地域において担っている役割
当院は二次医療圏の地域センター病院、三次医療圏の地方センター病院・救命救急センターとしての高度な急性期医療、公立病院として民間医療機関では提供が困難な不採算・特殊部門に関わる政策医療の提供に努め、地域医療の中核的役割を長きに渡り担ってきている。
経営の健全性・効率性について
当院は平成27年度以降に累積欠損金は発生しておらず、類似病院と比較して、経常収支比率及び医業収支比率が高く、健全性が保たれている状況にある。一方で、類似病院と比較して、病床利用率が低いにも関わらず、職員給与費対医業収支比率が高く、入院及び外来患者1人1日当たり収益が低いことから、効率性が低い状況にある。
老朽化の状況について
当院は有形固定資産減価償却率及び機械備品減価償却率が、平均値を上回っており、更新が遅れいている状況にある。これは、建物の更新時期を迎えていることや、機器を長く使用していることが要因である。また、1床当たり有形固定資産が、類似病院と比較して、下回っているのも同様の理由である。
全体総括
1.経営の健全性・効率性について類似病院と比較して、健全性が保たれているが、「市立釧路総合病院新改革プラン」に基づき、経営基盤の強化と経営の効率化を引き続き行っていくことが必要である。2.老朽化の状況について建物については、更新時期を迎えており、類似病院と比較して、老朽化が進んでいる状況にある。更新に当っては、地域医療構想や将来の医療需要を見据えた対応が必要である。また、機器については、計画的な更新を行っていく必要がある。