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地方財政ダッシュボード

広島県府中市の財政状況(2018年度)

🏠府中市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

平成26年度からほぼ横ばいの状況であるが、平成28年度に類似団体型が変更になったことにより、類似団体平均値よりも約0.1ポイント下回っている。今後は投資的経費を抑制する等、歳出の徹底的な見直しを実施するとともに、税収の徴収率向上対策を中心とする歳入確保に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は前年度から2.0ポイントと大きく上昇しており、類似団体平均値と比較しても4.3ポイント上回っている。要因としては、歳入一般財源の減少である。近年市民税は回復基調であるが、長引く地価の下落により固定資産税の収入が落ち込んでいることや、普通交付税の合併算定替の終了により、地方交付税が減少し続けるなどが挙げられる。歳出では、普通建設経費の推進などによって公債費が高く推移していることや、人件費の増加など経常一般財源等が増加していることから、行財政改革などを通じて経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人あたりの人件費・物件費等については類似団体平均をわずかに下回っているものの前年に比べ大きく増加している。要因としては、退職手当や平成30年7月豪雨災害復旧対応に伴う時間外勤務などにより人件費が大きく増加したことが挙げられる。今後は時間外勤務の削減や更なるコストの見直しにより歳出の削減を図っていく。

ラスパイレス指数の分析欄

近年は給与制度の見直しが遅れ、類団を上回る状況のまま横ばい傾向であり、全国市の平均よりもやや高い状況にある。今後は人事評価の活用等により、年功序列ではなく、発揮した能力や職責に応じた給与体系とすることにより、給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成16年の上下町との合併以降、組織機構の見直し、保育所等の民間委託、指定管理者制度の活用、IT化による事務の効率化、採用抑制などにより、普通会計の職員数は466人(平成16)→310人(平成30)の33%減となっており、類団の平均は下回っている。近年は人口減に加え、通常の減員も頭打ちとなっているが、今後はAI、RPAの活用や事務事業のアウトソーシングの活用などにより、定数削減に努める。

実質公債費比率の分析欄

平成30年度の単年度実質公債費比率は9.1%と、前年と比較し0.2ポイントの改善となり4年前の平成27年度の数値と比較すると1.25ポイント改善したため、3か年平均で0.4ポイント改善した。単年度実質公債費比率が減少した要因は、元利償還金の減少が要因である。今後は府中市立病院建設事業に伴う大規模な償還が始まることから、新規発行の抑制に努めるとともに、負担の少ない起債を活用することで実質公債費比率の急激な上昇を抑制していく。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は類似団体平均値と比較すると16.5ポイント上回っているが、平成29年度と比較すると3.0ポイント改善した。改善した要因としては、平成30年7月豪雨災害復旧対応に伴い基金残高が7憶円減少したが、地方債残高が8億円、他会計への繰出額が4億円減少したことが挙げられる。今後も事業実施の適正化を図り、財政の健全化に努めていく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

平成29年度から1.9ポイント増加し、類似団体平均値よりも0.4高い数値となっている。要因としては、平成30年7月豪雨災害復旧対応に伴い時間外勤務手当が増加したことや、平成30年度の退職者が多くいたことにより退職手当が例年より増加したため。

物件費の分析欄

平成29年度から0.5ポイント増加し、類似団体平均値よりも高い数値となっている。要因としては、平成30年7月豪雨災害復旧対応に係り、土砂等の撤去に係る委託料や大量のごみ等の処分に係る役務費が必要となったためである。

扶助費の分析欄

平成29年度から0.3ポイント減少し、類似団体平均値よりも高い数値となっている。要因としては、保育所の民営化を進めてきた結果と考えられる。昨年度と比較すると、自立支援給付費は伸びている一方、児童手当や生活保護費は減少したことなどから全体として減少した。

その他の分析欄

平成29年度から0.8ポイント増加し、類似団体平均値よりも高い数値となっている。要因としては、水道施設や下水道施設、病院施設を有していることによる公営企業会計への繰出金が多額となっているためである。今後は独立採算の原則に立ち返った料金の値上げによる健全化、国民健康保健事業会計においても国民健康保険料の適正化を図ることなどにより、税収を主な財源とする普通会計の負担を減らしていくように努める。

補助費等の分析欄

平成29年度から0.1ポイント減少し、類似団体平均値よりも低い数値となっている。要因としては、団体等への補助金を3年に1度見直しており、補助金の廃止や削減に努めているためである。今後も引き続き必要性の低い補助金について見直しや廃止を行う方針である。

公債費の分析欄

平成29年度から0.7ポイント減少したが、類似団体平均値よりも大きく高い数値となっている。要因としては、学校の耐震化や道路整備などの合併建設計画事業の早期実施による合併特例債の償還額の増加が挙げられる。今後も大型事業に伴う過疎対策事業の償還が始まることから上昇が見込まれいていることから、今後の普通建設事業を抑制するなど、公債費の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

