東御市：東御市民病院【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2018年度）

地域において担っている役割

長野県地域医療構想によると、当院は「上小構想区域」に位置しており、この区域において、がんや小児入院医療では隣接区域へ患者が流出している一方で、回復期リハでは同じ隣接区域から多くの患者が流入している状況です。このような状況を踏まえると、当院の病床は「急性期」の位置付けになりますが、機能的には「急性期～回復期」ニーズへの対応を行っており、今後もこの機能の充実化や、「在宅医療」ニーズへの対応として、みまき温泉診療所とともに訪問診療の充実を図っています。

経営の健全性・効率性について

経常収支比率は、類似病院平均より高い傾向にあり比較的健全と考えられます。病床利用率の向上が示すとおり入院患者が増加するとともに、透析外来患者数が増加したことにより医業収益が約8.2％増加し、医業収支比率が向上しました。また、入院患者及び外来患者の１人１日あたり収益が微増したことも、医業収益の向上に寄与しました。あわせて給与費は過去年度より大きな増減がなかったことから、職員給与費対医業収益比率は大きく減少し、類似病院平均値を下回りました。患者数は今後の需要により変動することが考えられますが、引き続き状況を注視してまいります。

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率と、機械備品減価償却率は全国平均及び類似病院平均値より低い傾向であり、比較的健全であると考えられます。それに対し、１床当たり有形固定資産は全国平均より13,000千円余り高く、比較的投資額が多い状況です。この原因は、医療機器等の設備投資（老朽化による更新）が考えられます。

全体総括

現在の経営状況は、一定の水準にあるものと考えられますが、「１床あたり有形固定資産」が全国平均及び類似病院平均値と比較すると経年で高い水準となっています。したがって、設備投資を必要最小限に抑制することで改善を図ることが望ましいと考えられます。

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