経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率は、93.31%となっており、前年度より12.09%増加しました。主な要因は、公営企業法適用による打切決算に伴う一般会計繰入金の増加によるものです。今後は、企業債償還に同程度の額の支出が続くことが見込まれており、比率は低下する傾向であると予想しています。④企業債残高対事業規模比率は、類似団体と比較し、低い数値ですが、企業債の増加は下水道事業だけでなく町全体の財政状況に影響があるため、企業債残高については、今後も注視する必要があります。料金水準の適切性を示す⑤経費回収率は、23.25%となっており、前年度に比べ3.6%低下しました。前年度に比べ使用料収入が減少したことが主な要因です。今後は、施設の老朽化に伴い維持管理費用は増加する見込みです。今後も適正な料金収入を確保できるように取り組みます。⑥汚水処理原価は、706.20円となっており、前年度に比べて60.87円増加しており、人口減少等による有収水量が減少したことが主な要因です。今後も、人口減少による有収水量の減少や、施設の老朽化に伴う維持管理費用の増加が見込まれます。⑦施設利用率は、52.38%となっており、類似団体より高くなっており、処理能力に余裕がある状態です。⑧水洗化率は類似団体よりも高い数値であり、区域の内の整備は完了しています。
老朽化の状況について
小規模集合排水処理事業は、近年管渠の更新を行っていません。今後の老朽化対策については、日常生活や社会活動に重大な影響を及ぼす事故発生や、機能停止を未然に防止するため、限られた財源の中で、効率的で計画的な老朽化対策について検討し、実施していきます。
全体総括
小規模集合排水処理事業については、区域内の整備が完了しており、管路等の更新による投資は近年行っておらず、維持管理が主なものとなっています。今後は、人口減少による使用料の減少などが見込まれることから、安定的な使用料の確保のために、より一層の効率化を図る必要があります。そのため、経営状況を注視したうえで、健全な経営に向けて、他施設との統合や、適切な使用料の設定などを検討していきます。