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前年度と同ポイントの0.61であるが,人口の減少や長引く景気低迷による個人・法人税収の減少や合併による影響などの要因により,類似団体平均値を下回っている。今後とも市税以外においても低利用市有地の売却や有効活用等により歳入を確保するほか,徹底した事務事業の見直し等により歳出の抑制を図るなどの行財政改革に取り組むとともに,持続可能な財政基盤を確立するため,財政の健全化に努めていく。
前年度と比較して2.0ポイント減の94.7%であるが,これは,市税や地方交付税等は減少したものの地方消費税交付金等の増加により前年度と比べ歳入経常一般財源が9億4千万円上回ったことに加え,人件費,公債費等の経常充当一般財源が2億6千万円減少したことなどによるものである。しかし,類似団体平均値を上回っている状況であり,今後とも行財政改革の着実な実践による経常経費の抑制に努め,財政構造の弾力性の確保に努めていく。
前年度と比較して1,614円増の124,057円で,類似団体平均値を上回っている。これは,合併に伴う職員数の増加や保健所設置市であることなどによる人件費の決算額が高いことが主な要因となっている。今後も行政改革3計画(呉市職員体制再構築計画,呉市アウトソーシング推進計画,呉市公共施設再配置計画)に基づき,効率的な行政運営を積極的に推進することで,職員人件費の縮減をはじめとした行政コストの低減を図っていく。
平成28年4月1日現在のラスパイレス指数は,前年から0.3ポイント減少し100.3となっており,類似団体の中では中位に位置している。しかしながら,ラスパイレス指数は100を上回っており,今後も引き続き,指数の変動を注視しつつ,より適正な給与制度の確立に努めていく。
前年度と比較して0.16ポイント減の7.38人であるが,保健所設置市であることなどの要因により,依然として類似団体平均値を上回っている。平成25年3月に,平成30年度当初の総職員数(上下水道局を除く)を1,690人体制(平成24年度比較-439人)とする「呉市職員体制再構築計画」を策定し,この着実な実現のため,事務事業等のアウトソーシング,公共施設再配置などの事務の効率化に取り組んでいる。また,平成28年3月には,「呉市公共施設等総合管理計画」を策定し,合理的で効率的な資産経営の推進も図っていくこととしており,今後も,簡素で効率的な「小さな市役所」の実現に向け取り組んでいく。
前年度と比較して0.5ポイント減の11.7%となっているが,過去に借り入れた市債の償還金が高額であるため,依然として類似団体平均値を上回っている。今後とも,市債を活用して実施する投資的事業については,後年の財政負担を考慮し,財政措置の高い有利な市債を活用するなど計画的な実施に努める。
庁舎建設などの投資的事業の集中により地方債残高が増加したものの,一般会計等に係る債務負担行為に基づく支出予定額や退職手当負担見込額等が減少したほか,財政措置の高い有利な起債の活用により基準財政需要額算入見込額が増加したことから,将来負担額が約25億円減少し,将来負担比率は,前年度と比較して5.5ポイント改善し99.9%となった。しかし,類似団体平均値を大きく上回っている状況であり,今後とも行財政改革を推進することで,財政の健全化に努めていく。
非常勤職員の処遇改善や国勢調査に伴う増加要因があったものの,職員数の削減や退職手当の減少等により,人件費決算額は前年度から約4億円減少した。経常収支比率における人件費は,前年度と比較して0.9ポイント減の28.4%であるが,職員数が類似団体平均と比較して多いといった要因により,類似団体平均値を上回っている。今後とも呉市職員体制再構築計画をはじめとした各種計画に沿って定員の適正化に努め,職員人件費の縮減に努めていく。
経常収支比率における物件費は,一般廃棄物最終処分場の供用開始や中学校給食の導入等に伴う増加により,前年度と比較して0.2ポイント増の12.5%となったが,類似団体平均値を大きく下回っている状況である。今後もアウトソーシング推進計画に基づき,指定管理者制度や業務の民間委託化を推進するほか,公共施設等について合理的で効率的な資産経営の推進を図り,施設の維持管理・内部的管理経費など,物件費の抑制に努めていく。
障害者自立支援給付費等の増加があったものの,臨時福祉給付金や生活保護費等の減少などにより,扶助費の決算額は111百万円減少した。経常収支比率における扶助費は,前年度と比較して0.1ポイント減の11.2%となるなど,類似団体平均値を下回っている。生活保護費についての伸びは鈍化しているものの,高齢化の進展などにより扶助費の上昇傾向が続くと見込んでおり,今後とも健全な財政運営の確保に努めていく。
経常収支比率におけるその他の経費は,公営企業等への繰出金が増加したものの,維持補修費が減少したことから前年度と同ポイントの13.5%となっており,類似団体平均値とほぼ同程度となっている。今後とも公営企業等への繰出金については,独立採算の原則に沿った健全化を進め,普通会計の負担額の減少に努めていく。
経常収支比率における補助費等は,前年度と比較して0.2ポイント減の5.7%で,類似団体平均値を下回っている。今後とも負担金・補助金等の必要性を考慮しながら,補助費等の適正な執行に努めるとともに,効果検証や実施手法の見直しを進めることで経費の抑制を図っていく。
経常収支比率における公債費は,前年度から1.0ポイント減の23.4%で,類似団体最大値にほぼ近い状況となっている。これは,大型事業の集中や合併による地方債の承継などにより市債元利償還金の歳出に占める割合が大きいことが原因と考えられる。今後とも建設地方債の計画的活用により市債残高を抑制するとともに,市債を活用する場合は後年の財政負担を考慮し財政措置の高い有利な市債の活用を図っていく。
前年度と比較して1.0ポイント減の71.3%で,類似団体平均値を下回っている。今後とも行政改革3計画(職員体制再構築計画,アウトソーシング推進計画,公共施設再配置計画)に基づき,効率的な行政運営を積極的に推進することで,行政コストの低減を図っていくとともに,「小さな市役所」の実現に向け取り組んでいく。こうした行財政改革の着実な実践により経常経費の抑制に努めることで,財政構造の弾力性の確保を図っていく。
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