経営の健全性・効率性について
令和2年度より、地方公営企業法を適用した(令和元年度以前は法非適のため数値比較できない)①経常収支比率は、137.23%で100%を超えており、黒字となっているが、使用料収入だけでは経費の一部を賄うことができないため、経費の一部を一般会計からの繰入金で賄っている。②累積欠損金比率は、欠損金が発生しており、類似団体平均値と比較すると高い傾向にある。今後は、累積欠損金を解消できるように経営改善に努める。③流動比率30.26%であり、類似団体平均値を下回っており、支払のための資金を一般会計からの繰入金(基準内外)で賄っている状態であり、使用料収入等で支払能力を高めるために、使用料改定について検討を行う必要がある。④企業債残高規模比率は、類似団体平均値より高いが、今後大きな更新の予定はないため、減少していく見込みである。⑤経費回収率は、100%を下回っており、汚水処理に係る費用を一般会計からの繰入金により賄っている状態である。⑥汚水処理原価は、類似団体平均値より高くなっているが、これは地理的要因により、加入件数が少ない地域で実施している事業であることが主な要因となっている。⑦施設利用率は、類似団体平均値よりも高い数値であり、処理施設の規模としては、概ね適切であると考えられる。⑧水洗化率は、100%であり、区域内の整備は完
老朽化の状況について
小規模集合排水処理事業については、区域内の整備が完了しており、共用開始から20年以上経過しているが、近年管渠等の更新は行っていない。今後の老朽化対策については、日常生活や社会活動に重大な影響を及ぼす事故や機能停止を未然に防止するため、限られた財源の中で、効率的で計画的な老朽化対策について検討し、実施していく予定である。
全体総括
小規模集合排水処理事業は、区域内の整備が完了しており、水洗化率は100%となっている、一方、使用料収入だけで汚水処理費を賄うことができず、一般会計からの繰入金に依存している状況である。今後は、人口減少が進み、有収水量の大幅な増加は見込めないため、使用料収入の減少が予測されることから、投資の平準化を図り、安定的な経営に向けた使用料収入の確保に伴う料金改定や施設の統廃合について検討する。