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地方財政ダッシュボード

鹿児島県十島村の財政状況(2021年度)

🏠十島村

地方公営企業の一覧

簡易水道事業


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2021年度)

財政力指数の分析欄

地理的に特異条件下にあるため、人口が少ないことや村内に安定した収入を得られる産業や企業がなく、村民所得が低いことなどから、財政基盤が弱く、類似団体平均を下回っている。引き続き、人口減少を食い止めるために展開している産業育成施策を中心とした定住促進対策に取り組み、村民所得の向上に努め、税収等の財源確保を図る。

経常収支比率の分析欄

前年度比0.6ポイント減少しているが、類似団体平均値を上回った。若い職員を多く抱え、有人7島が広域に分散していることにより、マンパワーも必要となることから今後の人件費の増加が懸念される。このため、効率的な運営に努め、経常経費の抑制に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

有人島7島に要する行政コストに対して、分母となる人口が少数であることから類似団体平均を大きく上回っている。人件費で前年度比1,234千円(0.2%)増、物件費も前年度比42,967千円(7.9%)増となったため、一人あたりの決算額は約81千円(5.1%)増加した。人件費の増加は、衛生費の看護師や地域おこし協力隊の増員が大きく影響している。物件費については、衆議院議員選挙、新型コロナウイルス感染症対策事業、防災関連事業の増加などが影響している。引き続き定員管理を含め効率的な運営に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数については、前年度と同水準で推移している。類似団体平均と同様の水準であるが、今後においても、国や県、周辺市町村の動向を参考に給与の適正化に努める.

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口が減少したことで前年度比で0.27人増加している。有人離島を複数かかえているため、人口規模に対して、人的にも財的にも大きな負担をしいられていることから、類似団体の平均を大きく上回っている。行政サービスを低下させることなく、引き続き、適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

単年度比率では前年度比で約3.6ポイント上昇している。地方債発行についてシミュレーションを的確に行い公債費比率の上昇に注意を払い、交付税措置率の低い地方債の借入れの抑制を行う。

将来負担比率の分析欄

充当可能財源が将来負担額を上回っているため、将来負担比率は発生していないが、平成30年度から大型事業(ブロードバンド再整備、防災行政無線整備、庁舎耐震化、非常用発電機整備など)がスタートし、それらに伴う起債、基金の取り崩しを行なわなければならず、今後数年は将来負担比率が上昇する懸念がある。公共施設の修繕のための基金創設や、起債枠の設定などの対応を図り、将来の負担要因を減らしていく必要がある。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)

人件費の分析欄

前年度と比較して0.7ポイント低くなった。退職者の不補充で人件費を抑制してきたが、人口激減対策、子育て対策、情報通信対策、医療・介護環境の充実、産業振興などの対策のため、ここ数年、新規職員を採用している。これらの人件費が将来的に大きな負担となることが予想されることから、ICTの積極的な導入などの働き方改革、デジタル化を進め、全体業務の効率化を図るとともに人件費の抑制、適正化に努める。

物件費の分析欄

物件費の総額では前年度比で43百万円(7.9%)の増となっており、経常収支比率に占める物件費の比率も、1.7ポイント増加している。今後も人口対策に係る産業振興等の事業のほか、ブロードバンド施設や子育て関連事業、防災関連事業などの需要が伸びると考えられ、また働き方改革に伴う事業の外部委託も増えることが予想されることから、緊急性・必要性を見極め、効率のよい財政運営に努める。

扶助費の分析欄

扶助費については、同水準で推移している。十島村が扶助費の比率が低い要因については、医療福祉施設等が脆弱であることも一つの要因として考えられる。村単独の扶助費については、制度の見直しを実施し、財政への負担軽減に努めており、今後についても財政状況をみながら抑制に努める。

その他の分析欄

繰出金については、経常収支比率では2.6ポイント増加している。対前年度比で交通事業への公債費財源の繰出金で91百万円の増などが影響している。

補助費等の分析欄

補助費は、前年度比で65百万円(21.5%)の減となっているが、補助費等の割合は前年度と比較して0.9ポイント上がった。今後、更なる人口対策を講じていく中で、産業分野の育成、UIターン者の生活基盤の確立を支援するための補助費の要望が予想されるが、制度の実態及び効果を検証しながら終期の設定を含め随時見直しをしていくこととする。

公債費の分析欄

公債費については、類似団体と比較して高くなっている。財政力が弱いことから今後も港湾、通信、道路、防災対策を中心にまだ多くの地方債を必要とするが、シミュレーションを的確に行い地方債残高の減少に努める。なお、平成30年度から複数年にわたる大規模事業がスタートし、令和8年度に公債費のピークを迎えることが予想されるため、ここ数年は状況を注視していく必要がある。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率は類似団体の中でも低くなっているが、特別会計への繰出金については、料金の見直し、保険料の適正化に努め、普通会計の負担軽減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

