一部事務組合下北医療センター:国保大間病院

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収録データの年度

2023年度 2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度

経営比較分析表(2023年度)

地域において担っている役割

大間病院は本州最北端に位置し、青森県下北半島の北通り3ヶ町村(大間町、風間浦村、佐井村)の地域包括医療を担う中核病院である。この地域は交通アクセスが非常に厳しい地理環境にあり、そのような環境の中で、入院、外来診療はもとより、救急診療、血液透析、リハビリテーション、訪問診療、訪問看護、へき地診療、看取り、老人ホームへの巡回診療、健診・予防接種等の保健活動、産業医活動など限られた医療資源のなか、地域住民に必要な一次医療全般を担っている。

経営の健全性・効率性について

令和5年度は新型コロナウイルス感染症感染防止対策による入院制限もなく入院患者数増加、また外来患者数は発熱外来患者数増加等により増加となり、医業収益は前年度比70,000千円程増加している。入外患者数増に伴い材料費増加、人事院勧告による給与費が増加しているものの、医業収益も増加しているため医業収支比率、経常収支比率とも増加している。病院事業収支は28,238千円の純利益決算となり、本年度も昨年度同様、累積欠損金、不良債務とも発生していない。なお、令和5年度は企業債及び町補助によりX線TV装置一式更新、透析通信システム及びエレベートバス等の医療機器の更新整備を行い、院内医療機器の計画的更新を着実に進めている。

老朽化の状況について

施設については平成4年に新築移転後、平成24年に外壁等改修工事のほか、計画的な修繕等を行っていることから、有形固定資産減価償却率の上昇が抑えられている。また、器械備品減価償却率は、類似病院平均を下回っている。今後、耐用年数満了に伴う機器更新、オーダリングシステム更新及び、院内エアコン設置等の新規事業も予定していることから、企業債、特別調整交付金及び町負担金等を活用し、計画的に更新を行うこととする。

全体総括

令和5年度は入院、外来患者数増に伴い収益増となっている。入院では、令和4年度は新型コロナウイルス感染症感染防止対策により入院制限を行っていたが令和5年度は入院制限もなく前年度比で入院患者数は1,624人増の10,909人となり、収益も84,413千円増の363,015千円となっている。外来でも発熱患者数増等により前年度比628人増の33,683人となり、1,195千円増の372,918千円となっている。病院事業収益も28,238千円の純利益決算となり、本年度も累積欠損金、不良債務とも発生はしていない。入院及び外来患者数について、その維持及び確保が施設経営の基盤となるものであることから、今後も地域の人口減少、高齢化による今後の医療需要の変化に対応し、急性期医療の提供を維持しつつ、地域医療構想を踏まえた病床機能分化の検討と診療報酬に係る施設基準の見直しにより、収益の改善を図ることとする。