平成29年度から大きく2.7ポイント増加し、類似団体平均値よりも高い数値となった。要因としては、平成30年度7月豪雨災害復旧対応に係る増加が主である。今後は普通交付税の合併算定替措置が段階的に減少していくことから、財政の硬直化を防ぐため、公債費以外の部分については更なる事務見直しと効率化により自主財源の確保に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

平成29年度と比較して増加している費目は総務費、労働費、農林水産業費、消防費、災害復旧費である。これは、防災行政無線の設置や高規格救急車の整備、平成30年7月豪雨災害復旧対応を行ったことによる。類似団体平均値と主な費目を比較すると、議会費、民生費、衛生費などが上回っており、総務費、農林水産業費、教育費が下回っている。衛生費が大きく上回っているのは、市内に3病院を抱えていることが要因である。教育費が大きく下回っているのは、学校の統廃合が進んでいることや耐震化事業が既に完了していることなどが要因である。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

平成29年度と比較すると、義務的経費である人件費が大きく増加しており、扶助費及び公債費については減少したものの、いずれも類似団体平均値と比較しても上回っている。また、災害復旧事業費については、平成30年7月豪雨災害の影響もあり大きく増加している。繰出金についても年々増加傾向にあるため、独立採算の原則に立ち返った料金の値上げ等による健全化、国民健康保険料の適正化など、普通会計の負担額を減らしていくよう努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

財政調整基金残高については、平成29年決算剰余金から3億1,000万円を積み立てたが、平成30年7月豪雨災害復旧対応に伴い12億円取り崩したことから約9億円減少したことにより、標準財政規模費についても平成29年と比較して7.52ポイントと大きく減少している。実質単年度収支については大きく下回っているが、今後、災害復旧に係る交付金が入ってくる見通しである。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

いずれの会計も実質赤字が発生していない。平成30年度の一般会計の実質収支額や公営企業の資金剰余額などを合わせた数値を標準財政規模で除した連結実質黒字の比率は33.36となり、昨年度から0.29ポイント増加し、近年増加傾向である。今後も、事務事業の見直し、統廃合など歳出の合理化等行財政改革を推進し、健全な行財政運営に努めていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

平成29年度と比較すると、元利償還金等については57百万円の増加となったが、算入公債費等が81百万円の増加となったため、結果として実質公債費比率の分子が減少した。今後は、大型事業の実施に伴い元利償還金の増加が見込まれるため、普通建設事業費の抑制や公的資金の活用による金利負担の軽減などにより、比率の上昇を抑制する。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

平成29年度と比較すると、将来負担額は15憶5,100万円減少している。主な要因として、地方債の現在高が約8憶減少したことに加え、公営企業への繰出見込額が約5憶減少したことが挙げられる。平成30年7月豪雨災害復旧対応に伴い、充当可能財源となる基金の取り崩しにより約9憶減少となったが、将来負担比率の分子が約3憶円減少した。今後の見通しとしては、大型事業に伴う地方債残高の増加が見込まれることから、公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)主な減額の要因は、財政調整基金を平成29年決算剰余金から3憶1,000万円を積み立てたが、平成30年7月豪雨災害復旧対応のため12億円を取り崩し、約9憶円減少したことによる。(今後の方針)財政調整基金は財政推計上は事業の実施に伴い減少していく。公共施設維持整備基金は令和2年度まで毎年6,000万円ずつ積み立てることとし、その後は年度間の維持修繕費用を平準化するために活用する。

財政調整基金

(増減理由)平成29年決算剰余金から3憶1,000万円を積み立てたが、平成30年7月豪雨災害復旧対応のため12億円を取り崩し、約9憶円減少したことによる。(今後の方針)県内市町と比較しても残高が少なく、中長期的には減少していく見込みであることから、積立ができるように財政の健全化を図ることとし、突発的な災害や大型事業への備えとする。

減債基金

(増減理由)増減なし(今後の方針)積立予定なし

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設維持整備基金:公共施設の維持修繕経費について年度間の費用の平準化を目的とする。・その他の基金:各施設や目的に応じて活用する。(増減理由)・公共施設維持整備基金:30年度については県道改良の伴う国府公民館の移設補償費について一時的に1憶2,900万円積み立てている。・その他基金:緑ヶ丘汚水処理施設の解体に係り2,200万円取り崩している。(今後の方針)・公共施設維持整備基金:令和2年度まで毎年6,000万円ずつ積み立てて公共施設の維持修繕に活用する。・その他基金:積立予定なし

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

平成30年度については類似団体平均と比較すると若干高い率となっている。推移としては平成29年度と比較すると0.6ポイント増加しているが、依然として全国平均より低い値となっている。施設別で見ると道路や児童館、消防施設などが低い率となっている。

債務償還比率の分析欄

類似団体平均や全国平均と比較すると高い率となっているが、一般的に良好であるとされる1,000%は下回っている。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

