似病院平均値を上回っており,老朽化した機器等の計画的な更新が求められている。1床当たり有形固定資産は,平均を下回っているので,資産の有効活用はできていると考える。

全体総括

収益の根幹である医業収益の増加を図るには,病床転換を図るなど,入院患者数の増加以外での収益の増大を目指すことが重要と考える。現在,職員給与費対医業収益比率が悪いが,収益の確保には,人員の配置が必須なので,必要な人件費を確保しつつ,収益の増加でこの比率の改善を図る必要がある。働き方改革や人材確保によるものや老朽機器等の更新等の費用の増が考えられ,経営状況は厳しいが,安芸灘島しょ部地域の医療を支えていくため経営改善に努めていく。

類似団体【7】

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