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地方財政ダッシュボード

山口県下関市の財政状況(2021年度)

🏠下関市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2021年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数の3ヵ年平均は、前年度と比較し0.01ポイント低下し、類似団体平均を大きく下回っている。今後も人口減少等による税収減に対応すべく、令和2年度からの5年間を計画期間とした「下関市企業誘致アクションプラン2024」に基づく、戦略的かつ積極的な企業誘致活動に努め、将来的な市税の収入確保を図る。

経常収支比率の分析欄

地方交付税や地方消費税交付金の増加等による歳入の増加が、特目基金繰入金の減による経常経費充当一般財源の増加を大きく上回ったため、経常収支比率は前年度と比較し4.9ポイント低下した。類似団体と比較すると平均を上回っていることから、より一層の歳入歳出両面の効率化を図り、財政の健全化に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費については、職員数の減により前年度を下回った。一方、物件費については、新型コロナウイルス関連事業費(ワクチン予防接種事業や感染者宿泊療養事業等)の増により、前年度を大きく上回った。類似団体と比較すると平均を上回っていることから、引き続き定員管理計画を着実に実行するとともに、事務事業の見直し等により行財政運営の効率化に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

本市のラスパイレス指数は、定年退職者と新規採用者の人数差及び給料月額の較差により減少しており、国と同水準を維持している。今後も、市民の理解が得られるよう、給与水準及び制度の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

本市の職員数は、下関市定員管理計画のもと毎年削減に取り組んでいるが、全国より早い速度で人口減少が進んでおり、人口千人当たり職員数は、類似団体と比較すると依然として平均を上回っている。将来にわたって安定的に質の高い市民サービスを提供し、財政の健全化へ取り組むため、引続き、下関市定員管理計画のもと、適正な定員の管理を行いながら、民間委託等の推進、再任用職員などの多様な任用形態の活用等を推進し、簡素で効率的な組織体制の確立に努める。

実質公債費比率の分析欄

令和3年度決算は、前年度対比で、普通交付税の増に伴う標準財政規模の増により分母は増となったが、地方債元利償還金の償還額は減少したものの、基準財政需要額算入額が償還額の減以上に減少したことにより分子が増加し、単年度の指標は前年度と概ね同率となった。一方、30年度との対比においては、標準財政規模の増による分母の増以上に、地方債元利償還額の増と基準財政需要額算入額の減による分子の増による影響が大きく、3カ年平均は0.3ポイント上昇した。現在、元利償還金に交付税が措置される起債以外は借入を抑制しているが、令和4年度以降は複数の大型建設事業に着手する予定であり、それらの財源となる市債の償還が始まれば分子の増による率の悪化が見込まれる。

将来負担比率の分析欄

分子については、建設事業が減となり元金償還が借入を上回ったことによる地方債現在高の減、普通交付税の追加交付分を基金に積み立てたことによる充当可能基金の増により大幅減となった。分母については、普通交付税等の大幅増に伴う標準財政規模の増により増となった。分子の大幅減及び分母の増により、将来負担比率は前年度と比較し11.7ポイント低下した。改善傾向にあるが、類似団体平均を上回っている状況であり、今後も財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)

人件費の分析欄

職員数の減及び退職手当支給対象者の減により、人件費に係る経常収支比率は前年度と比較し2.4ポイント低下した。類似団体と比較すると依然として平均を上回っていることから、引き続き定員管理計画を着実に実行し、人件費の削減に努める。

物件費の分析欄

基金繰入金の減により経常的経費は増となったが、地方交付税や地方消費税交付金等の経常一般財源等歳入の増により、物件費に係る経常収支比率は前年度と同値であった。類似団体と比較すると平均を下回っているが、引き続き事務事業の見直しや歳入確保に努め、行財政運営の効率化を図る。

扶助費の分析欄

基金繰入金の減により経常的経費は増となったが、地方交付税や地方消費税交付金等の経常一般財源等歳入の増により、扶助費に係る経常収支比率は前年度と比較し0.1ポイント低下した。類似団体と比較すると平均を下回る水準で推移しているが、今後も給付費、医療費の適正化を図ると共に単独事業の見直しなどを行い、扶助費充当一般財源の抑制に努める。

その他の分析欄

繰出金は増加したものの、維持補修費の減少及び地方交付税や地方消費税交付金等の経常一般財源等歳入の増により、その他に係る経常収支比率は前年度と比較し1.0ポイント低下した。類似団体と比較すると高齢化率が高く、今後もより進展することが見込まれることから、予防事業等を通じて給付費の抑制を図るなど、繰出金の増加に歯止めがかかるよう努める。

