地域において担っている役割
地域の医療・保健・福祉との連携を推進する中で,医療の質の向上や患者サービスの充実,優秀な人材の確保・育成に取り組むなどにより,政策医療を中心に高度な急性期医療を提供する基幹的医療機関としての役割を担う。
経営の健全性・効率性について
第2期中期計画期間(平成27~30年度)の2年目に当たり,診療報酬の改定に対応した退院支援やクリニカルパスの充実等により⑤入院患者1人1日当たり収益及び⑥外来患者1人1日当たり収益が毎年上昇している。また,地域医療連携部門を強化し,病棟でのミーティングによる効率的・効果的なベッドコントロールの実施により④病床利用率が前年度を上回っている。その結果,①経常収支比率及び②医業収支比率が前年度を上回り,類似病院平均値を上回っている。
老朽化の状況について
建物等施設整備については第1期中期計画期間において完成し,当面は同程度の減価償却費を計上することとなる。器械備品においては,電子カルテシステムを前年度末に導入(更新)したため,①有形固定資産減価償却率及び②器械備品減価償却率が共に前年度を上回っている。
全体総括
ロボット支援手術をはじめとする高度な手術の実施や腫瘍内科の開設,外来化学療法センターの体制充実等によりがん診療機能を向上させ,医療の高度化を一層進めた。また,地域医療機関訪問の取組等により紹介率の向上を果たし,地域医療支援病院としての機能を強化した。更にがん診療全体の質の向上の取組としての長期休暇間等の一部開院(外来化学療法,放射線治療等)や診療時間の拡大等,より多くの患者ニーズに応える取組を進めた。