地域において担っている役割
民間の医療機関が存在しない地域における医療の提供を維持し、不採算地区病院となった現在ではなおさらの事、可能な限り行政と密着した「保健・福祉・医療」の連携を図り、患者の健康を守り、在宅で安心して生活できる環境を確保してまいります。平成5年8月より救急指定告示病院となり、夜間や、土曜・日曜・祝日の診療を行い、救急体制の確保を図っています。
経営の健全性・効率性について
①経常収支比率が平成29年度決算から100%を切り始め令和元年度決算では87.6%と赤字額が上昇しております。このことにより、③累積欠損金比率も平成29年度より上昇を始め、令和元年度決算では49.0%と欠損額が大幅に上昇しております。④病床利用率が満床近い数値を推移していながら、赤字額が上昇している要因としては、⑤入院患者1人1日当たり収益及び⑥外来患者1人1日当たり収益が、類似病院と比べて大幅に低いことが、要因の1つと言えます。
老朽化の状況について
③1床当たり有形固定資産は類似病院と比べても大幅に低く、過大な投資は行ってはいないと言えます。対して、①有形固定資産減価償却率及び②器械備品減価償却率が類似病院よりも高く、老朽化している有形固定資産が、類似病院と比べて多くあることから、経営状況も鑑みながら、施設及び設備等の計画的な更新が必要と考えております。
全体総括
今後、最も進めるべきことは、①経常収支比率を改善することであると考えております。そのためには、⑤入院患者1人1日当たり収益及び⑥外来患者1人1日当たり収益を改善することが必要であると考えております。さらに、令和2年度が新病院改革プランの改定時期であることから、一般会計繰入金の基準額の取り決めについても、財政部局と協議を進める必要があると考えております。その他改善するべき点として、施設等の老朽化が類似病院と比べても高いことから、経営状況を改善しつつ、施設及び設備等の計画的な改善を進める必要があると考えております。