地理的な要件から、本土の市町村、類似市町村と比較しても行政コストがよりかかることは明白である。行政コストに対して、分母となる人口が少数であることから、前年度繰上充用金以外のすべての費目で類似団体より住民一人あたりのコストが高くなっている状況にある。港湾を10抱えていることから類似市町村と比較して土木費の住民一人あたりのコストが突出して多い状況である。平成30年度からブロードバンド再整備、防災行政無線のデジタル化、本庁舎等の耐震化、非常用発電設備の整備など複数年の大型公共事業を進めており、これらの整備に多額の地方債の借入れが必要となり、公債費については、これらの償還が令和4年度から開始され、上昇傾向がしばらく続く見込みであり、住民一人あたりのコストは高い水準で推移すると考えられる。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

地理的な要件から、本土の市町村、類似市町村と比較しても行政コストがよりかかることは明白である。行政コストに対して、分母となる人口が少数であることから、維持補修費、失業対策費、投資及び出資金、貸付金、前年度繰上充用金以外は類似団体平均を大きく上回っている。また、離島である本村においては、インフラの整備が必要であり、その他、子育て支援関係、高齢者支援関係、医療関係、情報通信等、これまで脆弱であった所に力を入れ定住促進につなげていく必要があることから、人件費及び物件費については、今後も増加することが見込まれる。有人7島に港湾を10(うち県管理港湾が1つ)抱えている点、島外の企業による施工となる点から建設コストが割高となる特徴があるため普通建設事業の住民一人あたりのコストが類似団体よりかなり高い状況である。

実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)

分析欄

財政調整基金残高の標準財政規模に対する比率は、標準財政規模が増加しており、財政調整金について取崩し額より積立額が81.5百万円多かったため、実質収支及び実質単年度収支が黒字となっている。今後も歳出の抑制、財源の確保に努め、財政運営の弾力性、健全性を維持する。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)

分析欄

前年度に引き続き全会計黒字となっている。簡易水道特別会計については、今後、淡水化施設の機器更新が必要なため、厳しい予算編成となる。国民健康保険会計、介護保険会計、後期高齢者医療特別会計、へき地診療所運営事業特別会計については、健康教室や保健指導の実施により、医療費の抑制を図っている。

実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

前年度に実施している繰上償還の影響で、元利償還金は減少している。ブロードバンド整備、防災行政無線デジタル化事業等の大型公共事業が始まり、令和4年度から元利償還金が大きく増加することが見込まれる。地方債発行については、適切な管理を行い、実質公債費比率の上昇に注意を払い、交付税措置率の低い地方債の借入れの抑制などに努める。また、繰上償還による公債費の抑制についても進める。

将来負担比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

充当可能財源等の額よりも将来負担額の方が低いため、現在まで将来負担比率は発生していない。地方債の残高は、ブロードバンド整備などの大型公共事業により残高が前年度と比較し694百万円増加した。充当可能基金は、前年度と比較して60百万円減となっている。目的をより明確化して計画的な積立てを行い、将来の財源不足や行政需要に対応できるように努める。基準財政需要額算入見込額は、161百万円増加している。歳入は、村税の適正な徴収、公共施設の利用料の適正な設定を進める。その他、村単独補助事業の廃止及び見直しを行うとともに補助事業等の活用による財源の確保に努める。また、歳出については、子育て支援施設、教育関連施設等の整備による後年度の維持管理費の増加が危惧されるが、公共施設等総合管理計画に基づく適正な管理運営及び歳出の抑制に努める。

基金残高に係る経年分析(2021年度)

基金全体

(増減理由)令和3年度の基金残高は、2642百万円となっており、前年度から176百万円増加している。主に、財政調整基金で116百万円、減債基金で50百万円の積立が増加したことが主な要因である。(今後の方針)基金の活用の割合は増加していく状況であるが、基金積立の目的については、住民にしっかり周知を図り理解をしてもらう必要がある。十島村においては、税収が収入全体の1割にも満たない脆弱な財政基盤であるため、基金の運用についても検討し、少しでも自主財源を確保することとする。

財政調整基金

(増減理由)令和3年度末の基金残高は、756百万円となっており、前年度から116百万円の増加となっている。令和3年度については、継続的に実施してきたブロードバンド整備等の大型事業が終了したこと等の影響で、歳出が抑制され176百万円の積立を行うことができたことが要因である。(今後の方針)港湾の整備、各公共施設の老朽化対策、公債費の償還ピークへの対応、景気後退による村税の減収や大規模災害の発生などの不測の事態に備えるため、支出の抑制及び事業の効率的な執行に努め、基金の積立を適切に行う。