類似団体の平均と比較すると、有形固定資産減価償却率は小さく、将来負担比率は大きくなっている。有形固定資産減価償却率は少し増加したものの、将来負担比率は低く推移していることから、財政負担を抑えつつ施設の更新が進んでいることが考えられる。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

類似団体の平均と比較すると、将来負担比率は高く推移しているが改善傾向となっている。実質公債費比率については依然として改善傾向であり、H30年度では類似団体平均より低い率となっている

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

道路では一人当たりの延長が短いことから更新が進んでおり、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低くなっている。ただし、整備の遅れている橋りょう・トンネルについては比較的高くなっている。児童館については、平成28年度まで平均より大きく上回っていたが、平成29年度に新規整備を行ったことにより大きく減少し、平成30年度に旧施設の取り壊しを行ったことにより更に減少した。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体の平均と比較して図書館は同率程度である。体育館・プールや福祉施設の有形固定資産減価償却率が、分類の見直しを行ったため大きく増加している。平均より大きく上回っている施設としては、建て替えをしていない市民会館、庁舎、福祉施設が上げられる。一方、平成10年代に新築している施設である保健センター、消防施設などは平均よりも下回っている。

財務書類に関する情報①(2018年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

平成30年度末における一般会計等の資産の総額は717億2,689万円となり、期首と比較して3億4,017万円減少しました。固定資産では事業用資産が建物や工作物の減価償却などにより減少するとともに、流動資産では基金が減少しました。また、負債の総額は289億1,115万円となり、期首と比較して9億3,871万円減少しました。固定負債は地方債が借入額よりも償還額が大きかったことなどにより減少しています。連結では、平成30年度末における資産の総額は844億8,274万円となり、期首と比較して3億5,841万円減少しました。負債の総額は360億6,645万円となり、期首と比較して9億7,734万円減少しました。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

平成30年度の一般会計等の純行政コストは158億2,773万円となりました。平成29年度と比較すると、物件費などの経常費用が5億3,793万円増加したことや災害復旧事業費などの臨時損失が6億4,575万円増加したことにより、10億3,811万円増加しました。連結では、純行政コストは299億5,848万円となりました。今後も、物件費などの経常的に発生する費用を抑制しつつ、使用料・手数料や負担金などの経常的な収入の増加を図ることで、純行政コストを縮減していきます。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

平成30年度末の一般会計等の純資産残高は428億1,573万円となりました。平成29年度と比較すると純行政コストが増加しましたが、税収等の財源が純行政コストを上回ったことにより、純資産残高が5億9,854万円増加しました。連結では、純資産の総額は484億1,629万円となり、期首と比較して6億1,893万円増加しました。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

平成30年度一般会計等の資金収支は、業務活動収支が14億5,184万円、投資活動収支が1億4,042万円、財務活動収支が△8億6,698万円となり、合計で7億2,528万円となりました。連結では、業務活動収支が21億609万円、投資活動収支が△4億8,942万円、財務活動収支が△8億8,126万円となり、合計で7億3,541万円となりました。

財務書類に関する情報②(2018年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

平成30年度の住民一人当たり資産額は181万2千円で、平成29年度と比較して2万円高くなりましたが、平成30年度の類似団体平均値と比較すると、19万3千円低くなっています。なお、有形固定資産の行政目的別割合では、道路や公園などの「生活インフラ・国土保全」資産が44.7%、学校や図書館などの「教育」資産が24.7%を占めています。歳入額対資産比率は3.35%となり、類似団体平均値と比較して0.56ポイント低くなっています。有形固定資産減価償却率は56.0%となり、近年のハード整備等により類似団体平均値と比較して3.8ポイント低くなっています。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

平成30年度の純資産比率は59.7%となり、類似団体平均値と比較して10.6ポイント低くなりました。純資産が低いことから類似団体と大きな差がありますが、平成29年度と比較するとその差は小さくなっています。将来世代負担比率は27.1%となり、平成29年度と比較して1.2ポイント低くなりましたが、平成30年度の類似団体平均値と比較すると9.3ポイント高くなっています。これは資産が少ないことに加えて、地方債残高が多いことが要因です。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

平成30年度の住民一人当たり行政コストは40万円となり、平成29年度と比較して3万2千円高くなりました。また、平成30年度の類似団体平均値と比較すると5千円低くなっています。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

平成30年度の住民一人当たり負債額は73万円となり、平成29年度と比較して1万2千円低くなりましたが、平成30年度の類似団体平均値と比較すると13万5千円高くなっています。これは地方債残高が高いことが要因です。基礎的財政収支は10億1,100万円となり、平成29年度と比較して5億3,900万円少なくなりました。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担の比率は5.3%となり、類似団体平均値と比較して0.6ポイント高くなりました。今後さらに、使用料や負担金の見直し等により経常収益の増加を図っていきます。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,