出雲崎町：特定環境保全公共下水道【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2019年度）

経営の健全性・効率性について

①収益的収支は、下水道事業を運営していくための維持管理費と起債償還が、料金収入と繰入金で賄えているかの比率です。収入不足を示していますが起債元金償還に係る繰入金を考慮すれば100％となります。収支バランスは保たれますが、起債償還の大部分を繰入金で賄っている状況です。起債償還のピークを過ぎておりますが、R元は管渠の清掃点検費が増加しました。④企業債残高対事業規模比率は、起債の残高から基準内繰入を除いた金額を単年度の営業収入で除した数値です。類似団体と比べ起債残高が少ない状況と起債残高の減少を示しています。⑤経費回収率は、本来使用料で賄うべき経費をどの程度使用料で負担できているかの数値で、料金収入を維持管理費と公費負担以外の起債償還金で除しています。改善傾向でしたがR元は管渠の清掃点検費が増加しました。⑥汚水処理原価は、維持管理と公費負担以外の起債償還を年間の処理水量で除した数値で、汚水処理１m3あたりいくらかかっているかの金額で、改善傾向でしたが、R元は清掃点検費が増加しました。⑦施設利用率は、処理場の日平均処理水量を施設の最大処理能力で除した数値です。計画時は、夏場の観光客、帰省客等を考えているため年間の日平均では余裕がある数字となります。⑧水洗化率は、住民のご理解もあり類似団体と比べ高い数値です。

老朽化の状況について

マンホール、管渠とも耐用年数50年のところ古いもので経過年数27年間です。管渠清掃、点検により耐用年数の延伸を目指します。処理場については、電気機械設備の多くが耐用年数を迎え対策が必要な状況です。H30にストックマネジメント計画を策定し、設備更新対策事業に取り組んでいます。

全体総括

収益的収支、経費回収率、汚水処理原価とも起債償還額の減少により改善傾向を示していますが、償還金のほとんどは繰入金に頼っている状況です。料金は、類似団体に比べ高額と考えられ水洗化率も高いため大幅な収入増は見込めない状況です。今後もしばらくは基準外繰入が必要となります。当初建設の起債償還は減少しながら令和12年度に終了するため、将来は農業集落排水を統合し料金収入を現在より多く確保して基準外繰入の解消、人口減少による料金収入減に対応します。設備更新、長寿命化については流入水量に見合った設備とし国県の情報提供、指導により補助事業を有効活用しながら経営改善を目指します。上記方針を戦略的に実施するため今後10年間の経営戦略を平成29年1月に策定しました。

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