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広島県呉市:公立下蒲刈病院の経営状況(2018年度)

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経営比較分析表(2018年度)

地域において担っている役割

当病院のある安芸灘島しょ部地域は呉市内で最も高齢化が進んでいる地域であり,十数キロ離れた市街地の病院に行くにも,有料道路を通る必要がある。このため,当該地域の中核病院,又,唯一の救急告示病院としての役割が求められている。病床は回復期機能を有し,急性期を経過した患者の在宅復帰に向けた医療等を提供しており,外来は,総合診療的に患者を受け入れ,かかりつけ医としての役割を担うと共に,地域の医療機関等と連携し,適切な医療につなげるなど,住民の生活を支えている。

経常収支比率

医業収支比率

修正医業収支比率

累積欠損金比率

病床利用率

入院患者1人1日当たり収益

外来患者1人1日当たり収益

職員給与費対医業収益比率

材料費対医業収益比率

経営の健全性・効率性について

平成27年度途中に医師の欠員が出たため,28年度以降,経常収支比率が100%を下回っている。病床利用率は,類似病院平均値を上回っているが,回復機能病床であることや高齢患者が多く,慢性的疾患の治療等が多いため,入院患者,外来患者ともに1人1日当たり収益が平均値を下回っている。収支の改善には,1人1日当たり収益の向上も必要ですが,医師,看護師の補充等により病床利用率を向上させることが重要だと考えられる。職員給与費対医業収益比率の悪化については,医業収益が下がったことが原因と考えられる。材料費対医業収益比率は平均を下回っているため,医薬品等は適切に管理できていると考える。

有形固定資産減価償却率

器械備品減価償却率

1床当たり有形固定資産

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率及び器械備品減価償却率が上がっており,類似病院平均値も上回っていることから,全般的に老朽化が進んでいる。施設,設備,機器ともに順次,更新を検討し,診療に影響がでないよう,適切に整備する必要がある。

全体総括

平成28年度以降,経常収支の赤字が続いており,厳しい経営状況が続いている。今後も,働き方改革等による職員給与費の上昇や老朽機器等の更新が考えられ,経営状況は,より厳しさを増すことが想定される。収益面については,高齢化により地域の医療需要は強いため,常勤医師,看護師を雇用し,入院患者数の確保による増収に努める必要がある。引き続き,経営改善の努力を続け,他の医療機関等と連携し,安芸灘島しょ部の地域医療を支えていく。

出典: 経営比較分析表,

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