減債基金

(増減理由)令和3年度末の基金残高は、418百万円となっており、決算剰余金を50百万円積立てたことによる増加。(今後の方針)平成30年度から複数年の大規模事業が始まり、これらの償還が始まる令和4年度から地方債の償還額が大幅に増加する見込みである。地方債残高を着実に減らしていくためにも、決算剰余金を優先的に積み立てていく予定である。

その他特定目的基金

(基金の使途)渡船施設基金:村営定期船及び村営高速船の建造住民医療費運営引当基金:村民医療費の引当て災害引当基金:災害復旧費の引当て地域振興基金:産業振興、防災対策、社会福祉、教育の発展に関する施策の推進トカラふるさとづくり基金:ふるさと納税を原資とし、医療、福祉、定住対策等に関する施策(増減理由)基金全体で、取崩額に対して積立額が上回ったため、9百万円増加している。災害引当基金については、近年の災害発生状況及び今後の災害に備え、16百万円の積立を行った。(今後の方針)渡船施設基金:次期高速船建造費の2億円程度を残し、1億円は次期村営定期船建造の乗り出しとして確保していく予定災害引当基金:近年の台風、豪雨災害の増加に備え、1億円程度を確保していく予定地域振興基金:産業振興、定住対策の一層の推進が必要なため、適切に取り崩しを行う予定である。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産原価償却率については類似団体と比較しても低い状況にあり、保有資産が新しいと言える。十島村の場合は、資産の多くは港湾や道路が占める割合が多く、また7つの島に分散していることから集約等も難しい状況にあるものの、今後の維持管理費の増加を考えた場合、公共施設管理計画に基づき対策を積極的に進めていくこととする。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率については、全国平均を上回っている状況にあるが、村の方針として当該年度の元金償還額以上の借入れを行わないことを原則として借入れ残高を着実に減らしてきた。マンパワー不足等の要因から非常勤職員等の人件費が増加傾向にあり、また債務に対する充当可能基金残高も減少傾向にあることから人件費等の経常経費の削減に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

特定離島ふるさとおこし推進事業などの補助を活用し、地方債の新規発行を抑制してきた結果、将来負担比率は現在まで発生していない状況である。一方、有形固定資産原価償却率については類似団体と比較しても低い状況で推移している。十島村の場合は、資産の多くは港湾や道路が占める割合が多く、また7つの島に分散していることから集約等も難しい状況にあるが、今後の維持管理費の増加を考えた場合、公共施設管理計画に基づき対策を積極的に進めていくこととする。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

充当可能財源等の額よりも将来負担額の方が低いため、現在まで将来負担比率は発生していない。実質公債比率については、平成30年度からスタートしたブロードバンド整備や庁舎耐震化、防災行政無線デジタル化などの大型事業の借入れの償還が順次始まる令和3年度からこれらの比率が大きく上昇していくと考えられる。地方債残高が大きく上昇に転じていくこと、また、充当可能基金等の残高減少から将来負担比率は上昇傾向にあるため、これまで以上に公債費の適正化に努め、将来負担比率及び実質公債比率の上昇を抑える必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

道路の一人当たりの延長や、学校施設の一人当たりの面積、港湾・漁港の一人当たり有形固定資産額が全国平均や鹿児島県平均と比較して大きく上回っている。これは、人口が少ない十島村だが、有人島7島の住民が生活する上で必要な道路や学校施設、港湾を整備しているためである。有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っており、資産の老朽化が比較的進行していない状況であるが、今後の維持管理費の増加を考え、公共施設等総合管理計画に基づき対策を積極的に進めていく。

施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

どの類型においても、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っており、資産の老朽化が比較的進行していない状況である。なお、平成30年度から令和1年度にかけて庁舎の有形固定資産減価償却率が再び類似団体平均を下回っている。これは、令和1年度に庁舎の耐震工事を実施したのと、附属設備を取り付けたことによるものである。老朽化した施設については、公共施設等総合管理計画に基づき、予防保全型の修繕に切替え、施設の長寿命化を図っていく。

