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地方財政ダッシュボード

福井県坂井市の財政状況(2014年度)

🏠坂井市

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2014年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や長引く景気低迷の影響などにより、0.68と類似団体平均を下回っている。退職者不補充等による職員数の削減による人件費の削減、民間的経営手法の導入による事務事業費削減など行財政改革を推進して歳出削減を図るとともに、税収等の徴収率向上対策による自主財源の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は前年度比2.8ポイント増の92.0%となり、類似団体の平均より2.1ポイント高くなっている。増となった要因は、歳入は普通交付税が減少となったが地方税が微増であったことにより経常一般財源等が前年度より微増となったが、歳出も公債費や補助費等の減少があったものの、人件費や扶助費については増加しており、一般財源の負担が大きくなっているためである。景気回復に合わせるほどの税収の伸びは期待できないことから、経常経費の削減、受益者負担の適正化等の行財政改革を推し進めて行く必要がある。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たりの人件費・物件費等の決算額は、前年度比5,487円増の110,453円となり、類似団体の平均を上回る結果となった。増となった要因としては、人件費においては、共済負担率改正や、給与改定による増、物件費においては、主に委託料や賃金の増加によるものである。また、ごみ処理や消防等の業務を一部事務組合で行っているが、この人件費・物件費等に充てている負担金も合計した場合はさらに増加することになる。今後はこれらも含めた経費について、引き続き抑制していく必要がある。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は前年度比0.5ポイント増の95.4となったが、類似団体の平均値を2.9ポイント下回っており、全国平均をみても低い水準となっている。引き続き国や他団体の動向を注視しながら適正な給与水準の維持に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口千人当たりの職員数は前年度比0.13人増の7.49人となった。市町村合併により人口が膨らむとともに職員数も膨れ上がったため、定員適正化計画を策定し、退職者補充の抑制、民間委託の推進、指定管理者制度の導入により計画的な職員数の削減に取り組んだことにより昨年度までは減少していたが、今年度は増加となった。今後も市民サービスの低下を招かないように職員削減を進めるとともに、人員の適正配置や職員資質の向上に努める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は前年度比1.2ポイント減の9.6%となったが、類似団体の平均値よりは0.2ポイント高くなっている。比率が減少した要因は、大型事業の償還完了による元利償還金の減少や、災害復旧費等に係る基準財政需要額の増加などによるものである。比率は改善傾向にあるものの、普通会計及び公営企業会計に係る地方債の元利償還金は高い水準にあることや、今後も普通建設事業費の増加に伴う地方債の発行額の増加も避けられないため、限られた財源を普通建設事業の必要性などを精査したうえで重点的に配分することにより、地方債の発行の抑制に努める。

将来負担比率の分析欄

前年度と比較して3.6ポイント改善しているが、類似団体の平均値より34.8ポイント高くなっている。減少した要因は、将来負担額については公営企業債に係る元利償還金に充当するための普通会計等からの繰入見込額が減少したこと及び退職手当負担見込額の減少などによるものである。これまでも公的資金補償金免除繰上償還を実施するなど地方債残高の削減に取り組んでいるが、今後も普通建設事業費の増加に伴う地方債発行額の増加は避けられないため、限られた財源を必要性及び優先順位などを精査したうえで重点的に配分することにより地方債の発行を抑制し、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2014年度)

人件費の分析欄

人件費に係る比率は前年度比0.8ポイント増の22.2%となり、類似団体の平均より0.2ポイント上回っている。昨年度までは国に準じた適正な給与体系を維持するとともに、退職者補充の抑制、民間委託の推進、指定管理者制度の導入及び効率的な行政組織体制の確立による計画的な職員数の削減に取り組んできたことなどにより毎年減少してきたが、共済負担率の改正や給与改定により今年度は増加に転じている。今後は消防業務などの一部事務組合も含めた人件費関係経費全体について抑制していく必要がある。

物件費の分析欄

物件費に係る比率は前年度比1.1ポイント増の15.5%となり、類似団体内平均値より1.2ポイント上回っている住民ニーズに応えるサービス向上と業務効率化を図るため、公の施設の指定管理者制度の導入や、正職員を削減し臨時職員に振り替えていること、業務委託の増加などが挙げられる。今後も民間活力の活用による経営の効率化や施設の統廃合等の運用改善を検討し、財政の健全化に努める。