補助費等の分析欄

公共下水道事業会計補助金の増により経常的経費は増となったが、地方交付税や地方消費税交付金等の経常一般財源等歳入の増により、補助費等に係る経常収支比率は前年度と同値であった。類似団体と比較すると平均を下回っているが、今後も負担金、補助金の事業効果を検証し、見直しや廃止により行財政運営の効率化に努める。

公債費の分析欄

利率見直しや新発債の借入利率の減により元利償還金が減少し、公債費に係る経常収支比率は前年度と比較し1.4ポイント低下した。類似団体と比較すると依然として平均を上回る水準で推移していることから、今後も新規借入額と元金償還額のバランスに配慮した予算編成を行い、公債費の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

物件費や補助費等が増加したものの、人件費の減少及び地方交付税や地方消費税交付金等の経常一般財源等歳入の増により、公債費以外に係る経常収支比率は前年度と比較し3.5ポイント低下した。類似団体と比較すると平均を下回る水準で推移しているが、今後も引き続き定員管理計画の実行や事務事業の見直し等により行財政運営の効率化を図り、経費削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

総務費は、住民一人当たり51,486円となっており、類似団体と比較すると平均より6,544円高くなっている。前年度対比でみると、特別定額給付金給付事業の皆減により主に総務管理費が減少し、住民一人当たり93,503円低くなった。民生費は、住民一人当たり202,965円となっており、類似団体と比較すると平均より2,524円高くなっている。前年度対比でみると、臨時特別給付金事業の皆増や子育て世帯への臨時特別給付金給付事業の増加により、住民一人当たり24,786円高くなった。衛生費は、住民一人当たり51,967円となっており、類似団体と比較すると平均より5,354円高くなっている。前年度対比でみると、新型コロナウイルスのワクチン予防接種事業や感染者宿泊療養事業の増加により、住民一人当たり14,087円高くなった。労働費は、住民一人当たり826円となっており、類似団体と比較すると平均より100円高くなっている。前年度対比でみると、雇用維持助成金事業や労働福祉施設整備事業の減少により、住民一人当たり896円低くなった。農林水産業費は、住民一人当たり14,467円となっており、類似団体と比較すると平均より9,217円高くなっている。前年度対比でみると、下関漁港整備事業の減少により、住民一人当たり2,201円低くなった。土木費は、住民一人当たり50,221円となっており、類似団体と比較すると平均より7,194円高くなっている。前年度対比でみると、新総合体育館整備事業や白雲台団地公営住宅等整備事業の増加により、住民一人当たり3,495円高くなった。教育費は、住民一人当たり40,135円となっており、類似団体と比較すると平均より6,334円低くなっている。前年度対比でみると、GIGAスクール構想推進事業の減少により、住民一人当たり6,457円低くなった。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人件費は、職員数の減や退職手当支給対象者の減により減少し、住民一人当たりの人件費は573円の減となった。類似団体と比較すると住民一人当たりの人件費は平均より19,668円高く高水準で推移しているため、今後も定員管理計画を着実に実行し、再任用職員等の活用により、給与水準の適正化に努める。物件費は、新型コロナウイルスのワクチン予防接種事業や感染者宿泊療養事業の増により、住民一人当たりの物件費は8,596円の増となった。類似団体と比較すると平均を上回っているため、引き続き事務事業の見直し等により行財政運営の効率化に努める。扶助費は、臨時特別給付金給付事業や子育て世帯への臨時特別給付金給付事業の増により、住民一人当たりの扶助費は28,081円の増となった。類似団体と比較すると平均を下回っているが、今後も給付費、医療費の適正化を図ると共に単独事業の見直しなどを行い、扶助費の抑制に努める。補助費等は、特別定額給付金給付事業の皆減により、住民一人当たりの補助費等は100,286円の減となった。類似団体と比較すると平均を下回っているが、今後も負担金、補助金の事業効果を検証し、見直しや廃止により行財政運営の効率化に努める。公債費は、利率見直し及び新発債の利率減により減少したが、人口減少により住民一人当たりの公債費は227円の増となった。依然として類似団体中でも高額となっているため、今後もより一層プライマリーバランスに配慮した予算編成を行い、公債費の抑制に努める。繰出金については、住民一人当たり52,618円となっており、類似団体と比較しても平均より16,022円高くなっている。繰出金は平成24年度より上昇傾向にあり、これは主に国民健康保険特別会計、介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計への繰出金が増加したことによるものである。本市では、類似団体と比較すると高齢化率が高く、今後もより進展することが見込まれることから、予防事業等を通じて給付費の抑制を図るなど、繰出金の増加に歯止めをかけるよう努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)