財務書類に関する情報①(2021年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等の資産総額は、前年度末から光ファイバー網整備や港湾改修等の資産整備があり、5,566百万円の増加(8.6ポイント)となった。資産総額のうち物品を除いた償却資産の割合が85.7%となっており、これらの資産は将来の(公共施設に係る維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、施設の維持管理を検討するなど公共施設等の適正管理に努める。一般会計等の負債総額は、前年度から695百万円増加(12.9ポイント)しており、地方債の増加(694百万円)が主である。特別会計を加えた全体について、資産総額は前年度末から5,446百万円増加(7.9ポイント)し、負債総額は前年度末から311百万円増加(3.7ポイント)した。資産総額は、特別会計に属する資産を計上していることにより、一般会計等に比べて資産総額が3,866百万円多くなるが、負債総額も一般会計等に比べて2,674百万円多くなっている。一部事務組合等を加えた連結について、資産総額は前年度末から5,453百万円増加(7.9ポイント)し、負債総額は前年度末から321百万円増加(3.8ポイント)した。資産総額は、一部事務組合等の資産を負担割合に応じて計上していること等により一般会計等に比べて4,000百万円多く、負債総額も一般会計等に比べて2,801百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等行政コスト計算書の経常費用は4,796百万円となった。今後も大きな金額の計上が予定されるのは減価償却費(2,680百万円、前年度比147百万円)であり、純行政コストの53.4%を占めている。年間2,680百万円のペースで資産の老朽化が進んでいるとも言えることから、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費全体(トータルコスト)の圧縮に努める。特別会計を加えた全体では、特別会計にかかる使用料及び手数料等を計上しているため、一般会計等に比べて経常収益が349百万円増加している一方、負担金や補助金を行政コスト計算書の補助金等に計上しているため移転費用も22百万円多くなり、最終的な純行政コストは一般会計等と比べて1,070百万円多くなっている。一部事務組合等を加えた連結では、一部事務組合等の事業収益を計上しているため、一般会計等に比べて経常収益が349百万円増加した一方、人件費や物件費をはじめとした経常費用も1,510百万円多くなり、最終的な純行政コストは一般会計等と比べて1,154百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等や国県補助金等からなる財源(4,454百万円)が純行政コスト(5,020百万円)を下回っており、本年度差額は-566百万円となっている。しかし、立木竹の6年に1度の再評価及び更新を行ったこともあり、無償所管換等が5,449百万円増加したため、純資産残高は最終的に4,871百万円の変動となった。今後も引き続き、地方税の徴収業務の強化やふるさと納税制度の活用等による税収等の増加に努める。特別会計を加えた全体では、特別会計における国県等補助金収入があることから、一般会計等と比べて財源が1,068百万円増加した。ただし、簡易水道事業や船舶事業等の物件費をはじめとした純行政コストも増加し、1,670百万円増加した。そのため、全体純資産変動計算書における本年度差額は-568百万円となった。しかし、一般会計等の影響もあり、純資産残高は最終的に5,135百万円変動した。一部事務組合等を加えた連結では、一部事務組合等の歳入等が按分の上で含まれることから、一般会計等と比べて財源が1,151百万円増加した。一方で純行政コストも増加するため、連結純資産変動計算書における本年度差額は-569百万円となった。しかし、一般会計等の影響もあり、純資産残高は最終的に5,132百万円変動した。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等資金収支計算書における業務活動収支は422百万円であったが、投資活動収支については固定資産の整備や基金の積立及び取崩を行った結果-1,114百万円となった。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから692百万円となっており、最終的な本年度末資金残高は129百万円となった。引き続き、地方債の適正管理に努める。全体では、国民健康保険税や介護保険料といった特別会計の収入が含まれる一方、特別会計としての支出も含まれることから、業務活動収支は694百万円となっている。投資活動収支は、特別会計における基金積立などの資産形成等を実施したため-1,274百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を下回ったことから564百万円となり、最終的な本年度末資金残高は235百万円となった。連結では、一部事務組合等の収入の一部とともに人件費や物件費等も増加することから、業務活動収支は693百万円となっている。投資活動収支は、一般会計等から連絡に至るまでの資産形成等が計上されており-1,274百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を下回ったことから564百万円となり、最終的な本年度末資金残高は238百万円となった。

財務書類に関する情報②(2021年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均よりも高いが、純行政コストが税収等の財源を下回ったことから純資産が減少し、前年度から-0.3ポイント減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、経常的な経費の見直しなどにより、行政コストの削減に努める。将来世代負担比率は、類似団体平均を下回っている。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っている。特に、純行政コストのうち53.4%を占める減価償却費が、行政コストが高くなる要因の一つと考えられる。今後も、現在改訂中の公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っているが、地方債の償還等と新たな起債の関係から、前年度から105.6万円増加している。来年度以降も計画的な起債及び償還によって、地方債残高の圧縮に努める。基礎的財政収支は、投資活動収支の赤字分が基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた業務活動収支の黒字分を下回ったため、-497百万円となっている。類似団体平均を下回っているが、投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、公共施設等の必要な整備を行ったためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体よりも低くなっている。経常費用の中でも減価償却費の占める割合は大きく2,680百万円となっていることから、公共施設等総合管理計画や個別施設計画等に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化等で総量を圧縮し、減価償却費や物件費(光熱水費等)をはじめとした経常費用の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,