扶助費の分析欄

扶助費に係る比率は、前年度比0.5ポイント増の9.1%となったが、類似団体の平均より0.3ポイント下回っている。増加している要因としては、障害児者自立支援法の制度定着に伴うサービス利用者数や私立保育所の園児数が増加したこと、子ども医療費が増加したことなどによるものである。今後も扶助費については高齢化等により増加することが見込まれ抑制が難しいが、行政改革を通じて事務的経費の抑制に努め、財政の健全化に努める。

その他の分析欄

維持補修費、貸付金、繰出金等に係る比率は前年度比0.6ポイント増の10.6%となり、類似団体の平均より4.4ポイント低くなっている。増加した要因は、中小企業事業振興資金預託金の増や、後期高齢者医療事業、介護保険事業等の公営事業に対する繰出金の増などが挙げられる。今後は、各公共施設の経年劣化などによる維持補修費について、年々増加していく傾向にあるため、公共施設の管理形態なども含め施設運営などの改善を図る。

補助費等の分析欄

補助費等に係る比率は前年度比0.2ポイント増の20.4%となり、類似団体の平均より8.7ポイント高く、最大値となっている。その要因として、消防業務及びゴミ処理業務などを一部事務組合で行っていること及び下水道事業、病院事業などの公営企業に対する負担が大きいことなどが挙げられる。補助費等の縮減の取り組みとして、補助金交付基準の見直しや既得権化している補助金の見直しや廃止を行う必要がある。また公営企業としての独立採算制を前提とした経営健全化の促進及び一部事務組合のあり方などについての検討も必要である。

公債費の分析欄

公債費に係る比率は前年度比0.4ポイント減の14.2%となり、類似団体の平均より3.3ポイント低くなっているが、一部事務組合の地方債や公営企業債の元利償還金に係る負担金や補助金などの公債費に準ずる費用を合計した場合の人口1人当たりの決算額は、類似団体の平均を上回る結果となっている。今後、合併後に借入した地方債の償還開始により比率の上昇が見込まれるため、中長期的な財政計画のもと臨時財政対策債も含めて慎重な地方債の発行に努める必要がある。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経費に係る比率は前年度比3.2ポイント増の77.8%となっている。人件費、扶助費は類似団体の平均に近いが、物件費、補助費等が平均より高くなっている。特に補助費等が大きく上回っており、今後も定員適正化をはじめとする行財政改革を推進し、健全で持続可能な財政基盤の確立に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2014年度)

分析欄

財政調整基金の残高は、平成26年度に2億9201万8千円の積み立てを行ったことにより31億9956万3千円となった。将来の財源不足に備えるため今後も計画的に積立を行う。また、実質収支額については、望ましいとされる標準財政規模の3~5%を目標とし、翌年度の補正財源の為財政基盤の強化に努める。実質単年度収支については、年々改善されてきており、引き続き今後も定員適正化計画に基づく職員削減、民間的経営手法の導入による事務事業費削減など行政改革を推進して歳出削減を図るとともに、適正な賦課と徴収の強化による市税等自主財源の確保に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2014年度)

分析欄

本市において、実質収支が赤字となっている会計はない。平成25年度までは全体的にみると増加傾向にあったが、今年度は減少している。各会計別にみると、水道事業については増加傾向であり、その他会計については増加減少を繰り返しながら、ほぼ横ばいもしくは若干の増加傾向となっている。なお、病院事業会計については、入院外来ともに減少が続き収入も減少しているため、経営改善に努め、経営の健全化を図ることとしたい。すべての会計において資金不足は発生していないが、今後も各会計ごとの実質収支額または資金不足額・剰余額に注意していく。

実質公債費比率(分子)の構造(2014年度)

分析欄

実質公債費率は年々減少傾向にある。元利償還金の額について平成22年度から減少傾向となっており、公営企業債の元利償還金の対する繰入金及び組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金が減少となっていることも要因と考えられる。今後も合併後に借入した地方債の償還が徐々に開始され、新たに学校耐震改修や体育施設の建設等で地方債の発行が増加するため厳しい状況となることが予想される。

将来負担比率(分子)の構造(2014年度)

分析欄

地方債の現在高については償還が年々終わっていくものもあり、平成22年度からは臨時財政対策債および合併特例債の発行により増加傾向にある。また企業債の償還が進んだことにより公営企業債等繰入見込額が、勤続年数が長い職員が多く退職したことにより退職手当負担見込額がそれぞれ減少しているが、組合等負担等見込額は借入額の増により増加している。一方で、充当可能財源等については、合併特例債償還費および臨時財政対策債償還費の増により基準財政需要額算入見込額が増加している。また充当可能基金についても財政調整基金等の積立の増により増加している。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,