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類似団体の多くを占める三大都市圏の特例市と産業構造が異なり、歳入に占める自主財源の割合がそれほど高くないことや、特例市中3番目に広い市域を有することにより行政経費が割高であることから、指数は類似団体内では低い水準にある。引き続き、行政経費の見直しと市税徴収率向上等による自主財源の確保に取り組み、財政基盤の強化に努める。
歳入面では、前年度比、市税が0.2%、地方消費税交付金58.1%の増となっているが、地方交付税が1.3%減となり、総額で2.5%の増となった。一方、歳出面では、非正規保育士の雇用形態見直しにより、人件費が2.8%の増となっているが、長期債償還元金の減により公債費が3.2%減となり、総額は前年度と同規模となった。経常収支比率は、2.3ポイント改善し、類似団体平均と同水準にあるが、引き続き税収の増に努めるとともに、行政経費の徹底した見直しを行い、経常経費の節減に努める。
職員数の削減に努めているが、非正規保育士の雇用形態の見直しや、給与改定に伴う人件費の増加などにより、前年度より1,825円増加した。依然として類似団体平均より高い水準であることから、今後も定員の適正化や施設の計画的な保全などに取り組み、経費の節減を図る。
国が給与構造改革に着手する前から独自の給与適正化を進めてきたことにより、ラスパイレス指数は平成16年から100を下回る状況が続いており、平成26年に引き続いて類似団体内で最も低い数値となっている。平成23年及び平成24年の数値は100を超えているが、これは国家公務員の時限的な削減が要因であり、この措置が無かったとした場合の数値はいずれも100を下回るものである。引き続き国の取り扱いを基本とし、地域の状況を勘案し適正な給与運用に努める。
平成17年度から平成21年度にかけて、定員適正化計画に基づき人員削減を行ってきた。計画終了後も引き続き定員の適正化に取り組んでいく。普通会計部門においては、平成17年4月1日から平成28年4月1日までに384人削減した。今後も事務の見直しや委託化の推進により、定員の適正化を進めていく。
中越大震災等からの災害復旧事業や、新市建設計画に基づく事業に取り組んだ結果、元利償還金の額が多く、類似団体の中では高くなっている。しかし、交付税措置のある有利な起債を選択してきたため、基準財政需要額に算入される元利償還金も増加している。このため、前年度に対し2.3ポイント低下した。引き続き、起債を活用する際は、交付税措置のある有利な起債の選択を図っていく。
将来負担額の内訳として、一般会計等に係る地方債の現在高が多いが、起債にあたっては、交付税措置のある有利な地方債(合併特例債、過疎対策事業債など)を選択しており、将来負担額が過大とならないよう配慮している。地方債現在高の減等による将来負担額の減や、標準税収入額等の増等による標準財政規模の増により、将来負担比率は、10.8ポイント低下している。引き続き、後世代への過度の負担とならないよう健全財政の堅持に努める。
長岡市行政経営改革プランに基づく委託・民営化を進めるとともに、定員適正化計画を策定・推進することにより職員数の削減を行ってきた。給与面においても独自の給与適正化、並びに給与構造改革を推し進め、特殊勤務手当をはじめとした各種手当の大幅見直しや給与水準の引き下げを行ってきた。この結果、人件費に係る経常収支比率は類似団体の平均を下回る結果となっている。今後も引き続き多方面からの取り組みを進め、さらなる人件費の削減に努める。
施設の維持管理経費の増加や小中学校の給食調理業務の民間委託の拡大に伴い、前年度比0.3ポイント増加した。類似団体平均と同水準にあるが、引き続き行政経費の節減等に取り組み、物件費の増加を抑えるよう努める。
障害者福祉サービス利用者の増加や、子ども・子育て支援新制度による施設型給付費の増加があった一方、市立保育園の非正規保育士の雇用形態を見直したことなどにより、前年度比0.1ポイント減少した。扶助費は当面増加傾向が見込まれることから、資格審査の適正化等を通じて、増加の抑制を図る。
除排雪経費の減に伴う維持補修費の減少などにより、前年度比0.8ポイント減少した。類似団体平均と同水準にあるが、引き続き各会計において健全財政に取り組み、普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
下水道事業への繰出金の減少に伴い、前年度比0.6ポイント減少した。類似団体と同水準にあるが、今後も補助金・負担金の効果を検証しながら、交付の妥当性について判断していく。
10市町村と合併し、新市建設計画に基づき合併特例債を活用した各種事業を推進しているため、類似団体より高い水準である。また、中越大震災等の災害もその要因である。なお、合併特例債など交付税措置のある有利な起債を選択してきたため、公債費総額の5割程度は交付税措置されている。
類似団体に比べ、公債費の占める割合が高いため、公債費以外の経費は平均より低い水準になっている。定員の適正化や行政経費の見直しに継続して取り組み、経常経費のさらなる節減に努める。
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