地域において担っている役割
日本海総合病院は庄内二次医療圏の中核的な医療機関として、急性期の患者に対し状態の早期安定化に向け、診療密度が特に高い医療を提供する役割を担っています。
経営の健全性・効率性について
平成28年度は、平成31年度までの4年間に取り組んでいく施策の事業計画や財政計画等を明らかにした「地方独立行政法人山形県・酒田市病院機構第3期中期計画」の初年度として、計画に掲げた主要施策を中心に事業を着実に実施しました。「①経常収支比率」及び「②医業収支比率」は、中期計画の目標値である100%以上を維持しています。他の経営指標についてもおおむね良好な状況で推移しており、健全な事業運営を行っています。
老朽化の状況について
日本海総合病院では、施設の経過年数や老朽化の状況を踏まえ、優先順位に配慮した計画的な施設整備を進めています。「①有形固定資産減価償却率」は、建物の増築工事完了から間もないため、類似病院平均値に比べて低い水準で推移しています。「②機械備品減価償却率」は、類似病院平均値に比べて高い水準で推移しています。「③1床当たり有形固定資産」は、類似病院平均値に比べて低い水準で推移しています。
全体総括
近年、医療の高度化や医療需要の多様化が進む一方で、地域包括ケアシステムの構築等が急務の課題とされております。また、国の社会保障制度改革において、病院・病床機能の分化、在宅医療の推進などの方向性が示されています。このような状況の中、医療を取り巻く状況に機敏に対応することが求められ、山形県・酒田市病院機構の基本理念である「安心、信頼、高度な医療提供」、「保健、医療、福祉の地域連携」及び「地域に貢献する病院経営」のもと、地方独立行政法人制度のメリットを活かし、これまでの経営面・運営面における実績等を踏まえた自律性・機動性の高い業務運営の確保に努めます。