地域において担っている役割
当院は、山間部に位置する町内唯一の有床病院である。また、救急告示病院として救急患者の受け入れをおこなっていることから、24時間365日町民のみならず隣接市町村の住民の命と健康を守る重要な役割を担っている。
経営の健全性・効率性について
令和元年度は、一般病床42床のうち14床を地域包括ケア病床へ移行し運営したことにより、入院患者1人1日当たりの収益が約6,000円増加。また、外来においても患者1人1日当たりの収益が650円増加するなど、医業収支比率は前年度より8ポイント高くなった。費用においては、職員の退職による職員給与費の減から職員給与費対医業収益比率は12.9ポイント低くなり、類似病院平均を下回った。全体を見ると、医業収益の増により経常収支比率、累積欠損金比率とも前年度より改善された。
老朽化の状況について
平成29年9月に病院の改築と同時期に医療機器の更新を行ったため、全国や類似病院の平均値を下回っている。一方、新病院建設や医療機器の更新により、1床当たり有形固定資産がいずれの平均よりも上回っていることから将来的には減価償却費の増大が予想されるため、計画的な器械の更新等検討が必要である。
全体総括
町の基幹病院として当院への町民の期待は大きく、新病院開院とともにこれまで以上に効果的な経営の検討を行っている。特に収益の向上については、1人当たりの単価の向上と患者確保に継続して努める必要がある。また、医師と看護師のみならず他のコメディカル等計画的な人材確保が重要となっている。