分析欄

財政調整基金残高は前年度と比較すると8.3億円増加し、標準財政規模に対する割合は1.0ポイント上昇した。実質収支は前年度と比較すると18.6億円増加し、標準財政規模に対する割合は2.63ポイント上昇した。実質単年度収支は前年度と比較すると26.3億円増加し、標準財政規模に対する割合は4.04ポイント上昇した。令和3年度は、地方交付税や地方消費税交付金等の歳入増により全ての項目において数値が改善されたが、引き続き事務事業の見直しや歳入確保に努め、行財政運営の効率化を図り、財政健全化に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)

分析欄

連結実質赤字比率の全体の比率としては、令和3年度は-65.72%で、令和2年度の-42.32%と比較して23.4%改善している。赤字となった会計は港湾特別会計の1会計で、赤字額は267,455千円(対前年度111,470千円減)であった。赤字の要因は、過去の大規模事業や高潮災害の復旧事業等の影響によるものだが、単年度収支は黒字であり、赤字額は年々縮小している。平成30年度まで赤字が生じていた臨海土地造成事業特別会計については、売却可能用地の完成により、単年度収支が大幅な黒字となった結果、令和元年度より赤字が解消した。今後は、造成した土地の売却が課題と認識しており、平成23年度に策定した経営健全化計画の精神に則り、より一層の赤字解消を図っていく。また、黒字となった他の会計においても、引き続き適切な財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

元利償還金は、合併特例債の償還額の減等により前年度と比較すると2.0億円の減となった。公営企業に対する準元利(繰出金)は、前年度と比較すると0.3億円の増となった。算入公債費等は、償還終了に伴う償還額の減等により前年度と比較すると3.6億円の減となった。以上の要因等から、実質公債費比率の分子は、前年度と比較すると1.9億円の増となった。

将来負担比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

将来負担比率の分子は、前年度と比較すると51.3億円の減少となった。これは、充当可能財源等(B)は減少(-20.8億円)したものの、地方債残高の減少(-55.6億円)、公営企業債等繰入見込額の減少(-18.8億円)、退職手当負担見込額の減少(-4.6億円)等の要因により、将来負担額(A)の減少(-62.9億円)がそれを上回ったことによるものである。

基金残高に係る経年分析(2021年度)

基金全体

(増減理由)財政調整基金に決算剰余金等で約13.3億円を積み立てたほか、減債基金に臨時財政対策債償還基金費等で約12.5億円を積み立てたこと等により、基金全体としては約25.7億円の増となった。(今後の方針)市長をトップとする部局横断型の庁内組織「下関市行財政改革推進会議」において、積極的な事業の見直しや財源確保など、基金取崩額の抑制を含む持続可能な財政基盤の確立に向けた検討を行っている。

財政調整基金

(増減理由)・人口減少等による市税減収に伴う歳入減少を補填する財源として5億円を取り崩したことによる減少・決算剰余金11.2億円等を積み立てたことによる増加(今後の方針)「下関市行財政改革推進会議」において、積極的な事業の見直しや財源確保など、基金取崩額の抑制を含む持続可能な財政基盤の確立に向けた検討を行っている。

減債基金

(増減理由)臨時財政対策債償還基金費約12.4億円を積み立てたことによる増加(今後の方針)借入が多額となった場合には、後年度の公債費償還の増加に備えて積み立てを行う。

その他特定目的基金

(基金の使途)・合併振興基金:市民の連帯の強化又は地域の振興を図る施策の推進・公共施設整備基金:公共施設の整備、解体、災害復旧・こども未来基金:子どもたちの健全な成長に資する施策の推進(増減理由)活力創造基金:臨時経済対策費約4.5億円を積み立てたことによる増加(今後の方針)「下関市行財政改革推進会議」において、積極的な事業の見直しや財源確保など、基金取崩額の抑制を含む持続可能な財政基盤の確立に向けた検討を行っている。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

令和3年度は、前年度に比べて1.3ポイント悪化し70.3%となった。都市計画道路の整備完了により資産は増加したが、減価償却による減価償却累計額の増加が上回ったことが要因である。特に学校施設や公営住宅において数値が高くなっており、類似団体と比較しても高い水準にあるため、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の計画的な更新や統廃合、集約化による老朽化施設の除却を図り、適正管理に努める。

