地域において担っている役割
当町立病院は、町内唯一の有床病院として、入院、外来、救急医療を担っております。また、公衆衛生活動として、特別養護老人ホームへの診療、予防接種、特定健診の実施、併せて介護保険施設を併設しており、地域医療の核となる医療機関となっております。また、富良野広域医療圏の救急指定病院2病院の一つであり、慢性疾患から救急に至るまで、2次、3次医療圏のゲートキーパーとして、圏域においても大きな役割を担っております。
経営の健全性・効率性について
経常収支比率は、外来収益や公衆衛生活動による医業収益の増加により前年より5.2ポイント増加したものの健全経営の水準に達しておらず、医業収支比率及び累積欠損金比率も改善に至っていない現状にあります。病床利用率の改善、入院及び外来患者1人1日当たりの収益は若干の伸びを示しているものの、全体としての患者数の減、職員給与費を中心とした費用の増加など効率性において均整がとれていない。
老朽化の状況について
築40年以上が経過し、施設全体が老朽化している状態を踏まえ、令和7年6月に開院する新病院の改築工事が開始となりました。有形固定資産減価償却率、器械備品減価償却率は平均値と比較して大きく上回り、資産価値の低下につながっていますが、今後病院の改築に合わせ、償却資産の計画的な更新を進めてまいります。
全体総括
経営状況は、ここ数年赤字決算が続いている状況であり、かつ病院改築事業や電子カルテ導入などの大型投資も控えていることから新たに策定する経営強化プランに基づいた経営戦略が重要となってきます。地域医療の核としての町立病院の役割を果たすため、現在の医療水準を維持向上することが必要であることから、地域のニーズに沿った病床数や病床機能への見直しや転換を図っていく必要があります。