経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は、類似団体平均を下回っているが、経常収支は黒字である。②累積欠損金比率は、類似団体平均を下回っているが0%でない。③流動比率は、類似団体平均を上回っており、支払い能力も向上している。④企業債残高対事業規模比率は、類似団体平均を大きく下回っている。⑤経費回収率は、類似団体平均を上回っているが、依然として汚水処理費が高く100%を下回っており、使用料で回収すべき経費を賄えていない。⑥汚水処理原価は、類似団体平均を上回っている。⑦施設利用率は、類似団体平均よりやや高いものの、長期的には減少傾向である。⑧水洗化率は、類似団体平均より高く微増しており、100%近くとなっている。
老朽化の状況について
管渠老朽化率及び管渠改善率は、耐用年数を経過した管渠がなく、ともに算定されていない。有し、その改築更新については、令和15年頃より順次耐用年数を経過するため、計画的な改築更新に向けて財源確保に取り組む必要がある。
全体総括
金収入で100%賄えていない。また、今後は、人口減少や節水機器普及による料金収入の減少等により厳しい経営状況が見込まれる。当市は中山間地域に位置し、広大な処理面積を有し、公共下水道に加え、特定環境保全公共下水道、農業集落排水施設、コミュニティ・プラントの34処理場と管渠延長約740Kmを有している。これらの施設の法定耐用年数が経過する令和15年頃から改築更新経費の増大が見込まれるため、経営の安定化に向けて、丹波市下水道事業中期ビジョンに基づき、処理施設の長寿命化や統廃合事業の実施により、改築更新コストの削減や平準化に取り組む必要がある。