債務償還比率の分析欄

分子となる実質債務は、地方債現在高及び公営企業債等繰入見込額の減による将来負担額の減により、前年度と比較して92.0億円減の1,528.6億円となった。分母となる償還財源は、臨時財政対策債の発行による経常一般財源等の増により前年度と比較して3.7億円増の221.9億円となった。数値は前年度より改善しているが、類似団体と比較すると依然として高い水準にあるため、地方債の計画的な借入及び歳入歳出両面の効率化を図り、財政健全化に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

令和3年度の将来負担比率は、一般会計等に係る地方債の現在高が減少したことにより、前年度と比較して11.7ポイント改善し64.1%となったが、類似団体と比較しても依然として高い水準となっている。一方、有形固定資産減価償却率も70.3%と高い水準になっており、後年度の地方債償還を踏まえた計画的な更新はもとより、施設の統廃合や複合化により老朽化施設の除却を図る必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

令和3年度の将来負担比率は、一般会計等に係る地方債の現在高が減少したことにより、前年度と比較して11.7ポイント改善し64.1%となったが、類似団体と比較しても依然として高い水準となっている。実質公債費比率は、単年度比率は前年度と同率を維持したが、過去3ヵ年平均は0.3ポイント悪化して10.1%となった。

施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

人口一人当たりの面積は、多くの施設区分において類似団体と比較して多く、更新費用、維持管理費用が財政に与える影響が非常に大きく、人口も減少傾向にあるため、施設の統廃合や複合化を含めた計画的な更新が必要となる。認定こども園・幼稚園・保育所については、順次統廃合を進めており、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回り、前年度と比較して0.8ポイント減の52.2%となった。学校施設については、施設の約9割が整備から30年を経過しており、廃止施設の転用や除却が進んでいないため、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回っており、前年度より3.2ポイント増の81.5%となった。公営住宅については、施設の約8割が整備から30年を経過しており、順次建て替えや集約化を行っているが、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回っており、前年度より1.1ポイント増の81.1%となった。児童館については、4施設のうち1施設を平成20年度に整備しており、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回り、前年度と比較して0.7ポイント減の56.9%となった。公民館については、平成21年度、平成25年度に建て替えを行った施設もあるが、施設の約7割が整備から30年以上経過しているため、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回っており、前年度より1.8ポイント増の61.9%となった。

施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

一般廃棄物処理施設については、奥山工場において平成28年度に新炉整備、平成29年度にストックヤード整備を行ったため、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っているが、前年度より2.5ポイント増の55.2%となった。体育館・プールについては、令和2年度に下関市勤労婦人センターの除却を行ったが、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回っており、前年度より2.4ポイント増の70.0%となった。保健センター・保健所については、2施設を平成27年度及び平成29年度に総合支所庁舎の建て替えに伴い複合施設として整備したため、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っているが、前年度より2.3ポイント増の33.8%となった。消防施設については、平成25年度に中央消防署の建て替えを行ったため、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っているが、前年度より3.5ポイント増の55.7%となった。庁舎については、令和元年度から令和2年度にかけて市役所本庁舎の建て替えを行ったため、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っているが、前年度より2.4ポイント増の30.5%となった。

財務書類に関する情報①(2021年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

●一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,696百万円の減少(△0.4%)となった。主な要因は、有形固定資産の減少であり、資産の取得額が減価償却額を下回ったことから5,182百万円減少した。負債総額は、前年度末から6,398百万円の減少(△3.7%)となった。主な要因は、地方債償還額が発行額を上回り、地方債(固定負債)が4,617百万円減少した。●水道事業会計等の公営事業会計を加えた全体では、資産総額は前年度末から12,293百万円増加(+2.0%)し、負債総額は前年度末から7,727百万円減少(△2.6%)した。資産総額は、上下水道施設等のインフラ資産の計上等により、一般会計等に比べて251,119百万円多くなるが、負債総額も地方債(固定負債)の充当等から、128,839百万円多くなっている。●地方独立行政法人等を加えた連結では、資産総額は前年度末から11,453百万円増加(+1.8%)し、負債総額は前年度末から8,192百万円(△2.6%)減少した。資産総額は、病院施設などの計上等により、一般会計等に比べて265,954百万円多くなるが、負債総額も借入金(固定負債)の充当等から、138,949百万円多くなっている

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

●一般会計等においては、経常費用は112,791百万円となった。最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(35,214百万円)であり、純行政コストの33.4%を占めている。また、臨時損失が前年度末から26,234百万円減少しているが、主な要因は新型コロナウイルス感染症対策として令和2年度に実施した特別定額給付金給付事業費補助金によるものである。今後も公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。●全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が152,836百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が59,682百万円多くなり、純行政コストは43,041百万円多くなっている。●連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が163,607百万円多くなっている一方、補助金等が104,682百万円多くなっているなど、経常費用が246,215百万円多くなり、純行政コストは82,800百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

●一般会計等においては、税収等の財源(110,155百万円)が純行政コスト(105,620百万円)を上回っており、本年度差額は4,535百万円となり、純資産残高は4,702百万円の増加となった。純行政コストが減少となるよう、税収等以外の歳入確保に努める。●全体では、国民健康保険特別会計、介護保険事業会計等の保険料が税収等に含まれることから、一般会計等に比べて税収等が21,388百万円多くなっており、本年度差額は20,020百万円となり、純資産残高は20,022百万円の増加となった。●連結では、後期高齢者医療広域連合への国県補助金等が財源に含まれることから、一般会計等に比べて財源が97,990百万円多くなっており、本年度差額は19,725百万円となり、純資産残高は19,645百万円の増額となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

●一般会計等においては、業務活動収支は13,648百万円であったが、投資活動収支については高度情報化推進業務・情報格差是正事業等を行ったことから△6,166百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が発行収入を上回ったことから△5,727百万円となり、本年度末資金残高は前年度から1,755百万円増加し、4,838百万円となった。●全体では、国民健康保険料や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があるなどから、業務活動収支は一般会計等より20,870百万円多い34,518百万円となっている。投資活動収支では、下水道管敷設事業等を実施したため△10,342百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が発行収入を上回ったことから△7,886百万円となり、本年度末資金残高は前年度から16,290百万円増加し、47,423百万円となった。●連結では、地方独立行政法人において入院・外来収益等の収入が業務収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より21,699百万円多い35,347百万円となっている。投資活動収支では、医療機器の更新等を行ったため△11,766百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が発行収入を上回ったことから、△7,976百万円となり、本年度末資金残高は前年度から15,604百万円増加し、52,614百万円となった。

財務書類に関する情報②(2021年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

●住民一人当たり資産額は、類似団体平均をやや下回っているものの、引き続き当市は類似団体よりも経年の人口減少率が高く、また老朽化した施設が多いため、公共施設等の適正管理に努める。●歳入額対資産比率については、類似団体平均を下回る結果となった。今後は人口減少に伴う税収の減少など、歳入の減少が見込まれるため、財源の確保に努める。●有形固定資産減価償却率については、施設の約6割が整備から30年を経過しており更新時期を迎えているなどから、類似団体より高い水準にある。公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設について、計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

●純資産比率は、類似団体平均を大幅に下回っている。これは、減価償却による資産額の減少が、負債額の増加を上回っているためである。今後も人口減少に伴う税収の減少が見込まれるため、行政コストの削減に努める。◆将来世代負担比率は、類似団体平均を大幅に上回っている。新規に発行する地方債の抑制を行って地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

●住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っている。特に、純行政コストのうち33.4%を占める減価償却費や維持補修費を含む物件費等が、類似団体と比べて高くなる要因となっていると考えられる。また、人口減少の傾向にあり、住民一人当たりの行政コストが増加する傾向である。今後は公共施設等の適正管理で経費の縮減に努めるとともに、受益者負担による財源を確保し、行政コストの削減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

●住民一人当たり負債額は、類似団体平均を大幅に上回っている。これは、市町合併後数年間に庁舎整備事業などを実施したことにより、地方債の発行額が償還額を上回ったためである。近年は、地方債の発行額を抑制して負債の減少に努めているが、人口減少の傾向にあり、住民一人当たりの負債額は横ばい傾向となっている●基礎的財政収支は、税収等収入が3,617百万円増加し、類似団体平均を上回る結果となった。今後も、投資活動を行ううえで財源を確保し、基礎的財政収支の黒字を維持するよう努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

●受益者負担比率は、類似団体平均を上回っている状況である。その要因としては、類似団体と比較して多くの公営住宅を有しており、総額として公営住宅の使用料が多いことなどが挙げられる。なお、受益者負担の水準については、「受益者負担の「見直し基準」(平成25年10月策定)において公共サービスの費用に対する受益者負担の考え方を明らかにするとともに、税負担の公平性・公正性や透明性の確保に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,